フェラーリ 612 スカリエッティ 2004年モデルレビュー・評価

【エクステリア】グラマラスで、セクシーなボディーラインは、フェラーリの4人乗りでは、究極の出来栄えだと思います。
日中の景色や夜のライトの映り込みが綺麗です。

【インテリア】フェラーリらしさが漂うスパルタンなコックピットと4人がゆったり乗れるデイトナシートのインテリアは、少し硬めのレザーの質感や、ステッチのハンドメイド感がたまりません。高級ブランドバッグに匹敵する美しさです。アルミの仕上げもきれいですが、フェラーリ短所のゴム部のベタつき感が残念です。

【エンジン性能】V12　DOHC　5.7L　540PSのエンジンは、1840ｋgのGTカーとしては吹け上がりも良くパワーも充分です。スポーツモードでのクライスジークのマフラーが奏でる、12気筒特有の厚みのあるエグゾーストノートもとても魅力的です。

【走行性能】F1マチックのシフト感もスムーズです。当然ですがワインディングロード走行は、V8シリーズには全く及びませんが、GTカーとしての直進性や、高速道路での安定感は最高です。セラミックブレーキがあればさらに安心です。


【乗り心地】街中でも高速道路でも快適ですし、何よりもドライバーもパッセンジャーもフェラーリ特有の昂揚感と充実感が味わえる数少ない車だと思います。駐車場は1950ｃｍの車幅と低い車高から、停められるところが限られてしまいます。坂道での渋滞や発進にもF1マチックは何かと気遣いが必要となります。

【燃費】都内で、5.4Km/Lくらいです。　

【価格】車両、パーツ、メンテナンス代も少し高い気がしますが、仕方ありません。

【総評】人を乗せて普通に走って、一番喜ばれるGTカーだと思います。