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ERR_MNG
レビュー
今月(10月1日~10月31日)
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シーモア島


投稿レビュー
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天才!!ネタバレ2025年8月18日このレビューはネタバレを含みます▼ 設定が面白すぎて咄嗟の語彙が死ぬレベル。大変興奮いたしました。
まず人間は超能力の有無で二分され、持たざる者に人権は無く獣として差別される世界。その旨記された経典もあって、支配側のどの国や宗教にも共通認識として根付いてる。そんな中、各国の支配者子息たちが生徒会よろしく自治を行う学園において、持たざる側である古代種イケメン皇子が入学を認められやって来るというワックワクのスタートです。
始めは通訳として活躍するハーフのヒロインに皇子たちがアタックする恋愛学園物かと思いきや…まさかのバベルの塔ストーリーの逆展開。つまり異分子加入によりいきなり多言語多民族の意思疎通が叶い、超能力の優位を失う世界が訪れる。それまで虐げられてきた者たちの一斉蜂起を防ぐため、はたまた武力を笠に有利な譲歩を引き出すため、それぞれの思惑や立場で奔走するメンバー達の話。知識量で成り上がった賢いヒロインの立ち回りが見所です。
いや…見所があり過ぎる。世界がひっくり返る原因となった儀式や神器、不透明な歴史はミステリアスだし、艶やかなのに可愛らしくコミカルなキャラ達は魅力的だし、オリジナリティに溢れてる。このような差別や軋轢は私達の社会に投影出来る共感も生んでて、初読の作者様ですが全方位天才だと思いました。
次巻が楽しみでいっそ苦しい。激烈オススメします。 -
一点ネタバレ2025年8月6日このレビューはネタバレを含みます▼ が気になって仕方ない。えっ?「姫どうすんの」
…妓楼で生まれ育った健気な少年が、皇太子の影武者として買われて重用されて、彼の頑張りが周囲を魅了していく中華風ファンタジー。キングダムの信と嬴政のような絆に加えて共依存…じゃなかった、お互いが良い影響を受けあって成長していく様が美味しいです。雑に扱ってきた影をいつしか自分の身よりも優先してしてしまう皇太子が胸アツでした。
途中で予想外の方向に転がり、まさかのキョンシー?!ってなるも、不老不死の妙薬だとか怪しげ道士の存在だとか唐突に始まったファンタジー要素も読み進めばよく馴染みました。
後宮の家族関係は黒幕除いて良好だし思いのほか爽やかに読めちゃいました。最後はサラッと大団で終わってしまったんだけど…武国から嫁いできた姫!騙して惚れさせて影の妃にしちゃった姫!散々巻き込まれたあげくネタバレをサラッと受け入れた姫に違和感アリアリ。同じ顔とは言え惚れ込んだ男じゃない方の子供産むことになるんですよね?命賭けて護ってたのに。夫婦生活どうするんだろう。今後の嵐を全く無視した終わり方にモヤモヤが止まりません。
作品は読みやすく微笑ましく面白かったです。 -
闘う女性達がステキかつエロ可愛い。ネタバレ2025年8月5日このレビューはネタバレを含みます▼ 小学館クーポンに感謝。半額なんて神でした。
こちらベルセルクファンなら軒並み刺さりそうな本格ブラックファンタジー。クーポン用漁ってたら素晴らしい作品に出会えました。
英雄の末裔であるヒゲの王様が、代々封じてた邪竜復活を許し同時に国を攻め取られ、落ち延びて1人娘を守りつつ他国を引き入れ人類の敵と戦う話。…王様ボロボロになりながらも超強い。
まず首を刈られた王妃が謎いっぱいの存在で、娘にもその力は受け継がれ、父親の心配をよそに姫大活躍します。脳天気だった愛らしい少女が子供のままでいられない苛烈な成長も見所の一端です。
また多様な種族が混在し異形の怪物も襲来する中で、人類を弄び闘わせる神々の存在がチラついて、方向性の見えないミステリアスな奥行きを感じます。
凄惨な描写はまま多く、時折り絶妙なエロスが挟まれるので好き嫌いあるかもですが、エロ不要派な自分も賛美しかない位そこも自然でむしろ良かった。闘う女性たちが魅力的な掘り出し物でございました。
美しい父子愛ドラマの一方で闇深きキャラたちもウジャっと居て、人の醜悪さが滲んでて、大変自分好みです。ぜひ先へ先へと読み進めて欲しい良作。応援したい。 -
ゆるやかネタバレ2025年6月18日このレビューはネタバレを含みます▼ “タバコの煙を燻らせた対面先の本音が聞こえる” という不思議な力を持つ青年が、地元の田舎で何でも屋を営みつつ、色んな人と交流を重ねていく話。
相手の柔らかい心の機微が分かるので皆満足な仕事ぶりなんですけど、そこに踏み込みすぎずさりげない流れで、適度な距離感保ってるのが良い感じです。主人公の気怠げなキャラと相待ってゆるーい雰囲気作ってます。不思議と時間の流れまでゆるやかに感じられました。
そのくせ何やら訳ありなミステリアスさも出してきて、まだ1巻なのでチラ見せ程度ですが、今後は彼のバックグラウンドが見えてくるのでしょう。
田舎では異色な元モデルのヒロインが多少の華を添えてくれますが、自分には少々淡々とした印象が残りました。この緩さがお好きな方は癒しを感じるかもしれません。 -
見事なピュアブラックが詰まってます。ネタバレ2025年6月17日このレビューはネタバレを含みます▼ 要するにダークファンタジー好きには堪らん類のやつです。流石ジャンプクオリティ。冒頭滑り出しから早くも好きぃ!てなりました。グロ耐性が無い方にはお勧めしません。が、多分に泣ける感動ドラマ要素も強く、読まなきゃ損だと断言できる。
愛を知らない荒んだ奴隷少年が、恩人達から愛や労りを教わり真っ当な人間性を得たかと思いきや…降りかかる災害により人間ですら無くなったり、乳児の保護者になったり、理不尽に命を狙われたりする話。ざっくり纏め過ぎて何のこっちゃですね。魔物や異能者とのファンタジーバトルが盛り沢山で、魔物の表現が禍々しくゾッとする中にアニミズム的な神々しさも感じて面白いです。
また主人公少年へと降り注ぐ艱難辛苦というか試練の程度が「ベルセルク」ばりのハードモードで、色んな名作を想起させます。自分は「不滅のあなたへ」も加えて思い浮かびました。全く別物なんですが何故ですかね…せっかく彼が得られた“愛”を失う展開が多めだからですかね。グロテスクな世界観と切ないドラマ展開…これらお好きな方はイケるクチかと勝手な解釈に至ってます。
キーマンであろう乳児が成長した未来が気になって仕方ない。 -
イエロウ先生がさすが過ぎる。ネタバレ2025年6月12日このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買い。結界師もバードメンも大好きでしたが、早速こちらが1番好き。
魔法使いと言っても仙人や山伏をミキサーした様な感じがイエロウ先生らしく、中華強めの雑多なアジア感が色鮮やかでワクワクする世界観に仕上がってます。
一方で主人公の存在がミステリアスブラック。キャンバスに落とす黒の使い方が本当に巧みだなぁと思います。世界の理を壊す能力を秘めたる彼はなんと記憶喪失で、危うい少年の眼を通して世界の在り方が少しずつ見えてくる魅せ方も上手い。同時に少年の正体も少しずつ詳らかになっていきます。次々とテンポ良く気になっちゃって、2巻分ずっとトップスピードでした。
庇護された魔法使いに師事し力の扱いを学ぶ主人公はどう成長するのか?、また彼の過去とは?、世界のバランス調整を担うという魔法使い達は個々にどんな思惑があるのか?、界変とは一体何なのか?、まだまだこれから…お楽しみです。
ついでに脇を固めるキャラ達が皆可愛い。ライチ可愛い。
魔法の術式はヴィジュアルごと面白く、世界観が美しく、アニメ化したら映えそうだけどしてくれるかな。そこも楽しみ。 -
ざっくり軽い口当たり(笑える)ネタバレ2025年4月22日このレビューはネタバレを含みます▼ 世界史で有名な中世後期の旅行家イブンバットゥータ先生。旅のお供に奴隷少女(リタ)を買い、中東からインドを目指すお話。ギリシャ系であるリタを主役として中東や中央アジアの色々を見ていきます。当時の情勢や宗教慣習、特にグルメを重点的に。学者でもある先生の、宗教哲学ワードがMyヒットポイントでした。ブツブツやってる部分好き。
ただとっても読みやすくざっくりしています。良い感じなストーリーがちゃんと有りライトな情報量、ユーモア強めに効いていて、ずっと読んでいたくなるコメディ作品。週刊で巻末に長期連載して欲しいやつです。
脳天気な食いしん坊リタの逞しさと、世間ズレした先生のボンボン感(パンが無いならケーキを食べれば良いじゃない的な)も良い。通り過ぎてゆくモブ達も皆良いキャラしています。奴隷の同僚アリくんのドライな職人感最高です。
道中わりと“死”が身近なんですが、軽いノリで進んでくので口当たりの軽やかさにビックリする事でしょう。
最後はサラっと3巻完結にショックを受けました。やって欲しい地が沢山あった…惜しまれる。(結婚生活もちょっと見たかった。) -
「キャラ」だけで読める2025年4月7日某有名な怪獣さんに既視感ありすぎました。読み進めるとまま違う展開なんですが、導入がソックリで面食らいます。こちらの主人公は中年でなく素朴な少女ですけどね。
自我を保ったまま怪獣化した貧乏少女が、お金に釣られ怪獣駆逐会社で戦闘員として働く話。実験されたり他社に狙われたりと中々ハードな環境に身を置きつつも、同僚女子と友情育んだりな人間関係が見どころです。
メインストーリーはさておき兎に角キャラが良い。若い女子達(時々おじさん)がワチャワチャやってる感じがとても良い。何コイツ?なペット怪獣、キレッキレなイケメン、愛あるおじさんの可笑しみ…好きなコメディノリにちょっとずつ買い進めてしまいました 。雀荘ヨシエさんが今一番気になります。怪獣姿もデフォルメされてて可愛らしく読みやすい(サンデーっぽい)。
正直本筋はどこに向かおうがあまり興味ないです。キャラが皆素敵なのでそれだけで今後も買い確。もっとみる▼ -
成功に向かうエネルギーに溢れている。ネタバレ2025年4月1日このレビューはネタバレを含みます▼ マンガ大賞のニュースを観て買ってみました。
美形ヒロイン少女がセミリンガルというハンデを抱えながらも…亡き両親との思い出をモチベに、勉学に長じる同級生をバディとして宇宙飛行士(それもコマンダー)を目指す話。
何というか、全体的にエモい。言葉が不自由ながら周囲からの「出来ない子」扱いに違和感を持ったヒロインが、理解者を得る事で真っ直ぐ突き進むピュアな力。孤独に邁進してきたバディ少年も、信念を体現してくれる存在に救われている様子。お互いの存在が響き合っている。成功に向かうエネルギーに溢れた、すこぶる素敵な作品です。
ただ一方で、彼らの行動が全て良い効果しか齎さない予定調和な雰囲気があって、奇跡的偶然も多め。彼女を盛り立てる為に世界はある…。もっと困難が欲しいなと思ってしまいました。まぁ冒頭がラストから遡るスタイルだったんで、成功譚なのは分かっているんですけどね。
まだ3巻なので今後の山場に期待。楽しみに待っております。少年の雑学無双がとっても好きです。 -
描写力に一目惚れネタバレ2025年3月22日このレビューはネタバレを含みます▼ 好みドンピシャでした。原作を知らないのですが一見して買い。絵師さんの描写力が素晴らしいですね (どんなベテランさんかと思いきや初見で驚きました)。
貴族子女が政略結婚を厭って憧れの地へ旅行に…父親の仕事に随行という形から、そこでしばし逗留する流れ。森深きレーエンデは不思議でいっぱい。満月の夜に幻霧によって海の底と化したり、そこかしこ銀に変わる呪病が存在したり、ミステリアスで色彩が見える様な美しい世界観です。民族に伝わる不穏な伝承にワクワクが募ります。
褐色くんとの救済ロマンスもありそうな予感。周辺国を向けば、為政者達の黒い政治的あれこれも蠢いてる様子で其処も良い。
まだ1巻なので設定拾ってキャラの馴染ませ程度ですが、自分なりに想像する方向性を描いてみたり楽しめました。何よりもヒロインのパパンが可愛すぎて…彼に最も期待が乗っかっちゃってます。さすが英雄。
タイプの作品を見つけて、早くも満足してしまっている。 -
野薔薇ちゃんが好きすぎる。2025年3月6日遅ればせながら最終巻を期に…。
ここ数年のジャンプ作品の中で一番好き。30年以上本誌を買い続けスルーしちゃう作品割合が増えてく中で、此方のために買い続けたと言っても過言ではありません (やっとジャンプからの解呪…じゃない卒業が叶う)。
呪術は冨樫先生ばりの世界観とブラックさ、脳にこびり付く強烈個性のキャラ達、ふざけたユーモアのセンスを見せつけてくる所が好きです。キャラ死まま頻出展開なくせにハッピーで軽快な読後感が秀逸だと思う。コミックだと幕間で作者様の人柄に触れられてより愛着が湧きました。
ほんとにもう、愛すべきキャラばかりで目移りが目まぐるしい。野薔薇ちゃん、しゃけ、東堂、ナナミン、腸相辺りの回はテンションぶち上がります。我ながら推しに統一性なくて笑える。
エピローグもチョイスと切り取り方がめちゃくちゃ良かった。4話のうち1つを野薔薇ちゃんにしてくれて合掌。この短発エピを延々やって貰ってあと数年は連載稼げる気がする…。むっちゃ見たい。呪術廻戦シリーズ次世代編もしくは別アングルとかでも良いんだけど…もはや何でも良いので是非ご検討ください。
素晴らしい作品を有難うございました。映画も楽しみ。もっとみる▼ -
パパ目線 (学園長でもいい)ネタバレ2025年2月9日このレビューはネタバレを含みます▼ 絵と雰囲気が好みだったので試し読みから全買い。欲塗れのファンタジーに溢れた今、まっとうな正統派にいっそノスタルジーを感じちゃいます。
傭兵の息子として戦場育ちの少年剣鬼が、ひょんな事から魔術の才を見出され、親元を離れ平和な国で魔術学校に通う話。こちら他所から来た主人公がつえぇするだけの薄っぺらい学園ものではないのです。
北朝鮮から韓国来ちゃった…のようなカルチャーショックと、戦争に対する意識の違い、差別を恐れる葛藤など環境の変化に戸惑いつつも、賢く冷徹な少年が感情豊かに成長を見せる様が見所です。信のおける仲間を得て徐々に彩る情緒が微笑ましい。
魔術に関しては4巻を経た今でも一向に活躍の場を得られず、傭兵経験と剣の腕一本で見事難事を乗り切って行きます。いつか花開く期待を持たせる堅実なつくり。
あとは…自覚なき身分違いの初恋は叶うのか?、魔王感あるエリート同級生はこの先どう絡んでくるのか?まだまだこれから。ティーンで当たり前に人殺しちゃってる殺伐くんの成長を、親の如き目線で見守っております。 -
自然体の魅力2024年11月29日紹介文の通り、自分にも何だかよく分かんないままじんわり刺さりました。
人にも物事にも穿った見方をしない、人にどう見られようとマイペースに善良に生きる藤井さん。鬱屈したもの抱えて日々を生きる人達が、そんな藤井さんとの関わりを通して“ こんな人も居るんだ ”とちょっとだけ世界の見え方が変わるような、自然体で居られるような、不思議な魅力を感じました。(中には何だコイツ?のまま終わってく人も居る)。
わたくし事ですが最近結婚しまして…自分は絶対しないもんだと斜めに生きてきたのに、出会って1ヶ月で成約した事に驚き (決めた時点で手も握っていない)。あ、お見合いではありませんよ。
ヒロイン石川さんが藤井さんに対して感じたであろう、“性的な値踏み” をされない事への安心感にめちゃくちゃ共感してしまいました。自然体で居られることの大切さを、日々噛み締めて今生きてます。
そんなに続きが気になるって作品でもないのですが、何となく単行本版で続きも購入すると思います。もっとみる▼ -
糖質中毒2024年10月21日確かに禁断の漫画です。砂糖って訳じゃないけど糖質だし、マイルドドラッグジャンキィになるのかな?
