トヨタ ヴィッツ 2010年モデル 1.3 F Ciel（2012年12月5日発売）レビュー・評価

【エクステリア】
初代、２代目と受け継がれたデザインとの決別が評価を落としているようですが、往年のスターレットを思わせる外観は個人的には好きです。特に後ろ姿。初代、２代目のデザインだったら買わなかったかもしれません。

【インテリア】
Cielのインテリアは、プラスティッキーな中にも高級感があって、見ていてかっこいいと思います。物入れが少ないのが少々不満。Ciel特別仕様のシートは厚みもたっぷりしていて、座り心地が良いのですが、せめてシートバックのポケットぐらいは、標準グレードと同様、装備してほしかった。

【エンジン性能】
車重が１トンを切るため、1.3リッターでも十分の加速性能です。高速道路での走行も不足ありませんし、追い越しも普通にできます。二人乗りを前提とすれば、何ら問題ありません。停車時からの発信は、１テンポ遅れる感じがしますが、CVTのセッティングの問題かもしれません。

【走行性能】
さすがにヨーロッパで売れているだけあって、剛性がありますね。ハンドルを切っても、車体がねじれるような印象はありません。直進安定性も良いので、高速走行も安心です。ブレーキも、このクラスとしては十分です。

【乗り心地】
外見からは想像できないほど、乗ってみると意外に中は広いです。大人が二人、前席に普通に乗っても、圧迫感は感じません。ロードノイズがやや大きめですが、遮音材をたくさん使えば車重が増えてしまうので、このあたりが限界かと感じます。段差越えによる突き上げ感があると評価されている方もおられますが、当方はあまり感じませんでした。初期の頃より、サスが柔らめのセッティングになったのでしょうか？

【燃費】
コンパクトカーとしては普通ですね。一般走行、高速走行が半々で、リッター１４kmぐらいでしょうか。エンジン音を聞くのが楽しくて、つい踏み込んでしまうことが原因かもしれません。

【価格】
コンパクト部門の国内ライバル車と比べると、やや高めな気がします。

【総評】
小回りが利きますので、狭い道、狭い駐車場での取り回しは楽です。１トンを切るため、重量税が安いです。保険料率も低いので、自動車保険が安くて済みます。このように、維持費を節約しつつ、高速もたまには乗るという方には、けっこうおすすめです。値段を考慮すると、車としての性能は十分なので、しばらく乗り続けると思います。