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SHAREアウディの最上位EV「e-tron」がさらに未来的に。電池容量やパワーも向上
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 27
「e-tron」あらため「Q8 e-tron」に
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アウディはEV化に際してかなり積極的なブランドだ。2009年のフランクフルトショーで「e-tron(イートロン)」のネーミングで初めて「R8」風のボディをもつ本格的な電気自動車コンセプトを発表している。そして2018年にはSUVクロスオーバーの「e-tron」をサンフランシスコで公開、翌年から販売を始め、これまで15万台を売り上げ、今回フェイスリフトを受けることになった。
ややわかりにくかったネーミングも整理する。新しいシリーズネームは偶数がBEVオンリーという社内基準に従って「Q8 e-tron」と「Q8 e-tron スポーツバック」、スポーツモデルは「SQ8 e-tron」と「SQ8 e-tron スポーツバック」に変わる。また出力に応じて50や55などのサブネームが加わる。
ただしプラットフォームは据え置きで、エンジン搭載モデルと共通の「MLB evo」すなわち「Q7」などが使用する縦置き内燃エンジン用を進化させたモジュールだ。ちなみに「アウディ e-tron GT」や「ポルシェ タイカン」に使われている電動プラットフォームの「PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)」は2024年に登場が計画されている「Q6」で採用される予定である。
2つのボディタイプと3グレードを設定

この新しい名前を与えられたフェイスリフト版「Q8 e-tron」シリーズの試乗会がカナリア諸島のランザローテ島で行われた。
改めて紹介するとQ8 e-tronシリーズには「Q8 50 e-tron」と「Q8 55 e-tron」、そしてトップモデルの「SQ8 e-tron」の3種の異なる仕様、さらにそれぞれにSUVとスポーツバックの2種類のボディが用意されている。
バッテリー容量が大幅に拡大。モーター出力もアップ
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今回のフェイスリフトの主眼は近年登場してきた「BMW iX」やメルセデス・ベンツ「EQS」などのライバルに対する競争力向上で、まず基本となる搭載電池の容量をアップ、ベースモデルの50は89(71)kWh、55とSQ8は106(95)kWh(共にネット値)に増大している。※()内は現行型(MC前)の日本仕様の値。
その結果、ベースモデルの「Q8 50 e-tron」と「Q8 50 e-tronスポーツバック」は前後2基の電気モーターによるシステム出力が250(230)kW /340(313)馬力へ、最大トルクは664Nm(540Nm)へと増大。0-100km/hを6秒フラット、最高速度は190km/hから200km/hに向上し、航続距離は491km(WLTP)に改善されている。※()内は現行型(MC前)の日本仕様の値。
旧モデルと比べると距離が伸びているのはバッテリー容量の増加だけでなく、取り出せるエネルギーレベルが90~93%に広げられたことや、フロントグリルへの自動シャッター装備、新しいデザインのホイールやディフューザーの改良などによって空力特性が最適化されたことにも起因している。ちなみにCd値は旧モデルよりも0.1改善され、0.27となった。
デザインも大幅改良。デジタルサイドミラーも採用
エクステリアはシングルフレームグリルにある4リングがプラスティック製のフラットな形状に、そしてハニカム構造のダミーグリルが新たに採用された。またドイツメーカーが何故か嫌っている古典的なドアミラーに代わってようやくスマートなリアビューカメラが採用された。


一方リアエンドはe-tronロゴがエンボスされたバンパーやディフューザーを含め、リアフィニッシャーが全く新しいデザインになった。また小さなポイントだがBピラーに新たにモデル名がプリントされている。

実感できるパワー向上と優れたハンドリングや快適性
ドライブペダルを踏み込んですぐに感じたのはやはりパワーの増加である。空車重量2.6トンにも関わらずEV独特の加速パワーが背中をバックレストに押し付ける。
山間部のワインディングロードに入るとダイレクトで切れの良い、しかしナーバスでないステアフィールに気づく。前ダブルウィッシュボーンのコントロールアームのブッシュ硬度をおよそ50%上げた結果、5メートル近いフルサイズSUVボディにも関わらずステアリングを切り込むとスパッと軽快にノーズを向ける。

大柄なボディ上屋の動きもなく姿勢は安定している。ステアリングシステムは路面からのフィードバックが確かで、コーナーでは正確なライントレースが可能だった。加えて2メートル近い車幅にも関わらず見切りの良い視界をもつボディと、高いドライビングポジションによって狭い峠道も苦にならい身軽なハンドリングを発揮する。まオプションの22インチ扁平タイヤにも関わらず、標準装備のエアサスはフラットで快適な乗り心地を提供していた。
フェイスリフトを受け名前も変わったアウディ Q8 e-tronシリーズはこのカテゴリーの先駆者らしい完成度の高いフルサイズE-SUVであった。価格はQ8 50 e-tronのベースモデルが7万4400ユーロ(約1,050)で、まもなくヨーロッパで発売が開始されるが、日本市場への発売時期や価格はまだ発表されていない。
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