これだけ依存してたら直ぐに糖尿病でしょう。脚が腐り切断して死を待つだけの知人が思い浮かんで、読んでてゾッとしました。
逆に会社でバキバキにキマってる様はちょっと笑えました。居合わせた同僚の立ち位置で主人公を見ちゃって、リアルにこんな人間が身近に居たら面白いかなと考えたり…。いや、やっぱ怖いだけだわ。
全く美味しそうじゃないグルメと、イカれた主人公の異常行動が面白い作品でした。驚きは享受させて貰いましたが、無料2巻分でお腹いっぱい。もっとみる▼ -
答え合わせを待つ。ネタバレ2024年10月12日このレビューはネタバレを含みます▼ クーポン+絵が好き=ジャケ買い。
作品の紹介文にて両片想いと謳ってるので、二人の想いがすれ違いまくりなのにも関わらず妙な安心感を持って読めました。
ヒロイン目線ではつれないヒーローの言動も、彼の目線ではこういう事だったんじゃ?と想像しつつ、焦ったい関係性を楽しむのが正解な気がする。
タイトル通り「傍観者」としての表現がいちいち好きでした。ヒロインにもヒーローにも、何ならヒーローの想い人である実姉にも傍観者としての表現が当て嵌まるような…?傍観者とは誰の事だろう。
ただ実姉アリシアの余命が刻々と迫る描写が辛すぎる。アリシアと同い年で癌闘病の末亡くなった幼馴染の最期が思い出されて、そこに切なさが大分乗っかりました。
いずれ来る別れは辛いですが、早く両想いを自覚して貰って、ヒーロー目線の舞台裏を以って答え合わせをしたいところです。 -
特集クーポンでネタバレ2024年10月11日このレビューはネタバレを含みます▼ かつてバトルロワイヤル原作が好きだったので、クーポンあるし鼠?!という物珍しさもあって買ってみました。
元本のルールに忠実でシンプル、余計な要素が無いので展開がサクサク進みます。
加えていまいち鼠の美醜は分からないがキャラデザが可愛い。個性を出そうとしてるのが伺えて、画が鼠オンリーな分死亡シーンもコミカルに読める気がする。
それまでのスクールカーストを所持武器がひっくり返したり、死んでくキャラの生い立ちドラマが挟まれたり、勢力化したグループ内の揉め事だったり、概ね見知ったバトルロワイヤル的展開。
とはいえコレはコレで面白い。最強武器を手にした愚直な主人公は不殺を貫けるのか?1巻ラストで早くもその辺り怪しい。
カミングスーンな新刊も買ってみます。 -
なんか好きな味なんですよね。ネタバレ2024年10月3日このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買い(作画の方)。雰囲気が好みなのと他作での信用あるので一気にいっちゃいました。この感じ…十代の頃ハマった “鬼切丸” を思い出します。
鬼切くんの鬼退治放浪記とそれに纏わる人達のドラマ。主に江戸から明治にて、時に平成へとシーンが移ろう事も有り、主人公が時を彷徨う様と心の迷いがリンクしてて絶妙な切なさを醸してます。
2巻までは主人公のキャラ出しというか、悲しく壮絶な過去編にて作品の主軸をたっぷり読ませ、剣戟バトルアクションも多め。
3巻以降は修行編というか、鬼と化した妹(ラスボス)に対峙する為、腕を磨きながら鬼退治の依頼をこなす…複数回で一事件が落ち着く構成になってます。ちょいちょい過去の伏線が絡んでくる為、急に毛色が変わったとは全く感じません。序盤に比べてバトルシーンが減り、ちょっと緩めで穏やかなドラマが続く流れ。
ただ序盤のような一気に読ませる形が好きだったので、途中から星4と迷いましたが応援と期待も込めます。こっからもうひと山欲しい。 -
堅実なバランス型2024年9月14日無料から入りました。以前読んだ転生デザイナーもの(韓国産?)が良作だったので関係ない期待も乗っかってました。ざっくり所感はまぁまぁです。
異世界転移先で叶えたかった夢の続きを‥って事でお針子スタート。無双する程ではないが独自の付与スキルで重宝され、親切なイケメン達に囲まれて何かと順調なあるある展開かと思いきや…。読み易い堅実さとは裏腹にちょっとした設定が目新しく、出てる分全部買ってしまいました。
異世界人が渡世人として認知されてて、その在り方が独特で、今後の展開(今5巻)が面白くなりそう。ちゃんと冒険者を専門にした稼業が活きてる点が良かったです。
デザイン性云々の良し悪しは正直ピンと来なかったけど、そこに重心置きすぎない配分も読み易い。
加えてロマンス要素が強すぎず、安易に顔面偏差値の高いところへ行かなさそうなのも良いですね。ほんのり意識してる二人が可愛い。安心して今後も見守れます。もっとみる▼ -
おバカに愛を…ネタバレ2024年8月7日このレビューはネタバレを含みます▼ ス、スライムがっ…◯◯に?!(爆笑)。
そんな使い方があるなんて発想ヤバイ。試し読みで1話丸々やってくれたら皆買いポチする気がする。
思っていた方向性と違い驚きましたが、成程こうゆう感じ…真面目にやってるのがアホらしくて好きです。異世界にて下ネタばかりを扱うイケジジお医者さん。ふざけた患者たちを相手に辣腕を振るってます。
魔物の特性やおかしな症例、魔法を駆使した治療法が独特で面白いです。ほんと全部シモだけど不思議に健全。好みな絵柄にギャグセンス、ゆるく読める雰囲気も良い。
チキンレースの回もビキニアーマーの回も最高におバカでした。うん、好きです。
ラスト絵のツッコミについて、自分も始めは変態医者の話かと思っていましたよ。ウケる。 -
こちらを買う為に翌月を待てず追課金した。ネタバレ2024年7月29日このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルまんま…剣と魔法の冒険ゲーム世界に生きるモブ少女が、何故か落ちてるその世界の攻略本を拾い、予言の書的な使い方に気づいちゃって人助けに奔走する話。
起きるべき不幸の芽を事前に潰してくスタイル。メタ化した彼女がその為に取る手段と、未来を変える事によるバタフライエフェクトが楽しみなストーリー展開です。
めっちゃ面白いんですが、モブ→ヒロイン確定してからの成り上がり上昇角度がエグくて笑ってしまいました。クズ王子がチョロ可愛過ぎるやろ。絶望を知る勇者の救いとなったエピソードが好きです (あっちでもこっちでも盛大に引っ掛けていきます)。
そして軽快にご都合をかましてくるんですが、不思議なことに全く気にならない。普段なら矛盾点NGなところ、むしろフフフ…ってなる要素でしかない。
ヒロインがとにかくもう可愛らしく、機転が利きお兄ちゃん想いなところも◎。シンプルに絵が好き。
2巻ラストの引きはズルいです。次は少女漫画的に1番美味しい所が来るはず…。 -
鳥肌もんの恐怖 (だけじゃない)ネタバレ2024年7月23日このレビューはネタバレを含みます▼ こっわ…。腕がツブツブです…。
1冊読み終わる前からハマってました。3巻分も無料にしてくださり多大なる感謝。
メンヘラヒロインの初彼が事故死のち幽霊化、取り憑いてからイチャコラやってるんだけど、次第に二重人格というか悪霊化していく話。巻き込まれる彼氏の友人と成り行きホラーオタクを仲間に加え、なんとかすべく色々試みます。…が、次々とメンタルへ襲い来る恐怖と謎めいた急展開にドキドキしっぱなし。表現力が本当に素晴らしい。
この新感覚のホラーは何なんだろう?少しずつ詳らかになってく幽霊の在り方も怖いし、死者と生者が共にあろうとする事で負う代償は恐怖もあるがもの悲しい。怖いだけじゃない切なさで胸が詰まります (皆んな良い子なんだよなぁ)。ラブストーリーとしてしっかり骨太な仕上がりなの凄い。
また、加えて凄いのが、笑える要素も多分にあるところ。面白さが温まってる所に急な不気味さで冷える。笑いとホラーの寒暖差が秀逸です。可愛らしい絵柄とのギャップも良い。
今3巻読んだとこですが、面白さ極まって一旦レビューしました。勿論全部買ってこれからゆっくり堪能します。残りのポイント根こそぎ逝った…。 -
ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~はじまりの召喚士
読み易さ◎と読み応え◎が同居ネタバレ2024年7月18日このレビューはネタバレを含みます▼ 無料から入り躊躇いがちに小分けで買ってたのに、気付けば全ていってた。一気読みです。
導入すっきりしてて進行が早く、読み易さと読み応えが同居する稀有な作品かと。流石なろう1位取っただけある。
廃ゲーマーがゲーム的異世界に転生して最下層からの成り上がり系。初期選択したヘルモードっていう枷がチート制限してるんだけど、成長性無限大という特典付きなので段々何でも御座れの最強になっていきます(お約束)。何かと顔を赤らめた女が寄ってきたり、変に持て囃されたりそれに謙遜したり…など無駄の無い点がストレスフリーでした。
テンプレゲーム要素に加え設定しっかりな点と、越えるべき試練の程度がジャストな点(これ大事)、あとはキャラデザがとても好きです。
ただ途中で中弛みする部分あるし、無双のエグさにご都合感じる事も有りますが(タイトル銘記が見えてなかった…)、主人公がちゃんと他力を頼みにして戦うので人間関係は心地いい。
食傷してた異世界ジャンルで良作見つけると嬉しい。 -
どっちでもいい。ネタバレ2024年7月16日このレビューはネタバレを含みます▼ 始めはヒロインの悟りに共感するばかり…男にガッカリする事繰り返してたら摩耗しちゃって無関心→からのおひとり様楽しんじゃおルート (未だ独身の自分には身に覚えしかない) …だったが、読み進むと婚約者くんの不器用っぷりにアングルが変わり、不憫な同情が込み上げてきます。(十代の情緒ならこんなもん、というかあり得なくもない。)
