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まなさんのページ|漫画の感想・口コミも業界最大級!シーモアレビュー
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ERR_MNG
レビュー
今月(10月1日~10月31日)
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シーモア島


投稿レビュー
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叙情的ファンタジー2025年9月29日現代に生き残った忍びたちが秘術をめぐって争うファンタジー。。。というとアクションガンガンで友情!勝利!!みたいな熱血と思われるかもですが、本作はどちらかというとずっとローテンション。アクションもありますが、登場人物たちの内面を重視した描写が多く、『叙情的ファンタジー』というイメージです。
主人公はまさにローテンションの極み・壬晴。なににも本気にならず、のらりくらりと日常を送っていた高校生でしたが、ある日、秘術・森羅万象をその身に宿していることが忍びの世界に知られ、命を狙われることに。壬晴を守るのは学校の先生・雲平、忍道部を作ろうとする相澤、侍を名乗り刀を持つ雷鳴。学校の部活として活動しながら、森羅万象の謎を解くため、五つの忍びの里に伝わる禁術書を敵と奪い合うことになります。
おもしろいのは敵味方が入り乱れていてはっきりしなかったり、味方の方が秘密主義で謎が多かったり、壬晴が敵側の宵風のほうに同調してしまって味方に秘密を作ったり、登場人物だれもが一筋縄ではいかないところです。
終盤になって序盤から出ていた知ってるはずのキャラが「えっ、こんなキャラだったの?!」と驚くことも多く、黒幕も意外は意外なのだけど「よく考えれば納得」とも思うキャラ造形で、すごく多面的でおもしろかったです!
まさか、宵風と雪見をこんな好きになるとは!!という。。。宵風の人生が切なくて切なくて。。。でもこの2人はこういう結末がハッピーエンドで、命とは『生きてる・死んでる』以上に『どう生きたか』つまり『だれにどういう影響を与えたか・だれの生きる希望になりえたか』そういうことも大事なんだな、と教えてもらった気がします。もっとみる▼いいね
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ハッピーエンドなのにちょっと切ない2025年9月29日山田ユギ先生にハマったきっかけの一冊です。登場人物はけっこう普通の人だし、大きな事件が起きるでもない、けっこう淡々としたストーリー展開なのですが、とにかく切ない!セリフや表情から、ほんとうにお互いのことが好きで好きで。。。好きすぎてつらい!というところまで伝わってきます!
攻めは編集者の飯島、受けはチェコ語翻訳者の日下。大学時代の同級生の再会ラブです。飯島は大学時代から日下のことがなぜか気に入らなくて、再会してからも仕事だから仕方がないと会っていたけれど、『気に入らない』=『気になって仕方ない』だと気づいて。。。となっていきます。
日下がミステリアスで、飯島といっしょに読者も翻弄されます。チェコ語を専攻して留学して翻訳家になるという道を選んだ時点で、日下という人物の特殊性・変人性がわかるというか。。。(現実のチェコ語専攻のみなさん、すみません!!笑)ですが、やはりこの『チェコ』というのが本作の特色にもなっていて、作中に出てくる作品がほんとうにあるのかつい検索してしまうほど、優しくて懐かしくて少し切ないイメージがつきました。
恋愛模様については、お互い大人になったことで、それから仕事相手ということもあって、大学時代だったらカッとなってケンカ別れになりそうなことでも、ぐっとこらえて距離や時間を置いたり、時には素直になって気持ちを伝え合ったりと、再会ラブだからこそのやりとりがよかったです。もっとみる▼いいね
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最高のピッチャー・国見比呂ネタバレ2025年9月21日このレビューはネタバレを含みます▼ あだち充先生の作品の中で1番好きです!野球とそれ以外の描写のバランスがいいし、主人公と周りのキャラのバランスもいいので、30巻以上と長いですがダレることなく楽しめます。
タイトルの『H2』は『2人のHERO』と『2人のHEROINE』からきていて、主人公の国見比呂(ヒロ→ヒーロー)、親友でライバルバッターの橘英雄(ヒデオ→えいゆう→ヒーロー)と、比呂の幼なじみで英雄の恋人のひかり、高校で出会い野球部のマネージャーになる春華の4人がメインキャラで、全員のイニシャルが『H』という仕掛けになっています。
『幼なじみ』『野球のライバルで恋のライバル』『弱小高を甲子園へ』みたいな、あだち先生あるあるも詰め込まれていますが、それぞれ独自の展開になっているところがすごい!
比呂のようなすごいピッチャーが弱小高に行く理由として、無免許医のでたらめ診断という『とんでも展開』があるわけですが(笑)、最後には『これは運命だったんだな』と納得させる技がさすがです!
比呂とひかりの幼なじみがもだもだするのも、単純なすれ違いとか言葉足らずではなく、『思春期がズレてた』という理由にめちゃくちゃ納得というか、だれにもどうしようもないことで、切なくなります!!
本作はメインキャラ以外もいいキャラが多くて、キャッチャーの野田は最高の相棒だし、木根があんなキャラに成長するとは驚きだったし、柳と校長の話も好きだし、両監督もいい指導者だし!!
現実では160キロとか二刀流とかマンガよりもすごい選手が出てきていますが、私の中での最強・最高のピッチャーは国見比呂です!技術、メンタル、野球を好きな気持ち、チームメイトを引きつけ、引っ張っていくカリスマ性、などなど。しかも中学・高校の時点で完成度が高いのに、まだまだ伸び代があるのも示唆されているので、プロでもガンガンできそう!メジャー行く前にプロに来てくれ!って本気で思います(笑)いいね
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ファンには楽しい一冊ネタバレ2025年8月31日このレビューはネタバレを含みます▼ 小冊子などのショートストーリーをまとめた、ファンにはありがたい一冊になっています。全47ページ、8作品(4ページと短いものから12ページほどの長さまでいろいろ)で330と少し割高ですが、恋愛からお仕事あるあるまで楽しめる番外編集になってます!
一つ目は犀川×歩cpが中心の4ページ。二つ目も同cpで、男性あるある?なのかな??(笑)少しだけえっちシーンありです。
三つ目は和倉くんも登場する、まじめな(笑)お医者さん談義。四つ目は加賀×金沢cpで金沢先生がお医者さんの視点なら平気なのに恋愛視点になって恥ずかしくなってるのがかわいい!
五つ目はさいかわクリニックの気になる『アレ』がどうやって生まれているのかが明らかに…!笑
六つ目は和倉くん中心のお話。
七つ目は加賀×金沢cpですが、想像の中で加賀先生が犀川先生にドSしてるのが見れて楽しかったです!
八つ目も加賀×金沢cp。ラブラブっぷりが見れてうれしかったです!!いいね
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イエロウ先生の作品、刺さる!ネタバレ2025年8月31日このレビューはネタバレを含みます▼ 『結界師』が大好きでこちらの作品もずっと気になっていたのですが、『青春ジュブナイル』といううたい文句にあんまり惹かれなくて、連載始まってかなり経ってから読み始めたのですが。。。結果、がっつりハマりました!
イエロウ先生の紡ぐ物語は、おもしろいだけじゃなく、なにが正義だとかなにを選ぶのが正解なのかとかそもそも正義なんてあるのかとか、大事なんだけど答えが出せない問題を突きつけてきて読者をぐさっとさせつつ、登場人物たちには彼らなりの結論を出させていろんな選択肢を示してくれるので、長く心に残る作品になるのだと思います。
本作はジャンルで言えば『青春SF』なのかな?いや、『思春期SF』??青春のキラキラさよりも、思春期の肥大した自意識に振り回されるもだもだ感のほうが強い主人公なので。
主人公の烏丸は自分を取り巻く現実に不満を抱えていて、呑気に見える周囲に心の中で毒舌吐きまくりなんだけど、そんな自分や周囲を冷静に分析する思考力も持っているようなキャラです。中学生らしい一面もあるので、なんだかんだ憎めないというか、共感性羞恥で悶えることもしばしば(笑)
そしてもう1人の主人公と言える存在が鷹山。謎めいていて、でも求心力があって、静かなのに存在感があるキャラです。それから中心キャラとして、お寺の息子でケンカが強い鴨田、お金持ちイケメンの鷺沢、鷺沢の友だちで紅一点のつばめが『BIRDMEN』の仲間となっていきます。
ストーリーはまず導入部分、5人の出会いがあり、『鳥男(BIRDMEN)』への変化があり、訳がわからないまま『怪物』と闘う展開になります。それから徐々に『翼』や『怪物』はなんなのかということを分析し、情報を持っている関係者を探していくうちに、敵対組織『EDEN』に見つかり、『BIRDMEN』が自分たちだけではないことを知り、次第に日常とかけ離れていって。。。と、世界観が一気に広がっていきます。
後半、『EDEN』から逃れるために日常生活を捨てて旅立ってからは、かなりシビアな展開になっていきます。自意識が集団意識に飲み込まれていくような怖さがあって、子どもたちに世界の命運を押しつける大人たちの無責任さに腹が立つけれど、ラスト、主人公たちがちゃんと『子ども』に戻れたような気がして、それがすごくよかったです!いいね
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全方向にオススメ!2025年8月29日『ワールドトリガー』で有名な葦原先生の、もうひとつの名作です。4巻と短いですが、1話1話がすごく濃いので読み応えあると思います!
公式のあらすじには『ハートフルコメディ』とありますが、なかなかジャンル分けが難しい一作というか。。。個人的には寓話っぽいというか、『哲学的な童話』みたいなイメージで、一見、『ジャンプっぽくない』作品です。でも、ゆる〜い世界観の中にはちゃんと『友情・努力・勝利』のエキスが散りばめられています。
主人公は表紙にいる黄色い犬・リリエンタールで、しゃべったり不思議な力があったり謎の存在です。このリリエンタールが日野兄妹の元に弟として現れてから、いろんな騒動に巻き込まれていきます。
『ワールドトリガー』にも通じるような、科学的・ファンタジー的設定や、ドキッとする鋭い視点もありつつ、家族や友だちや敵との関係性について、同じように悩んでいる人が読むと新しい視点を与えてくれるんじゃないかなと思います。
小学生くらいでも理解できるわかりやすさと(過激な描写もないです)、大人が読んでも考えさせられる深さがあり、全方向にオススメです。もっとみる▼いいね
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怪談ブームらしいので2025年8月29日唯一無二の怪談コメディマンガです!2巻と短いですが内容はまとまっていて、きちんと完結してくれているのでスッキリ読めると思います。
主人公はどこかズレてる瀬文。師匠・小代の怪談を聞いて感動し、脱サラして無理矢理弟子入りした変わり者です。『怖いポイント』が普通とズレているし、せっかく怪異と出会っても気づかなかったりズレた発想になったりするため、怪談師としてはあまり。。。なキャラです。
1話を読み始めて『なんだ、ホラーじゃなくてコメディじゃん』と思って安心&ちょっとがっかりしたのですが。。。気をつけてください!ちゃんと終盤に恐怖が待ってますから!!ほっこりさせて、笑わせてから、ズドン!と1ページ、いや、ひとコマやひとつのセリフで恐怖に落としてきます。
ホラーとコメディがものすごいバランスで両立しているのがすごいです!それにストーリーとしても、1話完結モノが続くのかなと思わせておいて、全編通した一本の大きな流れが仕掛けられていたのもおもしろかったです!!もっとみる▼いいね
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美しくて、優しい、白ネタバレ2025年7月31日このレビューはネタバレを含みます▼ 鯛野ニッケ先生の美しくて優しい世界に没入できます。もう、美しいを通り過ぎて、麗しい!芸能人・美人の設定をパッと一目で納得させられる絵力に脱帽です!!
ストーリーはお芝居を中心に、小劇場の脚本家と人気役者の再会ラブとなっています。ただ華やかな芸能界を描いているのではなく、演じることの難しさや楽しさ、演じる人の準備やメンタル、脚本家と役者の関係などなど、演技や舞台を仕事とすることについて、シビアにかつ真摯に描いています。
主人公は攻めの辰彦と受けの真樹。辰彦が立ち上げた劇団で出会い、お互いに脚本家・役者として尊敬し合う2人だったけど、真樹がスカウトされたことをきっかけに劇団を離れ。。。という展開です。
お互いの才能を認め合い、尊重するがゆえにすれ違うのが切ない!辰彦は才能ある真樹を自分が縛りつけてはいけないと突き放すけれど、真樹は辰彦の脚本が好きで、辰彦が好きで、場所の大きさは関係なかったのだろうけど、5年間の空白を経て再会して、結果的に、真樹が小劇場に帰ってくるのではなく、辰彦が真樹のいる場所まで自分や劇団を押し上げることを選んだのが、めちゃくちゃよかったです。すごく優しくて、しっくりくる結末だったと思います。
恋愛展開に関しては、辰彦にも真樹にも感情移入してきゅんきゅんしっぱなしでした!特に辰彦の『〜しなさいよ』という言い方や『おいで』に真樹と一緒にノックアウト(笑)ローテンションでのんびりのっそりしてる感じがツボです!真樹は普段は懐いてくるかわいい後輩って感じなのに、舞台に立つと一気にキリッとなるギャップがよかったです!真樹が真樹であるためには辰彦が必要という、甘いけれど重い『クソデカ感情』に萌えました(笑)
あとオススメポイントとしては、カラー収録がありとても綺麗なのと、書き下ろしマンガがとってもえっちなのと(笑)、表紙裏の収録もありそれがマンガ形式なのがお得感アリなのと、デジタル限定マンガとシーモア描き下ろしマンガもあって、最後までたっぷり大満足でした!! -
四ノ宮に沼る…!ネタバレ2025年7月30日このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルに惹かれて手に取ってみたら…とってもよかったです!!製菓学校時代の『同級生との再会ラブ』というあらすじから、なんとなくストーリーが読めるな〜なんて思い込みで読み始めましたが、けっこう予想を裏切られて(悪い方ではなくいい方に!)楽しかったです!
主人公は学生時代は一匹狼、社会人になってからは人間関係がうまくいかず、人生迷い中の四ノ宮と、学生時代から素直でお人好しで頑張り屋の七尾。何も言わずに学校を中退した七尾と意外な場所で再会した四ノ宮は、学生時代から実は七尾に惹かれていたことを自覚して。。。という展開です。
この2人、途中まで受け・攻め、どっちがどっちか読めなかったのですが、ストーリーが進むにつれて自然と四ノ宮はかっこよく、七尾はかわいくなっていくのがよかったです。解釈違いの方もいるかもなので一応はっきり書いておきます。七尾(黒髪の方)受けですので!!
個人的にめっちゃよかった点は、四ノ宮の性格と髪型です!!学生時代の一匹狼だった自分を、大人になってから冷静に分析していたり、七尾によく思われたくてちょっと見栄を張ってみたり、デートの時はあからさまにうきうきしてたり!かわいいやつめ…!とまんまと沼ります(笑)それから髪型!再会した時の長めもいいですが、短くカットした姿がイケメンすぎた…!そしてなんと言っても学生時代の!あの!坊主頭!!作者様、よくぞあの髪型にしましたね!!?と衝撃と感謝が入り混じっております(笑)あの髪型で『四ノ宮』が完成された感まであります!!めっちゃいい!!! -
これぞ求める『番外編』!ネタバレ2025年7月22日このレビューはネタバレを含みます▼ まさしく、本編を読み終わったあとにご褒美として『あともうちょっと』をくれる番外編です!!
1は実質16ページ。俳優メインになっている麻水さんがモデルをやってるとこを見せてくれて、白崎くんと一緒にもだえます(笑)テンポよく、ビジュアルよく、そして少しだけベッドシーンあり!
2の『203号室』は23ページ。引っ越しをする直前のお話。白崎くんの売れない時代の感傷にしみじみ。思い出の部屋でのヤりおさめえっち(笑)は必須ですね!笑
3の『バスタブとキャラメル』は16ページ。2人の初旅行でウキウキ!と思いきや。。。結局、大事なのはどこへ行くかではなく、『誰と行くか』ですね!いいね
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続きを…ください!!2025年7月21日ドラマ化もされた、まさに現代の警察マンガです!謎に満ちた導入部分、捜査の過程の緊張感など、ミステリーやサスペンスとしても秀逸ですが、なんと言ってもこのマンガだけの特徴なのは、舞台が国際捜査係で、主人公が警察通訳人ということ!初めて知ることばかりで勉強にもなりました。
マイノリティ側になる怖さや、言葉や常識が通じないもどかしさなど、マジョリティである日本人にも共感できる描き方で、ただ単に外国人vs日本人の対立にしていないところに信頼が置けます。
それと楽しいのは、食事の描写!おいしそうだったりちょっとマニアックだったりする各国のグルメが紹介されていて、けっこう重たい本筋に対して、食事描写が軽やかで救われます。
注意点としてはBL要素があるところです。と言っても、無理やりLGBTQを絡めているとかではなく、むしろ『有木野了』というキャラには必要不可欠な設定だと思うし、その設定のおかげで男女バディに恋愛が入り込まなくて、純粋に人間同士の信頼関係が見えるところが、個人的には好きです。
連載中から応援していたのですが、少女マンガ中心のアプリのウェブ連載だったのが、ちょっともったいなかったな、と。ぜひ、青年誌とかちょっと読者年齢層が高いところで再連載してくれないかな、と期待しております!もっとみる▼いいね
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体操競技の魅力満載!2025年6月28日ジャンプらしい王道の青春スポーツ漫画です。完結してしまいましたが、もっと続きを読みたかった!でも、9巻でしっかりまとまっているので、完結してから読みたい派の方や全巻一気読みしたい方にオススメです。
主人公はマイペースで再現性の天才・満月。いわゆる変わり者の天才というキャラですが、他人をバカにしたり努力を否定したりするひねくれ者ではなく、他の人とは違った視点で体操という競技を見ている純粋な天然って感じです。
そしてライバルキャラとして、体操一家に生まれたエリート・朔良。こちらは自信家ででもその分努力していて、他人にもそれを要求するようなちょっと追い詰められているキャラとして最初は登場します。
体操ならではの展開として、この2人が同じ高校の体操部になり、個人としてはライバルだけど団体戦では最強の味方になるところがおもしろいです!
