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『クリーンで速い貴方だけのプライベート「はやぶさ」号。』 ポルシェ パナメーラ 2009年モデル 外川 信太郎さんのレビュー・評価
パナメーラ 2009年モデル
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パナメーラの新車
新車価格: 933〜2736 万円 2009年7月1日発売〜2017年3月販売終了
中古車価格: 129〜790 万円 (133物件) パナメーラ 2009年モデルの中古車を見る
自動車(本体) > ポルシェ > パナメーラ 2009年モデル
プロフィール神奈川県藤沢市生まれ、現在茅ヶ崎市在住の湘南中年。少年期に5年間イギリス・ロンドン、スコットランド・エディンバラに在住していた事から、欧州車に興味を抱いたきっかけになった。慶応義塾大学卒業後、出版社に入社。輸入車専門誌にて執筆、編集を担当…続きを読む
2013年11月30日 23:52 [655489-1]
| 満足度 | 5 |
|---|
| エクステリア | 5 |
|---|---|
| インテリア | 5 |
| エンジン性能 | 4 |
| 走行性能 | 5 |
| 乗り心地 | 5 |
| 燃費 | 4 |
| 価格 | 4 |
※プロフェッショナルレビューは「投票平均」(「満足度」含む)および「カテゴリ平均」の集計には含まれません。
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|---|---|---|
シャープなヘッドライトと全幅1930mmの圧倒的な存在感。 |
全長は4970mmとポルシェの4ドア4シーターモデルらしい居住性を誇る。 |
4シーターだが、この曲線美はポルシェ以外何者でもない。 |
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(前)255/45ZR19(後)285/40ZR19を装備する。 |
インテリアはポルシェのリムジンに相応しいものである。 |
3リッターV6DOHC24バルブ スーパーチャージャー+モーター。 |
パナメーラS eハイブリッドを乗る前に、他界した父が所有していた同社「356スピードスター」をみて、ポルシェにもハイブリッドの時代が到来したか…と複雑な気持ちになりました。
しかし、メーカーの広報車を借り受け、たった50m走行すると、“これは紛れもなくポルシェ”と44年前のポルシェと比べそう感じるのは、これまた不思議な気持ちになりました。これは“血統”という奴なんでしょうね。
欧州では、新車の平均燃費を2015年には、18.1km/リッターに相当するものにすると決められており、さらにその基準は厳しくなるといわれています。そうなると、内燃機関だけでは達成が厳しく、ポルシェのようなスポーツカーメーカーでも、それに見合ったクルマ造りをしていかないといけません。ちなみにこの「パナメーラS eハイブリッド」のカタログ値は14.7km/リッターと、車重が約2トンもあるクルマとは思えない数値であります。
●エクステリア
全長×全幅×全高=4970×1930×1420mm/ホイールベース=2920mm/車重=1980kgという堂々たるボディは、さすがポルシェの4ドアサルーンです。このグリーンの塗装色、そしてロングノーズ…最初に思いついたのが、時速320km/hの営業運転を行っている東北新幹線E5系「はやぶさ」だった。
●インテリア
シートに腰を下ろすと、その昔、散々使われた“ポルシェマジック”が味わえる。本革巻きの3本スポーク中心には輝くポルシェのエンブレム、その奥には、重なり合うように配された「VDO」社製5連メーター。“ポルシェに自分は乗っているんだ”という強烈なクルマからのメッセージは、このハイブリッドでも変わらない。
それにしても、シフトレバー周りは“スイッチのデパート”だ。無論、一個一個のマテリアルは、乗用車のそれとは比較にならない質感ですが、とにかく、ずらりと並んでおり、走行中のブラインドタッチなどまず不可能。タッチパネルで統合してしまうのも手ではありますが、このメカメカしい感じが、また好きものにはたまらないものがあります。
全長5m弱、全幅2m弱の巨大なクルマにしては、フロントは結構タイト。片手を投げ出して乗るクルマはポルシェは造らないということが良く分かります。
