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『VWが満を持して放つ!EV時代の新基準』 フォルクスワーゲン ID.4 2022年モデル 外川 信太郎さんのレビュー・評価

『VWが満を持して放つ!EV時代の新基準』 外川 信太郎さん のレビュー・評価

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外川 信太郎さん

  • レビュー投稿数:238件
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プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。少年期に5年間イギリス・ロンドン、スコットランド・エディンバラに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、出版社に入社。輸入車専門誌にて執筆、編集を担当…続きを読む

満足度5
エクステリア5
インテリア5
エンジン性能5
走行性能5
乗り心地4
燃費無評価
価格4

※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。

VWが満を持して放つ!EV時代の新基準

VWが満を放って投入したID.4

ティグアン(4515×1840×1675mm)よりひと回り大きい。

これまでにない近未来的なデザインを採用。

取材車は前235/50R20、後255/45R20を履いていた。

リアシートのレッグスペースは広大。静かで快適な空間だ。

ラゲッジルーム容量は通常時543リッターと広大。

欧州に遅れること約1年、ついに日本仕様のフォルクスワーゲン『ID.4』に日本の公道で試乗が叶いました。

2015年のパリ協定にもっとも早くコミットした自動車メーカーであるフォルクスワーゲン(以下VW)が電動化戦略に前のめりなのは周知の事実で、昨年は「加速ストラテジー」を発表して電動化やデジタル関連技術に180億ユーロ(約2.6兆円)を投資することを表明しました。2030年までに生産からリサイクルまでCO2排出量をマイナス40%、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという「Way to zero」を掲げています。

その柱をなすのが、EVを人々により身近なものとするID.シリーズの3/4/5/6/バズ、というラインナップです。中でもID.4はVWのフルEV第1弾。欧州以外にもアメリカや中国で生産される世界戦略車で、日本市場は輸出先としてはもっとも早い導入先のひとつです。

日本仕様は当然、急速充電用にCHAdeMO(チャデモ)と家庭充電用に200Vの給電口を備え、急速充電の速さ目安としては残量警告灯点灯からリチャージして、90kW規格のCHAdeMOなら40分で約80%まで充電可能。しかし何よりVWが強力に整えてきたのは、自社というかグループによる充電ネットワークです。

まず全長4585×全幅1850×全高1640mmの外寸は、VW『ティグアン』に近く欧州Cセグ相当のSUVですが、2770mmというホイールベースはティグアンの2675mmより95mmも長い。でもパッと見にも実車を前にしても、ID.4はティグアンほど大ぶりに見えないところがあります。それもそのはず、ショルダーラインは高いですが空力抵抗はCD値にして0.28と、ID.4の空力は恐ろしく磨き込まれています。

バッテリーモジュールには、冷却水を循環させるフロアプレート状の温度管理システムが組み込まれており、あらゆる状況でバッテリーを約25度の理想的な温度に保とうとします。こればかりは乗り手の使い方や走らせ方次第、個体差も数年後にあるかもしれませんが、いずれ走行中や急速充電時のマネージメントのみならず、日常的にバッテリー寿命をも念頭に温度管理することで兎に角、VWは8年または16万km走行後でも、バッテリー容量が元の70%維持されることを保証しています。

走り出してみました。加速感は、いかにもEVらしい瞬発力より、アクセル踏み込み始めの柔らかさ、その後に続くトルクの安定感と力強さが際立っていた感じです。じつはライトでもプロでも、モーターの定格出力70kWと最大トルク値の310Nmは共通となっており、最高出力を170psと204psのどちらまで引っ張り上げるかプラス、バッテリー容量(=重量)の大小でプロの方が重量が嵩む分、単純な加速感ではライトの方が優るかもしれません。プロの0-100km/h加速は8.5秒と発表されている通り、強烈なものではありませんが、周囲の交通を簡単に置き去りにする加速力は気持ちのいいものです。

登りの合流アプローチみたいな場面でも加速の持続感というか息の長さゆえ、易々と望む速度にのせられます。逆に長い下り坂のようなシーンでも、0.25Gまでは回生システムのみで減速できるため「交通の流れにのる」操り方では滅法、快適です。しかもバンパーtoバンパーでは『ポロ』より優れる有効回転半径10.2mの小回り性ゆえ、街中でもきわめて取り回しやすいのが特徴です。

低重心設計の恩恵で前マクファーソン、後マルチリンクのサスペンションも、固すぎない初期ロールでよく動き、コーナー前半の素直さはいい意味でEVらしくなくスポーティな部分もありました。

リアタイヤがより太い(前235/50R20、後255/45R20)プロは直進安定性を意識したセッティングなのか、コーナー出口でアクセルオンを急ぐと外側へはらもうとする感覚が強く、多かれ少なかれステアリングで押さえ込む必要があります。ドライブモードを「スポーツ」に切り替えても、確かに力強くなりますが劇的にハンドリング特性に大きな差はもたらされず、ステアリングも中立付近の手応えをやや増す程度です。

VW EV世界戦略車である同車。この完成度の高さを是非とも味わって頂きたいものです。EVの時代にもピープルズ・カーの地平に挑むVWの姿が、ID.4で再確認もしくは発見できると思います。

レビュー対象車
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ID.4 2022年モデル
フォルクスワーゲン

ID.4 2022年モデル

新車価格:514〜648万円

中古車価格:326〜530万円

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