それから、個人総合だけでなく種目別の優勝があるところがいろんなキャラの見せ場にもなっていて、試合の展開もハラハラドキドキ!一点特化のスペシャリストも生き残れるのが体操のおもしろいところ!『あん馬王子』が忘れられない!!!
キャラも同じ部の先輩たち、同級生、女子部、ライバル校の選手たち、家族に監督など魅力的な登場人物ばかりです。こういう部活モノだと異性キャラをちょっと邪魔に思うこともあるのですが、この作品ではむしろ女子キャラがみんな好印象でよかったです。
あと、なんと言っても体操シーンの美しさ!それぞれのキャラごとの体操の特徴、丁寧なのか、力強いのかという描き分けもすごいですが、連続絵の繊細さはちょっと変態レベルです(褒めてます!)実写の競技の静止画のように、指の先が伸びてるか、左右にぶれてないか、着地の足がそろってるかなど、ほんとにじっくり見ないとわからないくらいの完成度を描き分けていて、「絵の力、すごい!」とうなりました!もっとみる▼いいね
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1冊で大満足!ネタバレ2025年6月25日このレビューはネタバレを含みます▼ 300ページを超えるたっぶりなボリュームに、しっかりしたストーリー、恋愛展開も感情の移り変わりが自然で、満たされる1冊です。
作家買いです。川唯先生の作品はどれもストーリーがしっかりしているので安心して手を出せます。仕事の描写が丁寧なので、お仕事モノとしても楽しめます!
今作の舞台はビストロ。主人公はソムリエの梶とシェフの近森。お互いに仕事ではすでに信頼関係ができていて、なくてはならない存在なのだけど、恋愛感情が生まれたことによって仕事の関係も変化せざるを得なくて。。。という展開です。
まず恋愛感情の前に、梶は近森を最高のシェフだと思っていて、近森も梶のサーブを全面的に信頼していて、お互いに人として敬意があるのがいいです!でも、だからこそ!恋愛感情を隠して一緒に働くのがつらい。。。となるのもわかるし、簡単に付き合えないのもわかる…!!
BLマンガなので最終的にはうまくいくだろうと思いながら読んでる訳ですが、感情に気づく過程や付き合うまでの過程が自然だと、結果がわかっていても自然と応援してしまうし、幸せになってくれてよかったと思えます!!
仕事や日常では梶が近森に振り回されていますが、恋愛となると逆転するのが、いい!暴君な近森がベッドではMっぽいのがたまらんですね!笑
あと、サブキャラたちがけっこうキャラが濃くてもノイズにはならず、いい仕事をしてくれてます!ブロッコリー自転車おじさんは何者なのか。。。笑!いいね
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続き、待ってます!ネタバレ2025年6月24日このレビューはネタバレを含みます▼ 樹なつみ先生の作品の中でも1、2を争うくらい好きです!人間の汚さと清廉さ、人外の美しさと残酷さをまざまざと見せつけられますが、どのキャラも憎めないし、考えさせられるストーリーばかりです。
ヴァムピール=吸血鬼モノでもありますが、オリジナル設定によって独自の世界観が築かれているので、先が読めなくておもしろいです。
物語の導入としては、飛び降りに巻き込まれた高校生のリョウが『見えないはずのモノ』、幽霊やバケモノを見るようになるところから始まります。そして『同じ』である笙(しょう)と出会い、自分が半分死者になってしまったことを知り。。。という展開。
最初だけ読むと、この2人が主人公で幽霊退治や人助けをやっていくのかな、と思いきや、エピソード1の次がエピソード0!ここで3人目の主人公と言える笛吹が登場し、一気に展開が読めなくなりました!
この作品ではヴァムピールはエネルギー体のような存在で肉体を持たないため、相性のいい人間の身体を乗っ取り、乗り換えていくという設定になっていて、それによって人間とヴァムピールの関係が協力したり敵対したりと、複雑になっているところがおもしろいです。そして、樹先生の画力で描かれるド迫力のヴァムピール・カンタレッラが美しい!!
注意点としては『未完』だということです。長らく続きが出ておらず、その間、他の作品は描いておられるので、再開の見込みは薄いのかな、と。
『未完だと知らずに読んじゃった!続きが気になって仕方ないじゃないか!!』という方には、続きではなく前日譚にあたる特別編があることをお知らせしておきます!こちらは男爵(バロン)がメインの、19世紀ロンドンが舞台なので、まさに吸血鬼らしいストーリーが楽しめます!! -
ちゅんたか! ~抱かれたい男1位に脅されています。 2 初回限定版小冊子~
電子書籍のいいところ!2025年6月24日小冊子だけ別売りしてくれるの、ほんとうに助かります!!ありがとう!!!
実質マンガ部分は16ページで割高と言えばそうですが、もう新品では手に入らない初回限定のおまけを読めると思えば!
内容は冒頭からエロ全開で最高ですし(笑)ファンタジー展開でいつもとは違う高人さんが見れるのと、ほっこりできるのと、チュン太、全部覚えてるのか?!となるラストまで楽しめました!笑もっとみる▼いいね
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同人誌も読めるの、うれしい!ネタバレ2025年5月31日このレビューはネタバレを含みます▼ 高久尚子先生の商業誌版『僕はすべてを知っている』の同人誌版で、本編サイドcpの加賀×金沢の番外編です。時系列的には本編の6巻あたりなので、そこまで読んでからこちらを読むことをオススメします。
内容としてはまだ最後まで『致せない』2人が、お互いを思いながら別々に『抜く』という感じです。本編でじれじれの2人なので、ラブラブしてるところを(妄想ですが)見られてうれしいです!
実質的なマンガ部分は20ページほどなので購入の際はお気をつけください。同人版かつR18版なので、割高なのは仕方がないかと。いいね
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関西弁ってなんかずるい!笑ネタバレ2025年5月30日このレビューはネタバレを含みます▼ 女体化はあまり好きではないのですが、今作はその設定が絶妙!!1話の導入で完全女体化と思わせてからの「実は催眠でした」がめちゃくちゃテンポよくて、受け視点と攻め視点の切り替えがめちゃくちゃおもしろかったです!
受けの小林はかなり無茶苦茶なことを言ってるんですが、関西弁でポンポン言われると、なんだか「ひどい」よりも「おもしろい」になるの、ちょっとずるいですよね!(笑)ハイテンションの小林とローテンションの高津のかけあいが最高です!そして巻き込まれる店長、お疲れ様!!笑
『番外編』はベッドシーンなしの後日談です。さすが小林先輩!という感じでおもしろかったですが、ラブエロを期待して読むとちょっと物足りないかも。。。いいね
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イイオトコ×イイオトコネタバレ2025年5月30日このレビューはネタバレを含みます▼ 『酷くしないで』のスピンオフ。真矢の従兄弟の彰が主人公で、「本編の裏ではこんなことになってたのか!」となります。こうしてスピンオフで1冊にまとめてもらえるの、助かります!
内容としては、眠傘が大学に入学した時期の直也と彰のストーリーから、彰の高校時代の先生とのお話、それから本編にあった直也が眠傘にキスをかます事件のウラ話的なモノ、そしておまけとして直也視点の描き下ろしが収録されています。
割り切ったカラダの関係だと思っていたら。。。という、カラダに心が追いついていくという展開で、お互いが自分の方が相手のことを好きだと思っている、愛が重いタイプなのがいいです!!特に直也さんの本心が意外な感じで、この外面でこんな強火なこと考えてるのかよ!と(笑)
『on the bed』の方はベッドシーン中心の3編+真矢がちょっとだけ登場します。ラブとエロが飛び交ってます(笑)『R18』つけなくてもいいんですか?!というくらいありがたい(笑)修正になっております。いいね
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異世界ファンタジー2025年5月7日BLとしても壮大な運命の2人という感じでもちろん好きなのですが、異世界ファンタジーとしての世界観がすごく好きな作品です。
舞台は竜や魔性(長命で特別な力を持つ種)、魔女や人間が混在する世界で、主人公は攻めが飛竜の浅葱、受けが東の大陸の王(4つの大陸があり、それぞれ魔性の王が治めていて、そのうちの1人)で魔性の天藍。2人のなれそめについてはぜひネタバレなしで読んでほしいです!!壮大で、運命的で、意外性もあるので!
この作品で好きなのは、2人の気持ちが通じ合った後も一筋縄ではいかないところ。主従関係と恋愛関係をうまく両立できなかったり、天藍の体質の問題で一悶着あったり、浅葱が王の伴侶としての覚悟を問われたり。
あと、登場人物たちの考え方が好きです。天藍の王として、力を持つものとしての在り方や、逆に、浅葱は力無きものとして卑屈にならずにどう在るべきか、支えるとはどういうことか。冒険モノのような展開もあって、2人が旅をして、出会った人たちとの関わりでいろいろと変わったり、学んだり、相手を救ったり。天藍様、いい王様です。
主役の2人以外にもおもしろい、ぶっとんだキャラがたくさん出てくるのも楽しいです。
続編のEXも併せてオススメです。それから、完結編や前日譚が同人版で出ているので、そちらもサイトで読めるようになったらうれしいなあ。。。もっとみる▼ -
続編、待ってました!2025年5月5日『竜の遺言』シリーズの続編です。もう続きは読めないものと思っていたので、復活してくれてうれしかったです!!完全に続きモノなので、前作を読んでからの購入をオススメします。
内容としては、1巻と2巻の途中までは前作の続き、天藍と浅葱がくっついた後のお話で、恋人としては順調だけど、王の伴侶としての覚悟を問うような展開になっています。2巻の後半は時間軸が少し戻って、前作の最終巻とEXの1巻の間、天藍と浅葱が2人で旅をしている時の物語です。3巻は黎青とエジルが主役の番外編という形です。それぞれ巻末には描き下ろしも入っていて、すごく満足度が高いです!
『竜の遺言』シリーズはBLとしても好きですが、異世界ファンタジーとして世界観がすごく確立されていて、種族の違いが恋愛に深く関わってきたり、王や王の伴侶、側近たちが統治者としてどう生きるか、どう選択するかというシリアスな展開もすごく楽しめます!
完結編が同人版で出ているので、ぜひシーモアさんでも読めるようになるといいなぁ。。。もっとみる▼いいね
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No. 1えぐられマンガ!ネタバレ2025年4月26日このレビューはネタバレを含みます▼ 心がえぐられます。良い意味でも、悪い意味でも。。。ほんとに、どうして毎回こんなすごいストーリーを思いつくのか、そして、こんなエピローグにたどりつくのかと、清水先生の容赦のなさにガツンと叩きのめされる感じです。
『season 0』のサブタイトルになっていますが、薪と鈴木の出会いを描いた前日譚は1巻の『創世記』のみで、2巻の『原罪』からは前作の続編となっています。『第九』が全国展開して、前作の中心メンバーがそれぞれ責任者となってバラバラに配属されているので、出番が少なくなって少しさみしいですが、薪と青木の関係は相変わらずで安心(?)です。
2巻、3巻の『原罪』は犯人にけっこう感情移入してしまいました。動機も理解できる。でも、やり方と後始末がマジで。。。絶句です。しばらく外食が怖くなるかも(苦笑)
『増殖』からの『悪戯』はいろいろと考えさせられました。宗教の洗脳の仕方にゾッとするし、現実とリンクしていて怖いくらい。特に子どもたちに悪意を芽生えさせるというか、植えつける方法が。。。競わせたり、あからさまにひいきしたり、序列をつけて子ども自身を支配者にしたり最下層を作ったり、秘密の共有や、罪悪感による縛り、などなど。。。怖くて直視できないくらいだけど、こういうシステムを知っておくのは大事だと思いました。『知っている』だけでも、少しは闘える!!…はず。。。(弱気)
本作を読むと『死者の記憶を映像として取り出せる』技術が現実にあったらどうなるだろう、とつい考えてしまいますが、やっぱりどう考えても『ディストピアだな』という結論にたどり着きます。犯人が捕まることや冤罪が少なくなるというメリットを差し引いても、プライバシーの問題や映像が流出した時のリスク、それからなにより、捜査員たちの負担を考えたら、絶対、なくていい!!世の科学者のみなさん、お願いなのでそんな技術、生み出さないでください!!!
重くて、エグくて、人間の悪意にさらされ続けるようなストーリーの中で、薪さんと青木の存在が救いになります。お願いだから幸せになって!世間一般の幸せじゃなくてもいいので、とにかく、2人が幸せだと思える結末を願ってやまないです。 -
Vtuberに興味がなくても!ネタバレ2025年4月26日このレビューはネタバレを含みます▼ Vtuberをまったく知らない自分でもハマりました!メインの2人のキャラが絶妙!!そしてVtuberやネット配信を美化しすぎず、かといって生々しすぎず、ファンタジーとリアルのバランスがちょうどよくて安心感がありました。
受けのマヨ(真夜)は『まひる』というVtuberをやっていて、『夜』と『ひる』という名前の対比のように、ネットではポジティブなキャラなのにリアルではネガティブな性格で、そのギャップに自分でもちょっと苦しんでいるというキャラクター。攻めの荻野は献身的なマネージャーで、『まひる』のこともマヨのことも褒めて伸ばして大事にして、仕事だけでなくプライベートのメンタルケアもしてくれて。
こう説明すると、なんだかありがちなキャラっぽく思えるかもですが、どちらも一癖あって、そこがいいスパイスになっていると思います!
マヨはパンクっぽい見た目とちょっとクチが悪いところがいい!!ピアス穴ボコボコで、ピアスを開けることが自傷行為になっていて、まさに潜在的なM!笑
荻野は陽キャの中にちらちらと狂気がひそんでいるのがいいですね!笑 あとスーツに隠れた筋肉!!『爽やか』と『S』がこんなにうまく同居するなんて、すごい!笑
2人とも基本的に素直で、お互いを大切に思っていることは読者には伝わっているので、変にこじれすぎず安心して読めました。先にカラダの関係から始まって、徐々に気持ちをすり合わせていくという展開なので、ベッドシーンは多めかも?(なのでR18バージョンもオススメです!笑)
そして。。。『受けが攻めを好きで振り回されてると思いきや、実は攻めの愛が重い』展開、大好物です!!!!笑いいね
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宝探し!2025年3月28日1話からすごく引き込まれます!登場人物の魅力や舞台となる質屋さんの説明、そしてストーリーの核となる『謎』が端的に描写されていて、読みやすいのにぐいぐいと引き込まれる力があります。
二ノ宮先生の作品の魅力のひとつは、やっぱり『濃い』キャラクターたちだと思うのですが、『濃い』のだけどギリギリ現実にもいそう!というバランスがすごい!今作も「宝石のオーラが見える」という志のぶですが、『見えることが当たり前』というあっさりとした態度なので、「あやしい」と思うより「そういう人もいるかも?!」と思わされます(笑)
もうひとつの魅力はキラキラな宝石たちです。これはほんと、カラーで見たい!!自然と宝石にくわしくなれるくらい、知識も豊富です。それに、宝石という言わば『宝物』にまつわる謎や、思い出や、関わる人の思惑などが絡み合ってストーリーが進んでいくので、ミステリ的な楽しみや人間ドラマがあって、先が気になります。
それと、質屋さんという舞台がすごく興味深いです。フリマアプリなどで素人が個人で売り買いできるようになってしまった今だからこそ、プロの鑑定人さんたちの知識のすごさがよりわかるというか。質屋さんってけっこういいシステムだと思うので、見直されるといいなとも思います。もっとみる▼いいね
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深淵をのぞく時…2025年3月28日マンガ界の最高傑作のひとつだと思います。ストーリー、絵、キャラ、すべてが完璧かつ絶妙なバランスで成り立っていて、ケチの付け所がない!
ただ。。。万人にオススメできるかというとそうではなく。ストーリーも絵も本当にリアルで残酷で繊細で、『人間の業』を描いているので、メンタルが万全でない時に読むと深淵にひきずりこまれてしまうので、ご注意を!(本当に!)
