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『バリューフォーマネーに優れたグランドツアラー』 フォルクスワーゲン アルテオン 2017年モデル ORCINUS_1さんのレビュー・評価
アルテオンの新車
新車価格: 549〜710 万円 2017年10月25日発売〜2024年9月販売終了
中古車価格: 168〜546 万円 (90物件) アルテオン 2017年モデルの中古車を見る

自動車(本体) > フォルクスワーゲン > アルテオン 2017年モデル > TSI 4MOTION R-Line Advance
よく投稿するカテゴリ
2024年11月17日 19:37 [1904297-5]
満足度 | 5 |
---|
エクステリア | 5 |
---|---|
インテリア | 3 |
エンジン性能 | 5 |
走行性能 | 3 |
乗り心地 | 5 |
燃費 | 3 |
価格 | 5 |
2021年8月に2020年登録の前期型 / 走行距離5,000kmの個体を購入し、100,000kmまで走りました。
そして2024年11月、2023年登録の後期型 / 走行距離3,000kmに乗り継いだ区切りとして、このレビューを書いていきます。
モデルそのものの評価はもちろん、前期型と後期型でお悩みの方の参考にもなれば幸いです。
【エクステリア】
ポルシェのチーフデザイナーをも務めるミヒャエル・マウアー氏が創りあげた傑作です。
(コストかかっただろうに)フェンダーアーチまで継ぎ目なく引き伸ばされた大きなボンネットや、グリルと一体になったライトは特に目を引きます。
エンジン横置きのセダンをここまでドラマティックにデザインできるとは、流石の手腕ですね。
【インテリア】
デビュー年のVW車に共通する要素を多く持っています。流行りのアンビエントライトなども取り入れられていますが、照度などは抑えられており落ち着いていますね。よく言えば硬派、わるく書くとすれば色気に欠けるインテリアです。シートも硬めですが、座面の深くまで腰をを沈めてしっかりポジションを出すと、下手に柔らかいシートより疲れず運転できると思います。
前期型はダッシュパネル中央にあるカワイイなアナログ時計や、押しやすい物理ボタンやダイヤルが配された操作系が魅力だと思います。後期からはボタンが全てタッチ操作になってしまい危ないです。
その分後期型からはワイヤレスでもApple Car Playを使用できるようになりました。純正のナビゲーションシステムがショボいのもありますが、元来Google Map派の僕としてはありがたいアップデートです。
荷室は同価格帯のセダンと比べても圧倒的に広く、ハッチの開口部が大きい為使い勝手も非常に優れています。
【エンジン性能】
約280馬力のピークパワーとフラットなトルク特性は、申し分のない動力性能を提供してくれます。高速はもちろん、見通しの良い一般道での追い越しも苦もなくやってくれますね。
ここからはバイヤーズガイド的な側面が強いですが、前期型のエンジンには後期型にはない大きな利点が備わっています。
後期型のEA888 Evo4 エンジンは高圧の直噴インジェクターのみを燃料噴射に使用しており、カーボンが溜まりやすい構造です。それに対して前期型のEA888 Evo3 エンジンは常用域ではポート噴射、よりトルクを必要とした時に直噴も使用というMPI(マルチポートインジェクション)を採用しています。ポート噴射は不完全燃焼が起こりにくくカーボンもたまりにくいです。オイル交換サイクル的にも有利だと思います。
以上の理由で、最終的なエンジン寿命に関しては前期型に軍配があがると個人的には考えます。実際、100,000km乗った前期型はエンジンには全くトラブルがありませんでした。
【走行性能】
上記のとおり速度性能は非常に高いです。ですが馬力やタイヤのグリップ、そして車重に対して、片押しポッドの小さなブレーキの性能が追いついていない印象です。
一度高速で、左右に並走車がいる状態で前走車からの落下物があった際にフルブレーキをしましたが、フロントディスクが熱でごく僅かに曲がってしまいました。きちんと停まってくれたしその後も100km/h以下の走行に支障はありませんでしたが、交換は手痛い出費になります。トバす方はご注意を。しかしほかの多くのドライバーの日常生活のにおいては、露呈することのない欠点だと思います。
故障が多いといわれるDSGは、100,000km走っても絶好調です。
