秦正樹さんと歩く街頭演説 外国人、減税…重なるテーマも熱量に違い

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田渕紫織
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 序盤の情勢調査で、各党間で勢いの差が報じられる参院選。公示後初の週末を迎えた5日、街頭の熱気を探ろうと、有権者の心理に詳しい秦正樹・大阪経済大准教授(政治心理学)と大阪市内の演説現場を歩いた。関心を集めるテーマに各党の主張が重なる一方、違いも浮かんだ。

 5日朝、大阪きっての繁華街・難波の駅前広場では日陰のない炎天下にもかかわらず、参政党の演説会に多数の人が集まっていた。手荷物検査を経て、演説会場を仕切るロープの中に入った秦さんは「土曜日の朝なのに、こんなに人が」と漏らし、最後列から周囲を見回した。

 研究者になる前は「ネトウヨ(ネット右翼)だった」と自称する秦さんは、有権者心理や陰謀論のほか、新興政党の動向や拠点の大阪で維新政治を研究してきた。

 午前10時すぎ、「日本人ファースト」と書かれた選挙カーの上で参政候補の演説会が始まった。日本維新の会を離党し、公示直前に参政に入党した比例区候補の参院議員が「日の丸は美しい。君が代も美しい。これをマイクを通して大きな声で言えることが、めっちゃ気持ちいい!」と声を張ると、ひときわ大きな拍手が起きた。

記事の後半では、自民党立憲民主党を含め2日間で5カ所の街頭演説を聴いて回った秦さんが、各党の主張の重なりと聴衆の違いを分析し、今回の参院選の歴史的意味合いを語ります。

 演説が1時間ほど続いた後…

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この記事を書いた人
田渕紫織
東京社会部|災害担当
専門・関心分野
災害復興、子ども
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    津田正太郎
    (慶応義塾大学教授・メディアコム研究所)
    2025年7月7日13時0分 投稿
    【視点】

    研究者である秦さんと記者が一緒に演説会場をまわって歩くというのは、面白い企画だと思いました。暑かったでしょうから、秦さんにも記者の田渕さんにも「お疲れさま」と言いたいですね。 それはさておき、やはり今回の選挙の大きな争点は「外国人」になり

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  • commentatorHeader
    上西充子
    (法政大学教授)
    2025年7月7日14時45分 投稿
    【視点】

     昨年の東京都知事選(7月7日投票)の際、蓮舫候補と石丸伸二候補の街頭演説をそれぞれ聞きに行ったことがあります。蓮舫候補者の6月23日の池袋と7月4日の高田馬場での街頭演説は、それぞれ複数の議員が選挙カーの上で応援演説を行ったのちに蓮舫候補

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