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『広島生まれのイタリア車はかなり濃厚なクルマに仕上げた』 フィアット アバルト 124 スパイダー 2016年モデル 外川 信太郎さんのレビュー・評価
アバルト 124 スパイダーの新車
新車価格: 406〜437 万円 2016年10月8日発売〜2020年12月販売終了

自動車(本体) > フィアット > アバルト 124 スパイダー 2016年モデル > ベースグレード
プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。少年期に5年間イギリス・ロンドン、スコットランド・エディンバラに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、出版社に入社。輸入車専門誌にて執筆、編集を担当…続きを読む
2017年5月14日 12:45 [1024822-2]
満足度 | 4 |
---|
エクステリア | 5 |
---|---|
インテリア | 4 |
エンジン性能 | 4 |
走行性能 | 4 |
乗り心地 | 4 |
燃費 | 4 |
価格 | 4 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
“広島生まれのイタリア車”と称されるクルマが、アバルト「124 スパイダー」で
す。
基本的に輸入車執筆の仕事を専門とする筆者ですが、ベースとなるマツダ「ロード
スター」は、本当にアラフィフおやじには最高に試しめるクルマで、決して速くはない
ものの、快感を覚えるシフトフィールや、何の変哲もない片押しシングルキャリパー
ながら、まるで「ポルシェ」のブレーキ?と思わせる剛性感のあるフィーリングは、
欲しくなる一台でもあります。
では、最新の「ロードスター」をベースにアバルトが仕上げたアバルト「124 スパイ
ダー」は一体どれほどのものなのか、メーカーの広報車両を借りて試乗を敢行して
きました。
エクステリアでは、黙っていればマツダ「ロードスター」がベースであることが、分
からないほどオリジナリティ豊かなであり、前後に長いボンネットを採用し、オー
バーハングを切り詰めることでアジリティを強調するデザインとしています。アバル
トのよって、デザインされた大型エアインテークやリアディフューザー、リアスポイ
ラー、ウィンドウスクリーンは風洞実験をイタリアで行ったといいますから、製造が
日本というだけで、細部にわたりイタリアンデザインを楽しむことができます。ボ
ディサイズは4060×1740×1240mm(全長×全幅×全高)。ベースとなったマツダ
「ロードスター」と比べますと145mm長く、5mm広く、5mm高いサイズです。
オリジナリティ溢れるエクステリアと比べてしまうと、インテリアは、マツダ「ロー
ドスター」と大きな差は少なく、「アバルト」のエンブレムが貼られた専用ステアリ
ング、レッドの盤面を持つレブカウンター、そして、270Km/hまで刻まれたスピード
メーター、「アバルト」の刺繍が施されたバケットシートなどが専用品です。
6MT仕様には、デビュー時に試乗しましたが、今回はあえて6速AT仕様を選びまし
た。
着座位置の低い専用シートに腰を下ろし、眺める景色はマツダ「ロードスター」を払
拭することはできませんでしたが、エンジンを始動した瞬間、世界が一転。4本出し
のエキゾーストエンドからは、周囲の空気を震わすような野太いサウンドが響き、
「アバルト」のアツイ走りを予感させるものです。
試乗車は6速ATで1150kgの車体重量。直列4気筒1.4リッターマルチエアターボ
エンジン「3268」ユニットは、最高出力170PS/5500rpm、最大トルク250Nm
(25.5kgm)/2500rpmを発生することから、数字を見る限りでは、十分すぎるものと
いえます。
野太いサウンドを奏でるこのエンジンは、走り出すと低速域からトルクに溢れ、後方
からグイグイと押し出してくる。6ATのシフトフィールは非常に優秀でドライブレン
ジに放り込んでおけば、シフトショックもほとんどないままややドッカンターボのト
ルクに身を任せグイグイ加速していきます。
MTモードに切り替えればステアリングに装備されたパドルシフトで積極的なシフト
チェンジを楽しめレブリミットの6600rpmまで使い切ることができます。
乗り心地は、かなりハードな設定で、乗り心地のよい「ロードスター」とは一線を画
します。また、路面の轍にも敏感にステアリングが反応し、いくらAT仕様とはいっ
て「アバルト」チューンの血統を強く感じるものでした。
ワインディングでは、170PSのパワーと軽さが武器になってくれます。ブリヂストン
「POTENZA RE050A」(205/45 R17)との相性もよく、普通に流す程度では、タイヤ
のスキール音も聞こえる事なく、ヒラリヒラリとミズスマシのようにコーナーをクリ
ア。脱出の立ち上がりも迅速で、刺激的なエキゾーストノートを響かせ実に爽快。レ
ブリミットまで引っ張り、MTモードのパドルシフトを2速にシフトすると一瞬ホイー
ルスピンを起こすほどじゃじゃ馬ぶりを発揮してくれます。
サスペンションはビルシュタイン製で、フロントにダブルウィッシュボーン式、リア
に5アームのマルチリンク式を採用。このステアリングに伝わる安定性、車両挙動
などは、相当開発に時間をかけたことが容易に判断できました。
縦置きエンジンがフロントミッドシップに搭載され、50:50の重量配分のよさも、実
際に走ってみれば、なるほど納得!と思わずニンマリしてしまうものです。
また、フロントには「ブレンボ製」の4ピストンブレーキキャリパーが装備されま
す。マツダ「ロードスター」のブレーキも冒頭に述べたとおり非常にカッチリした
タッチで国産車の中では軍を抜いたフィーリングを味わえますが、少々、ワイン
ディングを走り込んだりしますと、やはり、「ブレンボ」製の4ピストンキャリパーの
本領が発揮され、常に変わらないガチッとした踏力が、安心感を与えてくれます。
サーキットなどに持ち込んだ際にはその差は歴然と出ることでしょう。
0-100km/h加速6.8秒、パワーウェイトレシオはクラストップの6.2kg/HPは伊達では
なく、トヨタ「86」以上の動力性能を有しております。
“広島産でイタリア車”という例のないアバルト「124 スパイダー」は、やはり「ア
バルト」。イタリア色、濃厚で、マツダ「ロードスター」にはない、大胆なクルマで
した。
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった10人
「アバルト 124 スパイダー 2016年モデル」の新着レビュー
レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
---|---|---|
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2020年12月27日 23:58 |
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2020年10月6日 16:34 |
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2020年5月13日 16:29 |
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2020年2月29日 10:55 |
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2020年2月24日 00:15 |
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2020年2月14日 15:16 |
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2019年12月24日 21:27 |
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2019年9月27日 23:31 |
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2019年9月25日 23:07 |
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2019年6月16日 07:05 |
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