| CARVIEW |
Sクラス待望のAMGは3000超! 最高290kmのスーパー移動体だ!
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:メルセデス・ベンツAG 127
アー・エム・ゲー小史と「300SEL 6.8」
メルセデスAMGは今から50年以上前に誕生したハイパフォーマンスエンジニアリングスペシャリスト、いわゆるチューナーであった。しかしその内容は明らかに数多の同業者と一線を画していた。
それもそのはず創立者のハンス・ヴェルナー・アウフレヒトとエアハルト・メルヒャーはダイムラー・ベンツのレースエンジン開発部に所属していたのである。ちなみにAMG(アー・エム・ゲー)はアウフレヒト、メルヒャー、創立地グローザスバッハに由来する。
彼らの主目的はモータースポーツへの参加と、その技術をロードカーに導入することであり、その名声を上げたのが1971年に開催されたスパ・フランコルシャン24時間レースで総合2位に入賞した「300SEL 6.8 AMG」(W109がベース)で、フルサイズの4ドアリムジンが並み居る小さなコンペティターを破っての快挙だった。

<写真:300SEL 6.8 AMG>
「AMG GT」も使う独自開発のPHEVシステムを採用
この300SEL AMGの直系とも言えるのが今回試乗した「メルセデスAMG S63 Eパフォーマンス」である。長い名前だが、それは内燃エンジンとF1技術をベースにしたEモジュールのハイブリッドパワートレーンとなっているからだ。
450kW(612馬力)と900Nmを発生する4リッターV8ツインターボと、13.1kWhの容量をもつAMGハイパフォーマンスバッテリーによって140kW(190馬力)と320Nmを発生する電気モーターが組み合わされシステム出力590kW(802馬力)、同トルク1430Nmを発生する。
そしてこのパワーは9速オートマチック(AMGスピードシフトMCT9G)を介して4輪を駆動する。AMGによれば2.6トン(EG空車重量)のボディを0-100km/hまで3.3秒、最高速度はスタンダードで250km/h、オプションで290km/hまで引き上げることが可能だ。
>>Sクラスってどんなクルマ? 価格やスペック情報はこちら
>>Sクラスのユーザーレビューと専門家の評価はこちら
>>Sクラスの中古車情報はこちら
冠婚葬祭にも使える控えめな外観デザイン
試乗会が開催されたサンタモニカのホテル前に現れたS63AMGはダークブルーのボディで、非常に控えめな印象を与えている。縦格子のパナメリカーナグリル、カーボンフレームのエアインテーク、そしてメルセデス・ベンツのスリーポインテッドスターに代わってAMGロゴの入ったバッジがボンネット先端に控えめに輝いている。

インテリアは基本的に「メルセデス・ベンツ Sクラス」だが、シートにはAMGのロゴがエンボスされている。下面がフラットになっているスポーツステアリングホイールのダイヤルでコンフォートを選択すると市街地を抜けるまでは電気モーターで走行、落ち着いた外観故に振り向く人もいない。これなら冠婚葬祭やクライアント訪問でも問題ないだろう。

条件が良ければ33kmのEV走行が可能だ。試乗車にはオプションの21インチタイヤ(前255/40ZR21、後285/35ZR21)が装着されていたが、エアサス搭載のAMGライド・コントロールはカリフォルニア名物の穴ぼこ道路に遭遇してもショックを巧みに吸収、快適な乗り心地を提供してくれた。
ビジネスもスポーツ走行も高水準のスーパー移動体
ルートはその後、サンタモニカ山脈の峠道に入る。まず驚くべきはそのパワーで、どんな回転数からでもスロットルペダルを少し踏み込んだだけで圧倒的なトルクがドライバーと車体を包み込んで瞬間移動させる。
ワインディングロードに入り、7種類のドライブモードの中からスポーツ・プラスを選択してペースを上げて行くと驚かされるのは、正確かつ、路面状況をフィードバックしてくれるステアリング特性である。AMGパラメーター・ステアリング・システムはプログラムに合わせて最適なレシオを提供してくる。また最大で3度の舵角をもつリアステリングのおかげで長さ5.34m×幅1.92mの巨体を感じさせないほどのペースで峠道を駆け抜けることができた。

