『ベビーX4となった新型、新たな顧客を取り込めるか？』 BMW X2 2023年モデル gegemasaさんのレビュー・評価

先代型の20d所有である筆者だが、先日担当セールスより試乗案内連絡があり20分ほど試乗した。
普段通り無駄話に大半を費やしたため普段どおりに運転した中での感想を記したい。

【エクステリア】
先代より若干大きさがアップしたが全長以外はスペック表記上では小変更。
但し実際に並べて比べると先代が丸みを帯びたデザインに比して新型はガンダムのようなフロントビュー（試乗車がファイヤーレッドであったため余計に感じた可能性が高い）、X4のようなリアビューとなっており１ランクサイズアップした感覚を覚える。
キドニーグリルが光る仕様に変更されているがブラックグリル推しの筆者としては個人的には違和感を感じるがインパクトはショールームにあった７シリーズといい勝負に抜群。
ウィンカー（フロント）はマツダ車のような光り方になっている。

【インテリア】
現行のX1等と共通レイアウトでパドルシフトなども標準装備。
センターコンソールの開閉方向が可笑しいこと以外は概ね良好で質感も充分上がっている。
但し、理由は不明だがパワーウィンドウなど含めスイッチが小型化しておりやや使いづらいようにも思ったが慣れで解消できる範疇か、或いは今後の改良に期待か。
iDrive各種操作はOS9になったことで操作方法が全くこれまでと異なっており、筆者も戸惑ったが今秋は３シリーズなど主力級にも導入するとのこと。
音声入力を主とした操作に切り替わるだろが、ホーム画面を編集することで従来のショートカットボタンの代用になるのだろうかと思案しているものの慣れを当面要するだろう。

【エンジン性能】
試乗車はガソリンモデルの20iで204馬力。走行モードが標準やエコモードではおとなしめだがスポーツモード設定すると回転数を相当引っ張る上に自車のF39に比較すると非常にピーキーな設定だった。短距離ならいいが一定以上の距離はスポーツモードは疲れてしまうモードであり、少々やりすぎ感がある。

【走行性能】
新型は湿式7速DCTに変更されているが８ATの先代と比較してもぎくしゃく感は少ない一方で変速スピードは非常に早くなっている。
操舵感は先代と比較して軽めの味付けとなっており、死角もセダンなどには劣るものの先代よりやや解消していることから女性でも運転しやすい車となった。

【乗り心地】
530ｋｍ走行の個体でオプションの20インチはいていたことから低速域は先代同様硬め。(試乗車は245のp-zero)
ある程度速度が乗るとフラット感があって良好なのは先代同様いい味付けだが、ゆったり乗りたい方はX1やX3をお勧めしたい。（操舵もクイック気味の設定）

【燃費】
試乗車のため評価なし

【価格】
先代より上がってきたが運転支援などがアップグレードしており、オプションもハイライン程度で十分なレベルであることからライバル比では買いやすい部類だろう。

【総評】
外装をＸ４寄りにしてスペシャルにした1台。
基本骨格はX1と同じであるものの特性やキャラクターは全く異なっており、見た目重視で人と被らない選択をしたいなら有りだ。
後で追加となっているM35iはフロントが打って変わってベビーXMのようになっている。筆者としては大阪会場で見たM35iのほうが好みであったことから今後に期待したい。