首相続投に「強烈な違和感」「体制一新を」 保守王国から退陣論噴出

池田良
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 参院選山口選挙区(改選数1)は、自民現職の北村経夫氏(70)が、国民民主の関谷拓馬氏(35)、参政の山崎珠江氏(47)、無所属の戸倉多香子氏(66)、政治団体「NHK党」の奥野信治氏(47)の新顔4人との争いを制した。ただ、自民への逆風を受け、「自民1強」を誇った第2次安倍政権以降で最低の得票に沈んだ。衆参両院で少数与党となりながら続投を表明した石破茂首相に対し、自民県連からは退陣論が噴き出した。

 北村氏は次点に9万票余りの差をつけた。自民県連の友田有幹事長は21日、「保守王国の本領を最後は発揮できた」と記者団に語った。

 とはいえ、自民への逆風は山口も例外ではなく、北村氏の得票は過去の当選者と比べると、ふるわなかった。

 22万5617票、得票率38.67%という結果は、2012年に発足した第2次安倍政権以降、4回の参院選で勝利した自民候補のなかでは最低のものだ。

 今回、与党は参院でも過半数を失った。友田幹事長は、昨年10月の衆院選と今年6月の東京都議選に続く「3連敗」だとして、「石破総裁(首相)が国民から信任を得られなかった。しっかりと責任を取るべきだ」と退陣を求めた。

 首相が「必達目標」として掲げた「与党で非改選含めた過半数」を割り込みながら、続投を表明したことに、友田幹事長は「強烈な違和感を感じた」と不快感を隠さなかった。

 北村氏も21日の記者会見で「私たちの仲間がいなくなった。責任は誰かが取らないといけない。体制一新が必要ではないか」と指摘した。

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この記事を書いた人
池田良
長崎総局|警察・司法、平和担当
専門・関心分野
交通、原発・エネルギー、福祉、半導体産業、写真
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