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2010年にデザイナーの江角泰俊が「ヤストシ エズミ(YASUTOSHI EZUMI)」として立ち上げたブランド。2018年秋冬コレクションよりブランド名を「エズミ(EZUMi)」に改名している。ブランドコンセプトには「理/LOGIC」を掲げる。
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EZUMiのコレクション

1981年広島県生まれ。ロンドンのセントラル・セント・マーチンズでファッション&テキスタイル科を専攻して卒業後、「アレキサンダー・マックイーン」でなどで経験を積む。2008年春夏シーズンから「アクアスキュータム」でニットウェアデザインを担当。2010年に自身のウィメンズブランド「ヤストシ エズミ」を立ち上げ、2018年にブランド名を「エズミ」に改称。

目次
- BRAND CONCEPT -
ブランドコンセプトは「理/LOGIC」
エズミでは「理にかなったモノづくり」をキーワードに設定。事象、現象、生活、社会、文化、環境の中にある理の中から焦点を絞り、その物、事、摂理、物理に対して考察、実験、研究をする中でデザインを行う。その上で、理由のあるデザインや結果としての形、色、質感を導きだしている。

2021年春夏コレクション
Image by: EZUMi

2021年春夏コレクション
Image by: EZUMi

2021年春夏コレクション
Image by: EZUMi
ブランドコンセプトに「理/LOGIC」を挙げた理由について、デザイナーの江角は「自分の父親が寺の住職で幼少の頃から仏教や真理の話をしていた。そして物理の教授でもあったので、物の理についても話していた。黄金比のようになぜ人間にとって美しく感じるのかにも理由がある。物理的なことでも心理的なことでも全てに『理』が関係していて、自然の現象にも人間の感情にだって理由がある。『理』は切っても切り離せないものと見出したから。そしてその『理』を扱うことで良いものが創れると考えたから」と説明している。
- CHARACTERISTIC ITEM -
「エズミ」を代表するのはニットウェアとサイドプリーツワンピース
江角はセントラル・セント・マーチンズ時代にニットを専攻していたため、ニットウェアデザイナーとしてキャリアをスタート。デビューコレクションはニットウェアのみで構成し、デビューから10年目を超えた現在もニットウェアはブランドを語る上では外せない代表的なアイテムとなっている。






Image by: FASHIONSNAP
ブランド初期は長方形のパターンを活かしたニットが多く、和服と洋服の利点のみを抽出したコンセプトによって作られていた。「和服は長方形のパターンを使用することで生地の無駄が0%に近い効率性があるが、着にくい上に動きにくいという難点がある。洋服は第2の皮膚のように身体のラインに合わせて裁断と縫製をするため、着やすくて動きやすいが、裁断により20〜30%の生地の無駄が生まれてしまう。これを受けて、デビューコレクションでは長方形のニットパターンのみを使用してニットウェアを開発。和服と洋服の長点のみを活かしたモノづくりができた」と振り返る。2014年以降はリブランディングを経て、ニットウェアに建築的構造のアイデアを取り入れ、布帛とニットをコラージュしたデザインが多くみられる。
サイドプリーツワンピースは2018年から登場。両サイドにプリーツをあしらったテントラインのサイドプリーツワンピースで、動くたびに広がるシンプルかつエレガントなデザインが印象的な定番アイテム。カジュアルでもフォーマルなシーンでも活躍してくれるワンピースは、ブランドを知る上で抑えておきたい1着だ。

Image by: FASHIONSNAP

Image by: FASHIONSNAP
- DETAIL -
ブランドを代表するディテールはアシンメトリー・バイカラー・プリーツ
ブランドを代表するディテールは、アシンメトリーやバイカラー、プリーツなど。建築構造などからインスピレーションを得て生み出した構築的なパターンカットや異素材使いを、アイテムの中にコラージュするようなディテールが印象的だ。

Image by: FASHIONSNAP

Image by: FASHIONSNAP
- WHO TO WEAR -
こんな人に来てほしい
ブランドは「エズミを選んでくれたすべての方。エズミの服はコンセプトから最後の"服"になるまでアイデアストーリーがあり、理由があります」と語る。コンセプトからも服を楽しめる人には是非お薦めしたい。

2020-21AWコレクション
Image by: EZUMi
- RECOMMEND SHOP -
オススメの店舗はPARIGOT GINZA
ブランドはGINZA SIX内に店舗を構えるセレクトショップ「PARIGOT GINZA」を推薦。コレクションの一部だけではなく、多くのアイテムを手にとって見ることができるのも魅力的である。
- PERSON -
ブランドと関係が深い人物は、アレキサンダー・マックイーン
江角はファッションを学び始めた当初、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)の斬新で独創的なクリエーションに憧れ、マックイーンの卒業校を探しているところからセントマーチンに辿り着いたと話す。「渡英2年後に実際にマックイーンのアトリエで働くことができ、パリコレのコレクションを関わることができた。日本からイギリスに行くきっかけをくれた人で、実際に本人と同じアトリエで制作できたことは自分のデザイナー人生に大きく影響を与えている」と説明している。
- COLLABORATION -
コラボレーションで印象深いのはJALの制服デザイン

