ニーズに合わせて学べる高校、入試へ 次期学習指導要領で変わる?

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編集委員・宮坂麻子
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 2030年度にも始まる次期学習指導要領の大枠が、中央教育審議会特別部会の論点整理案で見えてきた。小中高校を通じた教育課程の柔軟化や、情報×探究の充実が注目されるが、多様な子どもたちの学びの包摂も中核の一つに据えられている。現場はどうみるのか――。

 「全日制と昼間定時制、通信制(いずれも単位制普通科)の移動や、併修がフレキシブルにできます」

 愛知県立御津あおば高校(豊川市)で、9月6日に開かれた中学生の「体験入学」。体育館に集まった約600人の親子に、森田恭弘校長はそう説明した。

 同校は、不登校経験者、外国ルーツの生徒ら、多様な生徒に対応する高校として、愛知県が今年度から設けた4校の「フレキシブルハイスクール」の先行実践校だ。

 例えば、中学時代に不登校ぎみで、入学時は昼間定時制(4年制)に入っても、自信がつけば高2から全日制に変えたり、全日制の授業を併修して3年間で卒業したりできる。逆に、全日制に入学後、登校が困難になれば、昼間定時制や通信制に移ることもできる。

定時制で日本語学び→全日制の科目も履修→全日制へ?

 元々、国際系の学科があった…

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この記事を書いた人
宮坂麻子
編集委員|教育・こども担当
専門・関心分野
教育・こども
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    内田良
    (名古屋大学大学院教授=教育社会学)
    2025年9月23日20時56分 投稿
    【解説】

    とてもよい取り組みだと思います。 じつはすでに1997年度から、学校教育法施行規則の第97条第1項・第2項の定めにより、生徒が自分が在籍する高学以外の高校において単位を修得したときは、校長の判断により、その修得した単位数を在籍校が定めた全課

    …続きを読む