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『オンロードでもオフロードでもバランスの良い走りを実現』 スズキ エスクード 2015年モデル 松下宏さんのレビュー・評価
エスクードの新車
新車価格: 212〜297 万円 2015年10月15日発売〜2024年5月販売終了
中古車価格: 114〜275 万円 (153物件) エスクード 2015年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > スズキ > エスクード 2015年モデル
プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む
2016年5月14日 12:28 [930307-1]
| 満足度 | 4 |
|---|
| エクステリア | 4 |
|---|---|
| インテリア | 3 |
| エンジン性能 | 4 |
| 走行性能 | 4 |
| 乗り心地 | 4 |
| 燃費 | 4 |
| 価格 | 4 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
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|---|---|---|
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4代目エスクードは過去の3世代のエスクードとは趣を異にするクルマだ。過去の3世代は、ラダーフレーム方式のボディ構造(3代目はビルトインフレーム)を採用していたのに対し、4代目エスクードはモノコックボディになった。
また過去の3世代はエンジンを縦置きに搭載するFR由来のメカニカルな4WDだったのに対し、今回のモデルはエンジンを横置きに搭載するFFベースの電子制御4WDになった。4代目エスクードは名前こそエスクードを継承するが、過去の3世代とは丸で違うクルマである。
4代目エスクードには、スズキがミュゼオ御殿場をベースに開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。試乗グレードは4WDだった。また試乗会のほかにも別途個別に広報車を借り出し、河川敷のオフロードに持ち出して走破性を確認した。
外観は普通の日本車とはやや異なる感覚のデザインで、これまでのエスクードに採用されていたクラムシェル(貝殻)タイプのボンネットフードを始め、スズキのSUVイメージを継承している。メッキのフロントグリルと丸型4灯式のLEDヘッドランプ(ロービーム)などが特徴だ。
インテリアはほめて言うならSUV的な力強さと乗用車的なスポーティさを兼ね備えたものということになるが、ブラック基調のインテリアにシルバーの加飾というのでは、何とも古典的なSUVといった印象でもある。
着座位置はやや高めながら、乗降性に不満はなく、アップライトな運転姿勢によって前方視界が大きく開けている。シートリフターやチルト&テレスコピック機能付きのステアリングによって、最適のドライビングポジションを取りやすい。シート形状はホールド性にも配慮されていて、4WD車にはシートヒーターも装備される。
新型エスクードの走りはオンロードでは軽快なフットワークを、オフロードでは力強い走破性を感じさせるものだった。
搭載されるM16A型エンジンは直列4気筒1.6Lの自然吸気DOHCで、86kW/151N・mのパワー&トルクを発生する。際立ってパワフルな実力ではないが、4WD車でも1210kgという相当に軽量なボディのため、力不足を感じるようなことはない。ボディはエスクード2.4に比べると400kmも軽いのだ。
アクセルワークに対して素直に反応してクルマが動くほか、電子制御6速ATのスムーズな変速と合わせて爽快なドライブフィールを感じさせる。時速100kmでのクルージングでは、エンジン回転数が1800回転ほどに抑えられ、燃費も4WD車が17.4km/L(FFは18.2km/L)だからSUVとして優れた数値を得ている。
オールグリップと呼ぶ電子制御4WDシステムはドライのオンロードでも効果を発揮する。4WDの駆動力配分を電動パワーステアリングと協調制御し、コーナーでの前後の駆動力配分を最適化するので、安定した姿勢でコーナーを抜けられる。これがオンロードでの軽快な走りにつながっている。
悪路というか、道路から外れたオフロードにまでクルマを持ち出して試したら、想像する以上に高い走破性を持つことが分かった。
ヘビーデューティーなメカニカル4WDも良いが、電子制御4WDはメカニカル4WDに比べていろいろなことができるので、その走破性はあなどれない。特にエスクードに搭載されたオールグリップはロックモードまで備えていて、緊急時の脱出機能を確保している。本格派クロカン4WDに匹敵する走破性を持つと考えていい。ヒルデセントコントロールなど4WDに必須の電子制御装備も用意されていて、悪路での安定した走行性能につなげている。
オールグリップには、オートを基本にスポーツ、スノー、ロックという4つの走行モードが設けられている。エンジンを始動すると常にオートモードから始まるが、これは通常は2WDで走行して燃費を確保し、前輪のスリップを検知すると自動的に後輪に駆動力を配分して安定した4WD走行を実現する。ふだんはこの状態で走れば良い。
スポーツモードは後輪に駆動力を配分して積極的に4WDシステムを使って加速の力強さやコーナリング時の旋回性能を高めるもので、スノーモードは雪道などの滑りやすい路面での走行に適したモードで、グリップ力を重視した走りを実現する。ロックモードは緊急用の脱出モードで、スノーモードを選んだ上で選択できる。
オールグリップは電子制御4WDながら優れた悪路走破性を持ち、それでいながらFF由来の4WDらしい軽快さも備えている。日常のオンロードでの走りはとても快適だ。電子制御4WDは通常は2WDの状態で走るので、燃費の悪化も抑えてくれる。新型エスクードは、オンロードからオフロードまで、バランスの良い走りを実現するクルマと考えたら良いだろう。
安全装備はレーダーブレーキサポート?を搭載する。これはミリ波レーダーを使った衝突被害軽減システムで、自動ブレーキの機能は最大で時速5kmから100kmの範囲で作動する。カメラを採用していないので人間を見分けることはできないが、クルマなどの障害物に対しては高い効果を発揮する。
4代目エスクードの価格はけっこう抑えられている。FF車なら210万円強の設定で、4WD車でも240万円弱だ。カーナビやオーディオがオプション設定なので、これを装着する必要があるが、それを含めて考えてもかなりリーズナブルな水準である。スズキは年間1200台という極めて控えめな販売目標台数を設定しているが、実際には目標を大きく上回って売れると思う。
ただエスクードに対しても注文を付けたいことはいくつかある。たとえば、SRSサイド&カーテンエアバッグが装備されていないことはそのひとつ。最近は側面衝突時の安全性が重視されるようになっているので、早期の設定を望みたい。
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった47人
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| 2023年4月25日 10:44 | ||
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