国家公務員技術系、定員割れ2年連続 民間と人材獲得競争が影響か

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古賀大己
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 人事院は12日、2025年度の国家公務員一般職試験(大卒程度)の合格者数を公表した。機械や土木といった「技術系」の合格者は計1206人で、採用予定の1682人を400人以上も下回った。技術系の合格者の「定員割れ」は2年連続となった。

 技術系のうち、「機械」は採用予定156人に対し合格者は75人、「建築」は同81人に対し35人と、いずれも半数に届かなかった。「デジタル・電気・電子」も同262人に対して合格者は140人にとどまった。

 技術系の受験者数は前年度より約2割減って1919人。人事院によると、民間との人材獲得競争が激しくなっており、その影響が出ているとみられる。合格者は採用予定に対して476人少なく、定員割れの人数は60人だった前年度から大幅に増加した。

 人事院は今後、インターンシップ制や技術系に特化した採用試験の導入を検討し、来年度に具体策を示す方針だ。

 「行政」などを含めた一般職…

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この記事を書いた人
古賀大己
政治部|総務省、朝日・東大調査
専門・関心分野
エネルギー、労働問題、web3、総務省
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    加谷珪一
    (経済評論家)
    2025年8月12日11時40分 投稿
    【解説】

     日本社会は自らを技術立国などと自画自賛してきましたが、民間も含め、技術系の人材をずっと冷遇してきた歴史があります。一部の官庁では技術系の公務員(技官)も重要なポストに昇進できますが、いまだに多くの官庁において技官の昇進は限定されています。

    …続きを読む