正直言って試乗する前は2.6トンのボディを力づくでねじ伏せるのではないかと予想していたが、ワンディングロードを走るに従って、そのコントローラブルな挙動に感動を覚えてしまった。今更ながらスパ24時間を制したAMGエンジニアリングの息吹を感じたのである。これならばエグゼクティブのビジネスもウィークエンドのスポーツドライブも高い水準でこなすことが可能だ。
今回試乗したAMG S63 Eパフォーマンスは一台でラグジュアリーサルーンの快適性とハイエンドスポーツカーのダイナミック性能を兼ね備えるだけでなく、33kmのEV走行、さらには高速道路上の渋滞時にはレベル3並みの手放し運転も可能にする、正に時代にマッチしたスーパー移動体だった。
日本市場での詳細は未だ発表されていないが、ドイツ本国では既に受注が始まっており、ベースモデルの価格は19%の付加価値税込みで20万8393ユーロ(約3300)と発表されている。
>>Sクラスの気になる点は? みんなの質問はこちら
>>これが最後の「Eクラス」。有終の美を飾るスーパーな完成度は「Sクラス」並み
この記事に出てきたクルマ マイカー登録
全国のメルセデス・ベンツ Sクラス中古車一覧 (712件)
みんなのコメント
ログインしてコメントを書く
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
おすすめのニュース
サイトトップへ-
業界ニュース 2026.04.08
ネクタイ、ベルト、ソックス……メンズビジネス小物おすすめ12選。間違いのないブランドの定番からピックアップ
-
業界ニュース 2026.04.08
マツダ「“新”CX-60」は何が変わった? 全長4.7mの「程よいサイズ」&豪華「広びろ内装」採用! パワフルな「直6」エンジン搭載の新たな「高級SUV」の実力とは【試乗記】
-
業界ニュース 2026.04.08
『ロスト・イン・トランスレーション』再訪──“場違い”なレアスニーカーは何を物語るのか
-
業界ニュース 2026.04.08
「乗るのがもったいない」「デザインしびれるなあ」125周年記念モデルに反響 インディアンモーターサイクルが4種の特別仕様車を初公開 2026年を“新スタート”に
-
業界ニュース 2026.04.08
1200! トヨタの“アメ車”「タンドラ」日本上陸! センチュリー超え“全長6m級”の迫力ボディにV6ツインターボ搭載! 左ハンドル&“華氏表示”の「大型ピックアップ」とは!
-
業界ニュース 2026.04.08
これからの季節は“オープンカー”が欲しくなっちゃう! 国産を代表するマツダ「ロードスター」を買いたいけど年収はいくら必要? 購入と維持に必要な条件とは
-
業界ニュース 2026.04.08
ホンダ「N-BOX JOY」試乗! 競合車のSUV路線に逆行する「くつろぎ」コンセプトで、室内も乗り味も上質に仕上がっていた
-
業界ニュース 2026.04.08
荷物でぐちゃぐちゃなクルマのラゲッジルームはもう卒業! 誰に見られても恥ずかしくないラゲッジにするための整理整頓術とは
-
業界ニュース 2026.04.08
街乗りにピッタリのソリオって燃費は実際どうなの? 新旧モデルを調べてみた
-
業界ニュース 2026.04.08
SUV戦国時代に満を持して登場!ホンダの新型「CR-V」 ブラックエディション4WDの実力検証
-
業界ニュース 2026.04.08
WAKO'S監修、オートバックスがレース技術を投入した「ARTAプレミアム・エンジンオイル」をリニューアル発売
-
業界ニュース 2026.04.08
三菱コンパクトSUV「エクスフォース」タイで実車公開! 全長4.4mの小さいボディד進化したタフ顔”採用! ランエボ譲りの走りがイイ「最新モデル」とは!
あわせて読みたい
サイトトップへ-
コラム 2026.4.08
【今が旬】同じPHEVでここまで違う!? 「アウトランダー」と「CX-60」、600台SUVに見る“決定的な思想の差”とは
-
コラム 2026.4.08
【このジムニー、日本でも出してほしい】スズキ豪州で“サイ”の名を冠した特別仕様車「ライノエディション」登場へ
-
コラム 2026.4.08
【もはや軽じゃない】11年連続トップ「N-BOX」はなぜ売れ続ける? 「ブラックスタイル」試乗で分かった“フィット以上?”の強さの正体
-
コラム 2026.4.08
【コメント欄で激論】「シンプルに高い」「室内が狭い」…「プリウス」の販売状況に関する記事が話題に
-
コラム 2026.4.08
現行「WRX S4」生産終了は「CAFE規制」の影響か。6MTの「STIスポーツ#」は争奪戦だが待つのもアリ…その理由は?
-
コラム 2026.4.08
【10年目でもまだトップ5】トヨタ「ルーミー」、7年目「ライズ」はなぜ失速しない? 売れ続ける理由とモデルチェンジの行方
-
コラム 2026.4.08
【実際どうなの?】「マツダ3(ファストバック)」購入者の声。「断トツ」「コスパが良い」…ほぼ満点のデザインが堅調な販売を後押し
-
コラム 2026.4.08
「オラオラ系メッキ」から「ボディ同色」グリルが次のトレンド? 背景にあるメーカーの“切実な事情”とは
-
コラム 2026.4.08
「インテグラ」復活に「デザインが魅力的」「モンスター級のスペック」と期待の声。“左ハンドルのみ”の仕様には賛否両論
ログイン
あなたにおすすめのサービス
あなたの愛車、今いくら?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
