マツダ CX-3 2015年モデルレビュー・評価

ホンダのベゼルを購入するべく、その対抗馬として、参考見積もりを取るため、試乗を行った。フロントボンネットが長く、そのため、居住スペース、トランクの広さが犠牲となっている。しかしながら、試乗して、我が家の駐車スペースに駐車を試みたところ、現在のトヨタWISHでは、何回も切り返しをしないと入らなかったが、一度で入ってしまった。ディーラーの人は、「後ろが短いのでバックでの車庫入れは、簡単なのではないか。」とのこと。その後、本命のベゼルを購入するために、ホンダのディーラーに行って、同じく試乗して、家の車庫に入れようとしたが、何回も切り返しが必要であった。これなら、現状のWISHと何ら変わりがないと不安に思った。家に戻り、同乗した子供と家内に話をしたところ、「子供も運転するのに、現状と同じく、車庫入れが大変であれば、多少、後席が狭くトランクスペースも狭くても仕方がないのではないか。」との意見だった。ベゼルは1.5Lガソリン、16インチアルミホイール。CX-3は、2.0Lガソリン、18インチアルミホイール。価格はほぼ同じ（CX-3　210万円、ベゼル212万円）これなら、CX-3がお得ではないか？と考え、マツダのディーラーで交渉開始結局は、大した値引きを引き出せなかったが、下取り査定が60万円程度のところ、買取専門店、オークション、個人売買仲介を何か所か声をかけたところ、冗談で連絡した「オートバックス」が一番高く下取りの1.5倍以上の金額で、売却した。結果的には、満足した買い物ができたと個人的には思っている。

【エクステリア】
とにかくかっこがいいです。しかし、あんなにノーズが長いのなら、エンジンを縦置きして、ＦＲにして欲しかったです。
機能を伴わないデザインは少々格好良くても納得がいきません。ＦＲなら車内をもう少し広く出来たはずです。何でも経営陣の中にノーズが長いのが好きな人いるようです。
市場には訴求力あるデザインだったようですが、ノーズが長いままＦＲにするか、ＦＦのまま車内を広くして、且つ、良いデザインを目指すのが、工業デザインの機能美だと思うのです。そういう観点で観ると、少しマイナスですかね。値段もそんなに安くないので。

あと車高が低すぎます。車止めでフロントのバンパー下をこすってしまいました。立体駐車場は無視してもっと車高を上げた方が実用的かつデザインも力強さが付け足されたのではないでしょうか。ＡＷＤを押すなら特に。

【インテリア】

満足感は高いです。１５００ＣＣでここまでの高級感のある内装は気分がいいです。
ただし、ドリンクホルダーは使いにくいです。トヨタのヴィッツも所有していますが、ドリンクホルダーは使いやすく、助手席後ろのフックがあり、レジ袋をぶら下げられたりと、気が聞きます。
ＣＸ−３はその点はマイナスです。
車内スペースもリアに関してはヴィッツとさして代わりません。ただし、シートの居心地がリア、フロントともにともにいいです。
フロントは包まれている感じがして、収まりがよく、長距離でも疲れません。ただ若干座面が狭い気がします。運転して無いときはきゅうくつなぐらいしっかりホールドしてくれます。それが運転中の疲労感軽減になっているようです。
あと運転席のディスプレイが右目用に出来ているので、利き目が左の自分では真ん中に表示さず、調節も出来ません。

マツダコネクトは起動が遅いのが難点です。

【エンジン性能】

ガソリンエンジンに比べ出足が悪いのですが、飛ばすほうではないので気になりません。ただ、合流などで踏み込むと、ターボラグで急加速することがあり、少しだけ癖があります。長距離は余裕のトルクで１５００ｃｃとは思えません。燃費もすこぶるよく、大変満足しています。また環境性能もよく、先日の新聞発表で、走行中のＮＯＸや粒子状物質は、室内検査に比べても１．３倍しか出ておらず、しかも触媒なしですから、異次元の性能です。どうやら、排気量と燃費のバランスが一番いいのがこの排気量のようで、ＣＸ−５ではもう少し燃費がおちます。
スカイアクティブディーゼルの本命といえるでしょう。


【走行性能】

ＡＷＤは機能するような地域に住んでいませんが、実家が長野で、ジムニーに乗って本当に助かったと思う場面に遭遇するような地方でしたので、４ＷＤ以外信用してません。加速はよくないのですが、伸びがよく、高速性能はかなり良好です。
ハンドリングも悪くありません。

【乗り心地】

安定感が高く、トーションバーのわりにいいほうだと思います。ただ、圧雪れた雪道を考えると、ストロークがもっと欲しいところです。リアシートが狭いのですが、私はシートを前にかなり出すほうなので、娘達は狭くないし大丈夫といってました。他の人もを乗せてのドライブをしましたが、リアの人からの不満はありません。広くは無いですが、ぎりぎり狭くない微妙なラインでしょう。購入される方はよく確かめたほうがいいと思います。

【燃費】

とにかく高速を走るほど燃費がよくなります。軽油であるため、とにかく財布に優しいです。

【価格】

少し高めですが、このエンジン性能から言えば、ハイブリッドと比べてもそれほど高いとはいえないでしょう。

【総評】

バランスの取れた車です。
個人的は４ＷＤのライトクロカンに乗りたかったのですが、そんな車種は絶滅していまい、エスクードの２，４を買おうかとも思ったのですが、いまどき燃費対策無し、５速ＡＴは、幾らや安くて高性能でも、気が引けました。４Ｌをあきらめ、ＳＵＶに目を向けました
スバルは高かったですし、燃費がハイブリッドでも燃費がいまひとつ。スバルのハイブリッドは出足のトルクを補う為のターボ代わりで、燃費向上のためでは無いようでしたので、候補から外しました。ＣＸ−５と少し迷いましたが、燃費でこちらにしました。
ただ、やはりリアシートには自分も乗り、家族も乗せ、何度も試乗してチェックしました。一応大丈夫でしたが、もう少しリアシートは広く作れなかったのでしょうか。
デミオベースですから仕方が無いのですが、この値段でリアは割り切れといわれても、やっぱりもう少し広く作って欲しかったです。
もし割り切れというのなら、ＦＲにして、スタンバイ方式ではないＡＷＤを採用して欲しかったのです。割り切るには理由が必要なのですが、デザイン以外リアシートを割り切る理由が見当たらないのが残念です。
しかし、デミオベースでシステムはＣＸ−５の流用ですからあきらめざるをえないのでしょう。

ただ、理屈をこねるのはやめにして乗ってみると、デザインも乗り心地も車内スペースも、そして、車としての性能も、うちの４人家族で使うには必要十分ですので、満足感は高いです。これはパッケージングの上手さでしょう。

特にエンジン性能は圧巻です。ディーゼルですからガソリン車よりうるさいですが、安い車ならこのくらいの音はします。むしろディーゼルとすれば静かなほうです。ＮＳＳはついてないですからこれはたいしたものです。

加速はまあ踏めば踏んだ分だけ、必要にして十分。伸びはすばらしくあります１５００ｃｃとは思えません。マツダクルーズコントロールとあわせると高速は楽ちんです。しかし無くても疲労感はありません。エンジンの回転数が低めの為振動が少ないからでしょうか。

無理してクロカンなんて買わなくて良かったと今は思っています。

乗るが楽しい車です。買ってよかったです。