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『デキの良いクルマながら強く惹きつける何かに欠ける印象』 スバル レヴォーグ 2014年モデル 松下宏さんのレビュー・評価
レヴォーグ 2014年モデル
1399
レヴォーグの新車
新車価格: 266〜412 万円 2014年6月20日発売〜2020年8月販売終了
中古車価格: 50〜999 万円 (1,298物件) レヴォーグ 2014年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > スバル > レヴォーグ 2014年モデル
プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む
2014年8月17日 05:59 [746096-1]
| 満足度 | 4 |
|---|
| エクステリア | 3 |
|---|---|
| インテリア | 3 |
| エンジン性能 | 5 |
| 走行性能 | 5 |
| 乗り心地 | 4 |
| 燃費 | 3 |
| 価格 | 2 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
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|---|---|---|
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スバルから新発売されたレヴォーグは、日本市場に向けて専用に開発されたステーションワゴンという触れ込みで登場してきた。といっても、スバルがたくさんの引き出しを持っているわけではなく、インプレッサをベースに作ったステーションワゴンにレヴォーグという名前を付け、新しいクルマとして発売した形である。
レヴォーグはスバルとしてはかつてのレガシィツーリングワゴンの大ヒットよもう一度、という意気込みで開発したクルマだけに、新型車として相当に力が入れられた。搭載エンジンのうち1.6Lの直噴ターボ仕様はスバルとして初のものだし、人気の安全装備であるアイサイトは新しい制御を取り入れて安全性を高めたバージョン3という最新仕様が搭載されている。
そんなレヴォーグには、スバルがミュゼオ御殿場をベースに開催したメディア関係者向けの試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。試乗グレードは1.6GT-Sアイサイトと2.0GT-Sアイサイトの2台だ。この日は箱根のワインディングを中心に走らせた。
外観デザインは古典的ともいえるくらいにステーションワゴンらしいものに仕上げられた。あまりにも当たり前ワゴンでありすぎて、どうにも新鮮な印象に欠けるのが物足りない。ターボのインタークーラーに空気を取り入れるために設けられたボンネットフード上のエアインテークは、いかにも古さを感じさせるデザインの典型ともいえるものだ。
インテリアに関してはインプレッサと共通である。レヴォーグは走行モードを切り替えるSIドライブが設定されて、その操作ボタンがステアリングに設けられたことがわずかな相違点だが、これもXVハイブリッドではすでに採用されている。
ラゲッジスペースはたっぷりした容量があり、分割可倒式のリヤシートによって自在な使い方ができるほか、そのリヤシートの背もたれは後方に設けられたスイッチによって簡単に倒せるなど、使い勝手を高めている。
走りはけっこう良い。というか十分に良かった。特に良かったのは新開発の1.6Lエンジンである。1.6Lの直噴ターボ仕様エンジンは世界の多くのメーカーが採用しているが、125kW/250N・mの動力性能はほかのメーカーのエンジンに負けていない。
また1.6Lエンジンには、直噴ターボ仕様として世界初のレギュラーガソリン仕様とされたり、アイドリングストップ機構が装着されるなどして、燃料経済性を高める技術がいろいろと盛り込まれている。
ハンドリング性能もとても良かった。レヴォーグでは1.6L車と2.0L車で異なる4WDシステム(どちらもフルタイム4WDだが)を採用していて、どちらかというと1.6L車のシステムのほうがアンダーステア傾向が出やすいのだが、実際に走らせて見ると想像する以上に回頭性に優れていた。
これはトルクベクタリングという機能が全車に標準で備えられ、コーナーでは内側のフロントタイヤに軽くブレーキをかけ、外側のタイヤの駆動力を高めるようにしていることが貢献している。
2.0Lエンジンはすでにレガシィなどに搭載されているのと同じエンジンだ。レヴォーグ用は微妙にチューニングが異なるが、221kW/400N・mという動力性能は圧倒的なもので、豪快な加速フィールが味わえる。ただ、トルクの立ち上がりなどに洗練された感じが薄く、優れた動力性能であるとはいえ、ちょっと過剰な印象である。
トランスミッションはリニアトロニックのCVTで、1.6L用と2.0L用ではトルク容量の違いで異なる仕様が搭載されている。金属チェーン式のリニアトロニックは騒音が出やすい面があるが、レヴォーグの静粛性は相当に高いレベルにあった。さまざまな形で騒音対策が施されたことで、静かなクルージングが可能なクルマとしている。
試乗車が両方ともビュシュタイン製のショックアブソーバーを採用したGT-Sだったので、標準車の乗り味が分からないのだが、試乗したGT-Sについていえば乗り心地、操縦安定性ともとても良かった。
レヴォーグは全体として良くまとまったクルマであり、新エンジンを搭載し、定評あるスバルのシンメトリカルAWDや最新のアイサイトを採用するなど、さまざまな魅力を持つクルマだが、何か足りないように思う。
多くのユーザーがミニバンを志向するのが今の時代だが、そんな時代にユーザーがもう一度ステーションワゴンを振り返ってみたくなるような、そんな魅力に欠けているように思うのだ。もっと強烈なインパクトが欲しいところである。
価格も高めの印象だ。試乗した1.6GT-Sアイサイトは本革シート付きで320万円弱、2.0GT-Sアイサイトはほとんどオプションなしで360万円弱の車両価格だった。レヴォーグは発売前に大量の予約注文を集めていたが、この価格帯では安定した売れ行きを長く続けるのは難しいのではないか。
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった62人
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- 走行距離
- 9.8万km
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- 支払総額
- 159.5万円
- 車両価格
- 149.8万円
- 諸費用
- 9.7万円
- 年式
- 2017年
- 走行距離
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- 支払総額
- 169.4万円
- 車両価格
- 159.5万円
- 諸費用
- 9.9万円
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