スバル ヴィヴィオ ビストロレビュー・評価

【エクステリア】
意外なほどに古くささを感じさせません。旧規格のサイズと相まって「かわいい」の一言です。
ただし塗装、グリル、ワイパーetc全体に劣化は否めません。そこらへんを再塗装すればさらによくなります。(...予算が許せばですが。)
欲を言えばBBSやミニライトのホイールを履かせるとさらにかっこよくなります。

【インテリア】
MINIなどと同等のものを期待すると大きく裏切られます。
エクステリアこそクラシックもどきですが、中身は特に考慮されているとは思えません。安っぽい感じです。自分としてはそれが気取ってなくてまたいいのですが。

【エンジン性能】
既にサンバートラックなどで十分な実績をもつエンジンで、丈夫さに関して言えばトップクラスです。
「普通に乗ってエンジンオイルを5,000km or 半年ごとに交換すれば50万キロは軽く走る」と複数の専門家に言われました。実際、まだ20万Km程度ですがそれぐらいは行けそうな予感がしています。

【走行性能】
軽い車体重量もあいまってキビキビ動きます。街乗りにはいい感じ。ただし2人乗り以上で斜度10%以上の坂道となると車がつらそうなのは伝わってきます。
サスがいいので多少の未舗装路であれば難なくこなします。ジムニーにはかないませんが、もしかするとそこいらシティーユース向けのSUVよりも悪路に強いかも？

【乗り心地】
サスに関してはこのクラスで贅沢にも4輪独立で素晴らしいです。
広さという意味では、運転席側は意外にも広めです。当方は身長190cm、座高約1m、股下87cmですが、慣れるとスッポリ入った感じがします。クラッチワークも問題無し。代行を頼んだときに助手席へ座ったのですが、そのときはさすがに少し狭く感じました。特に横幅が狭いので恰幅がいい人だとしんどそうです。
170cm以下で標準体型の女性だといい感じに助手席もスッポリだと思います。

【燃費】
最高です。N/A 5MTのFFですが、平均21km/L程度、最高23km/L、一番寒い冬で18km/L、夏にクーラーをがんがんに使っても16-17km/L
程度という真のエコカーです。（ガソリンを限界ギリギリまで給油しての計測。）大体500〜600kmを目安に給油するのですが一度に最高でも28Lまでしか入れたことがありません。ちなみにレギュラーです。

【価格】
走行距離にもよりますが、中古で20万円、運が良ければ10万円以下で手に入ります。（ただし年式的にも各部のパッキンの交換が必要になったりしますので+20万円程度はパーツ交換で見積もっておいたほうが無難です。）
実は安いやつを狙って必要な部品の交換をすませたほうが賢いかとも思います。(基本的には走行距離が長いほうが安くなりますが、エンジンは丈夫です。一方で各部部品の劣化は避けられません。)

【その他にいいところ】
・小さなボディサイズは取り回しが非常に良く、特に街乗りでは扱いやすいです。駐車もバツグンに楽です。
・二人乗りであれば後部座席を外すと案外スペースがあるので日用品の買い物程度なら特に問題しません。
・旧規格の軽自動車でありながら普通車の基準である時速40kmでの衝突安全を確保しています。
・街乗り程度の速度域でもその気になれば4,000-5.000rpmの回転域を使え、生意気にも乾いたボクサーサウンドを出します。おまけに消音材なんてないに等しいですからけっこうなうるささ。大排気量のエンジンを生殺しにするぐらいならこのぐらいのサイズを回したほうがエンジン音好きにはたまらないかもしれません。

【残念なところ】
・やっぱり、オイルが漏れます。場合によっては飛び散るとタイベルの劣化を早めたり色々と弊害があるので単純に「継ぎ足せばいい」というものでもありません
・ただし定期的にパッキン類やゴム部品の交換をしてあげると許容レベルまで復活します。（あくまでも軽い漏れ程度はご容赦ください....。）
・今時の軽自動車に比べると走行音がけっこううるさいです。（前述のとおり、必ずしもマイナスではありませんが。）
・半ドアに対するアラートはありますが、消灯確認アラートがありません。消し忘れるとあっさりバッテリーがあがりますのでご注意を！（テクニックと知識がある人であれば配線をいじれば追加できるようです。）
・当方はMT乗りなのですがECVTは故障も多く評価は悪いです。

【総評】
かわいい見た目に取り扱いと乗り心地のよさを兼ね備えており、日常使いには最高の車です。もしも今手に入れた方がいらっしゃるならぜひとも大切に乗り続けてあげてほしいと思います。私も死ぬまで乗りたいと心から思わせられています。