ざっくり例えるとクラッチ操作が自動のM/Tなので、信号などの停車時はNレンジ+ブレーキ、発進時にはしっかり擬似クリープで進みだしてからアクセルペダルを踏む、といった動かし方を心がけていたからかもしれません。
【乗り心地】
20インチはどう考えても過剰だろうと心配していましたが、高速道路を長距離移動する際は素晴らしいです。
ボディ剛性が全体的に高いというよりは、サスペンション取り付け位置付近の局部剛性がしっかりしている感じがします。そのおかげでアシがよく動いていることが分かる印象です。
DCCをコンフォートモードにするとギャップを踏んだとしてもピッチング(ボディが前後に揺すられること)が非常に少なく、頭や体がユサユサせずに快適に移動できます。一方で自動的に減衰を盛ってくれるので、横Gを出すなど強い入力があった場合はもちろん踏ん張ってくれます。以前乗っていたシトロエンのハイドロを思い出しました。
可変ダンパーの味付けはアウディより明確に上手な気がします。ただ、高速道路ではなく曲がりくねった道をそれなりに走る際は、エンジン縦置きの御三家の方がカチッとしていますね。
【燃費】
個人的に燃費は全く気にしませんが、高速道路を90km/h巡行で16km、新東名120km区間をオービスが光らない速度で走って12km/h、(渋滞が少ないルートですが)都内の通勤で9km/hです。
問題はオイルで、VWの謳う最長2年または30,000kmは(定期的な補充をしたとしても / 日本の道路状況を考えると)到底エンジンに優しいとはいえません。特に後期型はデリケートな構造なので、早めのオイル交換をお勧めします。
【価格】
内容を考えると大バーゲン。
【総評】
仕事が終わった後にアルテオンまで歩いてくると、まずデザインで心がちょっと躍ります。シートベルトを閉めて走り出すと、フラットな乗り心地とストレスを感じさせないエンジン性能が、疲れを回復させてくれるようです。
絶対的な性能が高いわけではありませんが、通勤や旅行で疲れずに楽をさせてくれる優しいキャラクターや、格納庫のように大きいラゲッジスペースは、"カーライフ"の"ライフ"の部分を豊かにしてくれている気がしました。
結局色まで同じアルテオンを乗り継いだことが、僕のなによりの総評です。
- 使用目的
- 仕事用
- 頻度
- 毎日
- 重視項目
- 快適性
- レビュー対象車
- 中古車
参考になった15人(再レビュー後:12人)
2024年11月17日 18:32 [1904297-4]
満足度 | 5 |
---|
エクステリア | 5 |
---|---|
インテリア | 3 |
エンジン性能 | 5 |
走行性能 | 3 |
乗り心地 | 5 |
燃費 | 3 |
価格 | 5 |
2021年8月に2020年登録の前期型 / 走行距離5,000kmの個体を購入し、100,000kmまで走りました。
そして2024年11月、2023年登録の後期型 / 走行距離3,000kmに乗り継いだ区切りとして、このレビューを書いていきます。
モデルそのものの評価はもちろん、前期型と後期型でお悩みの方の参考にもなれば幸いです。
【エクステリア】
ポルシェのチーフデザイナーをも務めるミヒャエル・マウアー氏が創りあげた傑作です。
(コストかかっただろうに)フェンダーアーチまで継ぎ目なく引き伸ばされた大きなボンネットや、グリルと一体になったライトは特に目を引きます。
エンジン横置きのセダンをここまでドラマティックにデザインできるとは、流石の手腕ですね。
【インテリア】
デビュー年のVW車に共通する要素を多く持っています。流行りのアンビエントライトなども取り入れられていますが、照度などは抑えられており落ち着いていますね。よく言えば硬派、わるく書くとすれば色気に欠けるインテリアです。シートも硬めですが、座面の深くまで腰をを沈めてしっかりポジションを出すと、下手に柔らかいシートより疲れず運転できると思います。
前期型はダッシュパネル中央にあるカワイイなアナログ時計や、押しやすい物理ボタンやダイヤルが配された操作系が魅力だと思います。後期からはボタンが全てタッチ操作になってしまい危ないです。
その分後期型からはワイヤレスでもApple Car Playを使用できるようになりました。純正のナビゲーションシステムがショボいのもありますが、元来Google Map派の僕としてはありがたいアップデートです。
荷室は同価格帯のセダンと比べても圧倒的に広く、ハッチの開口部が大きい為使い勝手も非常に優れています。
