こんにちは、藤宮・アーク・紗希です。
今回ご紹介するのは、ゲームから誕生した異色の映画『8番出口』
ただの地下通路を歩くだけなのに、どうしてこんなに怖いの?…と、観た人の心をじわじわと侵食してくる不思議な作品です。
出口にたどり着けるのか、それとも永遠にループし続けるのか――。観客自身も “迷宮” に巻き込まれてしまうかもしれません。
基本情報
あらすじ(ネタバレ控えめ)
無機質な地下通路を歩くひとりの男。壁には「8番出口」の案内板。だが、どれだけ歩いても終わりが見えない…。
掲示された注意事項は、ただひとつ。
「異変を見逃さないこと」
もし見逃せば、通路は再び“0番出口”に戻ってしまう――。
奇妙なループの中で、彼は現実か幻かもわからぬ「異変」と向き合いながら、出口を探し続けることになるのです。
見どころポイント
1. ゲームから映画へ――大胆な映像化
原作は短編ホラーゲーム。物語要素が少ない“異変探し”の構造をどう映画に落とし込むのか? その挑戦自体が見どころです。心理描写を加えることで、観客も主人公と同じように不安定な気持ちに引き込まれていきます。
2. 「異変を見逃すな」というテーマ性
これは単なるホラーではなく、“見て見ぬふり” をしてしまう人間の弱さを問う物語でもあります。社会的な無関心や罪悪感を反映させるメタファーとして観ると、また違った恐ろしさが浮かび上がります。
3. 出口は本当にあるのか?
映画が最後に提示するのは、“解放”か“さらなる迷宮”か。観客それぞれの解釈が許される余白を持ったラストは、劇場を出た後も頭の中で出口を探し続けてしまうはずです。
原作ゲームは数百で遊べる短編ですが、プレイヤーの観察力が試される仕組みで世界的に大ヒットしました。まさかそれが実写映画になって、カンヌでも上映されるなんて――まさに「ゲームから世界へ」のシンデレラストーリーですね。
『8番出口』は、ホラーとしての不気味さと、哲学的なテーマが絡み合った異色作。
「あなたは異変を見逃さずに、無事に外へ出られるでしょうか?」――ぜひ劇場で、その答えを体験してみてください。