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『放蕩、なれど出来息子』 シトロエン DS 7 CROSSBACK 2018年モデル あくとうさんのレビュー・評価
DS 7 CROSSBACK 2018年モデル
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DS 7 CROSSBACKの新車
新車価格: 469〜782 万円 2017年10月25日発売〜2023年4月販売終了
自動車(本体) > シトロエン > DS 7 CROSSBACK 2018年モデル
2019年3月19日 22:48 [1209644-1]
| 満足度 | 5 |
|---|
| エクステリア | 3 |
|---|---|
| インテリア | 4 |
| エンジン性能 | 4 |
| 走行性能 | 5 |
| 乗り心地 | 4 |
| 燃費 | 無評価 |
| 価格 | 4 |
このクルマは「自称」高級車に過ぎません。
たとえ自ら高級を高らかに謳いあげようとも、まわりが「高級」と認めなければ自分のことを高級車だと思い込んでいるドンキホーテに過ぎません。
では、このクルマはそこいらの一山いくらの雑魚なのかというと、そんなことは更々ありません。
PSA(プジョーシトローエングループ)の正気を疑うような、異様な光を放つ、汗や泥が全く似合わない、スポーツ感皆無の陸SUVぽいスペシャリティカーです。
このクルマの生い立ちとしては、PSAの「大人の都合」が爆裂しており、当時は中国では同一ブランドでは2つまでしか合弁会社が作れなかったときに、シトロエンが3つめの合弁会社を立ち上げる際に、「DS]というブランドを立ち上げ、これはシトロエンとは別!とかいう屁理屈を炸裂させてグダグダになってたのを、なにを血迷ったかDSをプレミアムブランドにする!とか言い出した次第でPSAのブランド構築の方向性の見失いっぷりは見ていてすがすがしいほどです。
とはいっても、スズキがキザシを自信満々に投入して爆死したように、大衆車メーカーのイメージが強いPSAが高級車などといってもEUでは相手にしてもらえません。それに北米市場ではPSAは販売網すらありませんので、結果、メインの市場は中国と相成るのであります。
絶対に負けられない戦いがそこにはある。
そこで中国の方の大好きな、レクサスとアウディを悪魔合体させて、コレカラモヨロシク・・・とデジャブ感が香ばしいデザインのDS7が爆誕しちゃったりするわけです。
もちろん、中国の方々が感涙でむせび泣く高級車に欲しい装備
・デカイ液晶ディスプレイ
・Qi(ワイヤレス充電)
・マッサージチェア機能
を漏れなく用意して、道路事情もあまりよくないところもまだある中国向けに最低地上高も確保したクルマをブッ込んできた次第なのです。
日本では電動のレザーシートを標準装備した豪華版にディーゼル、ガソリン仕様、布シートの標準版にディーゼル仕様、という大まかにわけて3つのグレード展開です。
ディーゼルは3008などにも使われているもので、特に特徴もない普通のディーゼルエンジンです。ただ、遮音はしっかりしているのでうるさい、とかいうのはありません。振動もこんなものかなーレベルです。
ガソリンはBMWとPSAが共同開発したいわゆる「プリンスエンジン」の末裔です。ターボ仕様で少々マイルドになってはいますが、踏み込むとなかなかの咆哮でいい音を響かせます。・・・これが高級車向きかはともかくとして、ディーゼルに比べて軽快さは魅力です。
グランドツアラーとして使いたいならすこしアタマの重さは感じますがディーゼルを推したいところですが、これは求めるところの違いでしょう。
まあ、スポーツモードにしたら、スピーカーから似非エンジン音が流れてくるので、同乗者に聞かせて笑いをとりましょう。
基本的には同じサスペンションセッティングらしいということです。
18インチ、20インチの違いより、タイヤの素性の方がよく出るような気がします。
ランフラットやオールシーズンタイヤより、コンフォートタイヤのほうが似合うと思います。
栗東のコンディションがあまりよくない国道でも滑るように走り、乗り心地の印象は3回試乗をしましたが、いつも良好でした。
最近の高級車はスポーティなのが売りなクルマばっかりですが、そんなにみんなスポーツ走行好きなんですかね?
レクサスUXで内装がおそ松さんで萎えまくりでしたが、DS7は違う意味で戦慄です。
この使い勝手とか無視したようなボタン配置! DSシリーズ以外は使いまわしできないんじゃないか?という、ケチなPSAにあるまじきボタン類! けれんみ溢れる・・・というかパリモチーフにしてます、言われても意味わかんねーデザイン・・・。
確かに、「こいつは普通じゃねえ・・・」みたいな感じだけはビンビンに伝わってきます。
意味不明装備としてはリアシートまで電動で、ちょっとだけ倒れます。
このクラスのクルマでリアシートまで標準で電動なんはあまりありません。
高級かどうかはともかく、なんかすげー感は醸造されます。レクサスに足りないのはこんな演出かなあ・・・。
シートは布製のほうがしっとりとなじむので前席はこちらのほうがいいのですが、リアシートは少し立った状態。しかもシートアレンジは倒すだけ。なんかクッションが薄いのか座面の体圧の分散がうまくいってないのか、あまりよくない。
後ろの席に人を乗せることが多い、とかファミリーユースならチェックポイントではあります。
とんでもなく破壊力のある車で、ネタとして充分な魅力があり、おそらく街でかぶることのない、マニアックすぎる一台。
すげーなーPSA、DSのためにここまで力を入れたか・・・
と、感心していたら、DS7の設計を全面的にフィードバックした508がさくっと出てきていて、DSってマニアックだけど、プレミアムじゃないんかのう・・・とPSAの迷走振りをあらためて感じた次第。
変な専用パーツとか使っていて、金を使うだけの放蕩息子かと思えば、プジョーのためにその身をささげる出来息子なのか・・・
てか、DSはプレミアムブランドやないんか? プジョーと同列なんか?
お前ら、グループ内で仲悪いだろう。(笑)
クルマの出来自体は充分「高級車」足りえているんだが、なんせブランド力はほぼゼロに等しいし、ディーラー網もランボルギーニと変わらないくらいだし・・・。まだまだですね。
いっそのこと、UXと入れ替わってくらないかなー。レクサスでこのままの値段で売ってくれるなら、アリだよな。
見た目もそんなに違和感ないし。(爆)
- レビュー対象車
- 試乗
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- 諸費用
- 22.6万円
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