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『本格的な軽スポーツは専用設定により軽快な走りを実現』 ホンダ S660 2015年モデル 松下宏さんのレビュー・評価
S660の新車
新車価格: 198〜315 万円 2015年4月2日発売〜2022年3月販売終了
中古車価格: 99〜547 万円 (541物件) S660 2015年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > ホンダ > S660 2015年モデル
プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む
2015年10月21日 16:41 [868353-1]
| 満足度 | 3 |
|---|
| エクステリア | 4 |
|---|---|
| インテリア | 3 |
| エンジン性能 | 4 |
| 走行性能 | 5 |
| 乗り心地 | 3 |
| 燃費 | 3 |
| 価格 | 2 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
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|---|---|---|
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S660はホンダが徹底したクルマ作りに基づいて開発した軽自動車のオープンスポーツカーだ。ホンダは1990年代にビートを生産していたが、久々に軽スポーツを復活させることになった。
S660には、袖ヶ浦フォレストレースウェイでのプロトタイプ車の試乗を始め、高知県での試乗会や北海道鷹栖のテストコースでの試乗など、折に触れて繰り返し試乗した。試乗車はαもβも6速MT車もCVT車もあった。設定される全仕様に試乗している。
エンジンを運転席の後ろに搭載するミッドシップ(MR)のレイアウトなので、基本プラットホームをから専用のものが新設された。販売台数の限られる軽自動車のスポーツカーでプラットホームを一から作るのは、コスト的にも相当に厳しいものがあるが、あえてそれにチャレンジしたことを評価したい。当然ながらサスペンションも専用設計だし、エンジンも型式はNシリーズのものながら、さまざまな専用チューンがなされている。
外観デザインはLEDヘッドランプがシャープな眼光を放ち、そこから後部に向けてボディサイドを切り上がっていくシャープなプレスラインが、スポーティな雰囲気を強調するかのようにウェッジを効かせている。
後部はエンジンルームの上が左右に盛り上がった形状をしているが、このカウル部分は飾りではなく、その中はエアクリーナーやインタークーラーなどの補器類が収められているのだという。後ろから見るとちょっとぶ厚い感じだが、それもまた個性的である。
インテリアに座ると、ややタイトなバケットシートがしっかりと体をホールドしてくれる。ホンダ車で最小径となる直径350mmのステアリングホイールや、ホンダの軽自動車で初のデジタルメーターなどもS660に専用の仕様である。CVT車にはスポーツモードが設定されていて、スポーツモードを選ぶとメーターに赤いリングが表示されてスポーツ心を高める設定だ。
軽自動車でMRレイアウトなので、居住空間はごく限定的な広さになるが、パッケージング的にはドライバーのアイポイントとフロントウインドーとの距離を、ビートに比べると格段に延長してS2000と同等以上にまで広げている。これによって圧迫感のない運転が可能だ。
室内は狭いので手荷物などを置くスペースは全く用意されていない。一人で乗るなら助手席に置けば良いということになるが、二人で乗ると荷物の置き場に困る。これはかつてのビートも同様で、基本的に一人で運転を楽しむクルマと考えるべきである。
搭載エンジンは直列3気筒のDOHCターボ仕様で、47kW/6000rpm、104N・m/2600rpmのパワー&トルクを発生する。軽自動車自主規制で動力性能が抑えられているので、数値的にNシリーズのものと変わらない。ホンダのことだから、自主規制枠を破るのではないかという期待もあったが、それはかなわなかった。
サーキットやテストコースなど、速度制限の制約を受けないシーンで走らせると、47kW(64ps)のパワーでは不足し、もっとパワーを、と感じられるシーンも多かったが、一般道での試乗ではそこまでを求めることはまずなかった。
エンジンはパワフル過ぎて扱いにくく感じるより、手の内に入るパワーでそれを使い切れるようなクルマのほうが絶対に楽しい。パワーだけを求めるのは考えものである。
運転席の助手席の間の後方には、上下にスライドできる小窓が備えられていて、これを開けるとエンジン音や排気音などが大きく入ってくる。特にアクセルから足を離したときにブローオフバルブが発生するプシュという音が聞こえる。走っている実感が高まってのがなかなか良いアイデアだ。
トランスミッションは6速MT、7速マニュアルモード付きCVTともに良かった。6速MTは前述のように短いストロークのシフト操作できびきびと決まる感じで、1速から5速までのギア比がクロスしていて、シフトアップもシフトダウンもスムーズで楽しい。このシフトフィールはぜひとも実際に味わって欲しい。
CVTは7速のマニュアルモード付きでパドルシフトで操作できる。これまたとても具合が良い。しかも標準モードのほかにスポーツモードが設定されていて、スポーツモードで車速に対して高めの回転数を維持し、アクセルワークに対してスロットルの開度を大きくしている。パドルシフトの操作時の変速時間も短く設定されている。なので、CVT車でもけっこう楽しい走りが得られるのだ。
S660が真価を発揮するのはコーナリング時だ。エンジンを後部の中心に近い位置に搭載するMRの駆動方式のため、コーナーでの挙動は素直で回頭性に優れている。ロックトゥロックが2.6回転ほどのステアリングを操作すると、それに合わせてごく自然な感覚で向きが変わり、同時にしっかり路面をとらえながら安定した姿勢でコーナーを抜けていく。この軽快感はなかなか得がたいものだ。
コーナーでは内側のタイヤにブレーキを効かせるアジャイルハンドリングシステムと呼ぶ機構が働いている。これは全車に標準装備されるもので、コーナーでの安定性を高めるものだ。でも口惜しいことにそれが効いているのを全く実感できない。ごく自然に介入しているので、単に自分の運転がうまくなったかのように思えるだけなのだ。かなり硬めにセッティングされた足回りも、それなりにストロークするサスペンションによって、不快な乗り心地にはなっていない。
S660は走りを楽しみたい人に最適な1台といえる。専用の生産ラインで作られていて、1日の生産台数が40台から48台に引き上げられたにしても、生産上の制約が大きく、今の時点で注文してもまだまだ長い納車待ちが発生することになりそうだ。
価格は相当に高い。上級グレードのαには218万円の価格が設定されている。いくつかのオプションを装着したら購入予算は軽く250万円を超える。値打ちモノのクルマであるのは確かだが、軽自動車を買う予算としては相当に大きなものになるのも確かである。
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった18人
「S660 2015年モデル」の新着レビュー
| レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
|---|---|---|
| 2026年9月11日 10:59 | ||
| 2025年12月18日 22:55 | ||
| 2025年2月7日 14:39 | ||
| 2024年7月21日 21:36 | ||
| 2024年7月1日 20:44 | ||
| 2024年4月20日 07:13 | ||
| 2024年3月30日 14:37 | ||
| 2024年3月25日 21:51 | ||
| 2024年3月21日 14:49 | ||
| 2023年10月29日 02:01 |
S660の中古車 (541物件)
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4
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