『自動車評論家のオジサマ（自分も含め）を鼻でアザ笑う現実主義』 トヨタ パッソ ozawakoziさんのレビュー・評価

妻のクルマです（婚前からです）。

モータージャーナリスト（笑）な方々に酷評されている記事を雑誌などでよく見ます。
しかし、現実的な女性達は、ひたすら高額なドイツ車崇拝をしながら「ダイナミクスが！！」「剛性感が！！」と顔を真っ赤にしているオジサン達を、気持ち悪がっているという事実を忘れてはいけません。パッソを酷評する様な方に限って、現実世界では自らが女性に酷評されているという皮肉（私を含め）。

自動車雑誌の評論はあくまで「自動車好きの」評価であり、そりゃ酷評になります。ちなみに私も「運動性」「剛性感」に拘る類のクルマ好きであります。しかし私の様な人間は、「スポーツカー」等のクルマ好きが好むクルマが好きなのは間違いなく、実用重視の面白みがない（これも主観でしかありませんが）クルマは好きではありません。

しかし、このクルマにはちゃんと評価すべき点があり、それは現実のユーザに沿った商品だということを認識させられるところです。ということで、以下、妻の評価と私の評価です。


【エクステリア】
ベストカーでは清水氏他が酷評していたデザイン、嫁を始め女性からの評価は非常に高い。難しい「デザイン用語」を一蹴する彼女たちの言葉、「カワイイ」。これがすべてであります。フェラーリやイタルデザイン等々を語る我々の感性は最早時代遅れということでしょう。
いや、まあ普通に私も可愛いと思いますよ。なんというか豆柴みたいじゃないですか。
初めは先代パッソの方がデザインに個性があるかと思いましたが、意外にあるボリューム感や、なんとも優しい顔立ちなんか、だんだん不思議と好きになってくる。奥が深い・・・

【インテリア】
このクラスでは並でしょうか。ただし技術者目線でいうと、こういった「可愛い重視」なんていう規定路線外の設計を唐突にしようとすると、実は物凄くコストがかかるんですよね。安っぽくみえても、私の目からは開発陣の苦労が伺えます。そりゃゴルフみたいなオーソドックスな方が開発も設計も製造も、ノウハウがあるし楽なんです。

【エンジン、走行性能】
うーん・・・特に語ることも無いかと。
妻は「乗りやすい」といっております。パワーや運動性なんて尺度で欧州車と比べるような、馬鹿な評論はしません（まあ、そういう雑誌の記事も見かけましたが・・・）。
取り回しが良いという点で☆二つ。

【乗り心地】
良くは無いけど、悪くもないでしょう。このクラス、庶民ならこんなもんで十分。母親のムーブよりは全然良いです。高速、長距離は苦手です。できれば乗りたくありませんね。まあ、結婚前の妻は女友達同士でよく旅行に使ってました。意外と女性はこういうところ慣れれば気にしないって方も多いみたいです（男の方が敏感かも）。

【燃費】
軽量なボディが効いています。このクラスは全般的に燃費が良いです。ハイブリッドを除けば、トップクラスの実用燃費かと。

【価格】
そりゃ、安いです。こういう所はこのクラスの一番のポイントですからね。
話はそれますが、自動車評論家の方はもっと現実な目線での経済感覚も持ち合わせて頂きたい。たとえばポロ。「このクラスでこの品質でこの・・・」とか言われましても、あのクラスの車体に200万はつぎこめない、ってのが日本人の一般的な感覚かと。お金持ちや、自動車は趣味って人ばかりではないんです。
そういう意味では、立場と値段がマッチしており、このクルマはそこらへんの常識感を外していません。

【満足度】
満足です。すぐ壊れるような外車でエンスージア気取り！！なんて生活で満足できるのは、我々の様な時代遅れのオッサンだけです。妻は十分満足していますので☆５つ


私にとってクルマは夢であり生きがいであり情熱です。
妻にとってクルマは道具であり足であり少し化粧をした生活です。