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『美しく、速く、逞しく』 ボルボ V60 2018年モデル gslhrmさんのレビュー・評価
V60の新車
新車価格: 659〜939 万円 2018年9月25日発売
中古車価格: 102〜870 万円 (381物件) V60 2018年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > ボルボ > V60 2018年モデル > Ultra T6 AWD Plug-in hybrid
2026年10月2日 21:47 [2039140-1]
| 満足度 | 4 |
|---|
| エクステリア | 5 |
|---|---|
| インテリア | 5 |
| エンジン性能 | 5 |
| 走行性能 | 5 |
| 乗り心地 | 4 |
| 燃費 | 4 |
| 価格 | 4 |
NDロードスターの虜になりつつも、普段もっと気楽に乗れる車を...ということで増車した208 IIの二台体制で約1年過ごしました。当然ですが、どちらかに乗っているときはもう一方の車の魅力を味わえません。1台で2度美味しいみたいな車はないものか...といろいろ乗り比べた115台目が、V60 B4でした。
第1印象は、車というより、家。ドイツ車ともまた違う剛性感というか、守られている感。内外装ともに、素材の魅力が活きていて、シンプルながら美しくて上品。派手に豪華にするためではなく、当たり前のことをしていたらこうなりました、という肩肘張ってない感じ。エンジンも必要十分なパワー・トルクを発揮しつつ、それでいて仕事してますよ的な主張はゼロ。あまりにすごいので後述しますが、そこに組み合わされる、Bowers & Wilkinsの圧倒的な音色。車だからって、別にいつも本気で運転しなきゃいけないわけじゃなくて、疲れを最小限に、リビングのソファに座ってる延長で目的地に着けたら素敵じゃない?という、ある種のカルチャーショック。
しかしながら、やっぱりスポーティーな車が好きな自分です。まだ自分には早いのかもな...と思いつつ、でも何か後ろ髪惹かれる。そんな時、どうやらプラグインハイブリッドのモデルがあって、それは全くの別物らしいというので、約1か月後、もう一度試乗に。
V60 Ultra T6 AWD plug-in hybrid。車が動いた瞬間に、全くの別物だということに気づきます。カロスポと、GRカローラぐらい。
走行モードはHybrid, Power, Pure(EVモード), AWDの4つで、標準はHybrid。このとき、電池残量がある限りはリアタイヤをモーターが駆動します。厳密には違いますが、重量バランス的には、FRの動き。フロントの動きがすっきりとしていて、引っ張られるのではなく、押し出していく走り。FRにこだわっていたボルボの残像なのか... 電池がなくなると、発進時はリアモーター、20km/hぐらいからエンジン駆動、その後はエンジンオン・オフが入り混じる、といった感じですが、振動や音が極めて少なく、違和感は皆無です。車体が重いので、凄い勢いで突っ込めば当然浮く感じはあるけれど、基本のロールは少ない。 よほど深いコーナーでなければ、かなりスイスイと身のこなし軽く曲がっていきます。
Pureモードにすると、アクセルを抜いた時の回生ブレーキが0に。AWDモードにすると、エンジンが前輪、モーターが後輪を駆動します。エンジンの振動がステアリングから感じられ、前の重みが出て、良い意味で普通の車らしくなるというか。特筆すべきはブレーキ。ポルシェのようなブレーキを踏む喜び、減速する喜びとは違いますが、カックンとは無縁の極めて滑らかなものです。 電動車の強み。AWDモードの時だけは、常にエンジンを使った四駆となるせいか、若干ブレーキをはじめとした挙動にギクシャク感が出ることがあります。
そして、この車のすべてを出し切るPowerモード。走っていて、素直に楽しい。意外にもスポーティーなエンジン音と、滑らかなトルクの出方。普通に踏めばそれなりですが、深く踏むと豹変。公式のスペックを見ても、そんなにすごい感は出ていないのですが... おそらくシステム全体で330馬力程度なのではと思われますが、モーター→エンジンの2段階で加速していくので、一定のトルクで進むBEVよりも果てしない力強さを感じます。安全で優しいイメージのボルボですが、こっそりとすごいことしてます。ぜひ乗って体感していただきたい、圧倒的なパフォーマンスです。
ACCやパイロットアシスト(ハンドル支援)は優秀ですが、最優秀ではないと思います。白線の認識度、それに付随するステアリングの切り方・精度、前方を走る車がいなくなった際の加速のマナーなど、悪くはないけど(ボルボに対するイメージや過度な期待もあったかと思いますが)BMWやスバル、トヨタの制御の方が上手な印象です。もしかすると、新世代車はこの限りではないかもしれません。
いろいろと書いてまいりましたが、最後の決め手は Bowers & Wilkins のサウンドシステム。音楽が鳴っているというよりは、音が降ってくる空間に自分が入り込む、という感じでしょうか。人や楽器、それぞれの音がありのままに、その姿や位置まで見えてくる。お気づきの通り、音源の善し悪しに忠実に左右されます。Qobuzなどの高音質サービスに切り替えると、より厚みが出てきます。その点、レクサスのMark Levinsonの方が、ストレスなく、どんなものでもいつも楽しくいい感じで聞けると思います。が、例えばピアノの鍵盤同士の擦れ、ハンマーが弦に当たる瞬間、その音が鳴ってから消えていくまでの一連、奏者が座る椅子やステージの軋み...といったところまでを音楽として捉えるなら、B&Wです。正直、これがなかったら別の車でも良いかな...というか、これがないから別の車が選択肢から消えた、とこもあります。(ES90, EX90のB&Wは、もはやこの域ではありません。正直聴かなければよかったと思うほど別次元のサウンドに進化していますので、ご注意ください...)
ロードスターから軽さと幌とMTをなくした代わりに、メカ的な楽しさと移動空間の優雅さが手に入る。208とは少し違う解釈だけど、どこまでも走りたくなる快適さを持っている。ロードスターと208が教えてくれた大切なことを、V60 T6も持っている。この2台にはない楽しさ、安心感もある。近場も遠くも、楽しく、苦がなくなりそうな予感…がして、買い替えを検討し始め、最終的にS60の同グレードを購入しました。VとSの違いについては、 S60のレビューをご覧いただければと思います。S60は既に国内販売終了となっておりますが、他にはない独自の魅力もありますし、かなり条件の良い認定中古車もありますので、もしかするとSの方が合う方もいるかも。
V60も間も無く最終ロットかと思われます。とりあえず、試乗を。B4だけでなく、T6も。買っちゃうかもしれません。
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