ミスから失点を許したマリノス 苦しい残留争い、求められる心の強さ

岩佐友
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 (13日、サッカーJ1 横浜F・マリノス0―3川崎フロンターレ

 横浜マのDF角田涼太朗は言った。「僕のせいで負けてしまいました」

 前半4分だ。自陣から球を持ち運び、前方へ送ったパスがカットされた。最終ラインの裏に蹴られた球が、警戒していた川崎のFW伊藤達哉につながり、公式戦6試合連続ゴールを許した。大島秀夫監督も「取り返しのつかない失点」と悔やんだ。

 この夏、チームは大きく選手を入れ替えた。

 前線は看板だったブラジル人FW3人が退団し、新外国人などを補強。さらにけが人が続出していた守備陣の救世主として期待されたのが、欧州挑戦から1年半ぶりに復帰した角田だった。

 2試合目の先発だったこの日は気合が空回ったか。ただ、立ち上がりの失点をはね返す反発力がチーム全体になかったともいえる。後半にはカウンターを止めたDF鈴木冬一が退場。PKで追加点を奪われ、万事休した。

 7日にルヴァン杯で敗退し、今季残るのはリーグ戦のみ。大島監督は「残留」という言葉をあえて使わない。「一人ひとりがしっかり自分と向き合ってどれだけやれるか。まずはそこから」と個々の奮起を求める。

 残り9試合。辛うじて残留圏内にとどまっているが、柏、京都、鹿島など上位との対戦が控えている。戦術や連係で劇的な好転は望めないだろう。慣れない重圧の中、いかに気負うことなく、質の高いプレーを発揮できるか。心の強さも求められている。

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この記事を書いた人
岩佐友
スポーツ部
専門・関心分野
サッカー、バレーボール