OpenAIがAI動画SNSアプリ「Sora by OpenAI」(以下、Sora)を公開しました。AI動画でSNS? 何言ってるかピンとこないですよね。実際、かなりぶっ飛んでます。
「Sora」はTikTokやYouTubeショートのような動画フィードがあるSNS。SNSなのでフォローの概念があり、フィードにはフォローした人の動画が流れてくるようです。

衝撃的なのは流れてくる動画がAI生成であること。アプリ内で動画が生成できるようになっていて、ユーザー作のAI動画が延々流れてくる。
これだけ聞くと人間味のないディストピアみたいな感じがしなくもありませんが、おもしろそうなアイデアが盛り込まれています。
それが自分をAI生成動画に出演させる機能。

こちらの映像に出演しているのはOpenAIの社員さんなのですが、満員の大スタジアムでテニスの試合に勝利してガッツポーズ。実際の映像ではなく、AI生成。
で、技術的にはこういうYouTubeっぽい映像も作れます。

そう、AIが作った世界でVlogが撮れるわけです。秘境はもちろんのこと、海底や月面、宇宙空間だってOKです。異世界だって行けてしまいます。時間軸も自由、過去・現在・未来、いつでもいい。ユーザーの想像力次第で、今までになかったタイプの映像コンテンツが作成できるのはまちがいありません。この発想、さすがにすごくないですか?
AI生成には学習データが必要です。自分を使ったAI動画を作るなら、自分の動画データが要ります。この問題の解決法はなかなか悪魔的、ユーザー自ら「短い生成元動画」を撮ってアップします。フレンドを使った動画も生成できるので、「自分をネットのおもちゃにするための素材」を自主提供させてる感が。

「Sora」の公開を告げるライブ配信では、OpenAI CEOのサム・アルトマン氏をネタに作った動画も紹介されていました。顔役自らおもちゃにされているのは偉いかもしれません。
「Sora」をOpenAI社内でテストした際には「社内に新しい友人ができた!」と好評だったとのこと。AIガチ勢だらけの会社の外で人気が出るかはわかりませんが…空想の世界でVlogは撮ってみたいなぁ。おもしろそうです。
詳しくは取り上げませんが、エッチな映像とかバイオレンスな動画はNG。作れないようになってるとのことです。この手の安全策がうまく機能するかも含めて、うまくいくのかはだいぶ気になりますね。
「Sora by OpenAI」はiOS版アプリが一部の国向けに公開されています。登録しておくといずれ入れるようになるとのこと。最初は米国・カナダで招待が始まり、いずれ世界展開するそうです。