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『祝!完全復活!日本人のための完成度高いスマホ』 FCNT arrows Alpha M08 SIMフリー [ホワイト] 鈴木啓一さんのレビュー・評価
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プロフィールITmedia等の情報サイトで記事を書いている フリーランスのライター、兼、IT先端技術コンサルタント。
モバイルやクラウドを駆使するスマートワーク研究をライフワークとしている。
【主なWeb媒体】
ITmedia 誠Biz.I…続きを読む
2025年9月23日 11:31 [1986772-1]
| 満足度 | 5 |
|---|
| デザイン | 5 |
|---|---|
| 携帯性 | 4 |
| レスポンス | 4 |
| 画面表示 | 5 |
| バッテリー | 5 |
| カメラ | 4 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
カカクコム経由でメーカーよりお借りする機会があったのでレビューしよう。
本機はFCNTのスマホarrowsシリーズの最上位機である。スマホ市場全体ではミドルハイ(=おおむね7〜10万円)に位置し、フラッグシップ機に迫る機能・性能を備える。
FCNTはご存じの通り、富士通の携帯電話部門が独立した会社で、一時、経営不振に陥ったが、2023年に中国Lenovo社の傘下となり復活した。本機はその完全復活を象徴する機種といえそうだ。
【デザイン】
色はホワイト/ブラックの2色が用意されている。今回お借りしたのはホワイト。上質で美しい。仕上げは高級感があり、手に自然に馴染む造形で日常使いの満足度が高い。
評価は「5」とした。
【携帯性】
約156×72×8.8mm、6.4型としては比較的コンパクト。重量は公称/実測とも約188gである。
評価は「4」とした。
【レスポンス】
本機搭載のプロセッサは MediaTek Dimensity 8350 Extreme である。CPU/GPUに加えAI処理用のNPUを内蔵する。
RAM12GB/ROM512GBを搭載する。体感はきびきびしている。
評価は「4」とした。
ちなみに、AI機能をテストするアプリ「AI Benchmark v6」ではスコア4460点。フラッグシップ級の1万点には及ばないが、昨年の同じ「ミドルハイ」のスマホ(例:moto edge 50 pro: 実測 1557)と比べると、3倍近いスコアとなっている。NPU搭載による大幅な性能アップが確認できた。
【画面表示】
約6.4インチ有機EL(1200×2670)。解像感と発色は優秀でフラッグシップに遜色ない。最大輝度3000nitで炎天下でも見やすい。
評価は「5」とした。
【バッテリー】
5000mAhの大容量バッテリーを搭載し、メーカーによれば、約35分の充電で最長2日間の使用が可能という。
実際に充電してみると、約40Wの充電ができ、残量10%から80%までの充電に20分しかかからなかった。外出する前に電池残量が少ないことに気づいたとしても、20分あればほぼ満タンにできる。
急速充電をうたう機種でも最近はACアダプタを同梱しない機種が増えているが、本機にはしっかり同梱されている。
バッテリーの連続使用時間であるが、実際に電話待ち受けの状態で2日間持ち歩き、余裕でクリアした。まだ何日かもちそうだった。
さらに厳しいテストとして、YouTube動画の連続再生テストを行った。残量80%でスタートして約13時間の連続再生で0%に到達した。省電力の実力は十分である。
評価は「5」とした。
【カメラ】
本機は、背面カメラ2眼に加え、正面の自撮り用カメラも50MPである。
背面カメラは光学式手ぶれ補正搭載のメインカメラと、視野角120度の超広角カメラで構成されている。
実際にさまざまな被写体を撮影してみたが、他社製のフラッグシップ機に引けを取らないなかなか質の高い写真が撮影できた。解像感、色の表現なども十分良い。
本機は光学ズームの機能はなく、デジタルズームは最大10倍と控えめだが、この価格帯としては十分に高性能である。
評価は、光学ズームがあれば「5」とするところだが、「4」とした。
【総評】
前述のように、arrowsブランド、そしてFCNTの復活ということもあり、注目していたところだったが、期待に十分応えてくれたと思う。
本機はここまで述べたように基本機能が充実しているだけでなく、独自の機能を含め、とても意欲的な仕上がりになっている。
たとえば、おサイフケータイ、防水防塵といった、日本市場で要求が強い機能はしっかり搭載している。防水については、泡ハンドソープを使った本機の洗い方が取扱説明書に明記されている。これには驚かされた。
ほかにも独自の機能が搭載されている。本機の電源ボタン兼指紋センサーは『Exlider』といい、画面スクロールに使える。「脈波センサー」と呼ばれる指を当てて自律神経を測定するセンサーも搭載している。これによりストレスの量などがわかるそうである。
また、本機はAIに力をいれると宣言されており、「arrows AI」と名前がついているが、残念ながら2025年9月中旬現在、対応アプリが未提供のようである。ベンチマークでも、そこそこのNPU性能が確認できているので、AIアプリのリリースを楽しみに待ちたいものである。
実は、筆者は同じ時期に発売されたモトローラ edge 60 proのユーザーでもある。この機種も本機と同じMediaTek Dimensity 8350 Extreme プロセッサを搭載し、AIアプリ待ちの状態も同じである。実はモトローラも携帯電話端末の老舗でありながら、現在は同じLenovoの傘下で活躍する企業である。確かな発表はなく推測だが、FCNTと同社は同じグループ会社として、技術面や部品調達面でさまざまに強みを共有しているようであり、とても楽しみな動きだと思う。
最後になったが、ひとつ気になるポイントがある。
本機のSIMカードスロットはSIMピン不要でSIMを交換できる構造になっている。便利ではあるのだが、誰でも指だけでスロットを開き、SIMカードを抜き取ることができそうなので、ちょっと心配な面がある。気になる場合は、eSIMのみ使うという選択肢もあるが、注意したい。
さまざまな視点で書いてきたが、本機はarrowsブランドの本格的復活を示す素晴らしい完成度になったと思う。Lenovo傘下とはいえ、日本の会社で日本人のためのスマホを開発する会社としてはとても貴重な存在となった。そして、本機はお勧めできる機種と思う。
評価は「5」とした。
参考になった43人
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