| Kakaku |
『快適な室内空間と軽快なフットワークと』 BMW 7シリーズ セダン 2015年モデル 松下宏さんのレビュー・評価
7シリーズ セダン 2015年モデル
37
7シリーズ セダンの新車
新車価格: 1096〜2665 万円 2015年10月29日発売〜2022年4月販売終了
中古車価格: 164〜1830 万円 (161物件) 7シリーズ セダン 2015年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > BMW > 7シリーズ セダン 2015年モデル
プロフィール1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者などを経て自動車評論家として独立。クルマそのものより、クルマとクルマに関係する経済的な話題に詳しい評論家を自負するとともに、安全性の追求についても一家言を持つ。クルマ雑誌各誌…続きを読む
2016年5月25日 02:38 [932838-1]
| 満足度 | 4 |
|---|
| エクステリア | 4 |
|---|---|
| インテリア | 5 |
| エンジン性能 | 5 |
| 走行性能 | 5 |
| 乗り心地 | 5 |
| 燃費 | 3 |
| 価格 | 3 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
![]() |
![]() |
![]() |
|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
BMWのフラッグシップサルーンである7シリーズは今回のモデルが6代目に当たる。メルセデス・ベンツSクラスと競い合うように進化を遂げてきたクルマであると同時に、現在ではアウディA8やジャガーXJ、マセラティ・クワトロポルテなど、さまざまな競合モデルが存在する。
7シリーズにはBMWがミュゼオ御殿場をベースに開催したメディア関係者向け試乗会に出席し、用意された広報車両に試乗した。試乗グレードは740i Mスポーツと740iLの2台だ。
7シリーズのボディはとても大きい。ただボディサイズはほぼ従来並みでもある。標準ボディで5110?、ロングボディで5250?という全長は、従来のモデルに比べて30?長くなっただけだし、ホイールベースは標準、ロングとも従来のモデルと同じだ。1900?の全幅も従来のモデルと変わらないし、全高はグレードによって異なるが、これも従来のモデルと同様の数値である。
ボディは徹底した軽量化が図られた。高張力鋼板やアルミニウムのほか、BMWがi3やi8などで手の内に入れた炭素繊維強化樹脂(CFRP)の技術が採用され、複合素材のボディ構造としたことが軽量化につながった。CFRPはボディの外装パーツではなく基本骨格の部分に使われているのが凄く、軽量化技術によって130kgもの軽量化が図られたという。
外観デザインはちょっとコンサバな印象を受ける。キドニーグリルに新しい技術が盛り込まれたり、伸び伸びしたサイドビューやワイド感を協調したリヤビューなどが新しくなっているのだが、全体としてはBMWらしいキープコンセプトの外観デザインである。
インテリアはこれまで以上にラグジュアリーな雰囲気を強めたほか、操作系などに新しい技術が盛り込まれている。ただ、インテリアも全体としてキープコンセプトであるのは外観デザインと同じである。
今回の試乗では、リヤ・コンフォート・パッケージ・プラスをオプション装着した740iLでは後席にも乗ってみたが、これが快適そのものだった。柔らかく頭部を支えるヘッドレスレイントを始め、気持ち良く過ごせる室内空間が作られている。7シリーズはSクラスに比べると自らハンドルを握る人の比率が高いというが、ショーファードリブンとしても十分に満足できる仕様である。
搭載エンジンは今や世界的にも稀少な存在になった直列6気筒で、3.0Lの直噴DOHC+ツインターボ仕様だ。動力性能は240kW/450N・mにまで高められ、電子制御8速ATと組み合わされている。
エンジン回転のスムーズさやパワーフィールは上々のもので、軽くアクセルを踏みとするすると滑らかに走り出していく。アクセルを強く踏み込むと、タコメーターの針が駆け上がるのに合わせて気持ち良くパワーが伸びていく。軽くなったとはいえ、2tに近いような重量級ボディなのだが、それを感じさせないような軽快な加速フィールである。ZF製の電子制御8ATも変速フィールに優れている。
高速道路の巡航では時速100kmで1500回転を切ったあたりの回転数になるので、とても静かなクルージングが得られる。そこからの加速は日本では速度違反の領域だが、最大トルクを発生する回転数が低いので、その領域での加速も余裕でこなす実力を持つ。
静粛性の高さも特筆モノだ。かつてはエンジンサウンドは好ましいものとしていた時代もあったが、今や高級車は静かであるのが常識である。その高級車の中でも特に静かなクルマという印象を受けた。走行モードによってアイドリングストップ機構が働くときと働かないときがあるが、停車中にはエンジンがかかっているときでもとても静かである。
エアサスペンションによる乗り心地は快適そのものだ。コンフォートのほかにスポーツのモードが設定され、スポーツを選ぶと車高が10?低くなるが、それでも快適な乗り心地は変わらない。スポーツにすることで走行ダイナミクスの向上が図られるが、それでも乗り心地の良さはスポイルされていない。
前後輪統合制御によるインテグレーテッド・アクティブ・ステアリングは、違和感なく走行安定性を確保している。ステアリング&レーンコントロール・アシストは、高速走行中などに車線をはみ出しそうになると、ステアリングがかなり強く操作され、レーンの中央に戻してくれる。これにはやや違和感を感じたが、低速域での前車追従などと合わせ、最新の仕様が採用されている。
BMW7シリーズについてはほかにも書きたいことがいろいろあるが、この欄に掲載できる文字量の限界が近くなった。いろいろな意味で最先端を走る高級車であることを改めて書いておこう。
試乗車は740iが1288万円ほどの本体価格に200万円を超えるオプションが付いて1500万円弱。740iLが1346万円の本体価格に270万円ほどのオプションが装着されて1618万円になっていた。安いクルマではないが、もはや価格が高いとか安いとかを議論するクルマではない。
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった15人
「7シリーズ セダン 2015年モデル」の新着レビュー
| レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
|---|---|---|
| 2024年7月1日 00:06 | ||
| 2023年10月23日 18:54 | ||
| 2022年1月29日 09:35 | ||
| 2021年9月17日 01:20 | ||
| 2019年6月8日 22:23 | ||
| 2019年3月7日 19:11 | ||
| 2018年4月14日 22:46 | ||
| 2017年4月22日 20:59 | ||
| 2016年12月29日 08:21 | ||
| 2016年5月25日 02:38 |
7シリーズの中古車 (全4モデル/284物件)
-
- 支払総額
- 318.8万円
- 車両価格
- 312.2万円
- 諸費用
- 6.6万円
- 年式
- 2019年
- 走行距離
- 3.9万km
-
- 支払総額
- 1076.9万円
- 車両価格
- 1038.0万円
- 諸費用
- 38.9万円
- 年式
- 2021年
- 走行距離
- 2.9万km
-
- 支払総額
- 249.0万円
- 車両価格
- 238.1万円
- 諸費用
- 10.9万円
- 年式
- 2017年
- 走行距離
- 11.1万km
-
- 支払総額
- 635.8万円
- 車両価格
- 620.0万円
- 諸費用
- 15.8万円
- 年式
- 2021年
- 走行距離
- 1.5万km
-
- 支払総額
- 519.2万円
- 車両価格
- 498.0万円
- 諸費用
- 21.2万円
- 年式
- 2021年
- 走行距離
- 2.9万km
この車種とよく比較される車種の中古車
-
40〜1542万円
-
79〜1299万円
-
23〜800万円
-
42〜1235万円
-
55〜2850万円
-
243〜1896万円
-
79〜374万円
-
198〜585万円
-
245〜405万円

















