◎本人のその時点での意識状況に対応した空性 チベット密教ものでは、空ではなく、空性と呼ぶ。ダライラマは空性には四種あるという。 『Q:猊下、ロンチェンパの著作について書かれた註釈の中で、ドゥンジョム・リンポチェ猊下は、空性を直接見ることができる…

◎悩みをなくしてしまうことは、医者の仕事ではない 以下の対話では、久松真一が禅的悟りで人間の苦悩を一気に解消することができるが、精神医学ではそれが可能かと問うている。ところがC.G.ユングは、苦悩を一気に解消することなどまずもってあり得ないと一…

◎ヴィパッサナー・意識的呼吸 以前アーナパーナサティ・スッタ１６段呼吸観想を井上ウィマラ訳で上げたが、ティク・ナット・ハンのだと大分違うので挙げてみる。『一 息を吸いながら、息を吸っていることを知る。息を吐きながら、息を吐いていることを知る。…

◎弟子の心の中を看破する ある年の臘八大摂心に、ひとりの居士が参加していました。この居士は熱心な人で、よく坐禅もし、しきりに参禅にも通いました。そして、さまざまな見解を呈するのですが、黙雷和尚は容易に許そうとしません。それどころか、すこぶる…

◎エゴを生み出すものは、継続的な混乱 チョギャム・トゥルンパの自我と隙間理論。『自分の幸福を保証しようとする努力、何か他のものに関連づけて自分を保とうとする努力は、エゴの働くプロセスである。だがこの努力がむなしいのは、この見た目に堅固な世界…

◎百パーセント腐敗、堕落している国 以下の一節は、２００年前の中国の事情を描いたものであるが、中国の本を読めば読むほど、現代においても、“どこの世界にも「腐敗、堕落」はあるが、中国のような百パーセント腐敗、堕落している国はない”、と思う。今は…

◎人の性格は、その人の善悪の判断基準でわかるもの 18世紀にアメリカ人のユク神父の見た本当の中国人。『ユク神父の記録に残る、残忍極まりない話 聖書には、「何事も自分にしてもらいたいことは他人にもしてあげなさい」とある 。中国の役人の情け容赦ない…

◎あって出さぬ潜む声 隻手とは、マントラ禅の代表的公案。これに出口王仁三郎がコメントしている。『禅学でいふ隻手の声といふのは、あつて出さぬ潜む声を示したもので、両手あつてこそ音を出すことが出来るのである。左の手からタの音、右の手からカの音が…

◎巌頭和尚、首を差し出す 黄巣は唐末の大乱の賊です。ある日、天から降ってきた剣を拾ったところ、「天、黄巣に賜う」と刻んでありました。やがてその剣を揮って乱世を鎮め、天下を取れとの天の啓示だと信じ、大叛乱を起こすに至ったと伝えられています。 巌…

◎大千世界は、すべてこの僧の眼と同じように、空しい。 大燈国師の頌古から。 『世界の終末 [四] ある僧が大隋和尚に問うた。 「世界の終末のとき、大火がおこって大千世界がすべて消滅するといいますが、いったい「これ」は消滅するでしょうか」 大隋はいっ…

◎慧春尼の火定と屍解など youtube丹田禅（上）は、意外に手間がかかり４日もかかりました。現代人は生きていること自体が公案になっている件の説明の整理や、そもそも公案自体が現代人にとっては死語なので、むしろ生きづらさの解の一つが丹田禅であるという…

◎オリオンの星よりくだる姫神のあとより続くあまたの姫神 かぐや姫は、霊界物語では香具耶姫。香具耶姫は、オリオン座に帰ったとしている。 出口王仁三郎の背中には、オリオンの三ツ星のほくろがあり、出口王仁三郎はオリオン座出身であることを公言。オリオ…

◎路で死んだ蛇に出逢ったら殺してはならぬ。それを底の無い籠に入れて持ち帰ってこい 大燈国師は、弘安五年（1282年）に播州揖西県（現・兵庫県揖保郡）で紀氏の族姓として生を受けました 。父は浦上某、母は赤松則村の姉です 。 大燈は、両親が書写山の如意…

◎男女の差別心を除く 山岡鉄舟は、江戸城無血開城の立役者。西郷隆盛との談判のため、薩摩軍兵満ちる東海道を、従者もなく単身江戸から静岡に出向いた。 山岡鉄舟に親しく薫陶を受けていた医師に、千葉立造という男がいました。ある時、千葉は、本当に禅の修…

◎『老子狂言ジャム』全112回が完結など YouTube開始半年で、チャンネル登録者数161で、一日の視聴件数約100というところです。元ネタのブログの内容がやや難しいので、まあこんなものかと思います。 最近のトピックとしては、『老子狂言ジャム』全112回が完…