【エンジン性能】
約280馬力のピークパワーとフラットなトルク特性は、申し分のない動力性能を提供してくれます。高速はもちろん、見通しの良い一般道での追い越しも苦もなくやってくれますね。
ここからはバイヤーズガイド的な側面が強いですが、前期型のエンジンには後期型にはない大きな利点が備わっています。
後期型のEA888 Evo4 エンジンは高圧の直噴インジェクターのみを燃料噴射に使用しており、カーボンが溜まりやすい構造です。それに対して前期型のEA888 Evo3 エンジンは常用域ではポート噴射、よりトルクを必要とした時に直噴も使用というMPI(マルチポートインジェクション)を採用しています。ポート噴射は不完全燃焼が起こりにくくカーボンもたまりにくいです。オイル交換サイクル的にも有利だと思います。
以上の理由で、最終的なエンジン寿命に関しては前期型に軍配があがると個人的には考えます。実際、100,000km乗った前期型はエンジンには全くトラブルがありませんでした。
【走行性能】
上記のとおり速度性能は非常に高いです。ですが馬力やタイヤのグリップ、そして車重に対して、片押しポッドの小さなブレーキの性能が追いついていない印象です。
一度高速で、左右に並走車がいる状態で前走車からの落下物があった際にフルブレーキをしましたが、フロントディスクが熱でごく僅かに曲がってしまいました。きちんと停まってくれたしその後も100km/h以下の走行に支障はありませんでしたが、交換は手痛い出費になります。トバす方はご注意を。しかしほかの多くのドライバーの日常生活のにおいては、露呈することのない欠点だと思います。
故障が多いといわれるDSGは、100,000km走っても絶好調です。
ざっくり例えるとクラッチ操作が自動のM/Tなので、信号などの停車時はNレンジ+ブレーキ、発進時にはしっかり擬似クリープで進みだしてからアクセルペダルを踏む、といった動かし方を心がけていたからかもしれません。
【乗り心地】
20インチはどう考えても過剰だろうと心配していましたが、高速道路を長距離移動する際は素晴らしいです。
ボディ剛性が全体的に高いというよりは、サスペンション取り付け位置付近の局部剛性がしっかりしている感じがします。そのおかげでアシがよく動いていることがよく分かる乗り心地です。
DCCをコンフォートモードにするとギャップを踏んだとしてもピッチング(ボディが前後に揺すられること)が非常に少なく、頭がや体がユサユサせずに快適に移動できます。一方で自動的に減衰を盛ってくれるので、横Gを出すなど強い入力があった場合はもちろん踏ん張ってくれます。以前乗っていたシトロエンのハイドロを思い出しました。
可変ダンパーの味付けはアウディより明確に上手な気がします。ただ、高速道路ではなく曲がりくねった道をそれなりに走る際は、エンジン縦置きの御三家の方がカチッとしていますね。
【燃費】
個人的に燃費は全く気にしませんが、高速道路を90km/h巡行で16km、新東名120km区間をオービスが光らない速度で走って12km/h、(渋滞が少ないルートですが)都内の通勤で9km/hです。
問題はオイルで、VWの謳う最長2年または30,000kmは(定期的な補充をしたとしても / 日本の道路状況を考えると)到底エンジンに優しいとはいえません。特に後期型はデリケートな構造なので、早めのオイル交換をお勧めします。
【価格】
内容を考えると大バーゲン。
【総評】
仕事が終わった後にアルテオンまで歩いてくると、まずデザインで心がちょっと躍ります。シートベルトを閉めて走り出すと、フラットな乗り心地とストレスを感じさせないエンジン性能が、疲れを回復させてくれるようです。
絶対的な性能が高いわけではありませんが、通勤や旅行で疲れずに楽をさせてくれる優しいキャラクターや、格納庫のように大きいラゲッジスペースは、"カーライフ"の"ライフ"の部分を豊かにしてくれている気がしました。
結局色まで同じアルテオンを乗り継いだことが、僕のなによりの総評です。
- 使用目的
- 仕事用
- 頻度
- 毎日
- 重視項目
- 快適性
- レビュー対象車
- 中古車
参考になった1人
2024年11月17日 18:30 [1904297-3]
満足度 | 5 |
---|
エクステリア | 5 |
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インテリア | 3 |
エンジン性能 | 5 |
走行性能 | 3 |