江角がデザインした制服
Image by: 日本航空

江角がデザインした制服
Image by: 日本航空
日本航空(JAL)の制服デザインをしたことが、強く印象に残っていると江角は振り返る。「2020年4月から着用開始の新制服コンペが2018年から始まり、デザインやプレゼン、制作を行っていくプロセスは大変苦労したが、リサーチを重ねて試行錯誤し、考え抜いたデザインが最終的に選ばれたことはとても名誉なことだった。現在も着用されていて世界中のJALの方達が毎日着用し、とても多くの方達に見てもらえるのはすごく嬉しい」。
デザインを担当したのは客室乗務員や地上接客部門の制服。客室乗務員と地上接客部門の制服では「Hybrid Modern Beauty」をテーマに、「洗練されたハイブリットビューティ」「ハイブリッドが生み出す、現代的な美しさ」を表現。ブラックを基調に袖裾や首回り、襟などにブランドカラーの猩々緋(赤)を取り入れた。




Image by: 日本航空
- HISTORY -
ブランドの重要歴史は2011年秋冬コレクション
エズミは2010年にJFW主催の新人ブランド向けのコンペ「SHINMAI Creator’s Project」に選出翌年にJFWデビューとなったが、ショーの10日前に東日本大震災が起こり中止に。しかしなんとかコレクションを完成させて発表したのが2011年秋冬コレクション「Fractal」。江角は当時について「逆境に立ち向かうエネルギーがコレクションを強くし、ブランド名も知られるようになった。その時は大変だったが、乗り越えたことですごく印象に残っている」と回想する。
- MAIN SHOP -
主な取扱店舗は、セレクトショップ
「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」「ビーセカンド(B'2nd)」「パリゴ(PARIGOT)」、「エポカ ザ ショップ(EPOCA THE SHOP)」など。洗練された大人に向けて展開する高感度なショップで取り扱われている。
- 2023SS collection -
建築家レム・コールハースからインスパイアされた、2022年秋冬コレクション

2023年春夏コレクション
Image by: EZUMi

2023年春夏コレクション
Image by: EZUMi
エズミの2022年秋冬コレクションは、オランダ出身の建築家レム・コールハース(Rem Koolhaasm)からインスパイアされ制作したという。「形態は機能に従う」、「ボリュームコントロール」という2つのコンセプトから、アウター、ニット、ワンピースを中心に構築的なコレクションが展開された。
- FAVORITE look -
デザイナーのお気に入りルックは、異素材が組み合わさったワンピース




2023春夏コレクション
Image by: EZUMi
デザイナーは今シーズンのお気に入りルックとして、ニットとプリーツを組み合わせたワンピースのルックをピックアップ。ニット部分は手編みのかぎ針を駆使して作られており、手の込んだ仕上がりだ。着用時のエレガントなシルエットもデザイナーの一押しポイントだという。
- FAVORITE item -
2wayのトレンチコート&ウールボア切り替えコートがオススメ

ウールボア切り替えコート
Image by: EZUMi

キルティングトレンチコート
Image by: EZUMi
デザイナーのオススメは、ボリュームをコントロールすることにより、アンユージュアルなシルエットを出したウールボア切り替えコート。また、2wayで着用可能な万能コートもオススメだという。コートのヘムでギャバジンとキルティング生地を切り替えることができ、幅広いスタイリングと合わせられる優れものだ。
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主要年表
【2021年】
デザイナーの江角が、和光の新制服のデザインを担当。
2021年春夏コレクションより、江角が三陽商会の「ブルーレーベル・クレストブリッジ(BLUE LABEL CRESTBRIDGE)」のクリエイティブディレクターに就任。
【2020年】
2021年春夏コレクションを発表。建築家の隈研吾が設計した南青山のサニーヒルズ(SunnyHills)を会場に、建築倉庫ミュージアムの初代館長でARCHI HATCH代表を務める徳永雄太が撮影した3Dポートレートショーを制作した。
【2019年】
江角が日本航空(JAL)の制服デザインを担当。
江角が舞台芸術創造事業「日本・ハンガリー国交樹立150周年記念 くちづけ~現代音楽と能~」の舞台衣裳を担当。
ブランド名を変更してから初のショーを開催。2020年春夏コレクションを発表した。
【2018年】
海外展開の本格化に伴い2018年秋冬シーズンにブランド名を「ヤストシ エズミ」から「エズミ」に変更。
【2017年】
江角が「コスチューム ナショナル(CoSTUME NATIONAL)」のクリエイティブディレクターに就任。
江角が「シュウ ウエムラ(shu uemura)」のメーキャップスタイリストのユニフォームをデザイン。
【2015年】
全国のフォルクスワーゲン正規販売店の女性スタッフユニフォームをデザイン。
【2014年】
第5回「DHL デザイナーアワード」を受賞。
江角がそごう・西武エクスクルーシブのブランド「Lyricist by YE(リリシスト by YE)」のディレクションを手掛ける。
【2013年】
江角が島精機製作所のオリジナルニットブランド「サマンドール(SAMAND'OR)」のデザイナーに就任。
【2010年】
江角がオリジナルブランド「ヤストシ エズミ」をスタート。
JFW主催の「シンマイ・クリエーターズ・プロジェクト(SHINMAI Creator's Project)」に選出。
最終更新日:
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