まぁ “流石にそれは可哀想でしょ” なセリフを吐きまくる彼の自業自得なんですが、誤解の積み重ねが悪化してから必死に足掻く様はなんだか微笑ましい。
しかし足掻いてるだけで本来の不器用さは如何ともしがたく、全く結実していかない。今4巻。
こっからどの様に巻き返すのか?正直なとこ修復しようが新たな男に乗り換えようがどっちでも良いが、ゆるーい気持ちで眺めてられます。 -
もっと、もっと欲しい。ネタバレ2024年7月14日このレビューはネタバレを含みます▼ ナニコレ?と少し覗いてみるだけのつもりが、即買いして一瞬で読んじゃいました。有りそうで無かった発想に新しい風が吹いた。
危険いっぱいの異世界へ迷い込んじゃった青年が、訳の分からぬまま悪魔の様な風体の人外に飼われる話。ジュラシックワールド的世界にむき身で放り込まれることを思うとゾッとする境遇です。
こんな世界ならば飼われる=安全圏に囲われるというのは、幸運かもしれないという感覚に陥りますね。外の危険度を思い知った青年が、飼い主に対して少しずつ気を許してく様を楽しむ感じでした。
一方で人外サイドでは、ニンゲンが希少種のペットとして認知されていて…シルバニアの様な生活用品が充実してるし、ニンゲンのマニュアル本なる見所をご披露してくるしで、両視点が美味しかった。ニンゲンの持ち方笑った。
予想外にホッコリ温まり、一瞬で読み終わりました。続編を切望します。他の人間も出ないかな?言葉を覚えた意思疎通編も良いし、繁殖編とかやって欲しい(…が流石にそれはアウトかも)。 -
流石すぎるシーモア沼チョイスネタバレ2024年7月13日このレビューはネタバレを含みます▼ こ、これは…!!盛大に当たりました。“荒川弘” 御大みを多分に感じる完成度です。誰思たらノケモノさんの作者様じゃあないですか…ちょー納得。
罪人の島でずっと処刑役を強いられてきた剣武の天才少年が主人公。そりゃこんなお育ちじゃ精神不安定にもなりますよねっていう良き闇を醸してます。
天下の大将軍 (かつ大罪人) との関わりと死をきっかけに彼の世界は動き出し、遺族である息子と何やかんやあって共にいざ竜討伐へ…。竜信仰の世界で神たる存在 (厄災にもなり得る) に無謀な刃は届くのか?という話。
次々登場する魅力的なキャラを通して世界観を拡げてく手腕とか、シリアスの中にも笑いを忘れない所とか、飽きさせないヒリつくバトル展開とか、とにかくもう魅せ方上手くて。興奮を越えて逆に脱力します。
こんな最高品質のやつ読んじゃうと次の作品読む気がしばし起きない。それでも良い人だけ読んだらいい。
あ、これが沼か。 -
闇ィネタバレ2024年7月3日このレビューはネタバレを含みます▼ 柳田さんの行方が気になってた!スピンオフ嬉しい。
闇堕ちしたショタコン元教師(柳田)が、流浪の末に田舎の離島に漂着し、同じく闇に塗れた少年との出会いで自己の罪と向き合う更生贖罪ストーリー。
と言えば聞こえは良いが…少年の闇がそれはもう深すぎて読んでて苦しい。なんなら痛い。この島レイ プ魔ばっかりかよ…。ペドフィリアなど皆去勢すべきだと思う。加えて時々殺人鬼。こんな救いのない人生があって良いのか。
逃げた教師の行く末がちょっと気になる位で読み始めたのに、“決着がめちゃくちゃ気になる” に肥大化してしまいました。
渚くんには早いとこ地獄から脱出して、明るい世界だけを見ていって欲しいと願います。そのために頑張れ柳田!たまには格好良いとこ見てみたい! -
尊敬してやまないネタバレ2024年7月2日このレビューはネタバレを含みます▼ おんもしろ〜い。人種書き分けのバリエーションにビビります。井上雄彦先生以来の驚きが詰まってました。原作に全く登場しないキャラ達までもをここまで作り込むものなんですね。
このクオリティを趣味で描いてるだけ〜と言っちゃう所も好きだし(本当に描くことが大好きなんだろうなぁ)、あわよくば出しちゃう…つまり売れる時に売っとけ〜みたいな所もまた素敵です。
眺める此方も楽しくなること請けあいの愛に溢れたイラストたち。原稿の端にまで落書きしてるのキュンです。何もかもが可愛すぎる。
全部で235P(ダン飯以外も一部あり)。
自分のお気に入りはイヅツミの同衾レビューと、ぜひ商品化して欲しい皮肉の効いたTシャツマーク。ショートショート漫画もふんだんで、お好み焼き知らない人に焼かせてみよう妄想には笑いました。
展示会にも勿論行ってきましたよ〜!皆さまこぞって行って欲しい。 -
無料からズッポリ嵌まるネタバレ2024年6月24日このレビューはネタバレを含みます▼ ミステリーな要素が堪らんかったです。まだ無料分読んだとこですがおそらく全部買う(泣)。
かつてある騒動からバズっちゃったテレパス少年が居て…成長しイケメン高校生になった彼と付き合う事になった、転校生ヒロインのあれこれ。
考えもプライベートも全て筒抜けなのは勿論のこと、周囲の反応がそれはもう様々で、悩みまくりつつもサバっと前向き&相手を思いやれるヒロインは好感度お高めでした。
地元に溶け込み人気者やってるテレパス君は、他に何か能力を隠してそうだし、ヒロインに恋愛以外の思惑匂わせだしで、不穏な魅力が有りました。終始彼のミステリアスさを煽る感じで進むのが良い。
怪しげな伏線が各所にあり、浮上してきた第三者によりテレパス君の仮面が剥がれ落ちそうな予感にワクワクが止まりません。こんな力持ってたらそりゃ歪んじゃうでしょって期待でいっぱい。
あとは何気に日常的な掛け合いが小気味よい。罵倒の上手い梶間先輩がお気に入りです。 -
雑多なエッセンス2024年6月18日作者様ズ買い。
序盤は次々と襲い来るホラーにずっと手に汗握ってます。そろそろ刺激にも慣れちゃうかと思いきや、豊富な品揃えのオゾゾに終始ドキドキが募る。飽きのこない流石の実力です。
じわじわと人類を蝕んでいる存在が何なのか?ミステリーが明らかになってこれば、予想外の方向に降り立ちました。着地点自体はありがちだがホラーを踏み台にSFとは…まぁ触というタイトルから察せそうなものですが自分鈍いんで、しっかり驚きました。
周囲の誰が敵に回るか判らないし、スピリチュアルな能力者による複数面でのバトルなど、雑多なエッセンスが楽しい。設定が盛り盛りです。ニ巻までが星5、以降4…ラスボスが明確化するまでが好きでした。
サザンアイズや三つ目が通る世代のせいか、第3の目に興奮します。もっとみる▼ -
共感性と表現力ネタバレ2024年6月17日このレビューはネタバレを含みます▼ 病んだリーマン主人公が休職中に、作家としてサクセスした後輩と偶然再会し、かつてハマった執筆熱を取り戻し純文エリアで受賞を目指す話。
大筋はありがちだが…どうにもならない虚無や閉塞感を抱きながら、日々を淡々と生きてる人にとっては共感する所のある作品かと。今まで築いてきたものを放り投げ退路を経って夢だけ追うなんて、現実には中々出来ない。鬱々とした中でも光に向かえる主人公が羨ましくなりました。自分も呼吸を忘れるくらい何かに没頭してみたい。
そして今をときめく人気作家からの強力プッシュに、彼は何故ここまでしてくれるんだろう?と不思議でした。主人公が超絶ラッキーマン過ぎる。昔から才能を認めてたとかそういう事だろうけど、BのLオチだったら私が喜びます。
あと最も気に入った点は「表現力」。絵が特別上手い訳じゃないのに、表情や効果が独特で面白かった。クリエイターモチーフの漫画はその点が満足感に直結しますね。
このままウマウマといく訳ないであろう引きに、続きも期待してます。 -
好みの要素を小出しにしてくる2024年6月14日フェルマイ病が治りません (しかも神官服に見える。)
図らずもクーポンからジャケットだけで引いた作品が二つとも中世解剖でした…。
こちらは12世紀ドイツにおいて、猟奇趣味を疑われ幽閉された領主の息子が、異民族のメイド少女を随えて外科医学の研究に邁進する話。
歴史に準えるなら解剖学が体系化されるには気の長い話になりそうなので、着地点どうするのかが気になります。
そこに加え何者かの陰謀絡んできそうな展開と、領主の息子の暗躍、少女の生い立ちの謎など好みの要素で構成されていて…確かにミステリーが始まっている。
特に歴史考証や根拠がしっかりしている点に満足しました。幕間に簡単なコラムもあり雑学が楽しい。頭でっかちにならず程良い量かと思います。(何故歴史ジャンルタグが付いてないのだろう?)
進みは遅いがそれでもいい。原作もぜひ読みたい。もっとみる▼ -
アナトミア―解剖してわかったことだが、人間は必ず死ぬようにできている―
ハマりたかったネタバレ2024年6月14日このレビューはネタバレを含みます▼ クーポン用を物色してて、一見激しくタイプだったんですけど…ちょっと違いましたね。全買いの心持ちで挑んだのに1巻無料のみ。歴史要素よりファンタジーが強い印象でした。
瀉血など間違った医療が蔓延してた中世において、ミラノの善良な理髪外科医が、人体の神秘探求に精を出すレオナルド ダヴィンチと出会い、共謀して解剖を推し進める話。
ダヴィンチが一時期そこに多くの時間を費やしてたのは有名ですが、展開が1巻にして既にドラマチック過ぎて乗っかりきれませんでした。自己のダヴィンチ伝に合わない。
何より医術関係が…。素人目にもアリエンティなご都合展開に躓いて仕方ない。例えば鋭さ微妙な刃物で切断された腕を、汚い路上で手術経験の無い人間が手持ちの道具で縫合って (もちろん輸血も消毒なども無い) 成功率皆無じゃない?