ジャンルとしては近未来SFミステリ。死者の脳から記憶を読み取れるようになった近未来、それを犯罪捜査に活用する捜査官たちの物語です。
主人公は童顔、美貌の若き警視正・薪と大型新人・青木。2人がバディとなって歴史に残るような凶悪犯罪に立ち向かいます。
「被害者の記憶を見られるのだから犯人なんてすぐわかるでしょ」と思われるかもですが、そう一筋縄ではいかないのが醍醐味!そもそも人の記憶というものが曖昧だったり、犯人が『見られる』前提で工夫して隠したり、時には罠を仕掛けてきたり。ミステリとしても読み応えがあり、毎回真実に驚かされます。
見所のひとつが薪と青木の関係性。天才で暴君、なのに繊細な薪と、誠実でどストレートな青木がだんだんと息の合ったバディになっていく様子や、重くて辛い過去が多すぎる薪にとって、健全な青木が救いになっていく過程が泣けます!
正直、死者の記憶を見れる未来って、すごいディストピアだと思います。。。被害者の恐怖を追体験する捜査官たちは、やっぱり心を病むし、加害者側の記憶なんてもっと怖い…!事件の内容がめちゃくちゃ現実的で実際にあり得そうなので、リアルに想像すると怖くて眠れなくなります(!)でもだからこそ、時に描写される希望や正義や親切がより美しく見えるのかも。
最後に初見の方に向けて、ちょっとした注意を。1巻の冒頭に載っている『1999』はいわゆるプロトタイプというか、本編の前日譚のような位置付けなので、主人公たちは出てきません!次の『2001』からが薪と青木の登場になります。ですが『1999』は1話完結ですごく完成度が高く、まるで1本の洋画を見たような満足感があります!せっかくだったらこちらを映画化してほしかった…!!もっとみる▼ -
ありがとう!!2025年2月28日もう紙の本では(正規で)手に入らないので、ほんとうにありがたいです!
18、20、22、24巻の『特装版』の小冊子をまとめたもので、全91ページあります。少し割高に思われるかもですが、通常版と特装版の値段の差を考えると、まあ、このくらいかな、と。なにより、小冊子だけ欲しい人にとっては電子書籍でこうやって個別に買えるのは、ほんとうにありがたい!!(2回目!笑)
内容としては、『淑女の剣帯』はDXたちの親・ファレルとリゲインの過去の話で、本編と同じクオリティのマンガ形式になっています。
『フィリッチモ』はフィルと傭兵騎士団のお話と、アカデミーの同級生・ワイアットとパーヴェルのお話の2本立て。ワイアット・パーヴェルの方はデフォルメ絵です。
『特別な紅茶』はソニアとチルダのお話。こちらもデフォルメ絵。
『騎士にくちづけ』は王城の馬視点のお話!ほぼ、馬!!(笑)もっとみる▼いいね
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コンプラも推理もアップデート2025年2月20日あの『金田一少年』が37歳になって帰ってくるなんて!ファンの妄想みたいなことを公式がやってくれるの、めちゃくちゃうれしいです!
『金田一少年の事件簿』といえば、吹雪の山荘で〇〇の怪人がトラウマで…!というイメージですが、今作はタワマンが舞台だったり人狼ゲームが出てくるなど、今の時代に合わせた事件になっている回もあります。ですが、ファンにはなつかしい『あの島』や『あのホテル』が再登場する事件もあって、過去作を読んでいる人ほど楽しめるシリーズになっていると思います!
よかったのは、金田一少年がちゃんと大人になっていて、セクハラをする側ではなく、コンプライアンスにおびえる側になっていたこと!
少し残念だったのは、相棒が美雪や剣持のおっさんや明智さんではなく、会社の部下の女性になっていたこと。。。まあ、明智さんは偉くなりすぎて現場に出るのは不自然だし、おっさんは定年だし、美雪は。。。いろんなサプライズのためにあえてってことだったと思うので仕方ないですが。。。やっぱり探偵の相棒って大事!!
なんとなく、勝手な印象ですが、今作、両先生方の集大成みたいなところがあるなぁと。スピンオフ作品『犯人たちの事件簿』を逆輸入したような犯人視点の事件があったり、『オリンパス12神』は『探偵学園Q』の犯罪組織『冥王星』っぽさが受け継がれていたり!個人的には『探偵学園Q』も好きだったのでうれしいです!もっとみる▼いいね
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ノイジールームメイト ~家ナシになったのでイケメンと怪異つき物件で同居始めました~
美麗なキャラが日常系怪異を解決!2025年2月9日BLとしても、ホラーとしても、初心者にオススメな作品です!
まず、絵が美しい!キャラがみんな美形で、全身絵もバランスよく、指先などのパーツ絵も繊細できれい。
BLとしては、メインcpの虹生(にじお)と旺介(おうすけ)、サイドcpの鷹雅(たかお)と天(てん)が登場しますが、メインの2人は出会い→同居人兼仕事仲間として信頼→恋愛として意識。。。と段階を踏んでいるのでなかなかくっつきません(笑)反対にサイドの2人は登場時点ですでにくっついているので、こちらはこちらでもう安定してしまっています。なのでBL上級者(!)の方にはちょっと物足りなく感じるかもです。ですが、初心者の方には過激な描写が出てこないので入門としてオススメですし、一周回ってくっつく前のもだもだが見たいんじゃーーーという方にもオススメ!笑
ホラーとしては、なんと言っても、怖すぎないところがいい!!(笑)基本は物件モノというか、問題のある部屋や場所に赴いて怪異の問題を解決するという感じです。メインどころの座敷童やこっくりさんなども出てきますが、怪異や幽霊がけっこうコミカルで、人間くさいのがおもしろい!
ひとつのエピソードが4、5話で完結するので、テンポよくすっきり解決してくれるのもいいです!もっとみる▼いいね
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兄弟制度のあるヤンキー学園で、今日も契りを迫られてます【電子単行本】
お兄様…!ではなく、兄貴!!2025年1月31日お嬢様学校の姉妹制度、ならぬ、ヤンキー学校の兄弟制度?!と思いながら読み始めましたが、お兄様…!ではなく、兄貴!!なのがいい味出してます!(笑)いわゆる『盃を交わす義兄弟』の学校版というか、青春版というか。青春と戦いとエロという三本柱(笑)がきれいにまとまって、謎の疾走感でするする読める作品です!
主人公は兄弟制度にトラウマを持つ攻めの本堂と、制度に憧れを持つ謎多き新入生受けの黒須。「アニキになって!」「いやだ!」から、受けを守るために「しょーがねーな」と言いつつ兄弟宣言し、なんだかんだと本当に兄弟の契り(!)を結んでいくというストーリーです。
『兄は弟を守り、弟は兄を信じるべし』がモットーですが、受けが攻めに一方的に守られる関係ではないのがいいです!受けの黒須は、外見は華奢でかわいい系なのですが、実は…という展開!主人公2人ともスッキリハッキリした性格なので、誤解や嫉妬があってもあまりこじれずに進んでいくし、トラブルには2人で立ち向かっていくのがすっきりします!もっとみる▼いいね
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お前のほうからキスしてくれよ【単行本版(電子限定10P有償小冊子付)】
ゲイとノンケの両片想いネタバレ2025年1月24日このレビューはネタバレを含みます▼ 大きな事件もなく、わかりやすい当て馬もいないし、ゲイであることを過剰に敵視する悪者もいなければ、めちゃくちゃ物分かりのいい味方もいない。。。ただ、同期のリーマン2人が恋愛に悩むだけなのに、なに、この素敵な物語!!キャラやストーリーがしっかりしていれば、飛び道具的な仕掛けはいらないということを思い知らされました!
主人公は攻めのクールな経理マンでゲイの上野、受けの人懐っこい営業マンでノンケの神田。ゲイであることを知った上で、神田は上野の家に入り浸っていて、この、ギリギリのバランスの上に成り立っている友人関係から、物語はスタートします。
ゲイとノンケ。友情と恋愛。そのあいだで悩む描写が、攻め・受け両方の視点で展開され、読者だけが双方の気持ちを知っていて、じれじれ、ハラハラと両片想いを応援することになります(笑)
よかったのは、最初の攻め視点の描写では、受けはノンケ全開の無警戒&デリカシーなしで。。。と思わせておいて、実は!という、どんでん返し!!攻めが警戒させないためによく言うセリフ『お前のことはタイプじゃないから』から、ノンケの受けが攻めを意識していく過程が自然で、特に、上野の好きな芸能人に寄せるためにパーマしちゃう神田がかわいすぎる!
それから、「これは名セリフだ」と感動したところがあって、告白されても『ノンケ』だという理由でそれが信じられない上野に向けて、神田が「お前じゃない男と付き合うでもして一生かけて証明すればいい?そんで生まれ変わったらお前に好きになってもらえんの?」。。。これは全ゲイとノンケのcpに送りたい言葉ですよ!! -
うれしい!2024年12月24日ミユキ蜜蜂先生といえば、少女マンガの大ヒット作『なまいきざかり。』の作者様で、こちらの作品のファンとしては、『まさかBLを描いてくれるとはっ!』と驚きとともにうれしかったです!
しかも、ちゃんとBL!受けのコが女の子に見えるとか、男女のカップルでも成立するやん、みたいな内容ではなく、ちゃんとBLなのがうれしいし、かつ、ミユキ先生の作風が失われていないのがすごい!!
主人公は女の子にチヤホヤされたい受けの廉と、自然体でいい男の攻めの一清。男同士でつるんで仲良くしていると、周囲の(腐)女子たちがキャーキャーしてくれることに気づいた廉が、一清とわざといちゃいちゃして営業BLをしているうちに、営業じゃなくなっていって。。。という展開です。
すばらしい(笑)のは、がっつりラブシーンを描いてくれているところです!!少女マンガをメインに描いているマンガ家さんがここまでがっつり描いてくれるの、すごい!ありがたい!!(笑)特に背中が美しい裸体をしっかり目に焼きつけました!!笑
攻めの一清はマンガ界あるあるの最強糸目開眼系(笑)なので、お好きな方は、ぜひ!もっとみる▼いいね
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(いい意味で)思ってたのとちがう!笑2024年12月23日ダイビングを題材にした青年マンガということで、読む前はエロ押しだろうと決めつけていたのですが…いやいや!笑いと青春、友情と恋愛のごった煮!!まさか感動させられるとは思いもよりませんでした!
基本はラブコメ(だと思う)ですが、そこにアルコールとスキューバダイビングを足すことで唯一無二の仕上がりになっています!『酒とダイビングなんて合わせちゃダメでしょ』と思われるでしょうが、本作のいいところはそこをきっちり分けているところ。ダイビングシーンは本当に真面目で、器具の操作や技術も学べるし、海の中の美しい描写に息を呑みます。そしてその感動を台無しにする(笑)飲み会の惨状!!あれ?これ、ダイビングマンガだっけ?飲み会マンガだっけ??と思うほど、お酒は重要なキーワード(笑)になっています。大学入学をひかえている高校生たちは、ぜひ、このマンガを読んでアルコールの怖さを学んでほしいくらいです(笑)
と、ここまでのあらすじでは『笑い』はあっても『感動』はないだろうと思われそうですが。。。あるんです、感動。主人公・伊織と、オープンオタ・耕平が時々ほんとにいいこと言うんです!この2人は一生懸命な人をバカにしないんです。友情でも恋愛でも趣味でもなんでも。
意外と(笑)女性にもオススメです!下ネタ多いですが、セクハラっぽくない下ネタというか、作者さんがそのへんのバランスをちゃんと考えてるなというのが伝わってきます。ヒロイン候補のケバ子(!)の描写が特に、エロアイコンとしての女性ではなく、ちゃんと1人の人間として魅力的なのがいいです!!もっとみる▼いいね
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天才に愛されるって大変!2024年11月28日頼長先生の前作『引き摺るほど与う』がめちゃめちゃ好きで(単行本化、待ってます!)、今作品も迷わず『買い』!こちらもすごくよかったです!!
注意点としては、(3巻時点で)1巻は天木×ハルcpが中心ですが、2巻・3巻は主役が交代して、天木やハルがほとんど出てこない点です。ちなみに2、3巻は出水の元カレ・陽介×玉森(+東間)cpで、3pやヤンデレにもご注意を!!
ストーリーは最先端の生体研究機関『研究特区』を舞台にした、研究者たちの人間模様です。電子医療や人間を生きた薬にするなど、近未来的で危うい世界観が楽しい!その特区で特に優秀な『主席』が5人いて、その内の3人が、1巻の攻め天木と、2巻の受け玉森・東間で、全体を通して『天才に愛されるって大変!』という展開です(笑)そして『天才に愛されるにも才能がいる!』とも。ぶっ飛んだ天才たちは愛情表現もぶっ飛んでいて、ハルと陽介がそれとうまくつきあっているのを見ていると、2人もすごいな、と(笑)それぞれの思惑が、研究面でも恋愛面でも複雑に絡み合っていて、謀略を読み解くのも楽しいです!
頼長先生の絵は、すごく丁寧に描かれているなというのが伝わってきて、こちらも丁寧に読みたくなります。1巻は表紙通りでろでろに甘やかされる感じで、胸やけするくらいケーキや生クリームが舞い踊っています(笑)が、2巻からは雰囲気が打って変わり、陰影が印象的なダークな描写になるのがすごい!あと、天木のビジュアル!!ピンクのぱっつんヘアをあんなにかっこよく描けるの、すごい!笑
キスシーンやベッドシーンも丁寧で、愛情や快楽が伝わってきます。構図や視点もわかりやすく、かつ、多彩!髪の毛の流れ方、手の置き方、足の角度などなど、細かいところまですごくきれい!!
一応、3巻で一区切りっぽいですが、まだまだ世界が広がりそうな怪しい話題が出てきたので、続いてくれるならうれしいです。
最後に、叫びます。白衣萌え!!笑もっとみる▼ -
3話まで読んで!!2024年11月28日大麦こあら先生!ずっと気になっていたマンガ家さんで、本作も連載初期から『1話試し読み』で読んで「哲学とはまたいい切り口!」と思ってはいたのですが……1話だけだと「主人公の2人を好きになれるかな」とちょっと不安で。だって、受けの能美先輩はヒモ体質でギャンブラーだし、攻めの瑛人はモラハラっぽいし。。。
ですが!シーモアさん、ありがとう!!一時期3話まで試し読みできる時があり、それを読んで単行本購入を決めました!結果、最高でした!!!
3話で一気に2人の印象が変わります。3話の終わりの方のあのセリフ!!瑛人の言葉に、能美先輩とシンクロしたようにキュンとし、能美先輩の返しに、今度は瑛人とシンクロしてキュンとしてしまいました!
正反対に見えた2人が『哲学』という共通項で理解し合い、惹かれあっていく様子が自然で、素敵です。あまり大きな事件もトラウマもなく、どこにでもいそうな大学生の日常を描いているのに、すごくドラマチックで心に残る物語です。
身体の関係から始まり→お互いちょっといけすかない期があり→あれ?実はこんなかわいいところが?!に気づき→恋愛未満時期を経て『好き』を自覚→『好き』だからこその葛藤・逃げ・暴走→やっぱり…!!という、恋愛の醍醐味をすべて味わえるような展開になっていて、満足度MAXです!笑
シーモア限定マンガもえっちありで短くても満足感があり、光文社さんの特別付録の哲学書案内もおもしろいので、断然、単行本版をオススメします。
【追記】温泉旅館の番外編は18ページほどに笑いあり、意外な一面あり、えっちアリとまとまっていて、買って損はないと思います!そして『続編決定』のお知らせに、歓喜!!!!もっとみる▼ -
『知る』ことが第一歩2024年11月28日『精神科』のハードルを低くしてくれる、今の時代にこそ必要な医療マンガだと思います。
この作品のいいところは、偏っていないところだと思います。患者本人の辛さの描写はもちろん、家族や友達や同僚といった周囲の人たちの苦労も描いてくれるし、いい医者もいれば悪い医者(というか、合わない先生)もいることや、治療も合う・合わないがあったり、解決法もいろいろで、うまくいくこともいかないことも描いてくれています。
どのエピソードもすごく勉強になるし、知ることで安心できるような気がします。『自分がなったとき、こんな方法があるんだ』『こうなったら危ないサインかもしれない』『ちゃんと治療法や対策法があるんだ』と思うと、何も知らない時よりは戦う準備ができるのかな、と。
中でも印象的なエピソードは、障害者雇用を描いた回です。患者側の視点だけでなく、直接の部署の上司の視点もあって、綺麗事だけでない現場の苦労を見せてくれます。本来のバリアフリーやらインクルーシブやらは障害者や少数者だけでなく、誰もが生きやすい社会を目指すもののはずが、今はどこか・誰かに苦労を押しつけているだけに見えます。このエピソードのように、お互いが『楽』になる解決法を、面倒くさくても時間がかかっても見つけていけるといいなと思います。もっとみる▼いいね
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むしろ、なんでダメなの?!2024年10月31日と叫びたくなるほど、コウには日高しかいないと思うんですけど!!。。。でもここで簡単にくっつかないのがリアルなのですよね。。。BLばっかり読んでると好きなら簡単にセクシャリティの壁くらい越えられそうに思ってしまうけど、ゲイの人と同じくらいストレートの人にだって高い壁があるんだなと思い知らされます。
STAYGOLD前作をふくめて、これはBLという枠におさまらない人間ドラマなのだと思うので、BL脳(笑)で読むとちょっと肩透かしをくらうかもしれません。けっこうモブというか、周囲の女性たちを通して見たメインキャラみたいな描写も多いので、そのあたりは好き嫌いがあるかもです。もっとみる▼ -
幸せに浸りたい時に!ネタバレ2024年10月31日このレビューはネタバレを含みます▼ ただただ幸せ気分に浸りたい時に繰り返し読んでます!寝る前とかオススメ!!きゅんきゅんしてほわほわで眠りにつくのが最高です(笑)
メインキャラは攻めの裏川忍と受けの表屋ヒカル。サブキャラ少なめでメインの2人に集中できるのがうれしい!名前の通り、忍は会社ではわざとモサい格好をして目立たないように忍んでいて、ヒカルは女子社員にプリンスと呼ばれて目立つナルシスト。どちらも少しクセのある性格で、ヒカルはノンケなのに『いい男は男にもモテる』ことを証明するためにゲイバーに行くナルシストっぷりで、忍は忍で、そんなヒカルの思惑に気づいて弱みを握るために近づく計算高さがあって、ともすればイヤなヤツっぽくなりそうなのに、むしろどっちもかわいくなっていくのがすごいです!
