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『表面的な印象は良いが全体のコスパはもうひとつ』 スズキ ハスラー 2020年モデル iron monsterさんのレビュー・評価
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2022年2月5日 05:30 [1547570-1]
| 満足度 | 3 |
|---|
| エクステリア | 4 |
|---|---|
| インテリア | 4 |
| エンジン性能 | 5 |
| 走行性能 | 3 |
| 乗り心地 | 3 |
| 燃費 | 4 |
| 価格 | 3 |
自動ブレーキとサイドエアバッグ目当てでハスラーの廉価グレードを購入した。ハスラーに思い入れがあるわけでもないのでレビューの内容も不躾なものになっていることをご了承いただきたい。
【エクステリア】 簡素でありながら愛嬌があり良い出来だが、バンパーガーニッシュやメッキパーツなどは金をかけすぎと思う。
【インテリア】 内装プラスチックの表面加工も上品な仕上げで良い。フルオートエアコンがやや使いにくいので、エアコンのオンオフだけでもステアリングスイッチでできると使いやすいと思う。
【エンジン性能】 NAエンジンとしては十分な性能で完成度は高い。エアコン無しの状態なら加速も応答性も良く、上手に回してあげれば高速も峠道もそこそこ快適に走れる。フルオートエアコンの容量が大きいのかエアコン使用だとトルクをかなり持っていかれ応答も鈍くなる。
【走行性能】 ブレーキが弱め。ISGで発電するときに回生ブレーキと同じように減速する方向のトルクが生じるので、その分の制動力を予め引いてあるのだと思う。ISGの発電中にブレーキ操作する場合の感覚に違和感は無いのだが、ミッションの非ロックアップ領域ではISGによる発電は作動しないので意識的にブレーキペダルを強めに踏む必要がある。
これについては、エアコンの負荷の有無によってもロックアップ領域は変化するのだが、もう少しなんとかならなかったのだろうか。平坦路なら大した問題でもないが、峠の下り道などの途中に交互通行などあった場合、エアコンを使用した状態で発進すると下り道ではロックアップしないので、当然ISGも発電せず発電による制動トルクもなく、自動でエンブレが強くなる制御も無いので、ドライバーがシフト操作をしなければフットブレーキのみで長い下り坂を下ることになり安全とは言い難いように思う。国道標高最高地点の渋峠から湯田中方面へ下ったときにこういった状況に遭遇し、やはりブレーキの弱さを感じた。ベンチレーテッドではない仕様のフロントブレーキなのでべーパーロックの一歩手前だったのかもしれない。
多少なりともブレーキに影響あるいは介入するシステムにあまり中途半端なものは使って欲しくないし、鉄道だとモーターによる回生ブレーキのみでほぼ停止する直前まで減速するように、モーターはブレーキとしても重要なので、ハイブリッド車の発電モーターは原則動輪の駆動装置に直結すべきと思う。
【乗り心地】 普及価格帯の自動車としては及第点だと思うが、乗り心地はやや堅め、ゆっくり走ると横揺れが目立ち、ある程度速度が出た状況で大きめの凹凸に乗るとドダンと突き上げがくる。サスやショックアブソーバのせいなのかタイヤのせいなのかスタビライザーのせいなのかは解らないが、タイヤを買い換えるときはフロントだけでも乗り心地を重視したほうが良い。リラックスした乗り心地を求めるならスペーシアを選ぶべきと思う。スペーシアを試乗した限りでは大き目の凹凸もサスで吸収でき良好な乗り心地だった。
【燃費】 1万km走行して燃費が24km/L程度なので、長距離を上手に走れば30km/L弱くらい走るのではないか。ただし外気温が5℃前後を下回る状況でエアコンを使いながらの走行だと急激に燃費が悪化する。エンジンオイルの熱の大半が暖房に持っていかれるようで、外気温3℃でエアコン23℃設定だとアイドリングストップが作動せずミッションのロックアップ領域が通常の10km/h以上から25km/h以上に狭まり、さらにエアコン26℃設定だと一般道を20分以上走っても全くロックアップしない。コンプレッサーもそうだがこのエンジンに比してこのフルオートエアコンの負荷は過大ではないかと思う。
真冬のエンジン始動直後20分程度はなるべくエアコンを使わず、エンジンオイルを熱で柔らかくすることを意識し、寒さはシートヒーターで凌ぐ、と言うかそのための運転席&助手席シートヒーター標準装備なのだろう。欲を言えばPTCヒーターも標準装備にしてほしい。
【価格】 高い。値引きもしょっぱい。オプションも定価。次はどこで買うか考える。
