兵庫県議が政活費で不適切処理 議員辞職願を提出、180返却へ

【動画】松井重樹兵庫県議が政務活動費の不適切処理で議員辞職願を提出=宮坂奈津撮影
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 政務活動費で不適切な処理があったとして、兵庫県議会の松井重樹県議(71)=自民党会派、3期、たつの市・揖保(いぼ)郡選出=が23日、報道陣の取材に応じ、議員辞職願を22日に県議会議長に提出したと明らかにした。辞職は24日の県議会本会議で議決される見通し。

 県議会は23日、各会派の代表者による会議を臨時で開き、松井氏から説明を受けた。

 会議後に取材に応じた山口晋平議長によると、松井氏は、政務活動費を使った神戸市内のホテルの宿泊費について、翌朝に県庁で県職員との面談があるための前泊などと報告していたが、「全て証明できない」とし、実際には職員と会わなかったケースが一部であったと説明したという。

 松井氏は報道陣に対し、過去5年で県職員との面談の前泊だと報告した約100泊分の宿泊費と交通費計約180について、全額を会派に返却する意向を示した。実際に面談しなかったケースがどれだけあったかは「個別のことではなく、自分のやったこと全てに責任を取る」などと述べ、明言を避けた。

 松井氏によると、自身の宿泊について、8月下旬に知らない人からメールで指摘されたという。松井氏は報道陣に対し、「一部、職員の名前を使わせていただき提出していた」「自分自身が許せない」などと語った。

 山口議長は「県民の皆様に不信感を抱かせ、県議会を代表しておわび申し上げます」と謝罪した。

 遠方で翌日に用務がある場合の前泊について、実態と理由を過去2年分にわたって調べるよう、議長から各会派に指示したという。

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