ストーリーとしては、ヒカルは相手が同僚の『裏川』とは知らないままゲイバーで出会った『忍』に惹かれていき、忍はいけすかない同僚の弱みを握るつもりがだんだんと素直なヒカルがかわいく思えてきて。。。お互いに最初の思惑と全然違う方へいってしまって、相手を溺れさせるつもりだったのに気づけば自分が!というのがまさに恋!!って感じです(笑)『忍』の正体をめぐるすれ違いが1巻のメインになりますが、忍もヒカルもなんだかんだ自分の気持ちに素直だし、ちゃんと言葉で話し合えるオトナな社会人なので、変にこじれすぎないのがよかったです。
2巻は恋人になった2人が互いのコンプレックスや私生活を少しずつ知っていく、ラブときゅんしかないすばらしい構成になっています!!1話1えっちなのもありがたい(笑)
にやま先生の描く美しい筋肉と、それを隠すスーツやニットがたまらん!!です(笑)特に忍の腹筋と首!ヒカルの腹筋とふともも!!受けのヒカルもけっこうがっしりした体格で肉厚に描かれているのがいいです!えっちの時の絡みというか、男性2人のからだが折り重なった時の体勢がリアルかつ読者にわかりやすいのがかなりすごいです!
そして最後にこっそりと。。。(オトナのみなさん、R18版がありますヨ) -
これこそ多様性?!ネタバレ2024年10月30日このレビューはネタバレを含みます▼ 登場人物たちの動物っぽさと人間っぽさが絶妙で、ファンタジーとリアルの狭間で現実社会の問題点や自身の心理などを考えさせられるような作品です。
メインキャラはハイイロオオカミのレゴシとウサギのハルとアカシカのルイ。肉食獣と草食獣の共生の象徴のような学校・チェリートン学園で、アルパカのテムが食殺される事件が起き、肉食と草食の間の友情や恋愛は成立するのか?といった悩みに翻弄される、青春群像劇です。
レゴシがオオカミ、ハルがウサギということで、2人の関係がただの雄雌(男女)ではなく、肉食草食の問題が立ちはだかり、そもそも恋愛なのか食欲なのかと悩むことになるのですが、これって、人間にもけっこう当てはまるというか。。。愛情なのか?支配欲なのか?と考えてしまいます。
おもしろいのは、現実社会のような弱肉強食ではなく、草食が頭脳プレイや組織力、社会性を生かしてトップに立ったり、肉食の中にもいろんな考えがあったり。あと海洋種はまた全然別のコミニティーを築いていたり、クマなのに笹しか食べないパンダの特殊な立ち位置や、毒を持つ爬虫類が差別されていたり。。。
それからリアルなのが、ハーフの子どもの問題です。肉食と草食の共生をうたいながら、大人の社会では仕事や居住区がはっきり別れていたり、結局、同種同士で結婚して子どもを作るのが『美しい』『正しい』というような価値観があったり。
でもやっぱり最終的に思ったのは、肉食と草食という大きな主語を使うのではなく、レゴシとルイ、レゴシとハルといった、個人と個人の関係を良好に保ち、それをどんどん広げていくことが差別をなくす最短の道なんじゃないかな、と。
…なんて書くと、なんだか説教くさい難しい作品のように思われるかもですが、もふもふキャラたちのかわいさ、かっこよさも楽しめるし、恋愛も友情もきゅんきゅんさせてくれるし、バトルシーンは迫力があるし、主人公のレゴシが天然でくすっと笑えたり、誤解されて笑ってしまったり(笑)純粋に楽しい作品なので、ぜひたくさんの人に読んでみてほしいです!!いいね
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お仕事BL2024年9月28日BLとしてももちろんおもしろいのですが、お仕事マンガとしても楽しめる作品だと思います。
舞台となるのはデパートのコスメ売り場。コスメ販売員を美容部員(BA)ということも初めて知りましたが、そういえばこの人たちはデパートの人ではなくそのコスメブランドの所属なんだな〜と。それから、ブランド所属のメイクアップアーティストさんもいるんだな、とか、ショーのためのメイクさんもいるんだな、とか、初めて知ることもいっぱいでした。
主人公2人は数少ない男性BAで、受けがまじめで仕事に誇りを持っている先輩・間宮棗、攻めが生意気な人生イージーモードの後輩・佐橋斗真という王道cpです!攻めの斗真が、棗の性格や仕事への向き合い方に影響を受けて、どんどん変わっていくのがいいです!お互いの仕事を尊重していて、お互いに尊敬しあっているという、いい関係!!
既刊9(2024/09/27)と長編になっていますが、長くなってもマンネリにならないのは、恋愛の進展と仕事のキャリアアップが2本柱で進んでいくからだと思います。同僚として相手に嫉妬したり、恋人だからこそ応援できないことがあったり、でもやっぱり、恋人で尊敬する同僚だからこそ応援したいとなる描写が、自然で感情移入できます!
恋愛パートについては、最初が『ちょっと無理やりなカラダの関係から』なので、地雷の方はご注意ください。もっとみる▼いいね
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ねこ好きにはある意味ツライ…!2024年9月26日タイトルと表紙の通り、ねこがラーメンを作り、ねこが接客し、ねこが経営するお店、それが『ラーメン赤猫』です。ねこ好きには天国のように思えますが…ある意味ツライ!なぜなら、どんなに行きたくとも、現実にはどこを探してもこんなお店ないんですもの…!!泣
世界観としては、異世界のファンタジーというわけではなく、ほとんど現実の現代のような描写で、ねこが話し、働いているというその点だけが現実離れしています。なので最初は「ファンタジー?お仕事モノ?それともねこマンガ??」と迷いましたが、全部ひっくるめて、ただ癒されればいいという結論に落ち着きました(笑)
ねこ好きにオススメできるのはもちろんですが、お仕事モノとしても楽しめると思います。お店のコンセプト、宣伝の仕方、いいお客さんに来てもらうには?、反対に迷惑なお客さんの対処は?といった接客業あるあるの描写に「うんうん」とうなずき、「こんなお店に行きたい」と同時に「こんなお店で働きたい!」とも思える対応にスッキリします。もっとみる▼ -
男子高校生たちがかわいい!2024年8月31日イケメン一途なDK×小動物系はっきりDKの王道青春BLです!
CPとしてはイケメンでモテモテで他の人には塩対応の攻めが、感情豊かではっきりしたフツメンの受けだけを溺愛という、超王道!こういう組み合わせって、男女だと「ふっ…そんなわけねーだろ」とひねくれた見方をしてしまいますが、BLになるととたん「うんうん、だよね!」と大好物になってしまう不思議…(笑)
ストーリーも王道なので、安心して楽しく読めます!!攻めの告白→受けがドッキリだと勘違いでOK→外堀から埋められ→受け「別れる」攻め「別れない」→次は女の子たちの告白をかわすためのカモフラージュだと受けが勘違い→それに乗る攻め。。。という流れで、両思い前に付き合うことになってるというニヤニヤする展開です。
攻めも受けもその友だちたちもみんないい子だし、受けがちゃんとはっきり言えるコなので、ウジウジモヤモヤすることなく、スパーンと進んでいくのが気持ちいいです!!もっとみる▼いいね
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霊的な怖さと人間の怖さと…2024年8月29日怖いです!
ホラー好きなのですが、怖かったです(大事なので2回書きました 笑)
本作、本屋さんで最初に見た時はBLの棚にあったので『BLメインのホラー風味』くらいかなと軽い気持ちで手にとって…いい意味で裏切られました!!でも私は結果ホラー好きだったからよかったのですが、苦手な人が同じように勘違いしないために、はっきり言います!BLでも『霊感エンタメ』でもないです。がっつりホラーですので!!!お気をつけて!!!!
本作でのいわゆる幽霊は、『恨みを持って亡くなったかわいそうな人の死後の姿』というより、生きている人間には理解不能な異物として描かれているように思えます。そしてその幽霊の怖さと、その霊的なものさえもお金もうけや宗教に利用しようとする人間の怖さを同時に描いています。
とは言え、ただ怖いだけでなく、三角と冷川のバディものとしてのおもしろさや、幽霊が見えることで普通には生きられなかった人たちの苦悩や救済、助けてくれる『普通の人』など、人間模様も見どころのひとつです。もっとみる▼いいね
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筋肉=魔法?!2024年8月28日魔法が当たり前の世界で、魔力がない主人公が筋肉を武器に生き抜く!と聞くと魔法vs筋肉という感じがするけれど、読んでいるとだんだん、筋肉=魔法、鍛え抜いた肉体はもはや魔法なのでは?!と思えてきます(笑)
魅力的なのはなんと言ってもキャラ!おじいちゃんとブラッドさんがいつの間にかいいコンビになっていたり、シスコンキャラや腹黒女子などよくあるキャラだと思いきや、主人公マッシュと絡むとみんな思ってもない方向へ飛んでいったり(笑)
絵は序盤、デフォルメされているシンプルな感じで、ギャグテイスト向けなのかなと思っていましたが、戦闘シーンでは迫力がある絵に、女の子はかわいく、イケメンはイケメンに(笑)描き分けられているので、学校生活が始まってキャラがそろうまで読み進めてほしいです!もっとみる▼いいね
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激重なのにくどくないネタバレ2024年7月31日このレビューはネタバレを含みます▼ まじめ教育実習生×不良DKからの、先輩先生×後輩先生になった再会ラブです。シリアスとギャグのバランスが絶妙で、攻めがかなりの執着激重ストーカー妄想気質(笑)かつ、受けも無自覚ドMの真面目なのに流されやすいという、ともすればドロドロのエロ特化になりそうなところを、さわやかでかわいい感じに着地させているのがすごいです(笑)
ベッドシーン多め。最初は少し無理やりというか、受けが流された感じでカラダの関係から始まります。SMですが痛い・苦しい系ではなく、言葉責め、拘束、恥ずかしがらせたいという愛アリ系です。
『DK小田切くんの片思い日記』は単行本には収録されていないようで、残念!めちゃくちゃおもしろいので、ぜひともそちらも配信してほしい!!いいね
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人間vsG…永遠の闘い2024年7月30日初めてあらすじを読んだ時はとんでも設定だとぶったまげましたが、まさかこんなにシリアスでリアルでおもしろストーリーに持っていくとは。。。さらに脱帽です(笑)
敵の黒いヤツのことはとりあえず置いておいて(笑)魅力的なのはまずキャラ!訳アリばかりが集まっていて、重たい過去があったり、家族や国を背負っていたり、応援したくなるキャラも多いですが、逆に、地球では道を外れたり、うまく生きられないような人たちが火星では活躍したり、仲間となったりするのもおもしろい!
それとなんといっても、M・O(モザイクオーガン)手術!こんな生物がいたんだ!とか、身近な生物の意外と知らないすごい特色を教えてくれたり、生物学的な楽しさもあり、こんな小さな生物が人間大になったら?というSF的な楽しみ方もできます。
そして誰もが気になる(笑)敵についてですが、ヤツらを嫌いな方にもオススメできるかというと。。。微妙ですね!私ももちろん嫌いですが、本作で敵を知り、弱点を知ることでちょっとだけ冷静になれた気はします(笑)とりあえず、ヤツらはでかくなろうが人型になろうが生理的嫌悪は変わらないということだけは確かです!!!もっとみる▼いいね
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リーマン同士の両片思いネタバレ2024年6月29日このレビューはネタバレを含みます▼ 攻めはゲイできっちりした経理マンの上野。受けはノンケで大雑把な営業マンの神田。社内ではあまり仲良くないと思われている2人だけど、実は上野の家に神田が入り浸っていて。。。でも、『まだ友だち』という段階から物語はスタートします。
一見すると、ゲイの上野のほうが神田のことを好きで、いろいろと無自覚な神田に振り回されているように見えて、実は。。。という展開がいい!!上野の好みのタイプに合わせてパーマをかける神田がめちゃくちゃかわいいです!
ゲイとノンケという考え方や立場の違いですれ違うというのはBLあるあるですが、本作は流れやセリフが自然で、すごく共感してしまいました。特に、ノンケである神田の『好き』を信用できない上野に、神田が言うセリフが…!!キュンですよ!!両思いになってからの上野のちょっとした変化も、キュンキュンです!!笑いいね
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コンプレックスと衝動2024年6月29日男子高校たちの青春がまぶしい!笑
受けは自分の体格にコンプレックスを持つ善次。攻めは野球部ピッチャーの花岡。善次にとって花岡は憧れと同時にコンプレックスを刺激される存在で、花岡からすると、学校で浮いている自分にも普通に接してくれる信頼できる存在で。そんな2人が次第に距離を縮めていく過程が丁寧に描写されています。
祖父の理想になれないことで悲しむ善次や、周囲の雑音がわずらわしくそれをストレートに態度にしてしまう花岡。大人から見れば「そんなことで」だし「もうちょいうまく立ち回ればいいのに」だけど、それを悩むのが青春の醍醐味という気もします!
それにしても!おじいちゃんはちょっと善次に甘えすぎです(怒)唯一の家族だと思ってあぐらをかいていると、そのうち花岡に完全に持っていかれますヨ!もっとみる▼いいね
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『猛男』を知らないなんてもったいない!2024年6月28日このマンガは何と言っても主人公『猛男』の魅力満載!タケオを好きになるためのマンガと言っても過言ではない(笑)
ジャンルとしてはラブコメで、ヒロイン『リンコちゃん』との出会いによって物語は動き出しますが、同じくらい、幼なじみの『スナ』こと砂川くんとの友情も大事な柱となって進んでいきます。
このスナ、イケメンで冷静でいつもタケオをフォローしてくれる、まさに少女マンガのヒーロー的なキャラなのですが、彼が主人公の親友ポジションというのが本作の1番の特徴かも。スナがいるけど、やっぱり主人公はタケオしか考えられない!スナがタケオのいいところを引き立たせ、タケオがスナのいいところを引き出す、とてもいいコンビです。
けれど決してBL展開にならないのがいい!リンコちゃんが邪魔にならず、むしろ不思議なトライアングル(いわゆる三角関係ではなく)で安定するのがおもしろい!