乗り心地 | 5 |
燃費 | 3 |
価格 | 5 |
2021年8月に2020年登録 / 走行距離5,000kmの個体を購入し、100,000kmまで走りました。
そして2024年11月、2023年登録 / 走行距離3,000kmの後期型に乗り継いだ区切りとして、このレビューを書いていきます。
モデルそのものの評価はもちろん、前期型と後期型でお悩みの方の参考にもなれば幸いです。
【エクステリア】
ポルシェのチーフデザイナーをも務めるミヒャエル・マウアー氏が創りあげた傑作です。
(コストかかっただろうに)フェンダーアーチまで継ぎ目なく引き伸ばされた大きなボンネットや、グリルと一体になったライトは特に目を引きます。
エンジン横置きのセダンをここまでドラマティックにデザインできるとは、流石の手腕ですね。
【インテリア】
デビュー年のVW車に共通する要素を多く持っています。流行りのアンビエントライトなども取り入れられていますが、照度などは抑えられており落ち着いていますね。よく言えば硬派、わるく書くとすれば色気に欠けるインテリアです。シートも硬めですが、座面の深くまで腰をを沈めてしっかりポジションを出すと、下手に柔らかいシートより疲れず運転できると思います。
前期型はダッシュパネル中央にあるカワイイなアナログ時計や、押しやすい物理ボタンやダイヤルが配された操作系が魅力だと思います。後期からはボタンが全てタッチ操作になってしまい危ないです。
その分後期型からはワイヤレスでもApple Car Playを使用できるようになりました。純正のナビゲーションシステムがショボいのもありますが、元来Google Map派の僕としてはありがたいアップデートです。
荷室は同価格帯のセダンと比べても圧倒的に広く、ハッチの開口部が大きい為使い勝手も非常に優れています。
【エンジン性能】
約280馬力のピークパワーとフラットなトルク特性は、申し分のない動力性能を提供してくれます。高速はもちろん、見通しの良い一般道での追い越しも苦もなくやってくれますね。
ここからはバイヤーズガイド的な側面が強いですが、前期型のエンジンには後期型にはない大きな利点が備わっています。
後期型のEA888 Evo4 エンジンは高圧の直噴インジェクターのみを燃料噴射に使用しており、カーボンが溜まりやすい構造です。それに対して前期型のEA888 Evo3 エンジンは常用域ではポート噴射、よりトルクを必要とした時に直噴も使用というMPI(マルチポートインジェクション)を採用しています。ポート噴射は不完全燃焼が起こりにくくカーボンもたまりにくいです。オイル交換サイクル的にも有利だと思います。
以上の理由で、最終的なエンジン寿命に関しては前期型に軍配があがると個人的には考えます。実際、100,000km乗った前期型はエンジンには全くトラブルがありませんでした。
【走行性能】
上記のとおり速度性能は非常に高いです。ですが馬力やタイヤのグリップ、そして車重に対して、片押しポッドの小さなブレーキの性能が追いついていない印象です。
一度高速で、左右に並走車がいる状態で前走車からの落下物があった際にフルブレーキをしましたが、フロントディスクが熱でごく僅かに曲がってしまいました。きちんと停まってくれたしその後も100km/h以下の走行に支障はありませんでしたが、交換は手痛い出費になります。トバす方はご注意を。しかしほかの多くのドライバーの日常生活のにおいては、露呈することのない欠点だと思います。
故障が多いといわれるDSGは、100,000km走っても絶好調です。
ざっくり例えるとクラッチ操作が自動のM/Tなので、信号などの停車時はNレンジ+ブレーキ、発進時にはしっかり擬似クリープで進みだしてからアクセルペダルを踏む、といった動かし方を心がけていたからかもしれません。
【乗り心地】
20インチはどう考えても過剰だろうと心配していましたが、高速道路を長距離移動する際は素晴らしいです。
ボディ剛性が全体的に高いというよりは、サスペンション取り付け位置付近の局部剛性がしっかりしている感じがします。そのおかげでアシがよく動いていることがよく分かる乗り心地です。
DCCをコンフォートモードにするとギャップを踏んだとしてもピッチング(ボディが前後に揺すられること)が非常に少なく、頭がや体がユサユサせずに快適に移動できます。一方で自動的に減衰を盛ってくれるので、横Gを出すなど強い入力があった場合はもちろん踏ん張ってくれます。以前乗っていたシトロエンのハイドロを思い出しました。
