『スポーティとラグジュアリーの高い水準での両立』 ホンダ シビック 2021年モデル hunter8100さんのレビュー・評価

１８年乗ったVWゴルフ５GLiからの乗り換えです。納車まで９ヶ月待ちまして７月末に納車、１ヶ月弱約1,500km走行の感想です。
購入時はVWゴルフ８、ポロ、トヨタカローラツーリング、日産オーラ、マツダ３との比較を行い、走りの良さと運転した時の楽しさが抜群に気に入ったので決めました。
主な使い方は自分の通勤のほか妻と２人でのドライブや小旅行で、たまにどちらかの母（ともに小柄）を後席に乗せるという程度です。

【エクステリア】
◎なところ：ロングノーズの水平基調でスッキリとして大人っぽく安定感のある基本デザイン。走りの良さもアピールできており正に「機能美」と感じます。
△なところ：ボディサイズが大きめ。走行性能や居住性確保に必要なトレッド、ボディサイズと考えて納得（妥協かなw）。

【インテリア】
（内装）
◎エアコンの操作系が物理スイッチ、ダイヤルなところ。運転中の操作もあるので、直感的な使いやすさというのは重要。
○スッキリした内装デザインとピアノブラックやメッキ加飾によるそれなりな高級感。重視しない自分には十分。
○後席も含めた必要十分な居住性と荷室の積載性。リアハッチのヒンジ処理が見事。
△液晶メーターのデザイン選択肢が少ない。２連メーターは確かに見やすいが、ホンダらしく同軸２メーターとかがあれば面白かったのに･･･
×アクセルが軽すぎて細かい操作がやりにくい。ゴルフのようなオルガン式が良かったなぁ。
×細かい収納の不足。特に6MTはセンターコンソールボックスが小さいので、運転席から手が届く範囲でもうひとつボックスが欲しかった。
×純正ナビは目的地までのルート選択肢が少なくイマイチ使えない。スマホを繋いでGoogleMap使いますｗ
（視界）
◎水平基調のボディで確保された前後左右の広いウインドゥ。前方視界が特に良し。
◎フラットなダッシュボードとボンネットによりフロントのボディ形状が認識しやすい。
○ワイパーアームから噴射されるウォッシャー液。噴射時の視界確保に効果大。
○カメラサポートなしでもボディサイズから感じるほど見切りは悪くない。
△助手席側のミラーを見るには若干首を振る必要がある。歳取って老眼で視野が狭くなったせいかw

【エンジン性能】
◎30〜50km/hでの伸びやかな加速感。街乗りで一番使う領域なので非常にGood！
◎ターボの効き始めからのパワーの盛り上がりが「ドッカン」ではなく実に滑らか。
◎基本静かですが、3000回転くらいから存在感を出し始めるエンジン音の心地良さ。
○「エンジン性能」じゃないけど、ショートで小気味よいシフトフィール。
△ゼロ発進時のわずかなもたつき感。ここはe:HEVに負けてます。

アクセルオフ時の回転の落ちの悪さは言われるほど気になりません。しっかりシフトダウンすればエンブレもばっちり効いてくれます。

【走行性能】
◎タイヤががっちり路面を捉え、とにかく地面に吸い付くような安定した走り。
◎交差点や峠道での曲がりで、ステアリング操作からボディが向きを変えるまでのダイレクト感と、小さくしなやかなロールが爽快。後輪も曲がっているのか？と錯覚するほど。
△小回りがきかず狭い通路の駐車場はちょっと辛い。やっぱり後輪は曲がってなかったw

【乗り心地】
◎荒れた路面での破綻を感じないフラットな走り。
◎ゆったりとして体全体を支えてくれるシート。柔らかさとホールド性のバランスも良くスポーティとラグジュアリーの高い水準での両立を一番感じるところです。カミさん曰く「助手席でもスッゴい楽しい！」
△乗り味は堅め。シートの出来の良さに救われている。
△前席ではあまり感じないが、後席ではロードノイズが若干大きめ。

【燃費】
△通勤街乗りで10km/Ｌ弱、長距離一般道19台前半（北海道参考値w）。高速17台後半。

年間の走行距離は7〜8000kmなので、ハイオクで5〜6000円程度割高ですが、趣味・娯楽にかける分と思えば十分納得できます。何せ楽しいんですから^_^

【価格】
○走り、車格、装備トータルでLXは適正、EXはお買い得。値引き含めると◎

率直に言って「シビックなのに高い」と敬遠するのは実にもったいないと思います。エンジンやタイヤ，ホイール，各種装備をコストダウンした安いグレードが無いというだけで、クルマの出来から考えると国産Ｃセグの中でシビックの価格が不当に高いとは感じません。
値引きについては、某雑誌のようなライバルで煽る交渉はせずにシビック決め打ち一発勝負でしたが、セールスさんが相当に頑張って大きな値引きを獲得してくれたので大変感謝しています。なお、値引き額はセールスさんとの約束で公表いたしません。

【総評】
スポーツカーとしての走行性能を望む人には物足りなく、ミニバンのような居住性や積載性を重視した人には確かに不満が生じるでしょう。そういう意味では「中途半端」という意見があるのも理解できます。しかし、1台でそれを高い水準で両立しているのは素晴らしいと思います。

少なくとも我が家の使い方では走りも実用性も快適性も、この１台で十分以上に合格点を出せるレベルです。往年のシビックを知る５０代半ばのオジさんからすると確かに価格は高くなりましたが、増え続ける安全装備や快適装備、何より候補に挙げたクルマの中で抜群の走行性能は、乗って使って、その価格に十分見合うクルマであるということを実感しています。

あとは、これまで乗っていたゴルフ５と同じように、高い満足感を保ったまま、大きなトラブルなく長く乗れることを期待しています。

今回は自分としてもかなりの高評価ですが、それはもちろん自分にとってベストだという結果です。オブジェとして飾っておくなら別ですが、クルマは走らせてこそナンボだと思いますので、少しでもシビックに興味があるのならば，是非店頭で見て、試乗して、体験して走行性能（ミニバンでもスポーツカーでも、乗り心地や安全性を含めた走りという意味です。）や内外装が自分のセンスに合うか、必要とするかというのを確認されることをお勧めします。