キャラはこの3人がメインですが、スナのお姉さんや同じ大学の織田さん、タケオのお母さん、お父さん、タケオやリンコの友達などおもしろキャラがいっぱいです。
大きな事件が起きるわけでも、じれじれの恋愛展開になるわけでもなく、本当に日常で身近な場所で話が進んでいきますが、タケオがいるだけですべてがドラマチックに!(笑)
タケオのビジュアルからイロモノだと思われるかもですが、正統派ラブストーリーかつ、少女マンガが苦手な方にもオススメできる楽しい作品です。もっとみる▼いいね
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八百万の神2024年5月31日日本らしい神様たちの物語。八百万もいて、有名な七福神や菅原道真から、有名な神を騙った貧乏神や無名のヤトがいたり、神話に出てくる国産みの神と元は人間だった神がいたり。そしてその神様たちがみんなすごく人間くさいところも、日本人の神様観に合っているような気がします。
表紙絵は繊細で美しいですが、中の描写はけっこう独特のノリがあるというか、ギャグ描写や若者の自尊心や羞恥心をぐさっとえぐるような描写もあって、ギャップに驚かさせれました。特に序盤は、ヤトに助けを求めた学生たちや雪音(若くして亡くなり、神器というヤトの武器になる男の子)の、思春期らしいちょっと『イタイ』言動に共感性羞恥を覚えて…!モゾモゾするやら、一緒になって反省するやら。。。
中盤からは神様たちが中心になり、神様同士の派手な戦闘や、神様の世界、代替わりなどが描かれます。でもやっぱり、神様は雲の上の完璧な存在ではなく、人間の信仰や思い・願いによって左右されるような、見ようによってはむしろ『弱い存在』として描かれているような気がします。
中心となるキャラは、神様のヤト、人間で幽体離脱するようになってしまった女の子ひより、亡くなってからヤトの神器となる少年雪音の3人です。立ち位置の違う3人が関わり合いながら、お互いを助けたり、成長したり、世界を救ったりする物語だと思います。もっとみる▼いいね
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ギャグ×青春×野球2024年5月31日3つの柱のバランスがすごくいい!第1話を読んで、『パイ毛』がツボにハマった人はずんずん読み進めてください。さらにキレキレになり、お腹が痛くなるくらい笑わせてくれます!でも、ハマらなかった人ももう少し読んでみてほしいのです!!いえむしろ、『パイ毛?なんじゃそりゃ?!』と思った人にこそ、オススメしたいです!いい意味で、裏切られます!
それから、『記憶喪失』という設定に『非現実的な…』とか『ありきたりな設定だな』と冷めた反応をしたそこのあなた!(笑)そんな人にも読んでほしい!この設定からまさかあんなギャグとシリアスを生み出すとは…!!と感動するほどの展開が待ってます(笑)
野球マンガといえば、『1人の天才ピッチャーが弱小高を甲子園へ』とか『ヤンキーたちが更生して』とか『強豪校のレギュラー争い』とか…そろそろ出そろったかなと思っていましたが、『こんな切り口がまだあったとは!』とうなりました。
主人公『忘却バッテリー』の2人は、中学時代に最強バッテリーと言われたピッチャー清峰とキャッチャー要。けれど要が記憶喪失になったことで野球素人となり、野球部のない弱小高へ入学。そこで、中学時代にその最強バッテリーに打ちのめされて野球をやめた山田・藤堂・千早と出会って━━という導入です。山田くんことヤマちゃんが凡人代表、兼、ツッコミ役という立場で読者目線に立って進んでいきます。このヤマちゃんの心の中のツッコミがキレッキレで、数々の名言(&迷言)が生まれていきます(笑)
たぶん今1番『現在』の野球部をリアルに描いているのでは、と思います。高校野球のスカウトの話や、ネットとの付き合い方、送球イップスやいわゆる『素材型』を求める傾向などなど。。。
それから、他の野球マンガではまず描写されない、野球を観にくる謎のオジさんたち(笑)や、野球用具店との関わりや、コンバートのこと、監督の責任などがおもしろくもわかりやすく描かれているのも、本作ならではの特徴だと思います。もっとみる▼ -
すごいの見つけちゃった!ネタバレ2024年4月29日このレビューはネタバレを含みます▼ BL×ヴァンパイア。いい組み合わせですね(笑)
1巻を読んで、即2巻も買いました。そこですでに「名作の予感!」となったのですが、3巻でそれが確信に変わりました!1巻を読んだ方はきっとすぐに続きを読みたくと思うので、既刊まとめ買いの準備をしてから読み始めることをオススメします!
【絵】表紙、めっちゃ好きです。電子で買ってますが、表紙のためだけに紙でもほしいくらい!一枚絵も美しいですが、マンガとしてももちろんキレイです。すごいと思ったのは人種の描きわけ。アングロサクソン系から黒人系(ムキムキ男性もセクシー女性も)アジア系と描きわけながら、みんな魅力的!特に女性陣は幅広い年代を自然な美しさで描写しているところがすごい!男性陣は筋肉描写が好きです(笑)
【ストーリー】現代のヴァンパイアという設定で、血を飲む・噛むことで仲間を増やす・寿命が長い・招かれなければ家に入れない・朝日を浴びると消滅する、といったスタンダードな特徴もありつつ、オリジナルではヴァンパイア同士での結婚のような制度や保護機関のようなものがあったり。まだ全貌は見えていない(3巻時点)感じです。3巻の終わりで急展開を迎え、これからどうなるか想像がつかないので、ますます続きが楽しみです。
【キャラ】メインは受けのエンと攻めのイチイcpですが、サイドcpのウツギと青桐もかなりの重要人物っぽかったり、人間とヴァンパイアのcp、女性同士、別れがあったcpなど人間模様(ヴァンパイア模様?)は複雑に絡み合っています。登場人物は多いですが、みんな個性的かつ素敵なので、ストーリーの邪魔だなと思うことはなく、むしろもっと見たいキャラばかり。
【恋愛】『血を飲む』という行為がもう特別感ありますよね!ヴァンパイアになったばかりのエンを保護したイチイが最初はちょっとその不安につけ込む感じで身体の関係を始めるのですが、軽いノリを装って、実は最初からかなり本気だったというのがいい!イチイがエンを保護して助けたように見えて、エンの世話をしたり純粋さに触れることでイチイのほうが救われていくような関係だと思います。
【こんな人にオススメ】骨太なBLを読みたい方。1巻完結より次の巻へ謎が続いていく作品を楽しみに待てる方。座裏屋蘭丸先生が好きな方、特に『コヨーテ』が好きな方はハマるのではないかと思います!! -
『お気に入り登録』に感謝2024年4月26日ずっと気になっていた作品だったのですが、最後の決め手がなくて寝かせていました。が、ある日、『お気に入り登録』の整理をしていた時に気づいたのです。「ん?この『マミタ』っていう人の作品、いつの間にかめちゃくちゃ登録してるな…」「あれ?この『スーツ』のもこの『窓拭き』のも同じ作者さん?」「ん?よく見るとほとんど全部の作品を登録してるんだけど?!」
ということで、最後の決め手「これはもう『この作品が気になってる』ではなく、『マミタ先生が好き』でしょ」と思い、購入。即、『作家買い決定』!!マミタ先生に出会わせてくれてありがとう!!!
【絵】全身絵のバランスが美しい。スーツ最高。手や腰などのパーツごとの絵も美しい。指先までキレイ!
【ストーリー】完成度高い!一冊で満足。でも続きも読みたいとも思わせてくれる!!起承転結が自然。だけど、導入やきっかけが「おっ!」と惹きつけられる独創性があります。
【キャラ】受け、攻めどちらも本当に身近にいそうで、親近感があり、応援したくなる!どちらも惹かれる理由に共感できて、なにか1つの大きなきっかけというより、小さな好意の積み重ね(仕事のやり取りや、近くにあいさつに来てくれるとか、ささいなプレゼントを大事に扱ってくれるとか)なのがいい!!受けのスズメちゃんは冒頭での部屋着がすべてをさらっていきました(笑)年齢や年齢差を気にして入るけど悲観的すぎないのがいいし、ちゃんと年上らしさが表現されていていい!攻めの慶司は年下部下・メガネ・スーツ男子と萌え祭り!!今時の若者っぽい、俯瞰的で冷めた感じがあって計算高いのかなと思わせつつ、実際は率直で素直ででも年下らしい強引さとか情熱があって。
【恋愛】小物の使い方がいい!メガネを外す仕草、スズメグッズ、普段スーツを見慣れている人が私服になった時の特別感!!『10のこと』を一緒にやりながら慶司がアピールするのですが、1人ではできなかったりおっくうなことを、2人なら楽しんでできるというのは相性がいい証拠と自然と思えました。
それから同僚に関係を知られそうになった瞬間の描写がすごくて、周りと自分との距離がずっと離れていく感じに胸がきゅっとなりました(泣)
ベッドシーンはしっかり結ばれてから。計3回。うち2回は短編のようなおまけのようなかたちですが、満足度は高いです。もっとみる▼ -
ピッコロさん!ネタバレ2024年4月24日このレビューはネタバレを含みます▼ マンガの素晴らしさについては色々な方が語っていると思うので、私は一点突破、『ピッコロさん』中心に熱く語ろうと思います(笑)
ピッコロさんとの出会いは私が高校生の時。少女マンガのキラキライケメンや少年マンガのヒーローを差し置いて、『理想の男性』(ナメック星人に性別はないですが)としてピッコロさんの名前をあげていた私は、自分で言うのもなんですが、見る目があったのではないかと今でも思います(笑)
ナチュラルに「ピッコロさん」呼びしていますが、本当についつい自然とさん付けしたくなってしまうキャラです。
ピッコロさんは『ナメック星人』という宇宙人で、緑の肌とナメクジみたいな触角がチャームポイント。最初は『ピッコロ大魔王』として敵キャラとして登場し、一度倒されて、その後生まれ変わったというか、息子?分身?として若くなって、ちょっといい人になって、実は神様の半身で、ナメック星での戦いで他のナメック星人と融合したり、神様と融合したりして、どんどんいい人になっていって、そのうち共闘したり、悟飯のいい師匠になったり、新しい神様・ナメック星人の子どもデンデのいい保護者になったり。。。
戦闘シーンでは、直情型のサイヤ人たちと比べて、ちゃんと作戦を立てたり、冷静に敵を分析したり、いい解説者になったり、救助もしてくれたり、実は1番オールラウンダーなのでは?!
日常シーンでは、前述のように文句を言いながらもみんなの面倒を見てくれて、意外とコミュ力高くて(笑)
まずそもそも、『ナメック星人』が好きなのかも。。。ビジュアルはナメクジがモチーフになっているそうですが、男女の区別がなかったり、卵を口から生んで生まれ変わる的な子孫の残し方、食事は水だけでも大丈夫とか、ちょっと植物っぽいイメージです。それからドラゴンボールの世界の影の主人公・ドラゴンボールと神龍を生み出すことができるのもナメック星人なので、本当に大事なキャラだと思います!
神様もいいおじいちゃんでいい神様だし、デンデはかわいい!!
1番会いたい宇宙人No. 1がナメック星人です!!笑いいね
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全方位、癒し系2024年4月22日子どもたちはもちろんかわいい。主人公や友だちの高校生たちもかわいい。親世代もおばあちゃん、おじいちゃんも。そして、わんちゃん、ぱんだちゃん、なんならお野菜までかわいい!!
導入としては、飛行機事故で両親を亡くした竜一と虎太郎兄弟が、同じ事故で息子夫婦を亡くした羊子おばあさんに面倒を見てもらうことになって、おばあさんが理事長をつとめる学校でベビーシッター部として働くことになる──こう書くと、かわいそうな兄弟の苦労話だと思われそうですが、湿っぽいのは最初だけ!!もちろん子育ての苦労や兄弟2人きりになったさみしさは描きつつですが、あくまでメインは楽しい学園生活です!
『ベビーシッター部の青春部活モノ』と言ってもいいかも!
キャラも魅力的です。一緒にベビーシッター部をやってくれる狼谷やおばあさんの秘書兼執事兼みんなのお世話係の犀川さん、勘違い連発の犬井先輩、恋愛より友情の女子2人・猪又さんと牛丸さん、グータラ保育士の兎田さん、などなど。。。
中でも1番好きなのは理事長の羊子おばあさん!!『ツンデレおばあさん』の称号をあげたい(笑)口は悪いけど優しく、お金持ちだけど甘やかすだけじゃなく、兄弟2人がこれから自立していけるように鍛えてくれているように思えます。
それから、幼児の行動がリアルなのがおもしろい&「あるある」とうなずいてしまいます!絵はデフォルメされていてかわいいけれど、そのかわいさで残酷なことをやったり言ったりするのもまたコドモというもので。。。(泣)子ども好きな方も、ちょっと苦手という方も、笑えてほろりとできる楽しいマンガだと思うので、オススメです。もっとみる▼いいね
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作品は永遠ネタバレ2024年3月31日このレビューはネタバレを含みます▼ 少女マンガの枠には収まらない、壮大な人間ドラマです。ちょうど思春期に出会って、人間観や恋愛観などいろいろと影響を受けた作品で、今も本棚に全巻(プラスファンブックも)そろっています。
登場人物たちが、とにかく人間くさい!みんな完璧じゃなくて、迷うし間違えるし後悔するし。。。でもその弱さが愛おしいと思えるキャラばかりです。
ストーリーは主人公・杏の成長を見守るというか、一緒に人生を歩むという感じで、恋愛だけではない人間模様が複雑に展開します。母と娘の関係、祖父母と母と孫の家族関係、父親と娘と新しい家族の関係、友だち、幼なじみ、遠距離恋愛、恋愛のライバル。。。この作品で新しいと思ったのは、『恋愛ではライバルだけど友だちは友だち』という関係が成立しているところです。それから、少女マンガではめずらしく、父親と暮らすために遠距離恋愛を選んだり、そして結果、それでうまくいかなかったりがリアル!!
母親の思春期が描かれた短編もかなり衝撃でした。『親にも子ども時代があって、恋愛していたんだな』という当たり前なことを初めて思ったかも。 -
ベストオブ(遅効性)SFマンガ!2024年3月1日「おもしろいマンガ教えて」と言われたら、今1番に名前が挙がる作品です。どんな人にもおすすめできます!
『遅効性SF』のキャッチコピー通り、まず1話、それでハマらなくてもとりあえず5巻!9巻まで読んだら、その後は一気買いへ一直線間違いなしです!!ミステリ好きの方にもおすすめ。点と点がつながる爽快感は、名探偵の推理のように華麗です。
(唯一の弱点は連載ペースがゆっくりなこと。作者様の体調不良で長期休載があり、単行本は年に1、2冊ペースです。せっかちな方は完結してからをオススメします)
『トリオン』という独自の設定により、他にはない頭脳的で多面的な戦闘描写になっています。特にチーム戦においては、先駆者であり最高点なのではないかと思います。今までの少年マンガのお約束だった『1対1の勝負に手を出すやつは卑怯』という価値観をひっくり返し、武器の相性やサポート役、作戦という新しい視点を示してくれました。それと、『トリオン体』!これはもはや発明です!!このおかげでグロい描写を避けつつ緊張感のある戦闘シーンになっているし、利点・欠点を利用した作戦などもすごい!読んでいると、自分も頭が良くなる気がします(笑)
登場人物はめちゃくちゃ多いです。最初は無理に覚えず読み流しても大丈夫!読み進めるうちに自然と覚えます!!推しキャラ、どんどん増えます。
そのキャラクターたちがめちゃくちゃ深いところまで考えられているので、キャラのブレとかなくてスッキリだし、自然に動いているというか、生きているというか。。。『ただの悪役』のような役割だけのキャラがいないのがすごい!
大人たちが『ちゃんと大人』で有能なのが安心だし、敵は敵で事情があり『ちゃんと強い』のも、いい!相手を下げて主人公たちを持ち上げるのではなく、すごい相手を知恵や工夫で乗り切るのは気持ちがいいです。
ちょっと変わった視点で読むと、組織の運営の仕方や人間関係のうまい付き合い方なんかも学べるかも?!もっとみる▼ -
ペルシア世界を冒険!2024年3月1日『銀河英雄伝説』などの田中芳樹先生の原作を、『鋼の錬金術師』などのマンガ家荒川弘先生がコミカライズ!最高のタッグとなっております。
舞台は中世ペルシアを思わせる世界で、本格的な(ライトではなく、激重)剣と魔法のファンタジーです。ヨーロッパでも日本でもない世界観が新鮮!ファンタジーですが、国の歴史や隣国などの設定、王や武人、奴隷などの人間模様、宗教など、土台は本当にリアル。言葉や単位なども細かく設定されているので、それを覚えるまではとまどいますが、すぐに「ヤシャスィーン!」と言いたくなると思います!笑
キャラクターたちも個性的!登場人物は多いし、すぐに退場したりなかなか再登場がなかったりしますが、荒川先生のキャラデザのおかげで覚えやすくなっていると思います。ギーヴとか、ほんと最高!!キシュワードさんも好きだなぁ…!
それから、戦闘シーン・合戦描写がさすがです!わかりやすく、かつ迫力!!軍師・ナルサスの教えは、実際の戦闘だけでなく、私たちの普段の人間関係や仕事にも生かせそう!学びがあります。もっとみる▼ -
長編BL!2024年2月28日山本小鉄子先生の代表作!ラブあり、笑いあり、ほっこりあり、ハラハラあり、ほろりあり、そしてもちろんえっちあり!!ストーリーや登場人物のバランスがよくて、長編になっても飽きない、ダレないのがすごいです。
メインキャラは攻めの警察官・上田と受けのヤクザ・輝。警察官とヤクザでロミジュリのような悲劇に…はならずに、喜劇と天然の応酬で(笑)ヤクザがこんなにかわいくっていいの?!と心配になるくらいです(笑)
ベテランのマンガ家さんらしく、安定感&安心感ばつぐん!BLマンガあるあるですが、長編になるとどうしてもメインcpだけでなくサイドcpや周囲のキャラのサイドストーリーみたいなのが増えてしまって、「いやいや、見たいのはこの2人なんだよ!!」と叫びたくなる時があるのですが(笑 もちろんスピンオフで好きになるキャラもいます)、山本先生はそのあたりのバランスがいいというか、メインキャラとの絡め方が上手くてちゃんと主人公たちが目立ってくれるので、安心して読み続けられるのかな、と思います。もっとみる▼いいね
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おもしろい設定!ネタバレ2024年2月27日このレビューはネタバレを含みます▼ 『褥(しとね)狂い』という設定がおもしろい!この1作だけではもったいないくらいで、ぜひシリーズ化してもらいたいです!
