『スポーツシック購入』 シトロエン DS4 2011年モデル midnight1700さんのレビュー・評価

半年前に中古で購入後5000km乗っています。
前車はプジョー208Allure、同じ会社で同じ年式のMT車同士ということで多少比較しながらのレビューになります。

【エクステリア】
今となっては似たようなデザインの国産車も沢山出てきたが、この価格帯でここまで凝ったプレスラインは国産車では無理。一般から見ればカタチもロゴも正体不明の車、という感じが良い。リアの美しさは登場から4年以上経った今でも健在。フロントマスクはリアに比べて平凡。
時代の流れで これヴェゼル？と聞かれるようにはなった。

【インテリア】
スポーツシックは標準で革張りシート。シート形状が独特でシトロエンらしさ有り。自分のはパックペルソなので白と黒のコンビカラーで室内が明るくて良い。
内装は全体的に外装と打って変わってシンプルというか、地味。樹脂パーツの品質と質感は正直208よりはショボい。208が隔世の質感だったのでドアトリムやハンドル周りのキシキシとしたプラスチッキーさが気になる。かと思えばDS模様の意匠が入っていたり、拘ってるのか拘ってないのかよく分からない。

【操舵性】
ハンドルはかなりデカイく低速ではかなり重い。208の小径ステアリングとはとは全く逆の理論を行っていて面白い。安定感があるかつクイックなハンドリングであるのは間違いない。

【エンジン性能】
直4ターボ200馬力のMTとなったら、動力性能は十分。少なくとも公道を走る分にはこれ以上のパワーは必要ないレベル。ただ、楽しいエンジンかと言われると、多分208の3気筒NAエンジンの方が楽しかった。

【取り回し】
1.8m程度の車幅なら日常の使用にどうと言うことはないと感じた。高めの車高で見切りは良くごく普通に運転可能。抑えられた全長、短めのノーズもあって切り返し、取り回しは想像以上に楽で苦にならない。

【乗り心地】
一言で言えば固め。タイヤもサスもスポーツ仕様。パンパンに張った革シートも相まって、少なくとも街乗りではしっとりとした乗り味では無い。
高速走行時の接地感と剛性感は期待通りで、国産ミニバン等では比較対象にもならない。

【後部座席】
広くは無いが悪くない。170cm前後の人間なら普通に座って移動可能。

【静粛性】
静粛性、遮音性は十分で208と同等。が、個体差か内装樹脂のショボさ故か、荒れた路面を走る時のビビリ音が気になる。静粛性の高さからかえって雑音が助長されるため、早めに対策を施したい。

【燃費】
郊外走行で13〜14km/h。ドライバーのMT慣れで燃費は伸びてきた。60Lというミニバン並みのタンク容量もあって巡行可能距離は長い。

【機能性】
フランス車らしく日本車とは違うベクトルの気の利かせ方が良い。バイザー部がスライド式で視界の広さを演出できたり、地味にシートにマッサージ機能が付いていたり。
小物入れが多い！とかドアの開け閉めが楽！とか7人乗り！とか、そういう機能に魅力を感じるならこの車は選んでいない。
ハンドルに合わせてヘッドライトがギョロッと動くディレクショナルヘッドライトは、シトロエンが50年も前から導入している機能と考えると感慨深い。
但し、左ハンドル用のワイパーだけはなんとかしてほしい。

【価格】
中古市場安すぎ。フランス車は総じて中古車が安い。
買う側としてはおいしい買い物ができました。

総じて気に入ってます。メーカーが一生懸命考えて作った車、というのが乗っていて分かります。そこまでするならもうちょっと頑張れよ！と突っ込みたくなる部分もありますが、そこを笑って許せるか許せないかで乗る車も変わってくると思います。