【総評】 基本性能は確かだが、軽自動車という限られたパッケージとリソース、とりわけコスト配分のバランスがやや的を射ていないように思う。高機能な後席に対して感触やホールド性の貧しい前席、高機能だが負荷の大きいエアコン、欲しいときにアシストしてくれないハイブリッドなど。
そしてドライバーに対するリスペクトがあまり感じられない。とくに運転席のポジションと座席の作り。小柄な女性だとフロアにかかとが付かない、形状もいまひとつで長距離を運転すると尻や太ももの裏が圧迫されて痛い、Aピラーや運転席ドア上のアシストグリップも無い。フロアマットの下に100円の人工芝を二重に敷いたり椅子にクッション並べたりとダセえことをしなければまともなポジションも得られない。N-BOXを手本にしすぎて女性のための車作りという矜持を見失ったのだろうか。
車体の下を覗き込んで見るとまだ改善の余地がある。変更されたリアのトーションビームの梁が邪魔をしてそれを避けるように燃料タンクがシャシー中央に寄り室内を狭くしている。対して梁の後ろは何も無い。アクスルビームの採用や従来のリンク式サスでも良かったのではないか。燃料タンクの形状にも工夫が無く、上げ底になっている後席フロア下の中空部分もデッドスペースに見える。運転席下ももう少しがんばればみかん箱くらい入りそうだ。
今後2モーター式の48Vハイブリッドが載るのであれば、アシストモーターはリアに配置して4WDと集約することで、デフもひとつの追加で済みプロペラシャフトも不要で室内を広げつつ部品も減らせるので、その方が自然な流れなのではないか。
一応言っておくが日常で使う分にはリッターカーと同等以上に良く走り使いやすい。だが何かもやもやする。価格の面とドライバーへの思いやりの面で他に良い選択があると思うので、ハスラーというキャラクターが好きな人以外には勧められないと感じる。信じるか信じないかはあなた次第だ。
- 乗車人数
- 2人
- 使用目的
- 買い物
- レジャー
- 頻度
- 毎日
- 重視項目
- 快適性
- エコ
- 価格
- その他
- レビュー対象車
- 新車
- 購入時期
- 2021年4月
- 購入地域
- 三重県
- 新車価格
- 136万円
- 本体値引き額
- 5万円
- オプション値引き額
- 5万円
※値引き額は参考値ですので、詳細は各ディーラーにお問合せください。
参考になった30人
「ハスラー 2020年モデル」の新着レビュー
| レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
|---|---|---|
| 2025年11月10日 17:08 | ||
| 2025年10月20日 23:32 | ||
| 2025年10月13日 23:39 | ||
| 2025年8月11日 07:09 | ||
| 2025年8月9日 21:33 | ||
| 2025年8月3日 09:41 | ||
| 2025年7月2日 17:12 | ||
| 2025年6月9日 08:04 | ||
| 2025年6月2日 06:54 | ||
| 2025年4月25日 13:25 |
ハスラーの中古車 (全2モデル/13,798物件)
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- 支払総額
- 115.0万円
- 車両価格
- 105.0万円
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- 10.0万円
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- 走行距離
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- 車両価格
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- 諸費用
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- 年式
- 2020年
- 走行距離
- 3.9万km
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- 支払総額
- 179.0万円
- 車両価格
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- 諸費用
- 4.3万円
- 年式
- 2024年
- 走行距離
- 6km
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