受けは自分で開発しちゃったいわゆる処女ビッ○で、攻めはヤリ○ンっぽいお隣さんで、酔いに任せたワンナイトから関係が始まります。ところが、翌日。。。みたいな!!そんなただれた始まりからは予想できない展開になっていって、エロだけではないストーリーがよかったです!!
『褥狂い』についてはぜひ本編を読んで、謎解きの過程を楽しんでほしいです。いいね
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アップデートネタバレ2024年2月27日このレビューはネタバレを含みます▼ ドラマを先に見ましたが、原作をうまく実写に落とし込んでいて、どちらもよかったです!
主人公は48才の沖田誠。『おっさん』であり『お父さん』であり『上司』である沖田が、LGBTQやメイク男子、韓流、メンズブラなどなど、なんとなくで嫌悪していたことを理解していく、アップデート・成長物語です。
…と、こう書くと「説教くさそう」と思われるかもですが、コメディとして軽やかに描いてくれているし、決して『おっさん』批判ではなくて、むしろ「めっちゃいいお父さんやん!」となります!!
「理解したい」という気持ちの根底には『愛』があるんだな、と思ったし、完全には理解できなくても、そう思ってくれただけで救われることもあるんじゃないかな、と。
『多様性』を『パンツ』に例えたのはまさに!と目から鱗でした。それにゲイに対する偏見にスパッと理論的に反論するのが気持ちよかったです。 -
北海道×動物=傑作の法則?!2024年2月23日動物版法医学!!動物好きな方、ミステリ好きな方にオススメです!そして、佐々木倫子先生の『動物のお医者さん』や荒川弘先生の『銀の匙』をお好きな方は絶対に(独断と偏見 笑)ハマると思います!!
主人公は記憶力抜群の高校生・当麻。少し独特の視点を持っていて、動物の死に触れた際にその動物が最期に何を見たか、何を思ったかという動物視点で謎を追っていきます。当麻といいコンビになるのは、同級生の茨戸。冷静かつ、豊富な知識でサポートしてくれます。他にも茨戸の姉で獣医師の雷火さんや、後に当麻と茨戸が入ることになる大学の先生たち、先輩たち、高校の同級生など、いいキャラがいっぱい出てきます。
その『いいキャラ』たちはある意味少年マンガ的なデフォルメがされているのですが、動物の描写はめちゃくちゃリアル!それがいいギャップというか、バランスというか。そしてストーリーも、人間視点と動物視点ですごくバランスがよくて、『かわいい』だけでも『かわいそう』だけでもなく、リアルな結末の中に希望が描かれているのがいいです。
本作独特な構成として、サブタイトルに動物の名前がつき、1話から数話で完結する章を積み重ねていく形になっています。そしてその章の終わりに時々、本編の時系列とは別に『遠い未来の話』としてその動物の一生や、最期の描写があったり、当麻たちの将来の姿を垣間見せてくれることがあって、それが。。。すごくいい!!章ごとに短編集のように完結してくれるのでスッキリするし、未来を知った上で現在の時系列で彼らを見守るのは、読者だけが秘密を知っているようでニマニマしてしまいます!笑
登場する動物たちは、北海道が舞台ということでならではの『クマ』や『シマエナガ』や『シャチ』などから、『イヌ』や『ネコ』や『ニワトリ』まで幅広いです。そして浅山先生は、動物の表情や目を描くのが上手すぎる!!『えっ?動物に表情ってある?』と思われたそこのあなた!!(笑)読んでみてください、わかりますから。
法獣医学ということで『動物が死ぬところは見たくないな』とか、『動物がかわいそうな目に合うのは許せないっ!』とか思われるかもですが、ぜひたくさんの方に読んでほしいです。『死』を通して『生』を描いているのだと思うし、動物を通して人間を、そして人間を通して動物を描いているのだと思います。もっとみる▼ -
さわやかSM?!ネタバレ2024年1月31日このレビューはネタバレを含みます▼ SMと聞けば『痛そう』『怖そう』『かわいそう』というイメージでしたが、本作はさわやかでかわいい2人で、SM初心者の方にも安心です(笑)
受けの鹿嶋はゲイでドMであることを自覚していて、しかもそれを受け入れているというか、悩んだり自虐的ではないところがいいです!攻めの真田は鹿嶋の顔がタイプ過ぎて暴走気味に心配しつつ、それを逆手に取られて振り回されているところが、いい!
そして2人とも恋愛的には鈍感で、互いに自分の欲を満たしてくれるちょうどいい相手くらいに思っていたら、実は。。。と、いうか、2人ともたぶん最初から好きだったよね?!?!と読者的には突っ込まずにはいられません(笑)
なかなか正式に『恋人』にならないのですが、展開が遅くてイライラするとかはなく、むしろニマニマと『好き』を自覚していく2人を見守りたくなります。恋愛展開はじれじれですが、カラダの関係はサクッといっちゃうので(笑)ありがたい!!!(爆)
長期連載になっていますが、巻ごとに話がけっこうまとまっていて。。。(邪道ですが)私は1巻の後になぜか5巻を読んでしまったのですが、それでも楽しめました!もちろん、最初から順番に読むのがオススメですヨ!!高校生から大学生へ時間の経過とともに、2人の成長が楽しめるストーリーですから!!いいね
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2巻までネタバレ2024年1月28日このレビューはネタバレを含みます▼ ギャップにやられました!
正直、攻めがゲイAVのスカウトマンっていうのはあまりそそられる設定ではなかったのですが、受けが警察官と分かった時点で「これは…!」となりました(笑)
攻めの巳鹿島は細目で人当たりがよさそうに見えるのに、実は手練れで強引っていうギャップ。受けの新田は童顔でちょろそうに見えて、実は腹筋バキバキの警察官というギャップ。2人とも意外で、いい!!
ストーリーや2人の心情が、無理矢理ではなくしっかりとした一連の流れの中で展開していくので、ストーリー重視の方にもおすすめです。スカウトの巳鹿島が新田に目をつけるという出会いは自然だし、共通の話題(マイナーな小説家)で釣って警戒を解くというのは巳鹿島のやり手感が出ているし、お互いの職業を知った後のリアクションも自然!
新田がファンで、実は巳鹿島の友人だった小説家・御子柴先生がいいクッションになって、新田が拒絶し切れないのも「わかる〜」となります(笑)自分の好きなモノを好きな人のことは『いい人』って思いたくなる心理!!
けれど、元々ゲイでもなく、カラダから堕とされる的な始まりだったことから、新田が簡単に巳鹿島を受け入れないところがリアルでいいです。
あぁ。。。でも、まさか2巻で新キャラが出てきて全然話が進まないとは思わなかったので、ちょっと3巻、4巻は保留中だったりします。なので星4はほとんど1巻の評価です。いいね
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フィンランドで癒される2024年1月28日フィンランドの小さなホテルで、日本から来た訳ありの青年が立ち直っていく物語です。
じんわりと暖かい気持ちになります。めちゃくちゃシリアスでもなく、めちゃくちゃ笑えるわけでもなく、派手でもなく、『フィンランド推し』って感じでもなく。。。なのに不思議と心に残るストーリーで、1回目よりも2回目、3回目と読んだ時のほうがホロリときました。
キャラの過去や関係性などを説明し過ぎずさらりと描いているのがすてきです。フィンランドを舞台にしていますが、料理や風習、景色なども説明文やセリフで言わせるのではなく、絵で魅せてくれます。料理、美味しそう!!
『ホテル』という舞台ならではで、滞在するお客様との出会いと別れが繰り返され、それが主人公であるジュンにいい影響を与えていきます。そしてそれを見守るクスタとアードルフが理想的な大人!『ホテル』だからこそ、立ち寄った旅人(ジュン)を温め、次の目的地までたどり着けるように送り出すこと、という考え方は、ただジュンを庇護するよりもずっと厳しくて優しいな、と思いました。もっとみる▼いいね
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忍者=ナルトを確立?!ネタバレ2024年1月15日このレビューはネタバレを含みます▼ たぶん日本一どころか世界一有名な忍者になったのではないでしょうか。そして後のマンガ界にいろんな影響を与えた作品でもあると思います!3人1組(ひとりは女の子)のバランスのよさや、作中最強レベルのキャラが先生になってくれるワクワク感、いろんな師弟関係やライバル関係や親子関係、少年マンガにおける闘う女性キャラの描き方。。。などなど。
人気キャラが多く、中には熱狂的なファンもいるイメージですが、私は特定のキャラが推しというより、みんなそれぞれいいキャラだなと箱推しの心境です(笑)
それから、キャラ単体だけじゃなく、このキャラとこのキャラのこの関係性が好き!!というのもあります。ナルトとイルカ先生の兄弟か親子のような関係、ナルトと自来也の師弟関係、砂の三兄弟、三忍の三すくみの関係とか、人柱力と尾獣の関係とか。
恋愛関係もバランスよく折り込んでいるな、と新鮮でした。サクラは特に、恋愛感情が精神的にも忍者としても成長につながっていて、作中で恋愛を軽薄なモノ扱いしなかったのがすてきだったと思います。
ストーリーは登場人物が多く、国や忍者の里、歴史などの設定も複雑なのでけっこう難しいと思うのですが、だからこそ、大人になってから読み直してもまた新たな発見がある、何度も読み返せる作品だと思います!いいね
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プロのサッカー2024年1月13日スポーツマンガといえば『部活モノ』で青春・仲間・ライバル!!みたいなイメージだったので、プロのサッカー界を舞台にした本作は初めて読んだときかなり新鮮でした。
プロだからこその監督、運営、スポンサー、サポーターなどの描写がおもしろいです。現実でも監督が代わってチームが変わるということはありますが、その過程をのぞき見しているようでリアリティがあります。そして「強くなるのはそう簡単じゃないな。。。」と納得させられます。ひいきのチームを応援するとき、もっと寛大な目で見よう、と己を顧みました。。。笑
ストーリーは一人称よりも三人称のような、人物よりETUというサッカーチームが主人公になって進む感じです。その中で中心人物なのが監督の達海と若手選手の椿で、達海がどう弱小チームを立て直していくか、椿がどう成長していくかが2本柱かな、と。
プロチームのシーズン通しての流れ(シーズン前の練習から移籍やタイトルマッチなど)、代表チームの招集や試合、海外移籍の話題など、これを読めば今のサッカー界がよくわかる!!的な、サッカー入門としてもオススメだと思います!!もっとみる▼いいね
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『un』否定という縛りがいい!2024年1月13日超能力バトルなのですが、『アンラック』や『アンデット』のように否定の接頭辞『un』縛りで能力が考えられているところがおもしろいです!
なので新キャラが出るたびに「何を否定する能力者なのだろう??」と予想する楽しみがあり、能力がわかったら「この能力でどんなことがでるのだろう?」「どう戦うのだろう?」という期待があり、時には「こういう能力だと思わせておいて実は…」というどんでん返しがあったり、そして『否定』ということで能力のせいで辛い境遇にあったり、悲しい結末になったり。。。
物語は『アンデット』不死のアンディと『アンラック』不運の風子を中心に進みます。2人の関係がいい意味でジャンプ作品っぽくないのがいい!風子はただ助けられるのを待つヒロインでもなく、かと言ってめちゃくちゃ戦えるというわけでもなく。自分にできることを考え、ためらわず動いて、言葉や行動や優しさで周りの人たちを助けていく感じがします。そしてアンディは。。。ちょいちょい全裸になるのが気にならなくなるくらい、かっこいい!!笑 アンディもあまり正統派ヒーローって感じではないですが、風子といっしょにだんだんと惹かれていくキャラです。
それから、敵と味方がはっきり分かれていないというか、陣営が複雑なのが混沌としていて楽しいです。UMAでさえ完全な敵ではなく、協力者になったり共闘したりもあって、物語に広がりがあります。もっとみる▼いいね
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『マンガ』が上手すぎる!ネタバレ2023年12月15日このレビューはネタバレを含みます▼ 荒川先生の作品はほとんど全部読んでいますが、とにかく『マンガ』の魅せ方が上手すぎます!最新作ということですごく楽しみにしていましたが、その期待を軽く上回って、第1話で完璧に引き込まれました!!
あの、ヘリが出てきたページ、鳥肌…!
異世界ファンタジーと思わせて、からの、ヘリ!えっ?!舞台、現代だったの?!とまんまと驚かされました!
序盤はユルに感情移入して、村を襲った『敵』に怒り、本物だという妹の『アサ』に混乱し、左右様と一緒に『よしっ』という気持ちになるけれど、読者には『アサ』の涙を見せることで「あれ?これは本当に『敵』だったのか??」と思わせて、今度はアサに感情移入して。。。と1話だけで忙しい!笑
今回楽しみなのは、『ツガイ』という妖怪のような神様のような存在たちのキャラデザです。人間のような姿から、ワンニャンの可愛い系、そして異形系。この異形系が最初はグロく思えるのに、なぜか愛嬌があるというか、愛着がわいてくるというか。。。
今作を読んで、しみじみと荒川先生はすごいと思いました。序盤からけっこうキャラがバンバン出てきて増えていくのですが、「あれ?これ誰だっけ?」とならないのがすごい!めちゃくちゃ特徴をつけて描き分けている訳ではないのに、一発で覚えてしまいます。それから、情報の開示が絶妙!設定がするっと入ってくるのに、説明くさくないというか。ちゃんとキャラがセリフとして言ってくれるから、ですかね??
まだまだ物語はこれから!って感じですが、荒川先生ならちゃんと完結してくれるという信頼感があるので、安心して連載を追いかけられます!! -
男の色気×男の色気!!ネタバレ2023年12月3日このレビューはネタバレを含みます▼ 1話立ち読みで読んでからずっと気になっていて、でもなかなか単行本にならなくて、待ちきれなくてナツメカズキ先生の過去作を読んでみたら、ちょっと怖くて泣いて。。。(笑)やっと単行本になる!しかも上下巻同時発売?!さらに特装版?!?!……ああ、でも、琥士郎と源慈がかわいそうなことになったら泣く…!──と思って一瞬躊躇しましたが、結果、めちゃくちゃよかったです!!!!
まず、絵が美しい。表紙からびしびし伝わっていると思いますが、表紙やカラーだけでなく、マンガの絵が美しい!攻めの源慈、受けの琥士郎、どちらも筋肉がっつりの男性らしい体つきなのですが、ちがう色気をまとっていて、絡みがさらに美しい。。。ほぅ…と惚けてしまうくらいです!!そしてネコ好きとしては、琥士郎のヒョウ姿がまた…!絶対スベスベやん!となる毛並みの描写が素晴らしいです!!!