暗黒時代を切り開いてきたパイオニアなんて垂涎モチーフなのに…「チ。」や「魔女をまもる。」の様に現実感とファンタジーの整合性がもうちょっと欲しい。
この方の絵はかなり好みです。芸術面を丁寧に描いてくれてたら(粗めなんですよ)、2巻目を買ってみたかもしれない。 -
星4…がいつの間にか2024年6月5日特に期待はせず、1巻無料だったので手を出したら次々と全買いしてしまいました。
こちら確とあるファンタジーと、イケおじの仕上がりが素晴らしかったです。お爺さんと言っていいおじさんなのにアリ寄りの全然アリ。特に如何なる時もキャラを崩さない語彙にグッときます。
ついでにヒロインも芯があって有能で、僅かなやり取りの中で尊敬と信頼が育てる穏やかな恋。ヒロイン目線で相手の魅力を探しちゃって、これはもうひたすらクールなイケおじ愛でる為の作品の様な気がしてきました。
そっけない癖にキメるとこキメる、不必要にもだもだしないところも良かったです。自然でストレスなく読め、ライトな割に満足感がちゃんと得られる良作でした。納得の少女ジャンルランク1位。煮詰まった頭にちょうど良い。もっとみる▼ -
続!アシガールに歓喜2024年5月8日しかも今作ヒロインは尊の娘で唯の姪。姉弟の性格を見事にMIXしちゃった賢い無鉄砲キャラに期待が膨らみます。
何故か時代はお江戸だし。時間経過の設定がよく分からなくなってきたなぁと思いつつも、続編を読めるというだけで詳細すっ飛ばしてとにかく嬉しい。
安定のうっかり展開に加え、ご両親もヒロインの祖父母として元気にご健在でした。
戦は無いけれど平安の世なりの戦いの火蓋が各所で上がり、前作のポップな感じはそのままに、また違った切り口が楽しめそうです。まだ1巻なのでこれからですが…唯ちゃんよりもクレバーで尊くんよりも大胆な、そんな主人公が見たい。もっとみる▼ -
ふんわり可愛くほどよく不穏ネタバレ2024年5月8日このレビューはネタバレを含みます▼ 良質な王道ファンタジー。一見乙女ゲーの様な品揃えだし、どこもかしこも “可愛い” に塗れてるのに、ふんわりした絵柄が世界観にマッチしてるからかあざとさは全く有りません。数多のテンプレ人種を神話的に目新しく活用したその世界観は、骨組みしっかりしてるのに凝りすぎず展開じっくりで読みやすい。
凝ってるのはキャラデザとお衣装かな。幕間にある設定画と併せて楽しいです。こういう作者さん拘りの趣向が満足感に繋がる気がする。ヒロインも鳥ちゃんもスーパー可愛らしい。
そして良きキャラだったのが王子。少女漫画の王子が三十路オーバーである事の衝撃よ…。基本シリアスな人なのに鈍臭さを感じるギャップ、本人居ない所でまでふわっと弄られる絶妙なコメディ性など、親しみやすさがとても好感触でした。嫌味が全方位どこにも無い。
今後は敵である王妃の悪意をどうやり込めるのか?、神の使徒ユニコニスという不透明な存在が如何に関わってくるのか?不穏な要素も程良く有り、まだまだこれから面白くなりそうです。 -
4巻まで2024年5月6日安かったので気になるとこまで買ってみた。
漫画家を目指すスクール出の主人公が、持ち込み編集からのダメ出しキッカケに、双子の妹(腐女子)と同人業界へ足を踏み出す話。
コミケの事などよく知らない初心者に向けて基礎から紹介してくれるので、興味を持って読めたのが良かった点。同人について色々知れたし、お安く購入した手前概ね満足です。
ただ主人公のキャラが苦手でした。プロになると言ってる割に何も知らないあり得なさは、読者に情報を紹介してくスタイルの作品なので仕方ないけど…。運良く流されてるだけの身で文句が多く、お世話になった人にちょいちょい失礼かますんですよ。不勉強さとチグハグに野心だけは不相応だし…。うーん若い頃ってこんなもんかなぁ。忘れてしまった。
腐ったお仲間ばかりの漫画なので、好きなキャラが見つけられたら全部買ったかもしれない。
値段(半額)と情報量の兼ね合い評価です。もっとみる▼ -
美麗+カオス(良い意味で)ネタバレ2024年5月2日このレビューはネタバレを含みます▼ 狙ってたこちら半額な上20%クーポンあるしで買うしかない状態でした。お得過ぎる。
特筆すべきは九井諒子先生にも負けないイラストの美麗さ。キャラが皆肉感的で見応えがあり、少々の下ネタに加えて強めのカオス臭がします。
魔法とダンジョンのファンタジーに現代都市が融合しちゃった世界…獣人亜人が現代の文明下で生きてる一方で冒険者稼業なんかもあって、魔獣やゾンビが災害として蔓延ってるというMIX設定です。
例えば市長やってるアメコミヒーローに、秘書二人ダークエルフ忍者とサキュバスアサシン、SP兼務の執事犬、レスラー竜人なんかが登場。章によってピックアップされるキャラが変わり、群像劇ラブコメの様相だったのがエピローグで一気に収束します。
設定が壮大な割にラストは呆気なく感じたのですが、どの章も素敵だったので評価はそこに準じました。ほぼ絵力。設定の渋滞具合も好きです。
おまけにどっちを向いてもマッチョと女性の体格差…作者さんのフェチシズムを感じる。 -
何だこのエロ設定は…ネタバレ2024年5月1日このレビューはネタバレを含みます▼ “手に口” という一点の為に全てがある気がする。
人間の中に ”変異種“ という獣人や亜人が少数ながら一定数存在する現代世界で、両手に口を持つ主人公♂と秘密の特性(+トラウマ)を持つヒロインの両片想いセ◯レックス多め。
確かに手に口はエロい…。イケメンに装備されてるからこそってのもあり、期待に違わずその特性を存分に活かしてくれてます。
変異種たちは障害者等級の様に区分され、一部差別や日常生活に制約監視を受けるなど不自由な設定が面白かったです。世間にはアンチや崇拝者が居たり、ありがちだが色々拡げられそうな世界観に期待。(この世界線でラブストーリー以外ならどうだろ…と妄想してみたが駄目だ、ヒロアカになっちゃう。)
もう少しイチャイチャ減らして本筋進めてくれたら星5でした。2冊一気に読んだからかエロ尺の長さに飽きる。
セフ◯までもが不適切ワードなの解せない。 -
圧倒的ヤバ背景ネタバレ2024年5月1日このレビューはネタバレを含みます▼ まずそこ!見応えだけで買って良かったと言えます。廃墟と化したビル群や交通脈など「背景の存在感」が蠢く者の居ない静謐な世界観を創ってる。気合い入った構図も良い。惹き込まれました。
滅亡しちゃった世界にて…謎組織に属する主人公(少女?)が蔓延した病の浄化を目的とし、死者の埋葬を行いつつ生存者の捜索をする話。
その過程でかつてあった美しい世界の姿を垣間見たり、残されたシステムや機械だけが虚しく稼働してたりと、総じて感傷的で切なくなる事しばしば。のちほど登場する生存者達との出会いによって、そこから一気に話が拡がります。
結晶病とは?異形の断罪者とは何なのか?読み進める程この世界の果てにある景色を見たくなることでしょう。
そして何より気になるのがクーちゃんの存在。何物なの?+高クオリティの中でそこだけナゾに雑すぎるフォルム可愛い。
激烈オススメします。 -
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スゴイ満足…と思ったらまだ1話だった。2024年4月22日そんな事ある?早々の傑作感に続き読むのを躊躇いました。
出来ない事を放置し続けやる気ないヤンキーになってしまった主人公が、変人として遠巻きにされる転校生くん(おそらくASD)との出会いをきっかけに、お互い良い方向に変わっていく青春ど真ん中ストーリー。
交わらなさそうなタイプ違い二人の友情に1話から号泣です。ええ話やぁ…。
ヤンキーくんは現状を良くする為の努力を覚え、転校生くんは難儀な症状を抱えながらも友との関わり方を学ぶ…それぞれ慣れない事に向き合って、視野を広げていく成長性が魅力でした。
他にも嫉妬のカワイイ幼馴染くん、セリフの滋味が素晴らしい先生、コミュ障隠キャ先輩、トキメキ要員ギャルお姉さんなど愛すべきサイドキャラが充実。
最後に作者さまのあとがきを読んで…1話完結予定だったのですね。納得の仕上がりです。もっとみる▼ -
原作者さまの虜ネタバレ2024年4月20日このレビューはネタバレを含みます▼ 辺境暮らしの丁寧な描写、ここにも有りました。狩暮系は根こそぎいく所存です。
これまた東欧とは…ロシア感があっていい。
都を追われた皇帝の落とし胤(だが庶民)が、行き倒れてるとこヒロインに拾われ、私の旦那だ!と言い張られつつ匿われ生活を共にする話。
極寒の地で自然の恵みに敬意を払って逞しく生きるヒロインが格好良いです。パン焼きの得意な庶民王子は、家事力高いくせに思春期らしい情緒がとってもキュートで、嫁(仮)を心中で猛虎と呼んでるとこ好きでした。孤独に気付かず生活に追われてきた二人が、食卓を共にする事で心穏やかな時間を知る…読み手も温まっちゃうこと請け合いです。
ホッとする〜と油断して読んでたら急に事件性が。ヒロインの出生にも曰くあり匂わせで掘り下げを期待していた所に、急に世界観拡がりそうなピンチ展開で気になって仕方ない(現6巻)。メインストーリーの読み応えが他の狩暮二作より大きい気がする。供給まで待てないんで原作行ってきます。
老師イカス。
追記…原作良かった!ロシアに加えモンゴル的な暮らしぶりも追加で美味しい。 -
濃度が違う (糖度はまぁまぁ)2024年4月18日“雪国狩り暮らし” が好きで原作者買い。こちらも劣らず面白いのに、30%OFFで買えるなんて超ラッキーでした。
湖畔の養蜂家青年が家出し、同じく養蜂もやってる山奥の父娘に拾われてのち婿入りする話。蜜薬師とはなんぞ?と怪しむも読んでけば納得の役割で、山奥暮らしの紹介と共に面白さの一役を担ってます。
養蜂の仕方や山平地の違いだけでなく、用途に応じた山羊の恩恵にその世話、伐採した資源の処理確保、手作り日用品のレシピなどなど暮らしの知恵が満載!こういうの大好き!
何かにつけスローライフ〜な漫画の蔓延りぶりに辟易してたんですけど、此方は表面だけなぞった薄っぺらさなど皆無です。ちゃんと穏やかな時間を大切にしていて、丁寧な暮らしぶりがとても心地良い。
若い二人はそれぞれの事情を抱えながらも、共に暮らす中で少しずつ歩み寄ったり相手を思ってちょっと引いたり、ピュアピュアな関係を築いていきます。取り巻く人達とのドラマも丁寧にやってくれるのは流石でした。
基本安心して読めるんだけどひとつまみの不穏さというか、騒動の種になりそうな案件やお義父様何者なの感もあり、後引く造り。いやぁ…ほんと流石です。レビュ長っ。もっとみる▼ -
届けこの興奮ネタバレ2024年4月13日このレビューはネタバレを含みます▼ ずっと気になってたやつ。80年代のベタな少女誌ヒロインがこれまたベタな少年誌へ世界観またいで来ちゃった⭐︎作品。出オチも覚悟してたのに、いつの間にやらハマってました。
男塾に迷い込んだはいからさん的キラキラお目目の浮き具合が笑えます。モブが世紀末なんすよ…。皆高校生のガタイじゃない。なぜか付いてる二つ名にヒィィっていう鳥肌たった。
加えて昭和すぎるお約束満載なノリと展開が、どちらも同時代の作風だからか、そこは違和感なく上手い事まっちんぐ。発想の大勝利です。劇画調が薄くなるとこ気になるので、もう少しギラギラ強めに押し出してくれても良かったな。
しかし世紀末に負けてないヒロインのヒロイン力がすっごい。ファイト一発なリポビタンイベントと、アメリカンクラッカーに爆笑。
次巻予告見て興奮して評価上げました…シン様キタコレ。
追記。ヤバイ2巻がより面白い。 -
あ、センスを読んでる。2024年4月11日極貧なのに描かずにおれないネカフェ難民くんが、狂気的な芸術愛を秘めるスポンサーくんに見出され、売れる絵目指して邁進する話。苦労してきた彼が報われ日の目を見るまでの間隙だと、先は分かっているのにめちゃくちゃ面白かった。色んなとこ刺さりました。
底辺を生きてきた主人公は自信がなく慣れない世界への不安葛藤があり、何不自由なく生きてきた様に見えるスポンサーくんも何やら鬱屈した物抱えてそうで、二人の関係性にドラマいっぱい。
一方でユーモアあるキャラクター性とやり取りも好きです。凪森まじ笑える。
アート業界や絵画の流通について知れるし、絵の価値とは?がこれまた興味深い。新進気鋭の現代アートには疎いのですが…コンセプトの解釈に価値があるのだなと、分かってはいただけの事が腑に落ちました。主人公のセンス好きです。
ついでに1話ごとの意味分からないタイトルにもグッときます。えっ天才?
