「たたきのめす」 トランプ氏、射殺事件で左派敵視 対立あらわに

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ワシントン=下司佳代子
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 自身に近い政治活動家チャーリー・カーク氏(31)の射殺事件を受け、トランプ米大統領が「過激な左派」に徹底抗戦する姿勢を鮮明にしている。右派の間ではネット上で暗殺を肯定するような発信をした個人をさらし者にして「報復」する動きも広がり、政治的にも社会的にも対立は激しさを増している。

 「左派の過激派こそが問題だ。彼らは凶暴で、恐ろしく、政治的に狡猾(こうかつ)だ」

 12日朝、米FOXニュースに生出演したトランプ氏はこう強調し、対立をあおるような発言をした。

 過激派は右派にも左派にも存在する、という司会者の指摘に答えたものだが、「右派の過激派は犯罪を許さず、国境(不法移民の流入)を心配するからこそ過激になることが多い」と語り、自身の支持者が多い右派は擁護した。

容疑者の特定前から定めていた「敵」

 トランプ氏はその前日も記者…

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この記事を書いた人
下司佳代子
アメリカ総局|米国の外交・防衛
専門・関心分野
国際報道
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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2025年9月14日3時55分 投稿
    【解説】

    現在、容疑者とされている人物は、むしろカーク氏よりも右寄りの過激な思想を持っていた可能性もあり、その意味ではトランプ大統領の左派批判は根拠のない主張だと言わざるを得ない。こうした根拠のない主張でも、大統領という立場からメッセージを発すること

    …続きを読む
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