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新型ゴルフGTIに試乗! 完成度は太鼓判だが…
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:菊池 貴之
800kmを6時間で走り切った2代目GTI
当時まだメルセデスやBMW、あるいはポルシェの専用レーンとされていた感のあるアウトバーンの追い越し車線を、全長4mに満たない、排気量1.6リッターの前輪駆動小型車の分際で、堂々と走り続ける能力を持ったゴルフGTI。その驚異の小型車が登場したのは、初代フォルクスワーゲン・ゴルフのデビューから2年後の1976年のことだった。
1984年になるとゴルフIIベースの2代目GTIがデビュー、それはやや大型化されたボディに合わせて排気量を1.8リッターに拡大したGTIで、2年後にその16Vバージョンが加わる。実は僕は1985年、まだSOHCエンジンだった2代目GTIを駆って、ドイツ北部のハノーヴァーからフランスのパリまで往復したことがある。ドイツからベルギーを縦断、フランス北部からパリに入ったルートの走行距離はちょうど800km、その旅のことを書いた当時の某自動車誌の記事をチェックしたら、2回の給油ストップと人間の食事などを含んで、6時間でパリまで走り切ったとある。5速の5000rpm、やや甘いメーターの170km/h、ときにはそれ以上のスピードで追い越し車線を走り続け、さほど疲労感なしに夕刻のパリに着いたとあるから、アウトバーンやオートルートが今より空いていたことと、ドライバーの若気の至りがあるとはいえ、GTIも大したクルマだったということだ。
そういう経験を踏まえた上でいうと、ゴルフGTIはよくいわれる「ホットハッチ」の元祖というよりも、むしろ「クールな高性能ハッチ」、もしくは「クールなスポーツハッチ」という表現が相応しいと僕は昔から思っているのだが、どうだろう?
いずれにせよ、ゴルフGTIが本当に輝いていたのはこの2代目までで、ゴルフIIIの時代とゴルフIVの時代には、その存在感が希薄になっていたのは否めない。そこで、見事にGTIの3文字の復権を果たしたのが、ゴルフVベースの5代目だった。シャシー/ボディからパワートレーンまで、すべてを新設計して2003年に登場したゴルフVは、ベーシックモデルからして傑作の誉れ高いクルマだったが、2004年に加わった新GTIは、クルマ好きにGTIの3文字を見直させるに充分なインパクトを持つゴルフだった。ドライバーの操作に鋭く反応する2リッター直噴ターボ4気筒エンジンと、3ペダルMTもしくは2ペダルのDSGが選択可能な6段ギアボックス、強靭なボディと確実なロードホールディングを生むサスペンション。速くて、ファンで、安心な、GTIが帰ってきたのだった。
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