『試乗レビュー。』 トヨタ GRヤリス 2020年モデル Tommi6.5さんのレビュー・評価

随分前に試乗してました。
思い出しながら記してみます。

個人的には、小さく、元気のあるクルマは大好きなので、発表時から気になっている1台でした。

【エクステリア】
まぁ、こんなもんだろうな、という程度の感想。
このクルマの基準にすべきはWRCマシンであって、そこからのデチューンと思う訳です。
安全基準等やかましい今時のクルマとしては、頑張ったんじゃない？

【インテリア】
「高級感が無い」、「スポーツっぽさが無い」という旨のレビューを散見しましたが、個人的には「可」とします。
だって、本来は安いホモロゲモデルあってのラリーマシン。豪奢な内装なんて期待するもんじゃありません。

シートに妥協と苦悩を感じました。2シーターを出せば、もっと良いシートを入れれただろうに。


【エンジン性能】
フラットでペダルに忠実。実に扱いやすいと思います。ロードカーなので、コレで正解なのでは？と思っています。
ドラスティックなのも楽しくて良いんですが、誰でもは扱いきれない。
乗りやすい事は善です。

3気筒は確かにネガも感じます。ココは素直に4気筒の方がくすぐられたかな。

【走行性能】
「走る」
期待を裏切る程、スタビリティ、良好でした。もっと路面を拾い、チョロチョロするんじゃないかと思っていたんです。
この短いホイールベースで？
楽で良いケド、特別感はチト薄くなる。

「曲がる」
AWDコントロール、さすがですね。かの、トミ・マキネン監修ですもんね。
脚も良く働き、姿勢も作りやすそうです。

「止まる」
踏みしろが浅いのは、個人的好みではないですが、さすが制動力はありそうです。
モノは良いです。
ただし、このブレーキのせいでホイール制約が大きく、グラベルやスノーのスポーツに挑みにくくなるのですが…

【乗り心地】
想像していたより、突き上げを拾うような事もなく、メカニカルバイブも少なく、車内音は激しくもなく、十分に日常使用車の資格アリです。

【燃費】
試乗につき、無評価。
そもそも燃費を気にするクルマでもないか。

【価格】
ランエボもインプ(WRX)も価格は上がる傾向にありました。
正当な後継的存在とも言えるこのクルマは、この価格でも文句は言えないんじゃないかなぁ〜と。

【総評】
何と。このクルマでホモロゲを取得しないという情報も飛び交っていますね。
だとすると、このGRヤリスとは何なのか？

残念な想いもありますが、トヨタのモータースポーツ広告塔としてはとても面白い。
こういうクルマはとても良いと思うので、後は若い人でも買いやすい、もチョットお手頃なモデルが在っても良いんじゃないかなぁ〜と、思う訳です。