千葉Jの西村文男が今季限りでの引退発表 「最後の僕を見てほしい」

松本龍三郎
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 バスケットボールBリーグ1部(B1)、千葉ジェッツの西村文男(38)が12日、10月に開幕する2025~26年シーズン限りで現役を退くと発表した。

 現在のB1渋谷から千葉Jに移籍したのは14年。当初は得点源として期待されるポイントガードだったが、日本代表でも活躍する同じポジションの富樫勇樹(32)が加入してからは、チームの攻撃を整え、仲間を生かすスタイルへと変化。控えの司令塔として、リーグ優勝や天皇杯制覇など数々のタイトル獲得に貢献してきた。

 この日、本拠地・ららアリーナ東京ベイ(千葉県船橋市)で会見に臨み、「コート外だけじゃなく、僕はコート内で貢献ができないと意味が無いと思っている。それが少しずつ少なくなってくるなかで、貢献できないんだったら終わろうという気持ちでずっといた」と引き際への思いを口にした。

 クラブ在籍12年目となる大ベテラン。ここ数年は、毎年のように引退が頭によぎりながらプレーを続けてきたという。26年秋に始まる最上位カテゴリー「Bリーグ・プレミア」(Bプレミア)で予想される外国籍選手の出場機会増加にも触れ、「少し(引退の)要因ではあるかな。自分からしたら、体も、メンタルもだが、やっていくのはちょっと難しいのかな」と率直な気持ちを吐露した。

 シーズン開幕前に引退を発表したのは、応援してくれたファンのため。「地方に行っても、ホームゲームでも、最後の自分を見てもらいたい。応援してくれている人たちには1試合でも多く、最後の僕の姿を見てほしい。早めに伝えたいなという流れで、今日(の発表)になった」と説明した。

 昨季の千葉JはBリーグ創設以来初めて、無冠に終わった。

 西村は、現役最後のシーズンに向けて意気込みを口にした。「うちは、どこよりも勝ちにこだわってきたと思う。それを引き続き、一つひとつの試合を大事にして、勝ちにこだわるチームで居続けてほしい。僕が先発で出ることはほぼないが、ベンチでも、1試合、1試合、どんなタイミングでもレディー(準備)しているという姿勢を見せ続けたい」

 シーズン終了後の26年6月には、長くプレーしたかつての本拠地・船橋アリーナ引退試合を行う計画を進めているという。

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松本龍三郎
スポーツ部
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競馬