こんなに素敵作がクーポンでお得に読めるなんて…むしろもっとボられたって良い気持ち。出会っちゃったお陰でまた寝れなかったが、本当に有難うございます。ファン爆誕。もっとみる▼ -
何がしたいか分からなかった。ネタバレ2024年4月11日このレビューはネタバレを含みます▼ ミステリーのイメージしか無かった作者さんですが、本格ファンタジーも手掛けてるのね、しかもアイヌ。って事で興味を引かれました。
記憶のない少年がアイヌの村に辿り着き、保護されハッピーに暮らしていたところ、何やら因縁めいた大和の敵が村ごと強襲してきて…なガッツリバトルものです。
敵は陰陽師チックな能力を駆使し、村の伝承にある隠し財宝狙ってきます。肝心のお宝というのが、何故か?洞窟に封印されてたヒロインと刀。それと主人公の持つ剣も…らしい。
敵側は一枚岩でなく複雑な様相。色んな設定を一辺に広げ過ぎてとっちらかった印象を受けました。世界観が入ってきにくい。掘り下げる深みというか少しずつ明らかになる謎とか欲しかったです。
加えてバトルシーンを描き慣れてないのか?淡々としている上に割合多めなので流し見状態に…。
2巻まで読んで撤退します。 -
田舎民から見て薄め2024年4月10日クーポンにて。
NY育ちの14歳少年が、自分は天狗の末裔なのだと両親に明かされ、謎のしきたりに則り日本の田舎(といっても東京)でスローライフする話。そこには住み着いた先人お兄ちゃんが。(兄ちゃんだけ先祖返りして羽生えてる)。
田畑やりつつ何でも手作りして〜て絵に描いたようなスローライフやってるんですけど…竈門と五右衛門風呂が身近だった田舎の百姓からすると、全てが当たり前で普通過ぎでした。採れる物も作業もそのレシピも、まぁひと通り経ている。なんなら街に出てきた今もこの程度の仕込みはやっている。
期待してたグルメが満足いかなかったので、せめて天狗的ファンタジー要素が大きく欲しい所だがそれもよく分からない。まだ1巻なので仕方ないですが、続き買うところまでいけない…。全体的に薄かった印象です。
えっ?これドラマ化してたの?!って思いました。もっとみる▼ -
その後…がもう少し見たい。2024年4月6日まず、手札を見せる順番というか構成が上手いなと。
出会ったばかりの即席父子(?)が、亡くした母親の遺したものを辿る中で親子としての関係性を深めていく話。事件性ありきの因縁深いドラマチックな山場も待っています。
親の愛に飢えた少年、一途な主人公の深い想いと生い立ち、過去の後悔、ヒロインが負った傷や心情、加害者との対峙など、思いを馳せる先がいくつもあり、たった2冊の間に何度か泣かされました。感情の忙しい作品です。買って良かった。
温かく納得のラストでしたが、欲を言えばもう少し見たい。「この親子のアフターストーリーを外伝でやってくれないでしょうか?」不慣れな父役に悪戦苦闘する子煩悩な主人公と、ツンデレ少年がファザコン化していく幸せが見たい。何とぞ宜しくお願いします。
ただモヤモヤがひとつ。レシピエントに限らず臓器提供者の情報は一切公開されないものという認識なのですが…その辺りどうなっていたんだろう。もっとみる▼ -
気になって仕方ない。2024年4月4日普通でいることに固執する空っぽなサイコパス阿武ちゃんが、その学習能力の高さから擬態を覚え上手いこと埋没し(…きれてないどころかちょいちょいはみ出る)、時々現れるヤバイ人間を相手にアブノーマルな手段でギャフンする話。
脇役も漫画的にぶっ飛んだ人格ばかりだというのに主役は別格で、どんな行動を起こすか予測不能な点が面白く、不思議な事にとても魅力的です。思考のサイコ感がツボ。
悪意の誇張されたキャラが頻出すると食傷気味になる事しばしばなのですが、此方はそれもむしろ面白要素でした。展開の転び方が気になってしゃあない。普通からはみ出たニチャッとした笑い方、好きです。もっとみる▼ -
思ったより2024年4月4日面白かったです。主人公のキャラが好感触。
何より眉毛が気に入りました。昭和の時代劇俳優の様な眉毛ブームがもう一度来ないものかと常々思ってます。
平安から続く名門忍者の末裔くん(百年に1人の逸材)が、後目なんて継ぎたくないと抵抗しつつも、使命感いっぱいの陰陽師ヒロイン(おでこちゃん)に感化され、何だかんだ巻き込まれていく話。
主人公はパルクールの様な体術と魔法の様な忍術を駆使し、派手なバトル展開多め。陰陽師の方は、未来予知や索敵やサイコメトラーの様な便利能力が満載です。この学生コンビが、怪異によって起きるであろう事件を事前に察知し潰して回ります。敵側も忍術使ってくるしこれから盛り上がっていくであろう流れの1巻でした。お馴染みの忍者や陰陽師という掛け合わせに、色んな設定がモリモリです。
ただ…少年誌バトルが怠いお年頃になってきた為1巻のみ。ヒロインがもう少し可愛かったら良かったな。学ランの動きあるベタが上手だったのでそこばっか追ってました。もっとみる▼ -
江戸情緒がスゴイネタバレ2024年3月24日このレビューはネタバレを含みます▼ 画力の高さに加えテーマが…大好きしかなかった。浮世絵の中でも武者絵に秀でる国芳は特に好き。ちょうど浮世絵の画集を買ったとこだったのでタイムリーでした。
高名な絵師に師事しながらも不遇な扱いを受ける若き国芳に、ある日スポンサー兼プロデューサー役を買って出る大問屋主人との出会いから機会が巡ります。
二人に関わる人々とのドラマが最高でした。成田屋のスター役者に鼠小僧に、御奉行様まで出てくるゴージャスな顔ぶれ。なのに彼らは自然に役割をこなしてて、全力で泣かせてくる。やるせなさと少し安堵な決着に号泣です。
彼らとの経験を糧に絵師として大成する(と描かれている)国芳ですが、彼自身のキャラクターも大変魅力的でございました。史実でも男気に溢れ情深く茶目っけたっぷりの愛すべき人物だったと、幕間のよもやま話にあります。ぜひ作者様オススメ巻末資料も読んでみたい。
後から気付いたが…この方の本いくつか持ってた。流石の実力、BL畑で揉まれた方の他ジャンル進出は良作間違いないと思う。 -
続巻どうしよう(1巻のみ)2024年3月24日絵が可愛いファンタジーという事でジャケ買い。作者様がカナダ出身というのもどんなんか気になりました。
女神を最上位に置き悪魔を敵とする翼人の世界で、1人だけ黒い翼の孤児少女が、その見た目から迫害されながらも憧れの騎士職を目指す話。悪魔は悪魔なのに、選ばれし騎士職?のことを“天使”と呼ぶ単語使いが独特でした。
少女は二重人格っぽく秘めたる力は圧倒的で、力が解放されてる間の記憶はない。ナニカを内に閉じ込めてて危うい感じ…アルカ・ゾディアックを思い出しました。彼女を見出した権威者王子の推薦で見習い学校入学〜出来るかな?ってとこで1巻終了。
2巻を買うか躊躇ってます。展開が飲み込み辛いというかスッと入ってこないのです。好みの問題なのか主人公が既に苦手、、世界観は気になるのに。しばし悩みます。もっとみる▼ -
頼むから結婚してやってくれ。ネタバレ2024年3月22日このレビューはネタバレを含みます▼ 拡がりある世界観の純正ファンタジー。
世界四大魔女のうち…ある魔女から子を成せぬ呪いを受けた王子が、魔女最強の一柱に特攻して求婚してフラれて契約する話。だが少女の尻を追っかけるだけの話じゃあなかった。
解呪を求めて魔女の塔を攻略してから、二人してミステリーに当たったり、敵や魔獣とバトルしたり他の魔女と絡んだり。単発ではなくちゃんと流れ一貫してる点が良かった。(ちなみに目的の解呪は中々進んでかない。) 因縁浅からぬ敵方の全貌や、呪いをかけた魔女についてなど、ミステリアスな要素もふんだんでした。
また王子が魔女KILL武器を受け継ぐ血族って匂わせ対立構造も面白いです。
彼はすぐ女の頭をポンポンする類いの輩だというのに…。難攻不落な女を健気に口説くめげなさに同情しちゃいました。不憫なハイスペ。魔女さんは普段敬語なのに軽口だけタメ語になるとこ可愛い。何よりサイズアップ後がけしからんエロい。
6巻で大きく動きます。 -
もどかしさが良い2024年3月21日お値打ち&高評価だったので手を出しました。戦場で敵同士だった二人の政略結婚ラブストーリー。
それ程目新しさは無いけれど、丁寧で堅実な運びの安定感と、真面目で献身的な主人公カップルのキャラに好感が持てます。
特にヒロインがカッコいい。騎士というだけあって高潔で強く凛々しい彼女に兆す不慣れな恋。我が身を顧みず国に尽くす堅物ヒーローとでは中々発展に至らないのですが、そのもどかしさが見所の様に思います。自覚の薄いまま、積み重ねる信頼を糧に少しずつ育っていく関係性がキュンポイントでした。
並行して、敵国の人達と誠実に向き合っていくヒロインの活躍ドラマがしっかり有るためそこも美味しい。
2巻最後にやっとこ動いた?という引きで次巻も上手い事買わされることが確定しております。クーポンある時に。もっとみる▼ -
斎藤義龍に生まれ変わったので、織田信長に国譲りして長生きするのを目指します!
素敵なマイナーチョイス2024年3月15日無料から入り全部購入。淡海乃海(朽木元綱に転生する作品)が好きなんで、斎藤龍興ver.も有るなら読んでみるかと。
此方は中年の元医者くんが戦国転生。息子が普通じゃないと気付いちゃった斎藤道三に不審に思われつつも、その野心に早くから巻き込まれていく流れでした。この頃は応仁の混乱が残ってて、周囲の蠢き活発で勢力関係が楽しい。
まず主人公が堅実でした。よくある “この機に成り上がってやるぜ” という前傾姿勢ではなく、記憶力という特技はあれど安易にチートしない…どころか大してやれる事の無い感じが良かったです。有る物で薬を作ったり手作業の効率化など、出来ることからやってく牛歩スタイルが好感触。
絵には少し癖を感じキャラが誇張気味ですが、気合の入った丁寧さも同時に感じて嫌いじゃない。ただ囲み文が多いので少年誌的に大丈夫?とは思いました。読み応えという点では満足感に繋がりますが決して読み易い類いではない。
タイトルの流れにどう持っていくのか。そのうち原作へ手を出しそうです。
追記。5巻終わりがけで急に医療無双臭が…。そこ望んでない。もっとみる▼ -
期待できる (→ からの追記。)2024年3月14日作者買い予定。まだ1巻無料分のみです。
主人公は良い感じに枯れてる渋おじベテラン刑事なのかな?新任上司である陽気な女性警部補と共に、ある殺人事件の捜査に加わります。
ミスリード狙いなのかサスペンス路線なのか、容疑者が早くも現れるが犯人かどうかはまだ怪しいし、複数の事件が交錯してメインが連続殺人かどうかも分からない。複雑な様相を呈す展開が予期され、というか既に見えてて期待感でいっぱいになりました。
サイコキラーものって目に付くと読んじゃうんですよね。残虐性を全面に出してるホラーじゃなくて捜査物のほう。しかも中川先生だなんて絶対面白いに決まっている。という事で勇み足の評価です。
追記。全貌が詳らかになりスッキリ!サイコが見事なサイコで読み応え有りました。事件決着してからの終わり方があまりにサッパリだったので、早くも続編を期待してしまっている…。もっとみる▼ -
宗教こわいネタバレ2024年3月11日このレビューはネタバレを含みます▼ 昔この方の作品は必ず買っていたのに、此方出てたの知らなんだ。嬉し懐かしい。
今回も見事なミスリードで大変面白かった。といっても読後感はズッシリと不可避な重苦しさでいっぱいになりました。
子供が親に宗教を強要され外界と隔絶され、ティーンで人身売買の様に養父と結婚させられるって…まさに地獄。インド人女性の性差別問題というか撲滅すべき慣習を思い出します。
犯人が犯した罪は凶悪で許されない事ですが、加害者が被害者でもあるという救いのない事実。こんな環境で育てば欠落も已むなし…と思ってしまいました。
その後根っこにある宗教に思い至って、現実に割とその辺にある話かもと気づき、胸糞悪さに拍車が掛かりました。
主人公の刑事に関しては、その言動に少々薄ら寒さを感じます。
…なんだか褒め褒め出来てるか怪しいコメントとなりましたね。いや大好きです、しっかり楽しめました。事件捜査とストレスがお好きな方向け。 -
異世界メイドの三ツ星グルメ 現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました
絵で伝わる情報量2024年3月8日食が後進の異世界庶民に転生しちゃった主人公が、現代食の再現に血道を上げた結果、腕を見込まれ王宮メイドに。そこで繰り広げられるグルメバトルで皆を虜にしていくストーリー。
目新しさはそれ程無いのに面白かった。とにかく絵による表現力が半端ないです。特にバリエ豊かな表情が見所で、デフォルメ時は可愛らしくも顔芸笑えるし、実食リアクションは幸せが伝わってきます。そしてしっかり美味しそうに描かれているオヤツたちに癒されました。
おやつ用のメイドがそんなに人数必要なのかは疑問です。
