『13ヶ月16,000km 再レビュー』 スバル WRX S4 2021年モデル きのこごはんＲさんのレビュー・評価

VM4レヴォーグから乗り換えましたので、それとの比較になります。
デザイン
樹脂フェンダーといい、リアバンパーのゴツゴツ感といい、オンロードよりはオフロードを意識したデザインという印象です。黒系のボディカラーなら馴染むと思いマグネタイトグレーにしました。

パワーユニット
FA24DITエンジンはシームレスな加速で下から上までスムーズに回ります。これを面白みがないと捉えるか現代的と捉えるか。
Subaru performance trancemission
この新開発CVTが購入の決め手でした。
S+でパドルを叩いてみればDCTの必要性などまず感じないでしょう。

走行性能
ダブルピニオンステアリングの恩恵は正直よくわからず。VM4のステアフィールの方が好みでした。応答性は良いですが、接地感はやや希薄な印象。
前後輪のトルクベクタリングで回答性は文句なし。
ブレーキはよく効きます。踏み始めからガッツリ効く系なのでVM4よりカックンしがち。
乗り心地としてはもちろん硬めですが、sportsでも不快なレベルではなく、逆にcomfortにしてもマンホール等でけっこうな横揺れはあります。高剛性ゆえです。

ドライバビリティ
スバル車に共通してますが、基本的にステアリング周りで操作が完結するので慣れれば直感的に操作でき、前を向いて運転だけに集中できます。
オプションのレカロシートは太もものサポート性、脇のホールド感申し分ないです。
当然ですが座面が硬いので、ずれないクッション敷いてます。快適。
ドライブモードセレクトは十分遊べるシロモノです。気分に合わせて車の性格を変えられるのは楽しい。
0次安全
1825?の車幅はさほど気にならず。スバルの美点であるAピラー周りリアクォーター周りの視界良好。ボンネットの先はVMよりやや見辛いです。

アイサイト
コアテクノロジーの車線維持機能は運転者のハンドル補正と喧嘩になります。ver.3より制御がしぶとく残るため、柔軟に主導権を切り替えてくれません。あとハンドル保持の判定が厳しくなりました。約7秒で警告。
アイサイトXは一度しか使っていませんが、車線変更は秀逸でした。

デジタルコクピット
これの為だけにEXグレードにしてもいいぐらいお気に入りです。
縮尺こそ変えられないものの、地図は見やすく、アイサイト情報も分かりやすくアップデートされてます。デジタルになっても２眼メーターを継続してくれたのは有り難い限り。

その他
アダプティブドライビングビーム
たまにパッシングされてしまう為、精度はどの程度なのか？疑問。念のためハイビームは手動で切り替えてます。
リアウインカーとナンバー灯
オプションでもいいからLEDの設定が欲しい。
給油口がノッチ式になり冬場の凍結の心配がなくなって良かった。
ライトが常時オートのため夜間エンスタでエンジン始動すると、煌々とライトが主張します。仕様上仕方ないとはいえ何とかならないものか。。
ヒルディセントアシストがスイッチ式でなく、傾斜を感知して自動でかかるようになりました。エンジン始動直後はアイドル回転数が1800rpmと高いので、クリープの強い飛び出しと制御が競合してギクシャクしがち。暖まればスムーズ。
燃費は現在メーターで10.2。概ねWLTCカタログ値準拠。

総評
この車のキャラクターとしては「走りを楽しみつつ快適に移動できる現代的多用途GTセダン」
サーキットや峠を攻めるには余計なものが付きすぎてる気がします。全天候で安全快適にツーリングできる点がこの車の魅力です。
ミドルクラスAWDスポーツセダンというカテゴリで言えば競合はアウディs3かCLA35ですが価格帯が違いすぎます。
一番のライバルはレヴォーグ2.4でしょうかね。
見た目が気に入れば所有欲は十分満たしてくれます。買って全く損はしないでしょう。