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『ベスト・オブ・キャストと言える仕上がり』 ダイハツ キャスト スポーツ 2015年モデル 高山正寛さんのレビュー・評価
キャスト スポーツの新車
新車価格: 162〜180 万円 2015年10月29日発売〜2020年6月販売終了
中古車価格: 44〜158 万円 (166物件) キャスト スポーツ 2015年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > ダイハツ > キャスト スポーツ 2015年モデル > SA II
プロフィールこの度プロフェッショナルレビューを担当させていただきます高山正寛(たかやませいかん)です。1959年生まれで自動車専門誌で20年以上に新車とカーAV記事を担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関…続きを読む
2015年11月30日 13:16 [880083-1]
| 満足度 | 4 |
|---|
| エクステリア | 4 |
|---|---|
| インテリア | 3 |
| エンジン性能 | 3 |
| 走行性能 | 4 |
| 乗り心地 | 4 |
| 燃費 | 3 |
| 価格 | 3 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
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|---|---|---|
メーカーオプションのデザインフィルムトップ装着車です |
Cピラーの赤塗装がデザイン上のアクセントになっています |
プライムインテリアの“Red&Black”です |
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FF車は運転席シートヒーターが標準装備されます |
メーカーオプションの16インチハイグリップタイヤ&専用アルミホイールです |
FF車の標準タイヤ&アルミホイールです。4WD車は専用の15インチが設定されます |
2015年9月9日に3つのバリエーションを持つ新コンセプトの軽自動車として発表されたダイハツキャスト。アクティバとスタイルは同日に発売を開始しましたが、もうひとつのスポーツは約2ヶ月遅れの10月29日に発売を開始。今回は伊豆周辺のワインディングロードと都内から河口湖方面への高速道路と2つのステージで試乗を行ってきました。
ダイハツは2014年12月12日にムーヴをフルモデルチェンジしていますが、ここでクルマ作りを大きく進化させています。全ては説明しきれませんが、ボディの骨格構造やサスペンションの取り付け部の改良などにより、乗り心地や振動、いわゆるNVH性能が向上しています。元々この技術は今後のダイハツの軽自動車に積極的に展開すると宣言していましたのでキャストシリーズは実質的な第2弾という見方ができます。
デザインに関してはアクティバとスタイルに対し、どれだけ味付けを変え差別化を図れるかがポイントとなりますが、スポーツはドラミラーやCピラーをレッドで加飾したり専用のフロントアンダースポイラー&LEDのイルミネーションランプ、そして16インチのアルミホイールの採用(FF車のみ)により、演出は十分できていると感じます。
次にインテリアに目を向けてみますとMOMO製の革巻ステアリングホイールがひと際高い存在感を出しています。このステアリング自体はコペンローブSとエクスプレイSに使わているものと同様で(ステッチのカラーは異なります)握った際のしっかり感も出ています。キャストスポーツはこれにパドルシフトが付いていますのでCVTとはいえ、Sレンジに落としせば手元で積極的にスポーティな走りを演出することもできます。
シート自体はフィット感に優れていますが“スポーツ”の名を持つモデルとしてはややホールド性は足りない印象。ただ全体の快適性という点に目を向ければこれで十分ですし、スポーツの場合はベースとなるレザー調のブラックシート(この場合インパネガーニッシュはマッドレッドになります)に対し、防染加工が施されたレザー調ホワイトのシート(インパネはブラックになります)を無料で選択することができる点が魅力のひとつと言えます。ただ納期に関してはやや時間もかかるようなのでこの部分はディーラーと相談が必要でしょう。またボディカラーとの組み合わせにもよりますが、リセールバリューでもホワイト仕様は若干有利になると思います。
またリアシートは左右分割で前後240mmスライドしますが、最後端にセットして座ると身長170cmの人でも余裕で足が組めるほどゆとりがあります。もちろん、リクライニングも分割して行えますしシートアレンジも実用面では十分です。
さて、注目の走りに関してですが、私の感想としてはまず前述したようにムーヴで採用した新しいクルマ作りにより、乗り心地や静粛性の高さは数多く販売されている軽自動車の中でもワンランク上に感じます。スポーツは専用チューニングが施されているので、アクティバやスタイルより乗り心地は落ちるのかな、と思っていたのですが、結果としては逆の印象です。高速道路でのギャップを乗り越えた際の下から突き上げる「ガツン」というショックも16インチ&専用チューニングサスとは思えないほど少ないです。後席にも座って同様の体験をしてみましたが前席ほどではないにしろショックをうまく分散している印象を受けました。
静粛性に関しては特にこのクルマの美点だと思います。室内に入ってくる音の種類は様々ですが、まず加速時のエンジンやCVTが唸るような音質がかなり抑えられています。音源が足元よりかなり遠くに離れているような感覚です。また音質自体も耳障りな部分の角が取れているので高速クルージングでも快適です。それに対しパワーステアリングはもう少し高速域では重めに、言い換えればしっかり感は欲しいと感じました。
さて、ここからがキャストスポーツの重要なポイントです。FF車には今回、メーカーオプションで16インチのハイグリップタイヤ&専用アルミホイールが設定されています。ホイールのデザインはコペンエクスプレイに採用されているものと同じですが、いわゆる工場で標準仕様と交換してくるので2万円(消費税抜き)という低価格で装着できる点はなかなか魅力的です。しかし標準仕様に対し、このオプションを装着すると明らかにクルマの走り味が変わります。何度もメーカーに確認しましたが、ダンパーやブッシュなどは標準仕様から何も変えていないそうです。標準仕様はヨコハマ・アドバンA10、オプション仕様はブリヂストン・ポテンザRE050です。アドバンは前述した通りのハンドリング、静粛性も優れています。一方、ポテンザ装着車に乗り換えると確実にグリップが向上してワインディングなどもさらに俊敏に走ることができます。しかしトレードオフというわけではありませんが、一般道での乗り心地がやや悪くなることは目をつむっても、それまで「静粛性が高い」と言っていたキャストスポーツに余計なノイズがプラスされてしまいます。どの道を走ってもノイズだけは防げない。一方で高速域ではかなりしっかりとした安定感が出るので悩むところではありますが、普段使いであればアドバン、つまり標準仕様のほうをオススメします。
まとめとしては最初に書いたようにキャストスポーツは規格こそ軽自動車ですが、ワンランク上の快適性や走りを身に着けています。販売比率は10%強と多くはありませんが、これが「ベスト・オブ・キャスト」だと思えるほどの出来です。個人的にはスポーツというより「ツアラー」と言った印象。それだけ一般道から高速道までオールラウンドに使いこなせる質の高い軽自動車と言えます。燃費に関しては約400kmをかなり元気に走って16.2km/Lだったことも報告しておきます。
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった50人
「キャスト スポーツ 2015年モデル」の新着レビュー
| レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
|---|---|---|
| 2021年12月10日 21:53 | ||
| 2020年6月3日 21:14 | ||
| 2020年1月22日 12:15 | ||
| 2020年1月12日 00:52 | ||
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| 2019年5月3日 22:55 | ||
| 2018年1月3日 08:22 | ||
| 2017年11月14日 17:48 | ||
| 2017年9月19日 11:12 | ||
| 2017年9月1日 23:24 |
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