工藤 貴宏 | くどう たかひろ

1976年生まれの自動車ライター。クルマ好きが高じて大学在学中から自動車雑誌編集部でアルバイトを開始。卒業後に自動車専門誌編集部や編集プロダクションを経て、フリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか？」だ。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジン搭載のマツダCX-5。日本自動車ジャーナリスト協会（AJAJ）会員。

トヨタ サクシードは、2002年のデビュー当初は初代ビッツ系のプラットフォームを使っていたが、2014年のマイナーチェンジでプラットフォームを、カローラシリーズが採用するBプラットフォームに変更。「プラットフォームが変わったらモデルチェンジとは言わないか？」という疑問がよぎるが、サクシードは商用車として中身だけをバージョンアップしていくということなのだろう。この手のクルマは安さが命であり長く使用する実用車として、シンプルで且つ飾りのない働く車として作られてきたが、2018年にハイブリッドが追加された。たぶん狙いは法人ではなく、じわじわと増えていた個人所有のユーザー。味の長い、燃費のいい実用車として新しい顔が加わった。現在サクシードは販売を終了。

鈴木 ケンイチ | すずき けんいち

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3～4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会（AJAJ）会員　自動車技術会会員　環境社会検定試験（ECO検定）

仕事でコスパの良い商用ワゴンが欲しいというのであれば、プロボックス／サクシードか日産のNV150ADの二択しかないだろう。そこで大きなプロボックス／サクシードの魅力となるのがハイブリッドの存在だ。ライバルのNV150ADは、ガソリン車のみというのが辛い。仕事で走行距離が伸びるというのであれば、燃費性能は非常に重要となる。しかも、プロボックス／サクシードのハイブリッドは、約185 x 10,000 yen前後から。まさに激安価格と呼べる設定だ。仕事で走行距離が伸びるというのであれば、文句なしで買いとなるだろう。ただし、仕事ではなくプライベート利用というのであれば、他の選択肢となる。やはり、誰がどう見ても商用車そのものというクルマをプライベートに使うのは抵抗があるからだ。

萩原 文博 | はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

トヨタ サクシードは兄弟車であるプロボックスとともに2002年から販売されている4ナンバーのビジネスバンです。2013年までは5ナンバーサイズのステーションワゴンも用意されていましたが、2020年5月6日のプロボックスとのモデルの統廃合までビジネスバンモデルのみが販売されていました。コンパクトなボディサイズですが大容量で、フラットな床を確保するために低重心化されたこともあり、優れた走行性能を発揮するのが特徴です。搭載されている1.5L直4エンジンには5速MTと4AT（2014年8月のマイナーチェンジ後はCVT）の2つのミッションが組み合わさっていますが、トルク重視のギア比を採用した5速MTのスタートダッシュは目を見張る物があります。カローラフィールダーがオシャレなステーションワゴン色を強めたこともあり、荷物を多く積むという実用性を重視するユーザーに高く評価されているモデルです。