ストーリーとしては、主役2人がお互いのことを想っていることは1話から伝わってきているので、恋愛パートは安心して読めました。もう一つの主軸として、ヒョウになる琥士郎が何者なのか?という謎パートがありますが、そちらはハラハラ。
お兄ちゃんとその恋人(?)の登場が唐突でしたが、その正体から考えると神出鬼没で行動が読めなくて空気も読めない(笑)のは当然なのかも?!このお兄ちゃんたちや、源慈の亡くなった奥さん、過去作からの登場人物たちなど周囲の人たちの登場バランスがよく、主役2人に影響を与えつつも横道にそれ過ぎなかったのがよかったです。
お兄ちゃんたちのスピンオフを希望するとともに、源慈と琥士郎が一緒に年月を重ねていく様子をもっと見たいです!!! -
過去がパズルのように…ネタバレ2023年12月3日このレビューはネタバレを含みます▼ 正直、登場人物たち誰も好きになれなかった。。。なのに!作品としては好きだし、オススメしたいという不思議な一作です。
ジャンルとしてはミステリになるかと。大学生の水帆が高校時代の同級生・折口はるかの死によって、過去を探ったり、関係者の現在に関わっていくという。少し変わっているのは、『死』そのものが謎なのではなく(病死なので)、はるかが高校時代に妊娠していた・その相手を調べてほしいという親御さんの願いに応える形で過去を探ることになるという展開です。
かなり考えさせられるストーリーです。親御さんの気持ちもわかるけど、本人が隠していた過去を死後に暴くことが果たしていいのか。。。自分だったら絶対イヤだな(苦笑)けれど、水帆が調べ始めることでとにかく何かが動いていく、良くも悪くも。
よく、『過去は変えられない』と言われるけれど、この作品を読むと「そんなことないな」と思えます。過去の出来事は変えられないけれど、その出来事が『悪いこと』だと思っていたら実は…となったり、あの時のあの言葉の意味が、受け取った自分と、放った相手とでまったく逆だったことを知ったり。『暗くていじめられっ子』だと思っていた相手に面白い一面があったり、『ムードメーカー』だと思っていた相手が実は無理をしていたり。
最初に『登場人物たち誰も好きになれなかった』と書きましたが、それはどのキャラにもめちゃくちゃ共感する面と、『うわぁ…ないわ……』と引いてしまう面とが両方あって、誰もヒロインじゃないし、ヒーローではないからかも。そして、キャラたちに自分自身の嫌な面を突きつけられるからかも。
少し前の作品になりますが、ぜひ現役の高校生たちにも読んでほしい!!『学校』という空間の人間関係が、前とはちがって見えるようになるかも?!いいね
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先が読めないファンタジーネタバレ2023年11月26日このレビューはネタバレを含みます▼ 美しい絵とどこか物悲しいファンタジー世界にどっぷり浸かっていたら……いい意味で裏切られました!!中世のような幻想的な世界観の中に、見慣れた液晶を見つけた瞬間、ぞわぞわっと鳥肌がっ!!『島』や『海に怪物』という設定が最大限に生かされていたことにそこでやっと気づきました…!すごい。。。
BLとしては攻めも受けも純粋で、お互いを大事に思っていて、かわいいです。展開はゆっくりですが、攻めのアルトが触れることで受けのエルヴァの病気のようなあざが消えるという設定のため、最初からお触りアリ(ハグとか)なので物足りなさは軽減されています(笑)
ストーリー重視派、ミステリー好きの方にもオススメ。主役2人以外の登場人物も魅力的です。エルヴァの同僚の覡たちや覡の監視役たちの関係性もまだまだこれから展開していきそうで、楽しみです!個人的には誰かと誰かがカップリングしてスピンオフになってくれたらうれしいのですが…!! -
芸術…!ネタバレ2023年11月15日このレビューはネタバレを含みます▼ まさに唯一無二の『久保帯人ワールド』!独自の芸術性を確立した漫画家さんだと思います。詩的な詠唱、声に出して言いたくなる技や人物の名前、名言・迷言(?!)の数々!語呂や語感のよさが天下一品!!外国語に翻訳するのが難しいマンガNo. 1なのではないかと勝手に心配してしまいます(笑)卍解の詠唱などは古典の枕詞っぽくもあり、日本語や漢字の美しさや難しさが詰め込まれているような気がします。
あとは、バラエティに富んだキャラたちが魅力です。登場キャラがめちゃくちゃ多いのに、外見も性格も全然かぶってないところがすごい!恋次とか六車拳西とか狛村さんとか檜佐木とか、なぜかそのへんが好きです!!(照)
そしてそのキャラたちの関係性がっ!一護とルキアが恋愛にならなかったところがよかったし、織姫がずっとブレないのもよかった!一護と人間のころからの友人たちとの友情や、死神になってからの仲間関係、家族関係、ソウルソサエティの師弟関係や上司・部下の関係なんかも…!!
注意事項としては、『コミック一気読み推奨』です。単話読みには正直向いてない作品ですので、お気をつけください。 -
ウラ・大奥2023年11月12日設定がリアルすぎて、本当にこれが正史だったのではないかと錯覚するほどです。『男女逆転』の言葉に抵抗感がある人ほど、読んでほしい!!
かく言う私も、これまでのドラマや映画、1巻くらいの試し読みで「逆ハーレムみたいでちょっと」と敬遠していたのですが、いえいえ!そんな甘っちょろいもんではありませんでした!!ええ、ちょっと、覚悟して読み始めたほうがよろしいかと。壮大な歴史ドラマ、人間ドラマに呑み込まれ、ツラくてもう読めないと思っても、結局続きが気になって泣きながら読み続けることになると思います。。。
作品は全体を通して群像劇というか、将軍が代替わりしていくので、どんどんと主人公が入れ替わっていきます。なので推しキャラを見つけても、すぐに退場。。。(しかも大抵、幸せは一瞬で過ぎ去り)そしてまた新たな推しキャラが登場して──という抜け出せないループです(笑)
しかしどのキャラも本当に印象的!これぞ主人公という有功様や吉宗公、まさに悪役な春日局や桂昌院、スーパーヒーローな医療編の人々、怪物の名にふさわしいあの人、もはや裏将軍といっていいほどの側近たち、そして『将軍』たち。あまりメインではない代であっても、1話や1エピソードでめちゃくちゃ印象的にしてくれています!!
あと、地味に好きなのが市井の人々です。赤面疱瘡に翻弄されたのは江戸城だけでなく、子どもを亡くし夫や父を亡くし、後継や働き手をなくした市井の人々が悩み、悲しみ、過去の慣習を打ち破り、たくましく家や村を建て直していく様も描いてくれています。
辛い展開が多い本作ですが、それでも読み進めてしまうのは歴史がちゃんとつながっているからです。『アレがここにつながるのか?!』『あの人の行動や思想がちゃんと後世に生きている!』『あの人の家や子孫がここで再登場するのか!!』──すべて読んでこそなので、ぜひ長い徳川の歴史のなかへどっぷりと浸かってほしいです。もっとみる▼ -
ガツン……!ネタバレ2023年11月11日このレビューはネタバレを含みます▼ 芦原先生の作品は相変わらずガツンときます…!リアルとフィクションの塩梅が抜群で、自分自身の恋愛や友人関係や家族関係を考えさせられるし、自分でも気づいていない偏見や他人を傷つけていることに思い至れるし、「故郷とは」「仕事とは」「結婚とは」などなど考えると沼のような問いに対する道標のようになってくれる作品ばかりです。
本作はとにかく朱里がいい!!若くてかわいくてコミュ力も高くて、しかもそれを武器にする強かさもありながら、その武器はすぐに失われることも知っていて。そして田中さんのファンになる朱里に、読者は感情移入!朱里といっしょに「きゃー!!」となり、「田中さんはわたしが守る!」と決意してしまいます(笑)
田中さん、すてきです!!運動してこなかった・美容にも気を使ってこなかったリアル・アラフォー女性で、正直、美人設定ではないキャラですが、ダンサーメイクが映えるシャープな顔つきと、長い手足、自覚してから鍛えた筋肉がすこい!
2人を取り巻く男性陣も個性的です。いいなと思ったのは、ヒーローみたいな完璧な男性がいないところです。『友だち』をズルく使う人、誰にでもアプローチする人、見た目で女性をカテゴライズする人など。でも悪人というわけでもなく、たぶんみんな「普通のいい人」なんですよね。そして女性陣にも完璧な人はいないので、お互いのダメなところをお互いに指摘したり、気づいて反省したり、反省しなかったり(笑)男女が対等に描かれているのが気持ちいいです。
あと、朱里と田中さんがすぐに仲良くならないところも、いい!ここは田中さんに感情移入してしまいます。。。ですが「同級生だったら絶対に友だちにならないタイプ」の人とも、歳が離れているからこそ仲良くなれるということもあるのかな?……いえ、なってほしい!!いいね
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独特なテンポネタバレ2023年10月29日このレビューはネタバレを含みます▼ ストーリーの展開やキャラのセリフに独特のテンポがあって、それがいい引っかかりになっている気がします。
クマさんこと攻めの小熊は匂いに敏感で、昔から動物に好かれる体質だったアキトの体臭だけはすごくいい匂いに感じるということで、クマさんの方からかなり押せ押せで迫ります。アキトは最初は流されて身体の関係から始まるけれど、流されるばっかりではなく、けっこう反撃(笑)したりクマさんを反省させたり、ちゃんと自分を持っているのがいいと思いました。
クマさんがまさに『クマっぽい』人で、大柄でのっそりしていて、ちょっと怖い。そういう攻め相手だと受けの子がちょっと従属関係っぽくなりがちというか、上下関係のようなものができそうなところだけど、本作はアキくんの方が次第に『ドッグトレーナー』ならぬ『クマトレーナー』になっていくのが新鮮でした!笑いいね
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安定感、半端ない…!ネタバレ2023年10月28日このレビューはネタバレを含みます▼ 「この作者様は信用できる!」と読み終わってすぐに思いました!そのくらいの安定感&安心感。第1話の引きつけ方が巧みだし、1話1話の満足度も高いです。(1話1えっちなのもうれしい!笑)そして全話通した1巻の起承転結もきっちり。後日談まで完璧でした!
出会いも自然で、ノンケの受けがゲイの攻めに次第に惹かれていく様子も、両思いになる過程も自然!嫉妬回やお邪魔虫回(笑)も波乱はあるけど嫌な気持ちにはならないです。
攻めも受けもかわいいです。性格的にかわいい!見守りたくなるし、応援したくなります。それでいて外見的にはけっこうがっしりというか、むっちりしているのがいいですね!!
そして『アダルトショップの店員』設定がこんなに爽やかに生かされたのは初めて見た気がします!笑いいね
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傑作青春マンガネタバレ2023年10月12日このレビューはネタバレを含みます▼ 『少女マンガ』や『恋愛マンガ』の枠には収まらない『青春マンガ』の最高傑作だと思います。恋愛はもちろん、友情、ライバル関係、男女の友情、思春期の家族関係、先生との関係まで、本当にいろんな『青春』が詰まっています!入学から卒業まで高校生活を描き切っていて、もう『Bible』(カタカナだと『不適切ワードに引っかかりました 汗)と言っても過言ではないかと…!!
本作の画期的なところは、女子同士の友情を恋愛と同じくらい大切に描いてくれたところだと思います。特にあやねとちづとの関係は、いわゆる『女の友情』のテンプレをひっくり返してくれて、「そうそう!女同士にも恋愛が絡まないさっぱりとした友情があるんですヨ!!」となんだかうれしかったです。それから、くるみちゃんとの関係もいいですよね!!最初は恋敵だったのが、いいライバルになって、最終的にくるみちゃんのほうが爽子を好きになっちゃうという。
それから、あやねちゃんの恋愛には驚かされました!あの流れからすると絶対ケントとうまくいくでしょ、と思っていたら。。。そしてピン!ほんとにめちゃくちゃ『いい先生』でした!!
『君に届け』の主要登場人物たちはみんな、相手を大切に思って、大切にして、相手から大切に思われて、大切にされて、という与えて与えられて、支えて支えられてのいい関係ばかりだと思います。自分にはこんな青春ありませんでしたが(泣)まだまだこれから!これから築いていけばいいんです!!(笑) -
リアルでファンタジーな大学生活2023年10月11日考古学や発掘調査といった、なんとなく憧れはあるけれど実際になにをやっているか、どういう人たちがやっているか、どういう研究・職があるのか知らなかった世界のリアルを知ることができて、おもしろいです!
そのリアルとは裏腹に、登場人物たちが独特で、変人ばかりで、人間関係はちょっとファンタジー(笑)なのがいいバランスになっている気がします!!
正直、主人公のアヤメくんとツバキちゃんの恋愛は側から見ている分には楽しいけれど、共感はあんまりナイです!(笑)どちらかというと、仁英先輩の行く末が心配で、心配で(笑)あと、奈良さんとか海部さんとか、脇役に気になる人が多すぎる!!もっとみる▼いいね
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再生の物語ネタバレ2023年10月11日このレビューはネタバレを含みます▼ リアル将棋界が盛り上がっていますので、ぜひ今!本作を読んでほしい…!「現実の方がすごいじゃん」なんて思いません。逆に「マンガだからね。こんな濃いキャラ現実にはいないでしょ」とも思いません!!現実とフィクションとの相乗効果でより一層、将棋や将棋界を楽しめます。
本作は将棋マンガというより、将棋を通して人間ドラマを描いた物語だと思います。最初は将棋を介した人間関係ばかりだった主人公・零が、和菓子屋の三姉妹と出会うことで世界を広げていきます。
いいなと思うのは、零と三姉妹と将棋の距離感です。応援はするけど、三姉妹が将棋にハマったりしないところがリアル!『プロ棋士』としてではなく、零個人として接してくれる存在がいることで、むしろ零は将棋に受動的ではなく能動的に立ち向かうことができるようになったのかな、と。
将棋に興味がある方、ない方、いろんな人にオススメしたい本作ですが。。。注意点は、羽海野先生らしい自意識や心をえぐるおそろしい(褒めてます)表現です。特にイジメ・学級崩壊のシーンはリアルすぎて。。。でも、ぜひ読んでほしい…!フィクションのイジメ問題を描いた中で1番納得感があったというか、『描いてくれてありがとう』でした。ひなちゃん、零くん、あかりさんの対応。学校側の取り組み。加害者への対応。そして後日談。
やっぱり、ぜひ読んでほしい!! -
病理医を知ったマンガ2023年10月9日『医療モノ』といえば外科が手術シーンでバーン!!や、新人ナース(笑)がドタバタ!とか、医局が舞台で教授を先頭にゾロゾロと回診!みたいなイメージでしたが、こんないい意味で地味な医療マンガがしっかり長期連載されていることが、うれしいし、すごいと思います。
このマンガのおかげで、病理医という存在が病院や医療を支えていることを初めて知ったし、製薬会社の表と裏や、治験、新薬承認などなんとなく悪いイメージを持っていた分野について『そんなことばかりじゃない』と視点を広げてくれる作品です。
マンガってめちゃくちゃ影響力あると思うので、『フラジャイルを読んで病理医になりました!』みたいな方が本当にいるんじゃないかなぁと、勝手にワクワクしております!!もっとみる▼いいね
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南くんはその声に焦らされたい【コミックス版(電子限定20P有償小冊子付)】
ありがたや〜(拝)ネタバレ2023年9月29日このレビューはネタバレを含みます▼ つい拝んでしまうくらい、最高でした!笑
1話の試し読みだけだと、陰キャ×陽キャのよくありそうな組み合わせだなと思ってたのですが、1巻通して読むとどちらのキャラもテンプレではなくちゃんと個性があってよかった!
攻めの烏丸は愛想のいい兄と比べられてコンプレックスを持っているけど、ネガティブ過ぎず、自分の基準を持ってる感じが、いい!
受けの南くんもただの天然な人気者ではなく、いろいろと考えた上で自分を嫌ってる人への接し方を決めたり、大勢が苦手と言う烏丸をちゃんと尊重してくれたり。
そしてどちらもお互いを好きになる過程に納得感があって、1話のドエロ(笑)からは想像できなかったきゅんきゅんが待ってました!!
いや、でも、ずっと、エロいはエロいんですけどね。大事です、そこ。特に電子書き下ろしが素晴らしい(笑)ので、「有償小冊子がついててちょっとお高いなぁ…」と思っているそこのあなた!(笑)大丈夫です、その価値はあります!!
そして最後にこっそり(R18版もありますヨ。オトナのみなさんはぜひそちらの検討も) -
結末を知るのが怖い…!2023年8月28日おもしろいのは知ってます。ええ、知っていますとも。途中まで夢中で読みましたし、衝撃の数々に呆然となりました。しかし。。。結末は知りません。知りたいけれど、知るのが怖いっ!!「読みたい」と「怖い」を繰り返しているうちに、完結してしまいました(泣)誰か、勇気をください!!(笑)
なので、途中までの感想です。
スケールの大きい作品です。世界観だけでなく、展開や思想も。作者が大きな目を持って、長期的な構成を紡いで、そして緻密に世界を作っています。正義と悪のような単純な構図ではなく、登場人物の誰もが自分の正義のために必死に生きているからこそ、つらい。
現実世界の縮図のよう…いえ、現実よりももっと広い世界を描いているような気さえします。
それから、すごく『人間』に向き合った作品という印象も。人間の強さも弱さも、勇敢さも臆病さも赤裸々に描いていて、登場人物たちはみんな魅力的ですが、同時に、そのキャラたちを通して自分自身の中の醜い部分を突きつけられているような、そんなところも『怖い』のかも。もっとみる▼いいね
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自転車、すごい!2023年8月28日いやいや、まさか自転車競技、ロードレースを題材にこんな青春スポーツマンガが誕生するとは…!!マンガ、奥深いっ!!
スポーツマンガとして衝撃的だったのは、主人公の坂道くんがスポーツエリートでも天賦の才があったわけでもなく、自然と無意識に自転車の練習をしていて、勝手に鍛えられていたことです。家から遠い秋葉原に趣味のために自転車で通い続けたことで。これは自転車ならではという感じがします。競技のためだけのものではなく、日常的に誰でも使えるものだから。
現在、スポーツの競技年齢が低年齢化していて、小さいころに競技に出会うという幸運かつ、それを続けられる環境かつ、才能がなければトップクラスにはなれないような気がしていましたが、『弱虫ペダル』はそういう絶望を振り払ってくれます。
それと、自転車競技がおもしろいなと思うのは、平坦コースを制するスプリントと、山のトップを取る山岳賞があって、それぞれ得意があり、チーム競技としてそれぞれの得意を生かした戦略や役割があるところです。そう、チーム競技なんですよね!だから人間関係もおもしろいし、複雑!!まさに『サクリファイス』!もっとみる▼いいね
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少年ジャンプの歴史ネタバレ2023年8月28日このレビューはネタバレを含みます▼ 勝手な印象ですが。。。読んでいると、少年ジャンプの歴代の作品の集大成という感じがして、たぶん、絶対、作者様はジャンプ作品のファン!(勝手な推測でスミマセン!)だからこそ、ジャンプ作品のセオリーと非セオリーをうまく組み合わせていて、「コレコレ!」と「こうくるか!」のバランスが楽しい!!
