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MINIクーペに先行試乗 プロトタイプの実力は?
掲載 更新 carview! 写真:SCOOPY
MINIクーペに先行試乗 プロトタイプの実力は?
▼男性ドライバーを取り込みたい?
2001年にミニが復活を果たした時、一体誰がこれほどの成功を予想しただろうか? あれから10年、今では世界90もの市場に出荷されており、すでに190万台もの販売実績を残している。
日本におけるミニ・オーナーの男女比は男性66%、女性34%で、男性が約3分の2を占めているが、世界に目を広げると、それは男性42%、女性58%へと逆転する。そのためミニは、より多くの男性ドライバーを顧客に取り込みたいと考えている。そこで注目すべきはオーナーの男女比が男性76.1%、女性23.9%という“クーペ市場”だ。関係者が漏らしたこのデータを基に今回のクーペ・バージョンが追加されたのは明白である。
つまり、ミニのマーケティング担当者は5番目の派生モデルを追加するにあたり、ミニの将来的ターゲットユーザーの中から、“若く、モダンでクリエイティブ、さらに外向的で自信に満ちた独身男性”を選択したのだ。
▼ヘルメット・ルーフ
現代のミニ・クーペのエクステリアはとても力強く、腕白な印象だ。それはベースボールキャップ(野球帽)を後ろ前に被った様子を思い起こさせる個性的な“ヘルメット・ルーフ”に起因している。純粋な2シーターであることを強調するこのルーフは、13度傾けられたフロントウインドーと、長く引き延ばされたリアウインドーの上に載せられた。その結果、この独自のルーフはクーペ・スタイルを引き立てるのみならず、このモデルが優れたエアロダイナミクスを備えていることを印象づけている。
一方インテリアは、既存の3ドア・バージョンと比較して遥かに広々としている。それは左右2脚のシート座面が、それぞれわずかに凹んでいるからだ。結果としてフラットなルーフの下でも十分なヘッドクリアランスを確保した。そしてリアシートを省略したのでシートスライド量が増え、長身の人でも足元まわりにもまったく窮屈さを感じない空間を実現している。
▼スキー用具も積める280Lのトランク
トランクは3ドアを120Lも上回る280Lの容量を実現。トランクスルー機能のおかげでスキー用具も問題なく積載可能だ。ちなみにトランクリッドには2つのパワードームを見ることができるが、その下にはスピーカーシステムが設置されている。
▼量産プロトタイプに試乗!
ワールドプレミアは9月に開幕するフランクフルトショーで行われ、欧州では10月1日から発売されるが、我々の下にはこのミニ・クーペの量産試作モデルの事前ダイナミック・テストへの招待状が届いた。場所はオーストリアの首都ウィーン郊外、日本のJAFにあたるこの国の自動車クラブ「OAMTG」が所有するテストコースである。
ダイナミック・パフォーマンス開発の責任者であるハインツ・クルーシェ氏はカムフラージされたプロトタイプの前で「ミニ特有のゴーカート・フィーリングを特に高いレベルで実現した」と説明を始めた。確かにセダンよりも3cm低い全高は、低重心という点でアドバンテージがある。しかし大きなテールゲートのために既存のハッチバックより25kg重いために、ランニングギアに関わるすべての電子制御システムは新たにチューニングが施された。排気系の改善やリアスタビライザーの大径化を実施。さらに80km/h以上で自動的にせり上がり、最大で40kgものダウンフォースをリアアクスルにもたらすリアスポイラーも装備。高速コーナリング性能およびステアリングフィールの改善を実現している。
▼クーパー、クーパーS、クーパーSD、そしてJCW!
コーナーの連続するテストコースにおいて、我々はジョン・クーパー・ワークス・バージョンで走ることができた。既存のJCWバージョンと同様に、155kW/211psを発生する1.6Lエンジンを搭載したこのプロトタイプは、大きな楽しみを伴いながら全てのシケインとスラロームを駆け抜けた。ダイレクト感のあるステアリングは俊敏なハンドリングを実現するとともに、このモデルのスポーティなDNAを強調していることが確認できた。さらに、ESPをオンにしたままでも介入はでゃばらず、スポーティな走りを楽しめる。
10月の発売時には、最強モデルのJCWバージョンのほか、90kW/122psのクーパーと、135kW/184psのクーパーS、105kW/143psのディーゼル・クーパーSDもラインアップされる。
価格について正確なところはまだ不明だが、ミニの責任者であるカイ・ゼグラー氏によれば、ハッチバックとの差額は1500~2000ユーロになるという。
ところで来年初頭にはクーペに続いてロードスターが加わりミニ・ファミリーのさらなる成長が期待できる。このようなスポーティなモデルが加わることで、男性諸君はミニが女性っぽいブランドになってしまうことを心配する必要はなくなる。クーペが男性ドライバーを満足させる走りの楽しさを備えていることは今回のショート・ドライブでも垣間みることができたが、次回にお届けする量産車の本格テストではその実力を十二分に報告できるはずである。乞うご期待!
報告:A Ostern/Kimura Office(翻訳監修:TT)
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