BMW M3 セダン ワイヤードさんのレビュー・評価

E36 M3 3.0L(M3B)のレビューです。

今となっては古くささを感じる物の、そのチョイ古感がむしろ今時のゴテっとしたデザインの車には無い品の良さに繋がっているので、自分は好きなエクステリアデザイン。

インテリアは、この年代のBMW全般に言えますが自分の車両も含め、内装の浮きが発生して来る個体が多いのでそこは覚悟のこと。

しかしこの車の真骨頂は走りにあります。
レッドゾーンまで引っかかりもなく軽々と回るエンジンは、エンジンを掛ける度にワクワクしてしまうほど。
さらに剛性感のあるシャーシのおかげで、セントラルアーム形式という古典的な設計のリアサスであるにも関わらず、軽快なフットワークをもたらしてくれます。
ただしダイレクトなハンドリングは時に過敏な反応を示し、直進安定性は今ひとつ。　多くのドイツ車からイメージされる様な「矢の様に突き進む」という感じではありません。　常に緊張感を持ってステアリングを握る必要があります。
しかし適度な緊張感持ってステアリングを握る事がドライビングプレジャーにも繋がっているので、これがこの車の性格なのでしょう。

E46以降の3シリーズが肥大化してしまったので、純粋な速さだけを求めるなら新型の方が良いのでしょうが、「感覚的な速さ」と言うか「操る楽しさ」はE36 M3がベストバランスを持っていると思います。

価格的にもこなれてきていますし、メンテナンスや修理費にある程度余裕をみれれば、買って損はない一台でしょう。