可変ダンパーの味付けはアウディより明確に上手な気がします。ただ、高速道路ではなく曲がりくねった道をそれなりに走る際は、エンジン縦置きの御三家の方がカチッとしていますね。
【燃費】
個人的に燃費は全く気にしませんが、高速道路を90km/h巡行で16km、新東名120km区間をオービスが光らない速度で走って12km/h、(渋滞が少ないルートですが)都内の通勤で9km/hです。
問題はオイルで、VWの謳う最長2年または30,000kmは(定期的な補充をしたとしても / 日本の道路状況を考えると)到底エンジンに優しいとはいえません。特に後期型はデリケートな構造なので、早めのオイル交換をお勧めします。
【価格】
内容を考えると大バーゲン。
【総評】
仕事が終わった後にアルテオンまで歩いてくると、まずデザインで心がちょっと躍ります。シートベルトを閉めて走り出すと、フラットな乗り心地とストレスを感じさせないエンジン性能が、疲れを回復させてくれるようです。
絶対的な性能が高いわけではありませんが、通勤や旅行で疲れずに楽をさせてくれる優しいキャラクターや、格納庫のように大きいラゲッジスペースは、"カーライフ"の"ライフ"の部分を豊かにしてくれている気がしました。
結局色まで同じアルテオンを乗り継いだことが、僕のなによりの総評です。
- 使用目的
- 仕事用
- 頻度
- 毎日
- 重視項目
- 快適性
- レビュー対象車
- 中古車
参考になった0人
2024年11月17日 18:22 [1904297-2]
満足度 | 5 |
---|
エクステリア | 5 |
---|---|
インテリア | 3 |
エンジン性能 | 5 |
走行性能 | 3 |
乗り心地 | 5 |
燃費 | 3 |
価格 | 5 |
2021年8月に2020年登録 / 走行距離5,000kmの個体を購入し、100,000kmまで走りました。
そして2024年11月、2023年登録 / 走行距離3,000kmの後期型に乗り継いだ区切りとして、このレビューを書いていきます。
モデルそのものの評価はもちろん、前期型と後期型でお悩みの方の参考にもなれば幸いです。
【エクステリア】
ポルシェのチーフデザイナーをも務めるミヒャエル・マウアー氏が創りあげた傑作です。
(コストかかっただろうに)フェンダーアーチまで継ぎ目なく引き伸ばされた大きなボンネットや、グリルと一体になったライトは特に目を引きます。
エンジン横置きのセダンをここまでドラマティックにデザインできるとは、流石の手腕ですね。
【インテリア】
デビュー年のVW車に共通する要素を多く持っています。流行りのアンビエントライトなども取り入れられていますが、照度などは抑えられており落ち着いていますね。よく言えば硬派、わるく書くとすれば色気に欠けるインテリアです。シートも硬めですが、座面の深くまで腰をを沈めてしっかりポジションを出すと、下手に柔らかいシートより疲れず運転できると思います。
前期型はダッシュパネル中央にあるカワイイなアナログ時計や、押しやすい物理ボタンやダイヤルが配された操作系が魅力だと思います。後期からはボタンが全てタッチ操作になってしまい少し危ないです。
その分後期型からはワイヤレスでもApple Car Playを使用できるようになりました。純正のナビゲーションシステムがショボいのもありますが、元来Google Map派の僕としてはありがたいアップデートです。
荷室は同価格帯のセダンと比べても圧倒的に広く、ハッチの開口部が大きい為使い勝手も非常に優れています。
【エンジン性能】
約280馬力のピークパワーとフラットなトルク特性は、申し分のない動力性能を提供してくれます。高速はもちろん、見通しの良い一般道での追い越しも苦もなくやってくれますね。
ここからはバイヤーズガイド的な側面が強いですが、前期型のエンジンには後期型にはない大きな利点が備わっています。
後期型のEA888 Evo4 エンジンは高圧の直噴インジェクターのみを燃料噴射に使用しており、カーボンが溜まりやすい構造です。それに対して前期型のEA888 Evo3 エンジンは常用域ではポート噴射、よりトルクを必要とした時に直噴も使用というMPI(マルチポートインジェクション)を採用しています。ポート噴射は不完全燃焼が起こりにくくカーボンもたまりにくいです。オイル交換サイクル的にも有利だと思います。
以上の理由で、最終的なエンジン寿命に関しては前期型に軍配があがると個人的には考えます。実際、100,000km乗った前期型はエンジンには全くトラブルがありませんでした。