同パターンの焼き増しですぐ飽きるかと舐めてましたが…次々によく思いつくなという展開とどんなメニューで乗り切るんだろう?という期待で、読み進むほど面白くなっていった様に思います。1巻で星4だったのが2巻でUP、顔芸気に入ったので評価は甘め。もっとみる▼ -
高クオリティ!ネタバレ2024年3月5日このレビューはネタバレを含みます▼ ラノベのコミカライズ大成功かと。
脱走工作員である主人公が行き着いた国で、捨てられた少女を拾ったりイケメン騎士に見染められたり、親切な人達と交流を深めたりとほのぼの展開が続いてくのかと思いきや…。
(漫画から入りすぐさまウェブ原作へ飛びました。)そしたら元エース工作員の経験値をぶん回して、人助けに大立ち回りな1人スパイファミリー状態。色んな国が絡んだ事件に巻き込まれたり自分から首を突っ込んだり、有能さを存分に発揮してて見応えありました。なのにやり過ぎチートを感じないのです。その上ちゃんと目立たぬよう暗躍に徹しようとしてるところが良い。(しきれてはいない。)
また子育ての腕も凄い。英才教育されまくったノンナちゃんがピュアで人たらしな猛者化していくとこ好きです。将来性があり過ぎる。
全部読んで漫画版の出来の良さが分かりました。可愛らしい絵柄に加え構成が巧く、キャラの表情が自然で読み易かったです。
でもやはり原作へ行ったからこそハマりきれまして、その後漫画二巡目読み直したら更に面白かった。相乗効果がより美味しい。アニメ化も早そう。 -
あかんやつでした…。2024年3月1日お値打ち時に星の数だけ見てジャケ買いするもんじゃないですね。こちら自分には全く無理でした。
古き良きファンタジー英雄譚女性ver.かと思っていたら、バトルといってもエロバトルなふたなり百合っくす乱 交系。別に下ネタ平気なんですが、そこへ偏る容量がほぼ全振りだった事と、ギャグだけ見ても笑いが合わない。
展開が突発的な意外性の連続だった事で多少先へ進めましたが、ビックリするのも2、3回で飽きてしまい、半分も読めず無念です。
正直なとこ星2ですが、試し読みもしなかった分際で低評価は申し訳ないため中間で。
少年誌でこんなんやっちゃうとは恐ろしい。もっとみる▼ -
メリー・ウィッチーズ・ライフ ~ベルルバジルの3人の未亡人~
かぁわいい (追記で星5)2024年2月29日魔女好きだしとにかく絵が可愛いので。クーポンあった時に1巻だけ買ってみた。
魔法を扱う者だけが隠れ住む故郷を飛び出した落ちこぼれ魔女が、辿り着いた島で出会った青年と結婚した矢先に未亡人に。同じく夫を亡くした魚?(謎のお姉さん)と虫を仲間に加え、夫の蘇生を目指し三人で魔女修行に励む話。島の雰囲気は勝手にプリンスエドワード島的な脳内イメージでやらせて貰ってます。
生物化した魔導具だったり霊能力者だったり、ファンタジーな要素がふんだんで基本ほのぼの進行なんですが、事件性や不穏を感じるピースもチラホラ覗くので先が気になりました。割引の時狙いで続きも購入すると思います。
作者様の虫愛を感じるからか、オパールコガネムシがめちゃくちゃ可愛い。あまり虫は好きじゃないのにこの世界の虫なら愛せる気がする。
追記: 巻数を重ねると不穏な悪意&ミステリーさが増してって夢中で読めます。可愛さもマシマシ。世界観に愛着湧いちゃって、自然と評価が上がりました。好き。もっとみる▼ -
ツボすぎる、いっそ苦しい。2024年2月20日続編出てた!やったー!カラオケの方からしっかり読み直して堪能しました。中学生が大学生に…成長編。
聡実くんがホンマもう良い感じに乾いてはる。現代っ子代表みたいな淡々キャラ発揮しといて、時折りクレイジーさを見せつけてくる所が大好きです。
数年のブランクを経て相変わらずな関係性を再開する二人。でもちょっと大人になった聡実くんが狂児離れを考えてたり、狂児の生い立ちを掘り下げるに当たって何やら色々絡んできたり、前作よりも踏み込んだ展開で面白かった。
最近は和山先生をリスペクトした作家さんをよく見かけます (そちらも好きです) けど、やっぱり断然本家ですね!作品全体にセンスが染み渡ってて、レベルが他を圧倒するフリーザ様過ぎる。
おかしなキャラ達は笑えるし終わりくるのが勿体無いしで、ちょいちょい読む手が止まりました。マサノリヤバイ。
下巻が楽しみ過ぎて苦しんでます。助けてください。もっとみる▼ -
ふつうに誘拐・監 禁事件ネタバレ2024年2月16日このレビューはネタバレを含みます▼ 至る所に結構なホラーみを感じました。可愛らしい絵柄と雰囲気に油断してたというか、ノーガードだったのが効いてます。
お嬢様学校の生徒が、街で虐 待されてる少年を拾ってきて旧校舎に監 禁して飼う話。私がママよ〜ってのを仲間内でやってて、秘密の共有をする事で結束を強めるという歪んだおままごとが繰り広げられます。
しかも数年で卒業していくママ達。下級生に代々受け継がれる罪…もとい学校の子供は、7年間もの監 禁を得ていつしか青年に成長し…というスキャンダラスな展開でした。群れる事で罪の意識を薄める心理はどこにでもある物で、身近な共感が怖かった。
あとはハッピーエンドを額面通りに捉えられず…。まさかオッサンなってから戻って来るなんて。新たな罪の予感というその後の妄想が、ホラーな方向に捗っちゃいました。幼少期の環境って人格形成に多大な影響を与える筈ですから。どんな成長を遂げたとか一切ないのがこれまたもう…。余計なエピが無くシンプルなのが逆に良かったです。
不適切ワードエラー、ザルの目細か過ぎませんか? -
まんまと無料分に釣られ2024年2月16日武則天が好きなのに加えお値打ちだったので購入。
だが手放しで褒められない。何故なら髪型と衣装がそれはもう気になって…キャバ嬢にしか見えない呪いが拭えません。唐を謳うなら多少なりと時代情緒が欲しかった。…髪=髷に重きを置く儒教国の寵姫が公式の場で垂髪とかそれは無い (ツインテも凄いけど)。
とか散々ツッコミ入れつつ、モヤモヤしながらも新巻以外全買いしてしまいました。上手い所で無料分作った運営さん流石です。5巻までなら買わなかったと思う。
寵を競うライバルに陥れられたピンチをどう躱すのか、はたまたどの様に知識と経験をチャンスに活かすのか、次々と訪れる見所は楽しかったです。
キングダムの時の様に歴史愛をOFFすれば楽しめる事に気付きました。そうこれはファンタジー後宮物!との暗示大事。
史実に基づくのは確実だろうけど、この後どうやって現帝の息子に見染められ、ピュア(として描いている)少女が残虐な一面を併せ持っていくのか、纏め方が気になるので買い続ける事でしょう。セール時狙っていきます。もっとみる▼ -
コレだ!の極2024年2月6日長年モヤってた自分好みのシュールについて解決しました。コレです。
1巻だけ買って長らく放置してたの悔やまれる。アニメがあまりに面白かった為見比べたく、遅ればせながら全買いしました。
独特のユーモアセンスがじわじわ来ます。アニメと漫画ではツボる部分違うのがまた面白かったです。
いや、それより、ストーリー展開すっごい。徹夜で一気観&読み。初めはくだらない事を真剣にやってるズレと奇行ユニットを楽しむ漫画かと思っていたのに、まさかのミステリー。目的の犯人特定してからの怒涛の面白さたるや…。
ここまで予想だに出来ず翻弄される事ってあまり無い。最後はまんまと感動で泣かされるし、キッチリ纏った大団で、人死に出てるのに終始笑えるのがまた凄い。笑いとシリアスの相乗効果が効いていて、ぶっとんだ愛すべきキャラで溢れていました。
秋山とは一緒に飛べる気さえする…。
素晴らしい作品を有難うございましたm(__)mもっとみる▼ -
炎の魔法使いは氷壁の乙女しか愛せない 魔女は初恋に熱く溶ける
幸せそうなアリス…それだけで満足できる。2024年2月5日次世代編という名の続編じゃん!遅まきながらその事に気付いちゃって即買い。
前作キャラ達の登場頻度に、最初っからテンション高めで読めます。皆で幸せに暮らすアフター成分を摂取出来る幸せ。
加えて今作ヒロインが二人の娘で、外見ララなのに中身アリスな点、特にヒーローへの度を超えた執着具合が楽しい。そんなとこ父似笑える。嫉妬して相手殺そうとする大人気ない父アリス…うん笑える。ヒーローの出自も因縁めいていて良かったです。
そして前作では不透明だった部分というか、より全体的な世界観を見られます。驚きのオチに繋がる設定が面白かったです。
もし漫画化されるなら此方も「セキモリ」先生で…この点だけは是非ともお願いします!!ついでに双子息子たちのストーリーも其々シリーズ化求む。もっとみる▼ -
先生的死世観ネタバレ2024年2月2日このレビューはネタバレを含みます▼ …が濃厚に詰まった一冊かと。わりと最近の作品(といっても十年前以降)だからか4作品全て初見。新鮮でした。
表題作「艮」は鬼門に纏わる障りのお話。主婦があらゆる厄に見舞われながらも健気に頑張り障りを回避するんですが、脱獄犯の男の話も並走するのでそっちばかり気になっちゃいました。まさかの解釈が面白かった。
「死神」は看護師の体験談を記者が取材する形で、死際の患者の様相が客観的に語られます。タイトル通りの死神ではなく “お迎え” と形容する各種ケースが興味深い。
「時計草」は主人公から見た一風変わった ”あの世“ の話。死神と共に先生の死世感が色濃く出ている気がします。
「ドラゴンメイド」だけは前出3作とは毛色が違い、中世フランスのファンタジックな逸話でした。お国は違えど鶴の恩返し的なやつ…ただし恩も売ってない上に過失犯ですけど良いのかな。龍女と書いてドラゴンメイドってのが格好良い。時祷書なる物があるのを知れて良かったです。
何十年と経っても変わらぬ、山岸先生が手掛ける怪異の面白さ。次なる供給を心待ちにしています。 -
ずっと読みたかったやつ!ネタバレ2024年2月2日このレビューはネタバレを含みます▼ リクエスト出してたので嬉しいです。
昔寝れなくなる程チビってた表題作も、今読み返してみれば何がそこまで怖かったんだろう?という結果に。
ただ我が家にも似た様なの居たなと其奴を思い出しました。といっても欧州産の金髪碧眼クラシックドール。瞬きするやつだったので、それはそれで滅茶苦茶ホラー。
真夜中に上からベッドに落ちてきたり、瞳が動く造りなので目が合ったり、此方の日本人形ちゃんの様なアクションするんで震え上がりましたね。この作品が激しく怖かったのは其奴のお陰な気がする…。ウチのは怨念篭ってなくて本当に良かったです。
他2作も不気味なラインナップ。「バンシー」は泣き叫んで死を予告するケルト域に伝わる妖精をタイトルに冠してますが、著名人と自分は恋仲であると思い込んでストーキングに勤しむ頭のおかしな女の話。
「グール」は常世の無人島に流れ着いた男女の短話でした。どちらも懐かしくって曖昧な不気味さが心地良い。 -
愛おしい余韻ネタバレ2024年1月30日このレビューはネタバレを含みます▼ 無料から何気なく入り2巻読んだとこで全買い。
コレは…最後まで読んだら満点つけちゃうわ。少女漫画らしくサクサク読みやすいのに、色々詰まってて読み応えもあるという…何とも堪能しちゃいました。
まず魔女や魔法使いの在り方が面白い。しっかり世界観が有りファンタジー要素を楽しめるし、半田氏(作者様のご友人らしい)による設定図面の充実具合がツボでした。
そして本筋ドラマが素晴らしい。主人公少年だけが段階的に歳を取っていくんですけど、ハピエンの中にも同じ時を生きられない切なさが淡々とあって、気付けばこちらが刹那を噛み締めちゃうという…歯ぁ食いしばってました。純愛尊い。
備忘録というタイトル通り少年の日記をなぞる流れも好きです。たまに時系列飛ぶことがありまして、魔女さんが「時」の魔女という事でその辺もまた味わい深い。作品一貫して時間の経過を扱うのがとても上手いのです。
他のキャラ達も温かく、読み終わった後は愛おしい余韻が残る素敵な作品でした。 -
もっと広く読まれるべき良作2024年1月27日お値打ちクーポンから来て大当たり。
子供のひと夏の冒険感があるため口当たりマイルドかと思いきや…めちゃくちゃヘビィな内容に吃驚します。かけ蕎麦じゃなくてカツ丼だった。
ある土地の悍ましい因習を巡り、権力者相手に巨悪を暴く…「ガンニバル」並みの重苦しいウエイトを感じる本格ホラーミステリー。小学生の探偵団が主軸に居る事でライトに読めるんですけど、むしろ残虐な社会の闇とのギャップを煽りゾッとすること請け合いです。
洋ドラの様に善悪が反転したり、読者を騙す表現がふんだんで、度々訪れる命の危機にドッキドキ。終始惹きつけられました。
面白さが損なわれるといけないのであんま語れないやつ。もっとみる▼ -
ちょっとしたハレと身近なケに共感2024年1月26日半額時に。この間亡くした婆ちゃん思い出し何となく全買い。
本屋で出会ったお婆ちゃんとJKが1冊のBL本をきっかけに仲良くなります。まずそれぞれの穏やかな日常が下敷きにあって、お互いが時折り息抜きの様に躊躇いがちに交流するのが微笑ましい。
淡々と日々を過ごしてた独居老女は新しい刺激に潤い、外の世界に消極的だった少女は不器用ながら足を踏み出す、ウィンウィンな成長性が素敵でした。