リアシートは2席。ポルシェのリムジンとも呼ばれる同車ですが、シートは腰を掛けるというより、納まるというほどタイト。もちろん、レッグスペースは広く快適ですが、このホールド感は、くせになりそうなものです。欧州ではドライバーがアウトバーンの高速コーナーを200km/hで駆け抜けても、後席は安楽そのもの。このあたりも、「はやぶさ」のグランクラスのシートと思った筆者でした。
●インプレッション
搭載されるエンジンは、3リッターV6 DOHC24バルブ スーパーチャージャーで、最高出力333ps/5500-6500rpm、最大トルク44.9kgm/3300-5250rpmを発生。これに最大出力47ps/1150rpm以上、最大トルク30.6kgmの電気モーターを組み合わせ、総合出力は380psを誇り、最高速度270km/h、0-100km/h加速も5秒台で走り切るというハイブリッドカーでは、世界最速であるといえます。
システム概要は、同車「カイエン」と同じで、エンジンと8段ATの間に乾式単板のデカップリングクラッチを備えており、それを切ったり、つないだりすることで、走行します。走行モードは多岐にわたり、ガソリンエンジンのみによる走行のほか、モーターのみによる走行(eパワーと呼ぶ)、コースティング走行(エンジンは止め、モーターは室内装備に給電する。165km/h以下で可能)、ブーストモード(エンジンとモーターの両方で駆動。最高出力を発揮。)が存在します。
普通にアクセルを踏み走り出しますと、やはり新幹線がホームから滑り出すように滑らかかつ静か。そうこの時点では、エンジンは始動しておらず、モーターでの発進となります。このシステム、アクセス操作を穏やかに保てば、時速80km/h+までモーター駆動走行が出来るという。そのため、街中では、モーターによる発進、そして時々、エンジンがかかり、コースティングを繰り返し…。といった感じです。
高速道路に乗れば、エンジンとモーターの共同で、2tのボディを引っ張る。3リッターV6 DOHC24バルブ スーパーチャージャーは静かにキャビンに存在を伝え、モーターの高周波サウンドと共鳴して、聞いたことのないサウンドを届けてくれる。333psを発生するエンジンにモーターのトルクが加わり、静かにメーターの指針だけが凄まじい速度で上昇していく。どっしりというより、岩のようにビシッと安定したステアリングもポルシェそのもの。
高速道路での優位性は最高で、いかなる国産高級車、外国車も弾かれたかのように道を譲る。まるで敷かれた線路を疾走するような…。
ブレーキもフロントに6ピストンを備え、ハイブリッドカーにありがちな不自然な踏力は皆無。まさにポルシェの真綿を閉めるような強大な制動力を備えている。
合計200キロほどの走行を行いましたが、叩き出した燃費は、なんと12.1キロ!0-100km/hを5秒台で走り、270km/hも出るクルマの燃費とは思えないものです。
環境対策のため、エレキの力を借りたポルシェでしたが、44年前のポルシェを知るものとして、このクルマもポルシェのそれを踏襲していることを感じました。
- レビュー対象車
- 試乗
参考になった5人
「パナメーラ 2009年モデル」の新着レビュー
| レビュータイトル | 満足度 | 投稿日時 |
|---|---|---|
| 2020年5月19日 16:31 | ||
| 2017年11月16日 21:06 | ||
| 2016年6月12日 13:01 | ||
| 2016年2月20日 19:20 | ||
| 2015年6月16日 00:51 | ||
| 2013年11月30日 23:52 | ||
| 2013年4月30日 00:59 | ||
| 2011年11月3日 00:55 | ||
| 2011年6月16日 09:05 |
パナメーラの中古車 (全3モデル/257物件)
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- 支払総額
- 149.0万円
- 車両価格
- 139.0万円
- 諸費用
- 10.0万円
- 年式
- 2011年
- 走行距離
- 10.6万km
-
- 支払総額
- 184.0万円
- 車両価格
- 169.0万円
- 諸費用
- 15.0万円
- 年式
- 2013年
- 走行距離
- 11.5万km
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