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SHARE新型A4・国内モデル発表 小沢コージが速攻試乗!
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
アウディに唯一足りなかったもの
率直に言ってしまおう。私は正直、今までアウディを心底欲しいとは思ってなかった。もちろんクオリティ的にもブランド的にもここ数年登り調子なのはわかるし、ヨーロッパでもアグレッシヴなイメージを持たれている。具体的には、特にインテリアの質感ではブッチギリだと思う。
というか昔ながらの“ガンコなジャーマンエンジニアリング”というか“完璧主義的な物作り”の姿勢は、実はメルセデス、BMWといったライバルの中にあってアウディにこそ一番感じていた。それはたまたまアウディ日本人デザイナーの和田さんに会って「凄く家族的で一体感がある」と聞いていたせいもあるし、逆にメルセデスやBMWと言った老舗ブランドが大きく、歴史があり過ぎるがあまり“巨艦”なイメージがあるからでもある。
しかし、唯一気になる問題があった。それは走った時の充実感だ。具体的にはステアリングフィールに尽きる。私は別にレーサーでもハンドリングオタクでもないので、コーナリングでの限界特性であるとか、ステアリングの効き具合はよく分からないし、正直どうでもいい。
ただ、普段普通に走ってる時のステアリングフィールに対してはわりとうるさい。というか、実は走った時の楽しさというのはそれがすべてだと思う事もある。具体的には、ステアリングを持っていて、クルマが今どういう状態にあるのかわかるかわからないかだ。高速で真っすぐ走ってる時ですらそれは重要。いいクルマというのは、ただそれ保持しているだけで「今、路面が傾いた」「今、凸凹の道を通り抜けた」「今、凄く良くタイヤがグリップしてる」というのが適度にわかる。
で、結局のところ、それがあるから長時間運転していて退屈しないのだ。そしてメルセデス、BMW、ポルシェといったプレミアムメーカーはそれが必ずしっかりとあり、かつ個性を持っていたりする。走り出した瞬間、「ああ、メルセデスだな」「ポルシェだな」 と感じるのだ。そしてアウディの場合、確かに個性はあるものの、 正直、希薄な部分があった。おそらくそれは駆動方式に最大の原因があって、基本的にFFもしくはFFベースのフルタイム4WDだったからである。
ところが、今回アウディA4はそこに大胆にもメスを入れてきた。FFベースという原点は変えないものの、エンジン回りのディファレンシャルギアとクラッチもしくはトルクコンバータの位置を入れ替え、フロント車軸を今までより約15センチ前に持ってきたのだ。
これは一見細かい変化だが、影響はデカい。まずホイールベースが旧型よりも16センチ以上伸びて格上サルーン並みの281センチになったことと、アルミパーツの多用もあって前後重量配分が若干旧型よりリア寄りになったことと、フロントのオーバーハングが短くなって見た目が俄然カッコよくなったことだ。要するに、走り、スタイル共にちょっとした“革命”がなされたわけだ。
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