特にお婆ちゃんのキャラが良い。おっとり年相応でありつつも快活で行動的で。これだけお年を召してから腐界に踏み入ろうとは…剛の者が過ぎませんかね。棺桶に愛読書(BL)入れてくれとかなりそうです。
二人共通の盛り上がりがありつつ、老若共に身近な感触が魅力的な優しい作品でした。タイトルがこれまた良い。
ついでにコメダ圏だったの嬉しい。もっとみる▼ -
読後感 (比較的) 明るめネタバレ2024年1月25日このレビューはネタバレを含みます▼ ホラーというよりスピリチュアル強めな二話ですが、こちらも大好きです。
「白眼子」は、見えぬものを視る盲目の男のこと。
戦災孤児の少女がそんな異能の持ち主と、不思議な縁で出会い共に暮らし別れ、成長すれば人並みの生活も得て数奇な人生を送る話。主人公の人生色々が詰まっており、まさに “禍福は糾える縄の如し” でした。
彼女達が織り上げた絆のお陰か、喪失を得ても晴々した読後感で余韻が温かい。
「二日月」は、陰気な自称巫女転校生の嫌がらせと戦う快活な女子高生の話。
現実問題への逃避として霊的パワーに傾倒する人間の事に言及していて…自分の職場にも信捧者が居るので変に共感してしまいました。関わりたくないのに何故か寄って来るんですよ…ブルル。 -
恐怖の山岸トップ3のひとつネタバレ2024年1月18日このレビューはネタバレを含みます▼ ↑自分にとってはです。懐かしいので購入。
収録三作品のうち表題作「鬼」は、幼少期の記憶に強烈に焼き付いたのかほぼ覚えてました。
飢饉による口減しの末のアントロポファジー。そんな激重いテーマを…キャピキャピした大学のサークル生達が霊的に体感し昇華するお話です。一応のハッピーエンドだが辛い。でもちゅき。
他「ある夜に」は10P程度、ある夜ある道行きのお察しストーリー。短いけれど先生の死生観出てる気がして面白いです。
「時じくの香の木の実」は一族を栄えさせる力を持った巫女のお話。権力に取り憑かれた大人の理不尽。昔々の水害に人柱とかそういうの、生け贄的なやつです。
山岸先生のホラーはスピリチュアルな類いも怖いんですけど、土着の信仰だったり昔の風俗因習だったり…人の醜悪さが滲んだリアルなネタがいっそう怖い。 -
堅実な工夫を楽しむネタバレ2024年1月18日このレビューはネタバレを含みます▼ 「獣人」が住む異世界への転生ものです。
そこは狐や熊やユキヒョウなど雑多な種族が居て見た目はほぼ人。プラス耳と尻尾って程度なんですけど…何故か猫だけが顔面もフルで猫。他種族に比べ身体が小さく能力も劣るという設定です。
加えて1人1属性だけ魔法が使える中で、最もスカな「空」という属性を引くニャンゴ。力も魔法も最底辺で理不尽な差別を受ける彼が、自らの知恵と工夫で実力をつけ周囲に認められていくストーリー。
空魔法とはどういう物かが面白かった。ニャンゴは空気を圧縮して見えない物質を作り出したり、シンプルに浮いたり出来るんですけど、試行錯誤していく過程が堅実で少しずつ確実に成果を得る点が高評価。能力の使い方がまた面白かったです。
一方である時点から急にチート剥き出しになってきちゃって、そこまではちょっと…と萎え入りました。もはや創造の能力?2巻途中から何でも有りになってきた。
今後の方向性を様子見します。 -
ピーちゃん買い2024年1月13日90だったのに加え、文鳥見たさに買ってみた。1巻のみです。
薄給リーマンが異世界から来た文鳥と出会い、世界間を渡る能力を手に入れ日用品の輸出で大儲け、異世界ライフを充実させつつ魔法を修得しようって話。文章化するとありがちですが、キャラが個性的で安定感あって読みやすい。
1巻ではまだ地固め的段階、ラストに副タイ部分が出張ってきてさぁこれからという所。バトル展開の如何は2巻以降なので肝心なとこ謎です。
出てくる子女は皆歳若く比率も多め。カラー絵などから、おっさんのロリハーレム系だと分かっていました。いつもの胸焼け発症するため2巻は買いませんが、そこウェルカムなら楽しめるかも。
自分はピーちゃんのフォルムが良かった点で概ね満足です。星プラスワンしとこ。もっとみる▼ -
+α リラックス付いてくる2024年1月12日竜が人型になる漫画は多くあれど、猫型に変身するというのは此方だけでしょう…狼少年ならぬ猫竜おじさん。
猫に育てられてのち子々孫々と産まれる猫の守護者になった竜と、人語を解し魔法を扱う猫(ケットシー)達の物語。そこへ友好的に関わる人との交流ドラマもガッツリ加わります。
序盤はその竜自身にまつわるストーリーが、途中から色んな猫や人間達にスポットが向けられ群像劇の様相に。主役が毎回切り替わり、時系列も時々飛びます。なのに纏まりがあって読みやすい仕上がり。それぞれの出会いや巡り合わせ、成長性が楽しめます。
じわじわ世界観見せてくタイプの作品は大好きなので全部買いました。森に棲息する生き物がどれも可愛く、微笑ましいエピふんだんでリラックスして読める。寝入りに最適かもしれない。
やたら人間くさい猫の面々に、最強ママにゃん、グレートデーモン兄貴、チートな老騎士など個性豊かなキャラが大勢いらっしゃいますが…家出冒険王子×魔法の天才爆弾娘の回がいつも楽しみ 。(単話と思いきや続き物だった。)
巻数重ねるほど面白くなるやつですにゃん。もっとみる▼ -
ノリ合わず。2024年1月6日タイトルで鼻毛真拳を思い出した。
痛々しく病んだOLが守護霊のおっさんオネェを相棒に、というか霊の力を利用して、恨む相手に復讐する話。
不倫の元彼をギャフンするのが動機だったくせに、割とどうでも良い「恨みはらさで〜」を繰り返しやってるので、とっとと本丸攻めなさいよ…と思いながら読みました。
むしろその定番をご披露するため、あり得なさを誇張したキャラが頻出し主人公を虐めるのでどっと疲れが…。イケイケなハイトーンギャグについてけないのは、年齢のせいにしても良いでしょうか…。
そもそもザマァ爽快物がそんなに好きではないと今気づきました。
試し読みで尖ったノリと独特の絵柄に惹かれ、これだけ高評価ならば間違いないと、4冊一気にジャケ買いしたのを激しく後悔。まぁ自業自得ですね。
2巻序盤でギブしました。自分には合わないがエンタメレベルの高い作品だと思います。もっとみる▼ -
馴染めない2024年1月6日ミステリー気分の時にお安かったので。1巻のみです。絵柄やキャラの表情はとても良かったのに2巻を買う気は起きず。
妖精王がどうにもチープな上嗜好が完全に悪魔のソレだし、そもそもな王冠の存在も何ソレだし此方のファンタジー要素に上手く馴染めませんでした。
慎ましく控えめだった女王が死後激変、自分を侮っていた者達に強権を発動しまくり、隠してきた爪をご披露する様は痛快でしたけど。
ミステリーとしては…犯人候補が順に除外されていき、シロだと説得力が有るため続きを読まなくても先が見えました。普段は囮を警戒するけどそれも無さそう。絶対にコイツじゃん。
原作の方を買おうかなぁ。うーん。。もっとみる▼ -
没入感たっぷり2024年1月2日無料からピットインして気付けば全部買ってた…。
殺された刑事父の遺言書から、女子大生が弁護士先生を巻き込んで真犯人を探すミステリー。父親が担当していた過去の(冤罪)惨殺事件が密接に関係してて…新たな冤罪を生みそうな警察関係者と、独自の情報を握ってるスクープ狙い記者、撹乱してくる謎の第三者と四つ巴です。
謎が謎を呼ぶ展開とはまさにこの事!キャラを掘り下げる過去エピソードが上手くたっぷり尺もあって、没入感ある点が良かった。
コイツが犯人なんじゃ??って怪しさの匂わせがまま見受けられるんですけど、これらがブラフなら自分すっかり騙されてます。予想を裏切ってくれると良いなぁ。
今まだ4巻…全てはオチ次第でこの辺の所感は変わってくるかと。完結したらドラマ化しそう。
追記。最終巻で違和感(そんな事ある?)がいっぱいでした。いちいちツッコミたい所ですが、それまで楽しませて貰ったので評価は据え置き。もっとみる▼ -
前作含め愛してます。ネタバレ2023年12月26日このレビューはネタバレを含みます▼ 「ガチ」中世ヨーロッパの生活、治安、文化レベルなどを詳らかに見られます。よくある中世「風」ではなくリアルを目指してる所が、ホントもう堪らんです。
前作の…見習い少年+騎士+城砦といった要素に加え、今回はグルメが大いに加わり最高でした。料理のレシピはもちろん肉の解体の仕方まで、何でも説明してくれちゃってる。
しかも味度外視の、ちゃんと中世に寄せた内容になっているらしく…レシピ熟読からぁの工程妄想を嗜む自分としましてはそこも美味しいのです。(クックパッドも愛読也。) 歴史的エッセンスの加わった未知のレシピ妄想楽しかった。クッキーの配合くらいは今度試してみます。
肝心のストーリーは…襲われた修道院の生き残り少年が、恩人騎士へ従者志願し城砦で料理番デビュー!ゆくゆくは見習い騎士か?そこはまだ不明だが、仕事&勉強をこなしつつ自身が何者か身元を探ってく感じ (どこぞの子息っぽい)。と、本筋もちゃんと面白いです。 -
脱帽のギャグセンス2023年12月26日待ってました。続き出ないと思ってたら、成る程、お引越ししてたんですね。4巻から別枠って…危うく気付かないとこでしたよ。
今まではBLの機微を熟知した主人公が、テンプレフラグを叩き折りモブに徹することで客観的に進行してきました。ですがこの巻からは、BL世界の方から積極的に主人公を絡め取りにきてる!他人事でいられない危機感マシマシで面白さも増してます。
その上オメガバースもやってくれるなんて…。それだけで満足ですが、欲を言えばそこもっと引っ張ってくれても良いんだからね。
転生ファンタジーや人外もいつか捩じ込んでくれるかなぁ。相変わらず絶妙にいろいろ上手い。この方の感性とギャグセンスに毎巻脱帽です。もっとみる▼ -
2巻から面白いネタバレ2023年12月25日このレビューはネタバレを含みます▼ きっかけはクーポンですが、内容紹介がめっちゃ響いた末の購入。「理不尽はあっても救いはない、剣はあっても魔法はない」…地に足ついた良質ファンタジーの匂い。
冤罪によって駆け込み寺的修道院に逃げ込んだ女商人が、貧しい院の財政改革したり、攻めくる蛮族と取り引きしたり領主の依頼を受けたりと、その手腕を存分に発揮する話。
商売人の経験と才覚が、事業経営だけでなく冤罪を晴らし国を救う事にまで繋がる展開が面白いです。そんな展望が見え、周りのキャラの掘り下げが効いてくる2巻途中辺りからノってきました。
サクサク進むとても読みやすいペースなんですが。一方で予定調和を感じる部分があるというか、理不尽をもっとくれよというか、自分にはちょっとだけ物足りませんでした。
若干の辿々しさと雰囲気のある絵と、結束して頑張る修道女子〜ズが魅力的な作品。 -
めぐる生と縁の話ネタバレ2023年12月22日このレビューはネタバレを含みます▼ 環と周…名前も輪廻転生っぽい感じ。
色んな時代で夫婦だったり友人だったり隣人だったりと、どんな関係性であれ必ず出会い、浅からぬ縁を交わらせます。魂の巡りを紡ぐストーリーでした。
短編集の様な読み心地で、どの生のエピソードも絶妙に切ないドラマが描かれています。温度感なのか距離感なのか何と言って良いのか分かりませんが、先生の手腕に今作も感動しかない。
ラストは冒頭の話を受け一応納得のハッピーエンド。でも輪廻はこのまま続いていくんだろうなぁと何となく感じました。
自分死にたい訳じゃないが早いとこ解脱したいなとフワッと思ってます。いやいや…先生の新連載がカミングスーンらしいのでまだまだ死ねないんだった!!…欲にまみれて解脱は遠い。(徳も碌に積んでないのに何言ってんだってのはご容赦ください。) -
神のお墨付きネタバレ2023年12月12日このレビューはネタバレを含みます▼ 岩明先生が勧めるなら絶対に読まねばならない。
海外テロ組織にハイジャックされた子供が優秀な工作員として教育され、大いに活躍後足抜けし祖国へ帰還、裏切り者として追われる中で社会復帰を目指す話。
次々と迫り来る追手を淡々と返り討ちにする最強さと、失った日常を取り戻そうと不器用に努力する辿々しさのギャップが見所です。地味なおじさんの見事なアクション気持ちいい。
時にはPTSD(と見受けられる)を抱えながらも、温かく受け入れてくれる人々との繋がりを大事に守る島崎さん…。彼が人間らしく生きられるよう願ってやまない。
他の側面では、足抜けを支援したと思しき団体の存在だったり、平和な日本の水面下で武装勢力がしれっと火花散らしてる様だったり…。日常の裏にこういう事もあるかもしれないと思わせる設定が良かったです。
いや違うな?平和ボケした自分に実感がないだけで、こういう事が日常な国も沢山ある。そう考えて切なくなりました。 -
そうだよファンタジーってこういう物だよネタバレ2023年12月8日このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買い。この方の作品3作目ですが1番好き。古き良き王道の匂いがします。
召喚獣士が迫害される村が有り…そこで才能を隠して育った少女が村を飛び出し、外の世界で専門学校に入る話。世界の様相が面白いです。
