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暮れてゆく空の記録
公園のベンチにお婆さんは一人で座っていた
小さな白い犬はお婆さんの膝に大人しく座っていた
僕は仕事帰りに公園をすり抜けた
辺りには銀杏の葉っぱが沢山落ちていた
死は父さんよりも強い
死は大人の歯よりも硬い
死はあの娘よりもきれい
死はバスケットゴールよりも高い
死はナナハンよりも速い
死はモノレールより逆さま
死は青空よりも晴れる
死は西瓜よりも種がある
死はラーメン屋よりも並ぶ
死はカレーよりも美味しい
死はハサミよりも便利
死は爪先に何よりもフィットする
自分の家の中
テレビに机にカーテン
自分の家の中
畳みにゴミ箱にコップ
自分の家の中
お米を僕は洗う
米粒だけでこんなに沢山
動いているのは僕しかいない
はぐれた子供は
いつしか雨になる
長々と静かに
町に降る
責める訳でもなく
ぐれる訳でもなく
じわじわと静かに
町に降り続ける
そうして
電車に乗る
大人たちの心は
次第に病んでしまう
成功は夢になってしまう
今日も
そんな雨が降ってる
はぐれた子供たちの雨
僕は傘を差して歩く
今は
嬉しくない
悲しくもない
怒ってもいない
何にもない
胃の中に
さっき食べた
昼飯がある
だけ
今は
嬉しさを
悲しさを
怒りを
ここら辺に
積んでおこう
いつか入り用の時のため
今夜、蟹が
あなたを食べに来ます
灯台のある遠くの海から
親子親戚ご近所の面々も引き連れて
あなたを食べに来ます
彼らはこの日を随分前から
楽しみにしてたのです
何しろあなたの美味さときたら
あちらの海まで評判ですから
がさごささ
がさごそささ
ハサミを上げて
彼らが信号を渡ります
ヘッドライトに照らされて
彼らの本性が更に大きく見えます
陸のマナーに戸惑いながらも
彼らは到着しました
壁のちくちくしたあなたの家に
彼らは騒いでいます
顔を真っ赤にしているのもいます
彼らは窓に穴を空けました
そして、寝ているあなたの部屋へ・・・
ハッピーエンドに慣れた
バッドエンドに慣れた
世界を救うことに
人類滅亡にも慣れた
理想にも妄想にも
美人にも怪人にも慣れた
時間移動にも
別次元にも慣れた
凄過ぎる映画にも
酷過ぎる映画にも慣れた
伏線にもトリックにも
演出にも演技にも慣れた
ジャンルがあることに慣れた
ポップコーンが高いことに慣れた
十分間は宣伝があることに慣れた
監督の異常なこだわりに慣れた
制作事情があることに慣れた
映画が終わる瞬間に慣れた
孤独は難しいと言われる
孤独は恥ずかしいと言われる
孤独は無駄だと言われる
孤独は子供だと言われる
孤独はおかしいと言われる
孤独は何でと聞かれる
孤独は教わることができない
孤独は与えることができない
孤独は融通が利かない
孤独は空気でできた岩
孤独は池の鯉を眺める
孤独は何にも分かっていない
孤独は理解を追いかける
孤独はばれることがない
孤独はピラニアよりしつこい
孤独も老化してゆく
孤独は正義に直面する―――
今日、孤独な人を見た
それが良かった
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