弱り目の石破政権、トランプ氏と交渉できる? 訪米強行に透ける焦り

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多鹿ちなみ
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 衆参両院ともに与党が過半数割れに追い込まれたことで、日米関税交渉にも影響が出そうだ。米側が示した8月1日の「交渉期限」に向けて、日本側は協議を加速させたい考えだが、弱体化した石破茂政権を、トランプ大統領がまともに相手にしてくれるとはかぎらない。

 「できる限り早期にトランプ大統領と直接話をし、目に見える成果を出したい」

 石破氏は21日午後に開いた自民党総裁としての会見で、続投して関税交渉にあたると明言した。「米国の関税措置、物価高など国難ともいうべき厳しい状況に直面している。いま最も大切なことは国政に停滞を招かないことだ」と強調した。

 会見に先立ち、日本側の交渉役を務める赤沢亮正経済再生相は、8回目の関税交渉に臨むため、午前の飛行機でワシントンに向けて出発した。出発前に取材に応じた赤沢氏は「関税より投資という一貫した考え方のもと、理解が積み上がっていると思う。早く我々が思う形の合意にたどり着きたい」と、協議を急ぐ考えを示した。

見当たらない交渉の「秘策」

 だが、訪米しても着地点が見…

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多鹿ちなみ
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トランプ関税

トランプ関税

トランプ米大統領の高関税政策が衝撃をもたらしています。金融市場は動揺し、貿易摩擦は激しさを増しています。世界経済は危機に向かうのか。暮らしにどんな影響を与えるのか。最新ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]