イランが英独仏と核問題協議へ、核施設空爆で中断 対話姿勢示す狙い

根本晃
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 イランの政府系メヘル通信は21日、同国外務省の発表として、同国が英独仏3カ国と25日にトルコのイスタンブールで外務次官級会合を行い、核開発問題を協議すると報じた。実現すれば、米国がイランの核施設を空爆して以来初めてとなる。

 イランの核開発をめぐって協議を続ける英独仏は、イスラエルとイランの交戦中の6月20日にスイスで外相級会合を開いた。だが、米軍がその2日後に空爆に踏み切り、協議は中断されていた。英独仏はイランへの国連制裁を復活させる「スナップバック」と呼ばれる措置を発動する構えを見せており、イランとしては発動の回避に向け、対話に応じる姿勢を示す狙いがあるとみられる。

 英独仏は、米中ロとともに2015年のイランとの核合意を締結した。イランが核開発を大幅に縮小する見返りに制裁を緩和する内容で、欧州側は第1次トランプ米政権が合意から一方的に離脱した後も、合意への復帰を呼びかけてきた。

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この記事を書いた人
根本晃
イスタンブール支局長|中東・欧州担当
専門・関心分野
国際政治、トルコ、ガザ、ウクライナ、語学