【走行性能】
上記のとおり速度性能は非常に高いです。ですが馬力やタイヤのグリップ、そして車重に対して、片押しポッドの小さなブレーキの性能が追いついていない印象です。
一度高速で、左右に並走車がいる状態で前走車からの落下物があった際にフルブレーキをしましたが、フロントディスクが熱でごく僅かに曲がってしまいました。きちんと停まってくれたしその後も100km/h以下の走行に支障はありませんでしたが、交換は手痛い出費になります。トバす方はご注意を。しかしほかの多くのドライバーの日常生活のにおいては、露呈することのない欠点だと思います。
故障が多いといわれるDSGは、100,000km走っても絶好調です。
ざっくり例えるとクラッチ操作が自動のM/Tなので、信号などの停車時はNレンジ+ブレーキ、発進時にはしっかり擬似クリープで進みだしてからアクセルペダルを踏む、といった動かし方を心がけていたからかもしれません。
【乗り心地】
20インチはどう考えても過剰だろうと心配していましたが、高速道路を長距離移動する際は素晴らしいです。
ボディ剛性が全体的に高いというよりは、サスペンション取り付け位置付近の局部剛性がしっかりしている感じがします。そのおかげでアシがよく動いていることがよく分かる乗り心地です。
DCCをコンフォートモードにするとギャップを踏んだとしてもピッチング(ボディが前後に揺すられること)が非常に少なく、頭がや体がユサユサせずに快適に移動できます。一方で自動的に減衰を盛ってくれるので、横Gを出したり強い入力があった場合はもちろん踏ん張ってくれます。以前乗っていたシトロエンのハイドロを思い出しました。
可変ダンパーの味付けはアウディより明確に上手な気がします。ただ、高速道路ではなく曲がりくねった道をそれなりに走る際は、エンジン縦置きの御三家の方がカチッとしていますね。
【燃費】
個人的に燃費は全く気にしませんが、高速道路を90km/h巡行で16km、新東名120km区間をオービスが光らない速度で走って12km/h、(渋滞が少ないルートですが)都内の通勤で9km/hです。
問題はオイルで、VWの謳う最長2年または30,000kmは(定期的な補充をしたとしても / 日本の道路状況を考えると)到底エンジンに優しいとはいえません。特に後期型はデリケートな構造なので、早めのオイル交換をお勧めします。
【価格】
内容を考えると大バーゲン。
【総評】
仕事が終わった後にアルテオンまで歩いてくると、まずデザインで心がちょっと躍ります。シートベルトを閉めて走り出すと、フラットな乗り心地とストレスを感じさせないエンジン性能が、疲れを回復させてくれるようです。
絶対的な性能が高いわけではありませんが、通勤や旅行で疲れずに楽をさせてくれる優しいキャラクターや、格納庫のように大きいラゲッジスペースは、"カーライフ"の"ライフ"の部分を豊かにしてくれている気がしました。
結局色まで同じアルテオンを乗り継ぐことにしたことが、僕のなによりの総評です。
- 使用目的
- 仕事用
- 頻度
- 毎日
- 重視項目
- 快適性
- レビュー対象車
- 中古車
参考になった1人
2024年11月17日 18:09 [1904297-1]
満足度 | 5 |
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エクステリア | 5 |
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インテリア | 3 |
エンジン性能 | 5 |
走行性能 | 3 |
乗り心地 | 5 |
燃費 | 3 |
価格 | 5 |
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先代の前期型です。出張時に京都で撮りました。 |
2021年8月に2020年登録 / 走行距離5,000kmの個体を購入し、100,000kmまで走りました。
そして2024年11月、2023年登録 / 走行距離3,000kmの後期型に乗り継いだ区切りとして、このレビューを書いていきます。
モデルそのものの評価はもちろん、前期型と後期型でお悩みの方の参考にもなれば幸いです。
【エクステリア】
ポルシェのチーフデザイナーをも務めるミヒャエル・マウアー氏が創りあげた傑作です。
(コストかかっただろうに)フェンダーアーチまで継ぎ目なく引き伸ばされた大きなボンネットや、グリルと一体になったライトは特に目を引きます。