◎悟っていないのに悟ったと指導されちゃうこともある 曹洞宗の師家原田雪渓の公案と悟りの見方。禅僧で大悟x回、小悟y回などと言っているのは、変である。また公案もそもそも何回もいろいろな公案をやるのはどうかと疑問を呈している。 『「悟に豊かにして、…

◎所有や勝利への執着を見切る 大悟覚醒、すなわちニルヴァーナへの到達には、単なる冥想の技術や知識以前に、人間としての「成熟」が不可欠です。その理由は、悟りが何かを得たり、完成させたりする行為ではなく、むしろ「すべてを捨てる」「自分という所有…

◎以心伝心の両刀 「無手勝流（むてかつりゅう）」という言葉で知られる剣の達人、塚原卜伝（つかはら ぼくでん）の、禅の教えが感じられるお話です。旅をしていた卜伝が、近江の矢走（やばせ）という場所から舟に乗って琵琶湖を渡っていました。舟には6、7人…

◎天地は 空しき外に きく声もなし 香川景樹は、江戸時代に活躍した有名な歌人です 。鳥取藩の家臣の次男として生まれましたが、京都に出て養子になりました 。 京都に出てきたばかりの頃は、仕事がなくて苦労しました 。夜はマッサージ師（按摩）として働き…

◎「生」は、「死」に含まれ、「生」は、「死」の世界の一部に過ぎない クンダリーニ・ヨーガYouTube版をアップしました。これで、「冥想の手ほどき」シリーズの単体冥想は、実質的に丹田禅以外は、youtube化した。他の方のYouTubeを眺めてもクンダリーニ・ヨ…

◎首山竹篦の公案 自洞居士は、一週間で隻手の公案を透過した豪の者。白隠禅師が亡くなった後、弟子の一人である自洞（じとう）は、龍沢寺（りゅうたくじ）の東嶺（とうれい）和尚に会いに行きました 。東嶺和尚は「首山竹篦（しゅざんしっぺい）」という禅の…

◎魔と仏は同じであり、邪と正は一つである。そして私の心こそがこの世の全てだ。 1. 岩滝山での厳しい修行と不思議な体験禅僧・白隠（はくいん）は、尊敬する夢窓国師が修行した跡をたどって虎渓山（こけいざん）を訪れましたが、当時とはすっかり変わってし…

◎何か器を持ってきて！ 関山大師は、妙心寺の雨漏りする部屋に住んでいました 。ある日、ひどい雨が降ったので、大師はそばにいた人たちに「何か器を持ってきて、雨漏りしているところに当てなさい」と命じました 。 すると、一人の小僧がすぐにざるを持って…

◎50代でも悟れる 関山は、妙心寺の開山。51歳の禅僧関山は、京都にある紫野大徳寺へ向かいました 。玄関に着くと、「新到相見（しんとうしょうけん）」と大きな声で伝えました 。これは「新参者ですが、大灯国師にお会いしたい」という意味です。関山は国師…

◎評価をしてはいけない、善悪を言ってはいけない ＯＳＨＯバグワンの“ヨガ: アルファとオメガ、第 10 巻第3章 ” 初心に立ち返る”から。 ポイント1. 西洋全体が、純粋と不純、聖人と罪、神と悪魔、天国と地獄などの両方を超え、どちらでもない超越的な何かを…

◎99.9パーセント無欲になることは可能で、方法がある ＯＳＨＯバグワンの“ヨガ: アルファとオメガ、第 10 巻第3章 ” 初心に立ち返る”から。 ポイント1. 本心と無欲は別のものではない。なぜなら、2 つとも同じ1 つのエネルギーだから。 ポイント2. 本来の心…

◎どうやって本気の本気になるか 雪潭紹璞（せったんしょうぼく）は、（1801年 -1873年）は、江戸時代末期から明治時代初期の臨済宗妙心寺派の僧。 若き日の雪潭紹璞は、非常に意気盛んでした 。ある日、彼は「僧となったからには、大事な因縁を明らかにしな…

◎数百のセクハラ坊主をやり込める 慧春尼は、室町時代前期の曹洞宗尼僧。絶世の美女であったが俗世に倦み、30歳を過ぎた頃に、兄である南足柄市の最乗寺の了庵に得度を求めた。これに対して了庵は反対した。ところが、彼女は、火鉢の鉄箸を焼いて自らの顔に…

◎絶対的な孤独 茶はへつらいありとは、千利休の時代から言われていたことで、客に気にいってもらおうと亭主がわざと興あるものを用意しておくこと。茶道では、こうしたわざとらしいことを嫌い、その場その場での臨機応変の対応をよしとする。これは、禅問答…

◎石火の機、止まらない心 石火の機 石火の機ということがあります。 これも、先に言った 間、髪を容れず”と同じ心持ちです。 石をハタと打つやいなや光が出ます。 打った瞬間に出る火なので、間も隙もありません。 このことも、心の止まる間隙のないことを言…