住宅街のヒグマ 足音だけで居場所探った夜 「1発で決めなければ」

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野田一郎
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 人口3千人余りの北海道福島町。住宅街にぽつんと残る雑木林の前に7月18日未明、町職員や警察官が集まった。「家の外にヒグマがいる」と110番通報があったからだ。

 6日前、近くで新聞配達中の男性がクマに襲われ亡くなっていた。そのクマかもしれない。

 ハンターの男性(70)が合流した。クマの駆除に携わって約20年。「町民に安心してもらいたい」との思いで、これまで120頭以上を撃ってきた。

 町職員が、男性に雑木林に通じる住宅の狭い通路を指さした。「クマはここを通り抜けたらしい」

 奥の茂みから「バキバキ」と音がする。クマが植物を踏み分ける音だ。

そのとき現れたヒグマは、人を2人襲った個体でした。緊迫した現場を、ハンターが語ります。

 「チャンスがあったらここで…

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この記事を書いた人
野田一郎
函館支局長
専門・関心分野
人権、人口減、文化
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