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フィットとヤリスをサーキットで乗り比べるとどうなるのか? 次期型フィットRSの走りも見えてきた
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:ホンダ技研工業 174
ずんぐりしていても素直な走りのフィット
ツインリンクもてぎ 南コースで、次期型「フィット RS」の登場を占う!? とも言える興味深い試乗会が行われた。
これはモータージャーナリストである石井昌道氏、橋本洋平氏、まるも亜希子氏の3名が主催するレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」と、ホンダ技研 栃木研究所の精鋭が開発を行うレーシング・フィットの試乗会で、マシンは昨年11月に2時間の耐久レースとして開催された「ミニJOY耐」でデビューしている。
合わせて当日は、同じくモータージャーナリストである清水和夫氏の呼びかけで、トヨタからも「ヤリスのハイブリッド」や「TGR Rally Challenge仕様」が参加するなど、メーカーの垣根を越えたイベントとなった。
さてさっそくレース仕様のフィットに試乗! と行きたいところだが、その前にまず市販車である「フィット e:HEV」と、ヤリス ハイブリッドを乗り比べることができたので、その違いについてもインプレッションしてみよう。
まずこの両者、同じBセグコンパクトに属しながらも、そのキャラクターが大きく違うと筆者は考えている。
フィットは初代から続く、ワンモーションフォルムが最大の特徴で、これを発売以来キープコンセプトしている。リアエンドをシャトル形状にエクステンションしたボディと、センタータンクレイアウトの組み合わせによって、可能な限り広くとった室内空間。それをホンダならではのシャシーセッティングで、気持ち良く走らせることがフィットのアイデンティティだ。
対するヤリスは、大胆な変化を遂げたチャレンジャーだ。
なぜなら小型車用の新規プラットフォームを基盤に、エンジンの搭載位置やドライバーの着座位置を見直しただけでなく、軽量化と共にコンパクト化をも実現したからである。
通常フルモデルチェンジを行えば、多くのモデルが市場の声を受けて、そのボディサイズを拡大させる。そしてこれを見た走り派はブーイング、というのがよくあるパターンだ。しかしヤリスはこのセオリーを打ち破り、小型車なのに小さくなったのである。これって、ものすごい英断だと筆者は思う。
もちろんその分室内空間は犠牲となっており、ヤリスは流行りの高いアイポイントや、広い後席の居住空間を得るには至っていない。しかしながら限られたスペースの中で最大限の視界確保に努め、また広さの需要に対してはヤリスクロスを用意するという離れ業で対処した。そうしてまで得たかったのは、物理の法則に則ったコンパクトカーとしての走りの良さ。つまりホンダとは、正反対のコンセプトなのだ。
こうしたキャラクターの違いは、今回のようなコースを走らせるとさらに鮮明になる。
フィット e:HEVの走りには、どっしりとした安定感がある。そこにはヤリスに比べ僅かに広いトレッドと、前述したシャシーセッティングがもたらす接地性の高さ、そしてちょっと重たい車重が関係している。
しっとりとした乗り心地と、極めて穏やかな操舵応答性からは想像が付かないほど身のこなしが自然だ。高速コーナーではロールを適度に抑え、曲がり込んだヘアピンコーナーでは最後まで操舵感を途切れさせない。
ずんぐりしたボディを、よくもこう素直に走らせるものだと、思わず感心してしまう。
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