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グラントゥーリズモ S、雨が似合うイタリアンGT
掲載 更新 carview! 写真:菊池 貴之
クルマには、雨が似合うモデルと雨が似合わないモデルがある。このグラントゥーリズモSは明らかに前者で、しかも夜の雨がよく似合うと思えてくる。漆黒のボディをなめる水滴、アスファルトを照らすオレンジの光…ピニンファリーナが描き出したイタリアンGTの官能的なラインは、見る者の目を奪い、心を奮い立たせるに違いない。
■前後重量配分=47:53
現行グラントゥーリズモのラインナップは3モデルで、4.2リッターV8(405ps/460Nm)を搭載する素の「グラントゥーリズモ(1530)」、4.7リッターV8(440ps/490Nm)を搭載する高性能版の「グラントゥーリズモS(1750)」、「S」にコンベンショナルな6速ATを搭載した「グラントゥーリズモS オートマティック(1665)」が取り揃えられている。
これだけ見ると、グレード間の違いはエンジンや装備・仕様だけと思いがちだが、実は写真の「グラントゥーリズモS」はパワートレーンの構成が他のモデルとは根本的に異なる。他のモデルがエンジンの直後にミッションを配置するフロントミッドであるのに対し、「グラントゥーリズモS」ではミッションをリアに置く、いわゆるトランスアクスルを採用しているのだ。さらにそのミッションは2ペダルの6速シーケンシャルギアとなる。
それらがもたらす違いのひとつは、ボディの前後重量配分。他のモデルも49:51で充分に理想的だが、「グラントゥーリズモS」はさらに際立った47:53を実現している。フロントが相対的に軽いということは、コーナーでのターンインやトラクション向上などで有利に働き、さらに制動力アップにもプラスの作用が働く。ボディの大きさや重さを感じさせない並外れた俊敏性は、V8エンジンの特性もさることながら、このあたりの技術的な裏付けのもとで生み出されているのだ。
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