エンジン横置きのセダンをここまでドラマティックにデザインできるとは、流石の手腕ですね。
【インテリア】
デビュー年のVW車に共通する要素を多く持っています。流行りのアンビエントライトなども取り入れられていますが、照度などは抑えられており落ち着いていますね。よく言えば硬派、わるく書くとすれば色気に欠けるインテリアです。シートも硬めですが、座面の深くまで腰をを沈めてしっかりポジションを出すと、下手に柔らかいシートより疲れず運転できると思います。
前期型はダッシュパネル中央にあるカワイイなアナログ時計や、押しやすい物理ボタンやダイヤルが配された操作系が魅力だと思います。後期からはボタンが全てタッチ操作になってしまい少し危ないです。
その分後期型からはワイヤレスでもApple Car Playを使用できるようになりました。純正のナビゲーションシステムがショボいのもありますが、元来Google Map派の僕としてはありがたいアップデートです。
荷室は同価格帯のセダンと比べても圧倒的に広く、ハッチの開口部が大きい為使い勝手も非常に優れています。
【エンジン性能】
約280馬力のピークパワーとフラットなトルク特性は、申し分のない動力性能を提供してくれます。
高速はもちろん、見通しの良い一般道での追い越しも苦もなくやってくれますね。
ここからはバイヤーズガイド的な側面が強いですが、前期型のエンジンには後期型にはない大きな利点が備わっています。
後期型のEA888 Evo4 エンジンは高圧の直噴インジェクターのみを燃料噴射に使用しており、カーボンが溜まりやすい構造です。それに対して前期型のEA888 Evo3 エンジンは常用域ではポート噴射、よりトルクを必要とした時に直噴も使用というMPI(マルチポートインジェクション)を採用しています。ポート噴射は不完全燃焼が起こりにくくカーボンもたまりにくいです。オイル交換サイクル的にも有利だと思います。
以上の理由で、最終的なエンジン寿命に関しては前期型に軍配があがると個人的には考えています。
実際、100,000km乗った前期型はエンジンには全くトラブルがありませんでした。
【走行性能】
上記のとおり速度性能は非常に高いです。
ですが馬力やタイヤのグリップ、そして車重に対して、片押しポッドの小さなブレーキの性能が追いついていない印象です。
一度高速で、左右に並走車がいる状態で前走車からの落下物があった際にフルブレーキをしましたが、フロントディスクが熱でごく僅かに曲がってしまいました。きちんと停まってくれたしその後も100km/h以下の走行に支障はありませんでしたが、交換は手痛い出費になります。
トバす方はご注意を。しかしほかの多くのドライバーの日常生活のにおいては、露呈することのない欠点だと思います。
故障が多いといわれるDSGは、100,000km走っても絶好調です。
ざっくり例えるとクラッチ操作が自動のM/Tなので、信号などの停車時はNレンジ+ブレーキ、発進時にはしっかり擬似クリープで進みだしてからアクセルペダルを踏む、といった動かし方を心がけていたからかもしれません。
【乗り心地】
20インチはどう考えても過剰だろうと心配していましたが、高速道路を長距離移動する際は素晴らしいです。
ボディ剛性が全体的に高いというよりは、サスペンション取り付け位置付近の局部剛性がしっかりしている感じがします。そのおかげでアシがよく動いていることがよく分かる乗り心地です。
DCCをコンフォートモードにするとギャップを踏んだとしてもピッチング(ボディが前後に揺すられること)が非常に少なく、頭がや体がユサユサせずに快適に移動できます。一方で自動的に減衰を盛ってくれるので、横Gを出したり強い入力があった場合はもちろん踏ん張ってくれます。以前乗っていたシトロエンのハイドロを思い出しました。
可変ダンパーの味付けはアウディより明確に上手な気がします。ただ、高速道路ではなく曲がりくねった道をそれなりに走る際は、エンジン縦置きの御三家の方がカチッとしていますね。
【燃費】
個人的に燃費は全く気にしませんが、高速道路を90km/h巡行で16km、新東名120km区間をオービスが光らない速度で走って12km/h、(渋滞が少ないルートですが)都内の通勤で9km/hです。
問題はオイルで、VWの謳う最長2年または30,000kmは(定期的な補充をしたとしても / 日本の道路状況を考えると)到底エンジンに優しいとはいえません。特に後期型はデリケートな構造なので、早めのオイル交換をお勧めします。