同じ村で檻に入れられ虐げられていた親友くんの存在が、面白さの期待値を一気に押し上げます。主人公に執着丸出しで、社会に恨みを募らせていそう(想像)なのが特に。でっかい花火打ち上げてくれるのをワクワク待っちゃう。
担任の先生は見えてる世界が1人だけ段違い。力を持つ反動か痛みも抱えてて、夢の世界とは何なのか?世界観を拡げてくれるキーマンて感じです。親友くんと闘うならこの人だろうなって対比構図が見える。
全然見当違いな感覚かもしれませんが、「呪術廻戦」を思い出しました。白髪グラサン先生と黒装束の親友が、五条と夏油に見えて困る…。
この方の他2作読んだ限りでは、ピークの盛り上がりがサラッとし過ぎていたので、此方では遅くても良いからじっくりやってくれたら良いなぁ。「獣の奏者」ばりにお願いします。ほんと風呂敷広げるのは抜群に上手いと思う。 -
その気にさせといてネタバレ2023年12月8日このレビューはネタバレを含みます▼ 好物の匂いを嗅ぎつけました。仮想王国物+賢いレディが頑張る話=自分的鉄板です。
とにかくメインキャストのキャラが良かった。
インテリ女子として王城で働く主人公に、血の繋がらないお兄ちゃん(市井に下った王の庶子)と、王妃の操り人形として生きながら即位を望む箱入り王子。…3人がタッグを組み、王亡き後権力を振るう王妃への下剋上画策ストーリーです。
やってる内容の割に難しい言葉を使わず、めちゃくちゃサラッとしてる。読み易いに違いないが物足りなさが否めなかった。(まぁ少女誌だからそりゃそうなるんですけど。)
何より肝心の計画決行シーンがまるっとカットされてるとこ…急な尻すぼみ感が勿体無いです。 “それからその後” 扱いが韓ドラの様でした。
チラ見せだけしてトンズラしたとこいっぱいあるよ?星5つけたかったな。 -
※ほぼ原作について語ってます。ネタバレ2023年11月21日このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルのインパクトよ…。何故そうなったと気になりジャケ買い。
まだ1巻のみだし星4程度の感触だったんですが。何気なくWEB原作覗いてみたらストーリーが想像以上に面白かった。
よくある悪役令嬢が総モテなテンプレ的展開ではあるんだけど、そこに至る過程が倒錯的で笑えてきます。
男装が血肉になり過ぎて、攻略対象との絡みは完全にBL(しかも左)だし、ヒロイン聖女との絡みは宝塚っぽく実質百合。訳分からん。強過ぎる彼女に守られちゃった攻略対象達がトゥンクし姫化していく様が見所でしょう。
主人公は人たらしだが、その実しっかり悪意出してきて善性は最低限、人として色々と残念な点が秀逸でした。今後その辺りちゃんと前面に出してくれるでしょうか。
原作は比喩に分かりみが有り語彙の面白い作家さん。漫画の出来次第でアニメ化もあると思うんで作画の方にはぜひ頑張って欲しいです。主人公は勿論イケボ…坂本真綾か斎賀みつきでお願いしたい。 -
こんなの美味しいに決まっている。2023年11月6日「災禍の神は…」が素晴らしかったので作者買い。今回はギリシャ神話でこれまた大興奮モチーフ。
神々の揉め事がメインにあるのですが…天界の神々によって人の体に封じられた全能神ゼウスと、その宿主であるエジプシャンな奴隷少年を巡るミステリアスなお話。舞台が神域だけでなくアテナイやスパルタといった都市国家で、人間ドラマも楽しめます。どちらもドンパチやってて見応え十分です。
相変わらず絵が上手く、歴史考証に気合い入ってる所が最高でした。巻末の解説コーナーが本編より面白いくらい。
( ただ…土下座なんて文化がここには有るのか?いや無い。ギリシャ神話の神が土下座と言い出した点だけすこぶる残念でした。)
加えてどっちを向いても美形を拝めるキャラデザが素敵です。この中なら軍神アルスの陽ビジュなのに限りなく陰!なギャップとボロクソな扱いが不憫萌え的に美味しいなぁ。
なーんて思ってたら3巻ラストにまさかの…最推しが…!?「災禍」の作品跨いで来ちゃったのかと期待しかない。早よ会いたいっす。もっとみる▼ -
猫の恩返し2023年11月4日かなりの高レビューに前から気になってました。
物書き先生のウッカリで生き延びた猫が、美青年になって恩返しに押しかける話。人間社会でこのビジュアルは目立ってしゃあない。
猫なので当然常識など知る由もないイケメンが奇行を犯したり、主人公がイケメンとの絡みであらぬ誤解を受けたり…。全く恩返しになっておらず主人公が迷惑被ってる不憫さと、周囲の人達のリアクションを楽しむ感じでした。勘違いネタも猫あるあるも上質です。
ただ期待通り面白かったけど笑う程でもなく、自分にはもう少しシュールさの強い方が合ってるかもしれない。シュンです。1巻のみ。もっとみる▼ -
4巻までにしときます。ネタバレ2023年11月3日このレビューはネタバレを含みます▼ テンプレ王道な俺つよ系。大変少年誌っぽく、定番色濃いがバランスの取れた作品だと思いました。
皆んな大好きモフモフやケモ耳もふんだんで、あざとさも強い。この辺りに呻き声を上げつつ頑張って既刊分を読んだところ…3巻から主人公に「至宝」だとかいう核設定が追加され、方向性がちょっと出る。全部持ってるのにまだ盛るんかいという胸焼けも追加です。そして何だかんだ神話から説明してたけど至宝の必要性が全く分からない。この辺り納得出来ていたらもっと楽しめたかもしれません。
描き方が上手でテンポ良く読み易かったんですが、中年には物足りないので続巻購入は止めときます。何故定価で買ってしまったんだ…。不眠のテンションこわい。 -
スペクタクルネタバレ2023年11月1日このレビューはネタバレを含みます▼ 良いかも。既刊10巻まで購入しました。
時は明治末期。舞台は日本と満州にわたり、原敬や溥儀といった実在の人物を時代背景に混ぜちゃう点が好みです。女性ジャンルのラブストーリーでは珍しい。
ヒロインは巫女と芸事を生業とする風変わりな一族の身の上で、何故か遊女以上に蔑まれているのが解せなかった。神の器と呼ばれ神職も担ってるのに何で?!って暫くそこで足踏みしました。
一方ヒーローは軍部のエリート諜報兵。陰謀により追われる身に…命の危機を幼いヒロインに救われ、共に生きる中で紆余曲折を経て結婚しますが、そう上手くいってはつまらない。元身内の敵方に身バレし、ヒロインが満州に攫われてココからスペクタクル。当て馬であろう美形の大陸シャーマンのご登場です。
政治的思惑が蠢く中で、スピリチュアルな世界観もあり、二人は陰謀からどう逃れるのか、この社会はどう動くのか、恋愛だけでないドラマチックな見所も散見してました。 -
ヒロインのキャラ2023年10月31日アラサーOLとハイスペ大学生という、自分にはいまいち響かない歳の差カップリング…よくある干物女が歳下イケメンにグイグイ来られちゃって、というやつか?なんて懸念と共に読み始めましたが、想定よりもだいぶ面白かった。
モテメンならではな女性への無関心を、笑いで塗り替えるヒロインの豪快なキャラがクセになってきます。滑り出しではアラサーでこの仕上がり…苦手かも…と思っていたのに、評価が覆り我ながら嬉しい驚き。
何気ない会話の楽しい掛け合いと、徐々にカワイイ執着&独占欲を出してくるイケメン君が見所かと。
のだめカンタービレが大好きなので、ちょっとだけその感じを滲ませている此方の作品に投票しようかな。悩ましい。もっとみる▼ -
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まずビジュアル!2023年10月26日シンプルに絵が好きです。ヒューマンドラマ購入には慎重になるのですが、一見して美しさにやられました。
次にフィンランドの雪深いホテルという舞台と、未成年にして見事な紋紋フル装備の訳あり孤児ハーフくんという主人公に食指が動く…。(すっごい盛り盛りに盛られているっ…!)
助けて貰ったホテルにて2人のおっさんと共に働く中で、彼らや訪れるお客さん達との交流を描くハートフルなお話。いつぞやに大賞を獲ったアルティストを思い出しました。
主人公の生い立ちにも、おっさん達の過去にも何やら異色な匂いがプンプンです。1巻を読んだ限りではほっこり穏当な展開でしたが、今後の目新しさ追加盛りに期待。
今年の電コミは候補の中に荒川先生を見つけた瞬間に即ポチしちゃったんですよね…。絶対そこは揺るぎませんが、此方も全部買っちゃう位には好みです。ゆっくり読みます。もっとみる▼ -
知らなかった〜ネタバレ2023年10月23日このレビューはネタバレを含みます▼ 何なのゾゾゾって…と気になり購入。
人気のYouTubeチャンネルなんですね。全然知らなかった。
実録系ホラーは苦手なのですが、こちらはなんかコミカルでフワッとしてる。心霊スポットに行きリポート、検証実験を押し付け合いつつ、結果こんな怖い思いした…!若しくは何も無かった!程度で思いの外面白かった。ビビりつつも何だかんだこなしてくスタッフの面々が良い味出してます。
あとは知っているスポットが結構出てきたこと。特に興味もないのに何故か知ってる不思議。怖。
G県の廃ホテルなんて…ココはまっじでヤバイと親から伝え聞き地元でも評判でした。肝試し好きもココだけは避けて通るらしい。自分が行くのは御免被るが、内部はとても気になってたので興味津々で読めました。納得の霊障(笑)
チャンネルも覗いてみます。 -
ディープな割に暗過ぎないネタバレ2023年9月23日このレビューはネタバレを含みます▼ 40%OFFクーポンの使い所として。少女がヒモ男を飼うという強インパクトにやられました。
ネグレクト少女が行き場のないホームレスヒモ男を買い (飼い)、日常を…もとい心の平穏を保つという滑り出し。真っ当な大人なら絶対OUTなやつですが、二人の関係性に共感しちゃって感動しか有りませんでした。
寂しさから依存しちゃう少女と、何処か空ろなまま寄り添うヒモ男。共に生活するうち欠けたものをお互い埋め合い、いつしか少女は戻ってきた母親の事情を受け入れ、ヒモ男は社会的に更生しちゃうストーリーです。出てくる親はどれも碌でもないですが世にありふれてはいる。
色んな事を諦めてきたヒモ男が少女の為に奮走し、自身の過去も彼女の言葉で救われちゃう様が胸アツでした。
何が良いかって…おにロリ匂わせといて恋愛発展が皆無なところ!凛子ちゃんが若紫化しなくて本当に良かった。幸せを願って距離置いてるのが分かり過ぎる。そして後日譚プリーズな想像の余地あるラストが好きです。 -
狂気と執着を愛でるネタバレ2023年9月8日このレビューはネタバレを含みます▼ タイトル通りの導入から、主人公が兄に罪を犯させまいと頑張る話。
兄は生まれつき生き物の死に際以外に興味を持てないサイコパスだったのに、奇行を重ねる妹が不可解で興味を抱くと次第に執着するように…。
最初からいっちゃってるお兄ちゃんでしたが、変化の方向性もいっちゃってて、仮面から覗く狂気が魅力的でした。表向きの笑顔から一転、スンッと抜け落ちる表情が好きです。
初めての恋情を抱え時折り可愛いかよ…になるお兄ちゃん。なのに核は物騒なまま執着がエスカレート、ちゃんと根元は変わらないのがとても良い。
兄妹が互いに色々画策した上でのやり取りには、ミステリーを読んでる時の様な感覚も有ります。ある演出でウィリアムホガースを持ってきちゃう所とか、細部も好み。
1巻時点では星3〜4位でさほど興味は有りませんでしたが、読み進むにつれ惹き込まれちゃってました。最近の少女漫画はレベルが高い。 -
無料5冊ありがとう。2023年9月8日懐かしい。中高生くらいの時に読んでました。
大概なブラコンをひたすら楽しむ作品。どの兄も弟LOVE過ぎます。概ねご近所さんや学園など周囲の人達を絡めたほっこりストーリーで、微笑ましいブラコン展開が待っている。
今読むと小1としては有り得ない末っ子の語彙力に驚きますね。時代劇口調なのは置いといてもマジで語彙力…それと会話の構成力がスゴイ事になってます。
我が家の姪っ子もかなりマセてるんですが、自分が母妹と駄弁っている時「私が何も分からないとでも思ってるの?」(当時4歳)なんて言われた時には…。転生者かと思いました。
懐かしさから楽しめましたが、巻数が多いので続き購入はもう少し考えます。もっとみる▼ -
鳥と馬ネタバレ2023年8月26日このレビューはネタバレを含みます▼ クーポン使いたくて1巻のみ購入。
テキトーな世界観に特筆すべき点が全く無い。
何より1巻まるまる鳥と馬しか出て来ない。いつもなら途中で放り投げちゃうところ、愛する二大巨頭だったのでギリ踏み止まれました。
そして描いた絵が実体化という能力は、個人的にワクワク憧れるやつなのですが…実体に効果を反映させるってのはなんか違う気がする。勝手に期待しといてゴメンナサイ。やれる事に制限ある中で工夫されたストーリーが読みたいのです。
最後に一瞬だけ人との遭遇シーンがあり、ここから面白いのかなとは思うのですが (高評価な理由がある筈) …いまいち食指が伸びないっす。