セオリー的な展開としては、まず第1話の衝撃!今もアンケート至上主義かどうかはわかりませんが、1話1話のつかみと引きが少年ジャンプの紙面作品は抜群にうまいと思います!!それから『学園モノ』、男女3人のチームや天才的な先生、ぶっ飛んでいるけどみんなに好かれる主人公、クールなライバル、顔を隠したイケメン(笑)、真似したくなる技や言葉に出したくなる名台詞!!などなど。
非セオリーとしては、仲間になりそうだなと思ったキャラが全然そんなことなかったり、『学園モノ』なのに授業がほとんど実地だし(というか、仕事?)、みんなで修行してパワーアップだぁぁ!みたいな展開じゃないし!!(笑)
総じて、『ジャンプらしいのにジャンプらしくない』というか、『これまでのジャンプの集大成でありながら、これからのジャンプの未来を牽引する作品』なのかな、、、などと評論家みたいなことを書いてしまいましたが(照)一言で言うと、『おもしろい』ってことです。いいね
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お掃除ファンタジー?!2023年8月15日『掃除屋』が本当にお掃除をするマンガって実は初めてかも?!笑
心の闇=穢れを祓う『ココロの掃除屋』を家業とする玖太郎と、住み込みで手伝うことになった文(ふみ)。人の心の中に入って、陰陽師っぽく術を使ったり戦ったりもしますが、アフターケアとして現実でお掃除をするのがいいなと思います。部屋や身の回りの汚れは、やはり心や精神の乱れにつながるような気がするので。そして、武器がほうきやデッキブラシなのが独創的!
掃除の豆知識も教えてもらえます!笑
最富先生は過去作の『電撃デイジー』でも思いましたが、キャラ造形が絶妙です。ちょっと『イタイ』個性(笑)をかわいく魅せてくれるというか、ただただいい子・ただかっこいいだけではなく、弱さや欠点や狡さがあって、それでも2人が惹かれ合うのが必然だと思わせてくれるというか。そしてなにより、両片思いの描き方が最強!!もどかしいのに、ちゃんと告白できない納得できる理由があるから、イライラはしないのです。
そういえば。。。今作はQ Qスイーパーの続編に当たると思うのですが、途中でタイトルが変わったのは、なぜ???もっとみる▼ -
センス爆発!ネタバレ2023年8月15日このレビューはネタバレを含みます▼ まず最初に。本作を読む前に、鈴木先生の読切を読むことをオススメします!『骸区』と『ロッカールーム』の2作です。
私は先に読切を読んで、それがおもしろくて、同じ作者様が本誌で連載していると聞いて読み始めました。正直、読切の完成度が高すぎたので、連載になるとどうかなという不安があったのですが。。。いや、もう!驚嘆です!!センスはそのままに、ジャンプ本誌の連載にふさわしい形にアップデートされていて、おもしろいおもしろい!
まず、キャラクター。主人公は元殺し屋・妻子持ちの坂本(引退してぽっちゃりに)と少年マンガにしては異色ですが、エスパーの少年・シンというキャラがほとんどダブル主人公のような形で読者を導いてくれます。そして、殺し屋の面々がとにかく濃い!武器や戦い方も個性的だし、老若男女いろんなキャラが当時します。その中でも南雲と有月は……!そりゃあ、人気出ますヨ(笑)私はもちろん篁さん推しですけど!!笑
それから、戦闘描写がすごいです。殺し屋が日常にいるので、戦う場所も日常。遊園地や寺社仏閣や飛行機や。。。その日常的な場所で非日常の戦闘が行われ、構図やその場所ならではの描写がセンス抜群です!!マジメに、鈴木先生が実写のドラマや映画の監督をやったら、めちゃくちゃいい画を撮ってくれそう!
そんなセンス爆発の戦闘の裏で、いわゆるモブ・周囲の市民の方々がすごく冷静でリアクションがいい意味で薄くて、クスッとなります。 -
伝える。伝わる。2023年7月31日主題は『障がい者』ではなく『コミュニケーション』なのかな、と。
健常者と聴覚障がい者の恋愛を描いた作品は過去にもマンガやドラマにありますが、本作が画期的なのは、障がいを『恋愛の障害』にしてないところだと思います。航平と太一が迷ったり悩んだりケンカしたりする原因は、航平の難聴そのものではなく、(難聴もひとつの理由だけどそれだけではない)コミュニケーション不全にあるという描き方というか。結局は『伝わってない』ということで、手段は言葉でも筆談でも手話でも『伝える』こと『伝わる』ことが大事だと教えてくれます。
それから、『聴覚障害者』と一口に言っても、生まれた時からなのか中途なのか、補聴器をつければ聴こえる音もある人もいるし、手話も使う人もいれば使わない人もいて、当たり前だけど人それぞれ。そのあたりも描いてくれているし、障がい者同士なら全部分かり合えるなんて幻想も吹き飛ばしてくれます。もっとみる▼ -
オメガバースの夜明け2023年7月31日オメガバースものはあまり…だったのですが、一ノ瀬先生ということと、オメガバースの始まりを描くということで、期待半分不安半分で読みました。…が、購入してよかったです!
あまり接点がなかったクラスメイト喬(たかい)と西央が、人類初のアルファとオメガとして目覚め、戸惑いながら自分たちの体調を受け入れていく──という展開です。
オメガのフェロモン?匂い?の表現が独創的で美しく、自分ではどうにもならない衝動のようなものが伝わってきます。そして、衝動に身を任せた後に、冷静になって混乱し、でもまたすぐに本能に飲み込まれて。。。上下巻の1巻の大部分は、主役の2人が学校の体育倉庫で(ぶっちゃけ)ヤリまくりです。照
日常生活では喬は頭が良すぎる不思議ちゃんみたいな感じで、西央は友だちが多くて陽キャみたいな。でもエッチのときは喬はアルファらしく、西央はオメガらしく、そのギャップがいい!
内容にはまったく不満はなかったのですが、下巻の最後に紹介されていた『その後の話』が他のサイトでしか見れない(しかも紙の本そのまま載せているのかQRコードかつ、外部サイトの登録が必要)のが残念。。。せっかくなら電子のおまけにするとか、特別小冊子にするとかしてほしかったです。そこにあるのがわかっているのに読めないのはツライ。。。泣もっとみる▼ -
The 座裏屋ワールド!2023年7月31日どうして!どうしてこう、座裏屋先生はど真ん中の作品を連発してくるんですかっ?!──と、つい荒ぶるほど(笑)期待を裏切らないマンガ家さんです!!
正直、座裏屋先生じゃなければ『男娼たちの楽園』という設定には食指が動かなかったと思います。ですが、この世界観が耽美な絵とが合わさったらそれはもう…!素晴らしいです……!泣
『男娼』と聞くと「かわいそう」とすぐ連想してしまいますが、このシャングリラでは基本的に「やりたくてやっている」人ばかりで、あまり悲壮感がないのがよかったです。
それから、『男娼に技を仕込む』という展開はよくありますが、『試情夫』という男娼のための役があって、その試情夫を男娼が仕込むという展開は初!
男娼のフィーも試情夫見習いのアポロもミステリアスで、かつ美しく、すべてのページ、コマが絵画のように見ているだけで満たされます。
単行本の表紙も美しいので、手に入れると所有欲が満たされますヨ(笑)もっとみる▼ -
マンガ?アメコミ?!2023年7月18日ちょっと見たことない『マンガ』です!アメコミのような、洋画のような。。。いい意味で日本人らしからぬ感性というか。
舞台はアメリカ。主人公はヒューマンジーというヒトとチンパンジーのハーフであるチャーリー。テロや人権といった壮大な課題から友だちや家族といった身近な話題まで展開していきます。
チャーリーの目を通すことで、ヒトの常識が揺らいだり、新たな視点が生まれたりして、考えさせられます。
こう書くとなんだか説教くさい作品、啓蒙的な作品に思われるかもですが、ちゃんとエンタメになってます!チャーリーのヒューマンジーならではのアクションシーンなど迫力があるし、『陰キャ』のルーシーが読者のガイド役というかいいバランスを取ってくれてます。アメリカの学校のヒエラルキーの描写を見ていると、どの国も同じだなと安心するような、絶望するような。。。(泣)もっとみる▼いいね
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異質な異世界転移モノ2023年7月18日基本的に『異世界』とついているだけで敬遠してしまうのですが、本作は読んでみてよかった作品のひとつです。
内容としてはいわゆる異世界モノど真ん中(異世界転移、主人公補正、ハーレム(?)、チート、ゲーム的)なのですが、主人公の目的や、キャラたちの性格や、細かいところまで作り込まれた設定によって、ちょっと異質で、なんかおもしろい(笑)作品になっています。
やっぱり主人公の設定が1番のポイントかと。某大統領を思わせる(!)コワモテなオジサンが異世界転移し、いろんなファンタジーな生物たちをライドン(乗りこなす)ために旅をし、期せず世直しをしていく、という。
そして旅の仲間たちが、また!剣士と魔法使いの女の子2人が、やさぐれ&したたかでツッコミ役なのがおもしろいし、ファンタジー生物たちの方が意外と常識人だったり。
悪役が思いっきり悪役なのもスッキリ。
主人公が愛妻家でまったく恋愛に発展しないどころかその気配もないのも、むしろ高評価!もっとみる▼いいね
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予測不能!ネタバレ2023年7月14日このレビューはネタバレを含みます▼ 斎藤けん先生の作品はほんとうに先が読めないです!「こう来たか…!」と「えっ?!こんな展開?!」が続くのに、全体を見るとちゃんと王道!期待を裏切るのではなく、予想を飛び越えてくれるおもしろさがあります。
主人公は山奥で『じっちゃん』に拾われ、育てられ、その人が亡くなって「人を助けて死にたい」と思い、恐ろしいと評判の天堂家へ嫁がされる『蘭』の身代わりを買って出る少女。主人公なのに、名前がないのがちょっとすごい。。。『じっちゃん』からは『チビ』と呼ばれていて、天堂家では身代わりそのまま『らん』と呼ばれて。
『らん』が嫁いだ相手が天堂雅人様。思わず『様』付けしてしまうほど、美しく気高く、冷たく烈しいお方です。(笑)
この2人、なんとも噛み合わないのにいいコンビというか。噛み合わないところがいいのか。。考え方が全くちがうからこそ、お互いにいい影響を与えているのかも?!
そしてタイトルが『天堂家物語』であるように、天堂家を巡るサスペンスな展開からも目が離せない!故人である雅人の父と母。母の死の真相や父を溺愛していた叔母の目的。美しく謎めいた双子。。。うん、大好物です。(笑)いいね
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原作をどうぞネタバレ2023年7月13日このレビューはネタバレを含みます▼ 田村由美先生!もちろん知っていたし、何作か読んだことありましたが、このキャリアにして、この作品を世に送り出すとは…!すごい!!ベテランマンガ家さんの作風の多様さに脱帽です!!
『ミステリと言う勿れ』と作品名で言われてしまっていますが、ミステリ好きとしては「本格ミステリです」と言ってしまいたいっ!一気に引き込まれる導入、『謎』の不可解さ、ヒントのさりげなさ、そして解決部分のすっきりさ。なにより、名探偵の存在!!
しかし『言う勿れ』の意味を思うと、この作品で大切なのは謎解きではなく、人間描写なのかな、と。整くんが関わることで、犯人だけでなく事件関係者たちもなにか変化が起きたり、考え方が変わったり。もしくは、変わらなかったり。
ひとつの事件を読み終わった時、心に残っているのは不思議と、犯人が誰かとか動機がどうとかよりも、あまり事件と関係ない場面のセリフや会話だったりするんですよね。バスジャックの事件での、認知症の人のバス停の話が好きだったので、あの人もドラマに出してほしかったなぁ。。。 -
日本の20年を網羅!ネタバレ2023年7月13日このレビューはネタバレを含みます▼ 本作品の『ラブコメ』や『探偵』、登場人物の魅力についてはきっと他の方々が語っていると思うので、少しちがった視点から。
他の長期連載マンガにはない『コナン』の特徴は、現代日本を舞台にしていて、その時々の流行を事件に盛り込んでいる点だと思います。例えば、イヤリング型電話が携帯になりスマホになる変遷であったり、厚底靴のやまんばギャルやゴスロリなどの流行りの服装が事件の軸になっていたり。ポケベルからsnsまで幅広い!
青山先生はそのあたりが柔軟かつ、取り入れるのが早い!
それから、野球やサッカー、空手といったスポーツ、芸能界、将棋などを絡めたり、FBIや公安などの捜査組織が出てきたりもするので、雑学が自然と学べます!
そのため、コナンを読めば日本の20年がほぼわかると言っても過言ではない!(笑)100巻をこえて、新しく手を出したり途中で断念した人が戻ってきたりしにくくなっていますが、大人には懐かしく、子どもには新鮮にうつるのではと思うので、そういう視点で読んでみては? -
『チャンピオン』やるじゃん!!ネタバレ2023年7月13日このレビューはネタバレを含みます▼ ──なんて生意気なこと言ってスミマセン(汗)ですが正直、こういう王道少年マンガがチャンピオンから生まれるのは予想外でした。マンガ好きとしては、どこか1つの出版社や雑誌が一強になってしまうより、こうして競争してくれた方が質も高まるし選択肢も増えるしでありがたいです!!
まさに、王道少年マンガ!両親に売られて(!)魔界の学校に通うことになった人間の少年・イルマが、同級生たちと切磋琢磨しながら成長していく物語。イルマの性格が楽観的かつ気が弱いのに根性があるという感じで、両親に売られたということさえ踏み台にして魔界に馴染んでいくのが、なかなか痛快です!
それと、人間と悪魔の常識のちがいが誤解を生んでおもしろい展開になっていくのが、いい!悪魔界にない『トモダチ』や『デート』の意味が曲解されたり、人間界の恋愛マンガが『禁書』になっていたり、人間界の『いい人』と悪魔界のそれがちがっていたり。
過激な描写がなく、人間と悪魔の友情はちがう価値観を認め合ったり多様性というものを考えさせられるし、人間の実の親よりも悪魔の保護者の方がイルマに優しいという展開は『家族』のあり方についても考えさせられるので、小学生くらいのコたちにもオススメです!!いいね
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幸せになれよっ!!2023年6月22日ぜひ、ネタバレや先のあらすじを見ずに、最初から順番に読んでほしいです。泣けます。。。泣きながら、『みんな、幸せになってくれ!!』と願わずにはいられません!!
メインCPは同級生身長差の樹と小夜。そして大事なアイテムとしてぬいぐるみが登場します。タイトルにもある『夢』もキーワードです。
小夜ちゃんがくるくると表情が変わってとにかくかわいい!1巻の表紙で小夜が抱っこしているクロネコのぬいぐるみが、ほんとに分身みたい!そして対照的に樹はほとんど表情が変わらなくて、でもだんだんと小夜に影響されていくのが、いい!!
あと2組のCPのことも語りたいことは山ほどありますが…!ぜひ、読んでみてください!!もっとみる▼いいね
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みんなかわいいネタバレ2023年6月22日このレビューはネタバレを含みます▼ 主役の2人『のみ』こと野宮と『しば』こと御子柴もさることながら、2人を見守る周囲の男子高校生たちもみんなかわいい!
全寮制の男子校で同室なんて、完璧にいろいろとそろいすぎている(笑)のに、ぐだぐだもだもだとくっつきそうでなかなかくっつかない!!焦ったいけど、そこがいい!笑
両片思いなのにお互い相手はゲイが嫌いだと誤解して、でもなぜか付き合うフリすることになり、フリなのにキスまでしちゃって…!そして周囲は『もうくっついちゃえよ!』と思いながら生暖かい目で見守っているという。。。周囲で見守る男子高校生に、ワタシはなりたい…!!笑いいね
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パリの料理人2023年6月22日パリを舞台にした料理マンガですが、珍しいのは主人公が日本人ではなくフランス人!日本人キャラも出てきますが、あまりメインではないです。なのでフランス人から見たパリという視点で、新鮮!
主人公のジルベールはパリジャンっぽくなくて(笑)共感できるところと、ぶっ飛んだところが両方あります。天才的な味覚や嗅覚を持っているのに、自信がなくてお人好しでしゃべりが上手くないという。けれど同僚や隣人たちのキャラが濃いので、振り回される主人公として応援したくなります(笑)
高級店の裏と表がおもしろい!料理長と副料理長の関係や、調理場とホールの力関係など、料理業界のあるある(?)も興味深い!!
単行本のおまけにある『クソパリ』シリーズが何気に好きです(笑)もっとみる▼いいね
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