【価格】
内容を考えると大バーゲン。
【総評】
仕事が終わった後にアルテオンまで歩いてくると、まずデザインで心がちょっと躍ります。シートベルトを閉めて走り出すと、フラットな乗り心地とストレスを感じさせないエンジン性能が、疲れを回復させてくれるようです。
絶対的な性能が高いわけではありませんが、通勤や旅行で疲れずに楽をさせてくれる優しいキャラクターや、格納庫のように大きいラゲッジスペースは、"カーライフ"の"ライフ"の部分を豊かにしてくれている気がしました。
結局色まで同じアルテオンを乗り継ぐことにしたことが、僕のなによりの総評です。
- 使用目的
- 仕事用
- 頻度
- 毎日
- 重視項目
- 快適性
- レビュー対象車
- 中古車
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「アルテオン 2017年モデル」の新着レビュー
レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
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2024年12月17日 10:00 |
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2024年11月17日 19:37 |
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2024年4月23日 02:23 |
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2021年11月23日 23:36 |
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2021年4月18日 23:16 |
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2020年11月30日 23:59 |
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2020年9月24日 09:37 |
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2020年7月12日 16:57 |
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2019年1月26日 21:18 |
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2018年7月10日 01:46 |
アルテオンの中古車 (90物件)
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- 支払総額
- 249.5万円
- 車両価格
- 239.8万円
- 諸費用
- 9.7万円
- 年式
- 2020年
- 走行距離
- 4.6万km
-
- 支払総額
- 238.8万円
- 車両価格
- 226.4万円
- 諸費用
- 12.4万円
- 年式
- 2017年
- 走行距離
- 3.9万km
-
- 支払総額
- 240.0万円
- 車両価格
- 224.1万円
- 諸費用
- 15.9万円
- 年式
- 2017年
- 走行距離
- 6.1万km
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アルテオン TSI 4モーション Rライン 認定中古車 弊社ワンオーナー 19インチAW ACC レーンキープ LEDヘッドライト デイライト スマートエントリー スマートフォンワイヤレスチャージング
- 支払総額
- 484.2万円
- 車両価格
- 468.0万円
- 諸費用
- 16.2万円
- 年式
- 2023年
- 走行距離
- 0.6万km
-
- 支払総額
- 238.8万円
- 車両価格
- 231.1万円
- 諸費用
- 7.7万円
- 年式
- 2017年
- 走行距離
- 4.7万km
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94〜600万円
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90〜309万円